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アスベストには複数の種類がある?人体への危険度と被害の救済方法

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kiriu_sakura

※アディーレ法律事務所では様々な法律相談を承っておりますが、具体的な事情によってはご相談を承れない場合もございます。予め、ご了承ください。

「アスベストにはどういう種類があるの?また、種類によって何が違うの?」

アスベスト(石綿)は、繊維状鉱物の総称で、6種類に分類されます。
種類によって特性などが微妙に異なりますが、人体との関係では発がん性の高さに違いがあることが重要です。

本記事では

  • アスベストとは?
  • アスベストの種類と危険性の違い
  • アスベスト被害と救済方法

について、弁護士が解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 大西 亜希子

香川大学、早稲田大学大学院、及び広島修道大学法科大学院卒。2017年よりB型肝炎部門の統括者。また、2019年よりアスベスト(石綿)訴訟の統括者も兼任。被害を受けた方々に寄り添うことを第一とし、「身近な」法律事務所であり続けられるよう奮闘している。東京弁護士会所属。

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アスベストとは?

アスベスト(石綿)とは、繊維状鉱物の総称で後述するよう6種に分類されます。
アスベストは、ほぐすと綿のようになり、その繊維は極めて細かく、耐熱性、耐久性、耐摩耗性、耐腐食性、絶縁性等の特性に優れています。

このようなアスベストの特性はアスベスト以外の単一の天然鉱物や人工物質にはほとんどみられないことから、「奇跡の鉱物」と呼ばれることもありました。
アスベストは工業製品の原材料として優れた適格性を有していると考えられ、建材などの様々な工業製品の原材料に使用されていました。

一方で、アスベストには、人体に対する高い有害性があります。アスベストは、肺がんや中皮腫などの肺の疾病を引き起こす危険性があることが明らかになっています。
アスベストにばく露することによって発症する可能性がある疾病には次のものがあり、これらはアスベスト関連疾患と呼ばれています。

  • 石綿肺
  • 肺がん
  • 悪性中皮腫
  • びまん性胸膜肥厚
  • 良性石綿胸水

アスベストにはこのような危険性があることから、現在では、アスベスト製品の製造、輸入、譲渡、提供または使用が全面的に禁止されています。

参考:アスベスト(石綿)に関するQ&A|厚生労働省
参考:(2) 石綿が原因で発症する病気は?|厚生労働省
参考:石綿(アスベスト)関連疾患|独立行政法人 環境再生保全機構
参考:アスベスト全面禁止|厚生労働省

アスベストの種類と危険性の違い

アスベストは6種類に分類され、人体に対する危険性も種類により異なるとされています。

(1)アスベストの種類

アスベストには次の6種類のものがあります。

  • クリソタイル(白石綿)
  • クロシドライト(青石綿)
  • アモサイト(茶石綿)
  • アンソフィライト
  • トレモライト
  • アクチノライト

このうち、建材や摩擦材などの工業製品の原材料として使用されていたのは、主に、クリソタイル、クロシドライト、アモサイトの3種類です。クリソタイルは、ほとんどすべてのアスベスト製品に使用されてきたもので、世界で使用されたアスベストの約9割以上を占めます。また、クロシドライトとアモサイトについては、主に、石綿吹付作業の原料として使用されてきました。

参考:アスベスト(石綿)とは?|独立行政法人 環境再生保全機構
参考:石綿に関する基礎知識|環境省

(2)危険性の違い

アスベストの種類によって、人体に対する有害性の程度は異なります。
アスベストは繊維が細くて長いものほど人体に対する有害性が高くなるといわれており、「クロシドライト>アモサイト>クリソタイル」の順で有害性が強いといわれています。WHOの報告書によれば、クロシドライトはクリソタイルにくらべて500倍の発がん性があり、アモサイトはクリソタイルにくらべて100倍の発がん性があるとされています。

参考:アスベスト(石綿)とは?|独立行政法人 環境再生保全機構

アスベスト被害に対する救済

アスベストによってどのような被害が発生しているのでしょうか。

(1)アスベスト被害の多くは製造業と建設業での職業性ばく露

アスベストばく露の機会は、一般的に、職業性ばく露、家庭内ばく露、近隣ばく露の3つといわれていますが、アスベスト被害の大部分は職業性ばく露によるものといわれています。
特に、職業性ばく露のうちでも、製造業と建設業での職業性ばく露によるアスベスト被害が顕著です。
2020年度のアスベスト関連疾患による労災認定件数1059件のうち、製造業と建設業だけで973件(建設業589件、製造業384件)を占めています。

(2)各種救済方法

次の表は、アスベスト被害に対する救済方法を簡単にまとめたものです。

救済対象提訴の要否給付の内容
労災保険給付アスベスト関連疾病が業務症疾病であると認定された方不要療養費等の支給
石綿健康被害救済法に基づく給付日本国内においてアスベストを吸引することによって指定疾病にかかった旨の認定を受けた方不要療養費等の支給
工場型アスベスト訴訟アスベスト工場での労働が原因でアスベスト関連疾病を発症した方必要最大1300万円の賠償金(和解金)
建設アスベスト給付金アスベスト含有建材を用いた建設作業に従事したことが原因でアスベスト関連疾病を発症した方不要最大1300万円の給付金

※救済対象には、アスベスト被害に遭われた方のご遺族も含まれます。

工場型アスベスト訴訟では、厚生労働省が公表している和解要件を満たせば、国と和解することで最大1300万円の賠償金(和解金)が支払われることになっています。

また、建設型アスベスト給付金では、『特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律(「給付金法」といってご説明します)』の定める要件を満たせば、国から最大1300万円の給付金を支給されることになっています。なお、建材メーカーの責任追及については、損害賠償請求訴訟を提起することが必要になります。

参考:アスベスト訴訟(工場労働者型)|法務省
参考:石綿(アスベスト)工場の元労働者やその遺族の方々との和解手続について|厚生労働省
参考:建設アスベスト給付金制度について|厚生労働省

【まとめ】アスベストは「クロシドライト>アモサイト>クリソタイル」の順で有害性が高く、被害者は給付金・賠償権で救済される

本記事をまとめると次のようになります。

  • アスベストには、肺がんや中皮腫などのアスベスト関連疾病を引き起こす危険性がある
  • アスベストは、クリソタイル(白石綿)、クロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)、アンソフィライト、トレモライト、アクチノライトの6種に分類される
  • アスベスト(石綿)は繊維が細くて長いものほど人体に対する有害性高くなるといわれており、「クロシドライト>アモサイト>クリソタイル」の順で有害性が強いといわれている
  • 現在では、アスベスト製品の製造、輸入、譲渡、提供または使用が全面的に禁止されている
  • アスベスト被害の救済方法について、主に、労災保険給付、石綿健康被害救済法に基づく給付、工場型アスベスト訴訟、建設アスベスト給付金の4つ

アディーレ法律事務所では、労災保険給付、石綿健康被害救済制度への申請等の手続きの代行を行っています。

また、アディーレ法律事務所では、アスベスト給付金・賠償金請求に関し、着手金、相談料はいただいておらず、原則として報酬は給付金・賠償金受け取り後の後払いとなっております。

そのため、当該事件をアディーレ法律事務所にご依頼いただく場合、原則としてあらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要はありません。

※以上につき、2023年1月時点

アスベスト(石綿)被害に遭われた方またはそのご遺族の方は、アスベスト(石綿)被害に積極的に取り組んでいるアディーレ法律事務所にお気軽にご相談ください。

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