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離婚のきっかけはどんなこと?決意する前に考えるべき5つのポイント

弁護士 林 頼信

監修弁護士:林 頼信

(アディーレ法律事務所)

特に力を入れている分野:現在は離婚事件をメインに扱っているほか、不貞慰謝料事件もこれまでに多数の解決実績あり。

作成日:更新日:
リーガライフラボ

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「こんなことで離婚したいと思うのは、おかしいかな。みんな、どんな理由で離婚してるんだろう……」

離婚したいと思うきっかけは、人によって様々です。
相手から暴力をふるわれる、精神的に虐待されるなど、一般的に見ても婚姻の継続が難しいと思われる理由で離婚する方も多いです。
しかし、離婚理由の中で一番大きな割合を占めているのは、実は、「性格の不一致」です。
これといった離婚の決定打はないけれど、小さなすれ違いが積もり積もって離婚したい、と考える方はとても多いのです。

ここを押さえればOK!

この記事を読んでわかること
・よくある離婚のきっかけ
・裁判所に申立てられた離婚理由
・離婚を決意してから離婚をする前の注意点

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よくある離婚のきっかけとは

結婚生活を続けていれば、相手にイヤな思いをすることはあるでしょう。
それを幾度も積み重ねることで離婚に至るケースは少なくありません。

よくある離婚のきっかけは、次の4つです。

性格や価値観の不一致

浮気・不倫

家事や育児に非協力的

家庭内暴力(DV)

(1)性格や価値観の不一致

長く付き合っていても、結婚して一緒に生活をしてみるまでわからないこともあります。
結婚してから金銭感覚や衛生観念、子どもに対する考え方、趣味に対する考え方などが異なっていることに初めて気がつくことも珍しくありません。
具体的には、次のようなケースで性格が合わないと感じるようです。

日常生活の様々な場面での価値観が合わない
金銭感覚が合わない
子どもの教育方針が合わない
感情(喜怒哀楽)を共有できない
自分と異なる性格に耐えられない(神経質・自己中心的・わがままなど)

だんだん感覚のズレが大きくなってきて、「もうこの人とは生活していけない」と感じるようになり、離婚を考えるようになることもあります。

(2)浮気・不倫

不倫とは、既婚者が配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをいいます。
一般的には不倫という言葉がよく使われますが、法律用語では不貞行為といいます。

相手が「出張で2~3日戻らない」「残業で遅くなる」などと言いながらも、実は浮気・不倫相手とこっそりデートをしていたというケースがあります。
急にみだしなみを気にするようになったり、コソコソLINEや電話をしたりするようになったら要注意でしょう。

浮気・不倫が発覚すると、裏切られたというショックから、一気に愛情が薄れて「離婚したい」と思うようになります。

(3)家事や育児に非協力的

家事や育児に非協力的なことは、主に妻が離婚を考えるきっかけのひとつです。
特に共働きの夫婦間では、どちらがどれだけ家事をするか、子どもの保育園や学童などのお迎えはどちらが行くかなど、一方が他方よりも負担が重い場合には不公平感を感じて、もめることが多いです。

子どものおむつ替えをお願いしても拒否したり、休日に家にいても自室に閉じこもって子供の面倒をみようとしなかったり、など子育てに協力的でない夫には愛想をつかしてしまうことがあります。

(4)家庭内暴力(DV)

DV(ドメスティックバイオレンス)とは、家族の間で行われる身体的・精神的な虐待行為のことです。

DVの分類は、次のとおりです。

身体的DV(殴る蹴るなどの暴力をふるう)
精神的DV(暴言をはく・存在を無視するなど)
経済的DV(生活費を与えないなど)
社会的DV(外出を禁止する・働くことを許さないなど)
性的DV(性交渉を強制する・避妊をしないなど)

DVは、被害者やその子どもに様々な心身の健康障害を引き起こすことが分かっています。
もしもDVに悩んでいる方がいらっしゃれば、早急に内閣府の相談ナビ(#8008)などに相談することをお勧めします。

DVで離婚する場合について詳しくは、こちらの記事もご確認ください。

DV夫と離婚するために取るべき行動とは?慰謝料についても解説

裁判所に申立てられた離婚事由のトップ3

2024年度の司法統計によると、家庭裁判所に対する離婚申立てのうち、夫側・妻側それぞれの動機の第1位は、「性格の不一致」でした。夫と妻の離婚事由のトップ3は次のとおりです。

【離婚原因】
1性格の不一致(38.3%)性格の不一致(59.9%)
2生活費を渡さない(28.9%)精神的な虐待(21.8%)
3精神的な虐待(26.2%)異性関係(11.8%)

※申立人の動機のうち、主なものを3個まで挙げる方法での調査重複集計による

参考:令和6年 司法統計年報(家事編)│裁判所 – Courts in Japan

夫側からも妻側からも、「性格の不一致」による離婚の申立てが2位を大きく引き離して、離婚原因の第1位となっています。ただし、「性格の不一致」という理由だけでは離婚ができないことがありますので注意が必要です。

私の友人が、実際に「性格の不一致」で離婚したと聞きました。
なぜ離婚できないんですか?

