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夫の単身赴任中に離婚はできる?その方法とは?

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単身赴任の間に夫が浮気に走ることは少なくないようです。

ただでさえ長く続く単身赴任により夫婦の心は離れてしまいがちだというのに、追い打ちをかけるように夫に不誠実な行動を取られれば、離婚も考えることでしょう。

単身赴任中の夫と離婚することは可能ではあるものの、離婚に同意してもらえない場合は単身赴任だけを理由に離婚することは難しいです。

離婚するためには、単身赴任以外に、「これ以上結婚生活を続けることはできない」といえるような出来事が必要です。

今回の記事では、

  • 離婚したいと思ったときに注意することは?
  • どうしたら離婚することができるのか。

について弁護士が解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

単身赴任が離婚の原因となりやすい理由とは?

正確な統計はありませんが、単身赴任の場合、離婚するリスクは、夫婦同居世帯よりも高くなりやすいようです。

なぜ単身赴任は離婚の原因となりやすいのでしょうか。

(1)浮気や不倫をしやすい環境になる

単身赴任する側もその配偶者も、寂しさから浮気や不倫をするケースが多いようです。

単身赴任した側は見知らぬ土地で一人暮らしという環境になり、孤独を感じます。
仕事を終え自宅に帰っても、迎えてくれる相手もいません。
一緒にいたときにはわずらわしいと思っていた相手であっても、いなくなるとたまらなく寂しさを感じるものなのです。

時間が経つに従い段々と新しい環境に慣れ、開放感とバレにくさ、寂しさが相まって、優しくしてくれる異性と浮気をすることになってしまうのです。

元の家に残された配偶者もまた、身近な人と浮気をするケースがあります。
とくに実家など子どもの預け先が近くにある場合は、子どもがいない時間帯を確保しやすいため浮気が容易という環境的な理由もあるようです。

また、単身赴任の期間が決まっていない場合などは残された側の不安が大きくなり、その穴を埋めるかのように浮気をする傾向が見られるようです。

(2)コミュニケーション不足になる

物理的な距離が遠くなると、直接のコミュニケーションが取れなくなり、些細なやり取りがなくなります。

Web通話など遠距離での連絡手段が増えたとはいえ、無駄話をするためにわざわざ接続するのは億劫なものです。
コミュニケーションの不足から、気持ちも離れてしまい、相手に魅力を感じなくなる場合もあるようです。

(3)金銭問題が発生する

夫婦が同居している際は、生活費の分担など金銭的なやり取りがしやすく問題が生じにくいものですが、どちらか一方が単身赴任をした場合、生活費を渡さなくなるケースがあります。

そうなれば単身赴任は二重生活となるため、金銭的負担が大きくなり、生活費が足りなくなることにもなります。

また、単身赴任している側もその配偶者も、お金の管理において監視の目がなくなるため、散財しやすい環境になり、夫婦の間で金銭問題からケンカなどに発展する原因となるようです。

(4)配偶者の必要性を感じなくなる

単身赴任する側に家事などをする生活能力がある場合や、配偶者側にも近くに手助けしてくれる人がいる場合など、お互いの必要性を感じなくなるケースがあります。

もともとの夫婦関係が冷えていたり、配偶者のいない自由な生活が快適に思えたりする場合は、一時帰宅した際や単身赴任が終わった際に、配偶者の存在が邪魔になることが多いようです。

単身赴任を理由に離婚はできるのか?

夫婦で話し合い、離婚することに合意した場合には「協議離婚」ができます。

しかし、相手が同意しなければ『協議離婚』や『調停離婚』はできません。
協議離婚や調停離婚によっても「合意」ができなかった場合には、家庭裁判所の審判または裁判で離婚を争うことになります。

裁判所に離婚を求める場合、離婚原因が『法定離婚事由』に該当するときには、相手の同意なしに裁判で離婚が認められます。

単身赴任はこの「法定離婚事由」になるかについて、詳しく見ていきましょう。

法定離婚事由は以下の5つです。

  1. 不貞行為
  2. 悪意の遺棄
  3. 3年以上の生死不明
  4. 回復する見込みのない強度の精神病
  5. その他婚姻を継続しがたい重大な事由

単身赴任それ自体は1~4には該当しないので、5「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたるか検討することになります。
ここで『婚姻関係の破綻』があったかどうかがポイントとなります。

もっとも、単身赴任は仕事上の都合から行うものであり、単身赴任したからといって夫婦関係に亀裂が走る、とまではいえません。そのため、単身赴任という事実だけでは、「婚姻を継続し難い重大な事由」とは判断されず、離婚事由に該当しないとされるケースが多いようです。

(1)単身赴任中の離婚が認められやすいケース

とはいえ、単身赴任中に他の事象が発生し、それが『法定離婚事由』にあたる場合は離婚が認められる可能性があります。

例としては以下のような場合です。

  • 配偶者が浮気や不倫をしていた場合(不貞行為)
  • 配偶者が生活費を渡さなくなった場合(悪意の遺棄)

(2)単身赴任中の離婚が認められにくいケース

単身赴任期間が長くなったとしても、定期的に自宅に戻ってきて夫婦間や子どもとの交流がある場合や、生活費の送金をきちんと続けている場合などは、離婚が認められにくくなります。

単身赴任中に配偶者と離婚するには?

夫婦が離れた場所で生活している単身赴任の場合、どのように離婚を進めたらよいか解説します。

(1)離婚届に記入し配偶者に会いに行く

単身赴任中の離婚は、配偶者に会うことが億劫になり、離婚届を郵送で済ませたくなるものです。

しかし、離婚届の用紙を送られた側に離婚の意思がない場合は相手は、相手は送り返すことはしませんし、離婚届を放置してしまう可能性が高くなります。

早期に離婚を成立させたいのであれば、直接会って記入してもらい、ご自身で提出するほうが望ましいと言えます。

お互いが合意して協議離婚する場合でも、離婚後の慰謝料や養育費の支払などの条件を離婚協議書として作成し、公正証書にしておくほうが良いでしょう。

お金の取り決めについては強制執行認諾付きの公正証書を作成しておくとよいでしょう。金銭の取り決めについてよりトラブル回避できる可能性が高くなるためです。

(2)民法770条の法定離婚事由に該当する証拠を集め、慰謝料を請求する

相手が離婚を拒否した場合には、裁判上の離婚に備えて法定離婚事由に該当することを証明する証拠を集めましょう。

裁判上の離婚まで行かなくても、こちらに有利な離婚条件を引き出し、相手に離婚を同意させやすくするために証拠を集めることは意味があります。

例えば配偶者の浮気や不倫が疑われる場合、その証拠を集めましょう。
単身赴任であるため証拠を集めることは難しいかも知れませんが、以下に証拠として使える可能性のあるものを例としてあげるので参考にしてみてください。

  • 一時帰宅した際にメールやSNSのやり取りを記録する。
    もっともホテルなどの出入り現場などの物証は単身赴任中に確保するのは難しいため、探偵事務所に依頼する方法もあります。
  • 生活費を払わない、浪費が疑われるケースは「悪意の遺棄」にあたり、その証拠としては通帳の記録や給与明細、クレジットカードの明細書、消費者金融など借り入れの明細書などが使えます。

離婚の事由をつくった有責配偶者には、慰謝料を請求することができることもあります。

慰謝料の請求について詳しくはこちらの記事もご確認ください。

有責配偶者と離婚するには?慰謝料請求や注意点について解説

(3)調停や裁判で離婚する

配偶者と離れて生活している単身赴任の場合、連絡が取りづらいため、協議離婚が難しくなることが予想されます。

配偶者と連絡が取れない場合や話し合いがまとまらない場合などは、調停を申立て、家庭裁判所にて調停委員を介して話し合う方法があります。
調停でも話し合いがまとまらない場合、離婚訴訟を提起します。

離婚調停や離婚訴訟について詳しくはこちらの記事もご確認ください。

離婚調停を弁護士に依頼するメリットとは?注意点や選ぶポイントを解説
裁判離婚とは?特徴や注意点、費用についても解説

【まとめ】事情によっては単身赴任中に離婚が可能なことも

単身赴任中は離婚の原因となる事由が発生しやすくなります。
つくづく単身赴任を強いる企業は罪深いものですが、会社勤めをしているとなかなか単身赴任の辞令を断りづらいものです。

長い単身赴任の結果、心が離れてしまった以上は、離婚を考えるのも仕方ありません。

単身赴任そのものは離婚事由にはなりにくいものですが、配偶者の浮気(不貞行為)や生活費を渡さないなどといった『悪意の遺棄』として法定離婚事由が認められ、裁判上の離婚が認められる可能性があります。
そのためには証拠集めが肝心です。

離婚手続きがしづらい単身赴任中の離婚をお考えの方は、証拠集めの方法などを弁護士に相談されることがおすすめです。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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