夫婦の双方が離婚に同意して離婚する場合(これを「協議離婚」といいます)には離婚原因はなんでも良いので「性格の不一致」でも問題ありません。
他方、夫婦の一方が離婚に合意しない場合に、他方がどうしても離婚したいのであれば、最終的に裁判で離婚を認めてもらう必要があります。
裁判で離婚が認められるためには「離婚事由」があることが必要なのですが、「性格の不一致」は「離婚事由」にはならないのです。

離婚する前に考えるべき5つのポイント

さて、実際に離婚をするとなると、その前には、お金のことや子どものことなど、考えなければならないことが多くあります。

離婚をしてから後悔する方は決して少なくありません。
実際に離婚をする前に、本当に離婚をしたいのか、離婚しても大丈夫なのか、しっかりと検討しましょう。

(1)本当に離婚すべきかどうか

「離婚したい」と思っているのは一時的な感情だけではないか、本当に離婚するしかないか、離婚して後悔しないか等、一度冷静になって考えてみることが必要となってくるでしょう。

相手に一度離婚を切り出すと後戻りできないので、切り出す前に慎重に検討する方がよいでしょう。

しばらく冷却期間を置くために、一時的な別居を検討してもよいでしょう。

(2)当面の生活費は確保できるか

離婚をすると一人で生計を立てていかなければならないので、離婚前に当面の生活費の確保をすることが必要となってきます。

専業主婦で貯金もない場合は、夫からもらう生活費を少しずつ貯金にまわしたり、パートでも良いので仕事を見つけ、少しでもお金を稼ぐことをおすすめします。

近年、女性の就業を積極的に支援する自治体もありますし、ハローワーク内にも「マザーズコーナー」を設けるなど、以前に比べて仕事を探す選択肢は増えています。

参考:「マザーズハローワーク」「マザーズコーナー」|厚生労働省

(3)子どもの親権はどちらが持つのか

近年は積極的に育児参加する男性も増えていることから、子どもの親権でもめることがあります。

そもそも親権とは、未成年の子を養育監護し、その財産を管理し、子を代理して法律行為をする権利・義務のことです。
子の父母は、婚姻中には共同して親権を行使しますが、従来の日本の民法では、離婚の際には、父母のいずれか一方のみを親権者としなければなりませんでした(単独親権)。

2026年4月施行の改正民法により、日本でも離婚後の「共同親権」が導入されました。これにより、従来の単独親権に加え、離婚後の共同親権も選択可能になります。

親権をめぐって調停や裁判になったときには、きちんと子どもの面倒を見られるかどうかも重要な判断材料のひとつとなってきます。

(4)離婚に際してのお金の請求について

離婚を決意すると、養育費や財産分与、婚姻費用の分担についても取り決める必要があります。

(4-1)養育費について

経済的に自立していない子どもがいる場合、非監護親(子どもと離れて暮らすほうの親)には、子どもが生活水準をできるだけ変えることなく暮らせるように、養育費を支払う義務があります。

養育費を決めるには、まずは裁判所が作成した「養育費算定表」を参考にしましょう。

参考:平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について│裁判所 – Courts in Japan

また、次のサイトでは養育費をいくらくらい受け取ることができるのかチェックすることができますので、養育費の目安を知りたい方は試してみてください。

ただ、子どもの年齢や進学先、健康状態などによって適正な養育費の金額は異なりますので、個別の事情がある方は、弁護士に相談するのがおすすめです。

(4-2)財産分与について

財産分与とは、婚姻期間中に二人で築き上げた財産を、二人で分けることをいいます。
結婚前から有する財産など、「二人で築き上げたとはいえない財産」は基本的に財産分与の対象とはなりません。

(4-3)婚姻費用について

さらに、離婚前に別居していた場合は、離婚前の別居期間にかかった生活費を相手方に請求することができます。これが、婚姻費用分担請求というものです。

また、次のサイトでは婚姻費用の支払がどのくらい見込めるかチェックすることができますので、婚姻費用の目安を知りたい方は試してみてください。

(5)相手に非がある場合は慰謝料をいくら請求すべきか

相手が浮気や不倫をしていた場合や、暴力をふるった場合などは、民法709条の不法行為にあたり、不法行為責任に基づく慰謝料(損害賠償)請求ができます。

浮気・不倫の場合は、配偶者のほか、浮気・不倫相手にも請求できます。

例えば、浮気・不倫により離婚する場合の慰謝料は、100万~300万円が相場です。
金額としてどのくらいを請求すべきかは、相手方の行為の悪質度合いによって異なってきますので、弁護士に相談するとよいでしょう。

なお、慰謝料を請求する場合、証拠がないと、相手もなかなか慰謝料を支払いませんから、慰謝料を請求したいと思った時は、まずは証拠を固めることをお勧めします。

不倫の証拠が見つからない!不倫の証拠20選と集め方【弁護士監修】

夫が浮気をしました。
離婚までは決心がつきませんが、慰謝料は離婚しないと請求できないんですか?

離婚をしなくても、浮気の慰謝料は請求できます。
離婚した場合に比較して、慰謝料の金額は低くなりがちですが、実際、離婚までは踏み切れなくても、相手の女性に慰謝料を請求する方は多くいらっしゃいます。

離婚をする前の準備については、こちらの記事もご参照ください。

離婚するために必要な準備とは?お金のことや心構えについて解説

【まとめ】離婚のきっかけは「性格の不一致」が多い

きっかけは些細なことでも、相手への不満が積み重なると離婚に結びついてしまうことがあります。
一度相手に離婚を切り出してしまうと後には引けないので、離婚すべきかどうかは慎重に検討すべきでしょう。

今回の記事では、離婚のきっかけについてご紹介いたしました。

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