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既婚者同士の恋愛はどこから不倫?両思いサインと慰謝料相場を解説

弁護士 池田 貴之

監修弁護士:池田 貴之

(アディーレ法律事務所)

特に力を入れている分野:家事事件(不貞慰謝料請求や離婚などの男女トラブル全般)

作成日:
LA_Ishii

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「お互い結婚しているけれど、どうしても惹かれ合ってしまった」
「家庭を壊すつもりはないけれど、心の支えになってくれる人がほしい」

——最近、こうしたお悩みを抱えていらっしゃる方は決して珍しくありません。

既婚者同士で惹かれ合ったとき、「お互いにルールを守っていれば大丈夫」「体の関係のないプラトニックの関係ならセーフだよね」と思われるかもしれません。しかし、弁護士の目線からお話しすると、そのお考えには少し心配な部分があります。

もし「一線」を越えてしまうと、いわゆる「ダブル不倫(W不倫)」と呼ばれる状態になり、お互いのご家族を巻き込んだ複雑なトラブルに発展してしまう可能性もゼロではありません。

このコラムでは、既婚者同士の恋愛において「どこからが法律上の問題(不貞行為)になるのか」、ダブル不倫ならではの慰謝料の複雑なお話、そして万が一トラブルになりそうなときにどうすればいいのかを、弁護士が優しくわかりやすく解説していきます。

ここを押さえればOK!

・既婚者同士の恋愛が「不倫(不貞行為)」になる境界線
・離婚する・しないに影響を受ける? W不倫の慰謝料相場と複雑な仕組み
・慰謝料を請求されたとき、泥沼化を防ぐための正しい対処法

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既婚者同士が惹かれ合う心理とW不倫の危険信号となりうる「両思いサイン」

ご家族を巻き込むかもしれないリスクがあると頭ではわかっていても、既婚者同士で惹かれ合い、特別な感情を抱いてしまうケースは少なくありません。

なぜそのようなお気持ちになり、どのような行動がお互いの気持ちを確かめ合う「両思いのサイン」となるのか、そしてそれがどうしてW不倫のトラブルに繋がりやすいのかを一緒に見ていきましょう。

(1)悩み相談から「特別な存在」へ

結婚している方同士は、パートナーへの不満や子育ての悩みなど、似たような境遇だからこそわかり合えるお悩みを抱えていらっしゃることが多いですよね。

独身のご友人には少し言いにくい家庭のリアルな愚痴も共有していくうちに、「私のことを一番わかってくれる」というホッとする安心感が生まれます。お互いに友だちに言えないような夫婦の愚痴を頻繁に語り合う関係になっているなら「両思いのサイン」かもしれません。

こうした心の結びつきが、ただの友人以上の「セカンドパートナー」として、特別な感情を抱くきっかけになることが多いようです。

(2)頻繁なLINEや二人きりでの食事は「両思いサイン」でも要注意!

「一人の男性・女性」として見られたいというお気持ちから好意が高まると、職場以外の時間での頻繁なメッセージのやり取り(LINEなど)や、お二人きりでのランチといった行動が増えやすくなります。これらは、うれしい「両思いのサイン」かもしれません。

しかし、頻繁なメッセージのやり取りや二人きりでの食事は、度がすぎると慰謝料請求や離婚問題の原因になりかねませんので注意しましょう。

(3)「家庭は壊さない」という安心感から既婚者同士惹かれ合うことも

既婚者同士の恋愛でとても多いのが、「お互いに帰る場所があるから大丈夫だろう」というお考えです。独身の方との恋愛のように「結婚してほしい」と迫られる心配が少ないため、「深く入り込まずに、適度な距離感で楽しめるはず」と安心してしまうのですね。

しかし、この「私たちは大丈夫」という思い込みが、実は少し怖いところです。感情はコントロールが難しく、少しずつ関係が深まるうちに、気づけばお互いのご家族を巻き込んだ複雑なトラブルに発展してしまった……というケースも考えられます。

婚外恋愛とは?不倫との違いやトラブル回避方法を解説

既婚者同士の恋愛は不倫になる?不倫になる境界線とリスク

既婚者同士の恋愛が、法律上の「不倫(不貞行為)」にあたるかどうかは、「お二人の間に肉体関係があるかどうか」が大きな分かれ目になると考えられています。

ここでは、お二人でお会いすることやスキンシップが法律的にどう見られるのか、また、どのような心配事(リスク)が隠れているのかをわかりやすくお話しします。

(1)二人で食事だけ(肉体関係なし)なら「不倫」にならない?

既婚者同士でお食事に行かれたり、お茶をしたりするだけであれば、すぐに法律上の「不倫(不貞行為)」になるとは考えにくいでしょう。法律でいう「不倫(不貞行為)」とは、一般的に配偶者以外の方とご自身の意思で肉体関係を持つことを指すためです。

社会人としても一般的な付き合いの範囲内(社会通念上許される範囲)であれば、「不倫(不貞行為)だ!」と訴えられたとしても、裁判で慰謝料請求や離婚が認められる可能性は低いといえるでしょう。

ただし、「あまりにも頻繁に夜遅くまで密会している」など、お付き合いの度合いが深くなりすぎると、ご家族を傷つける「不倫(不貞行為)」だと判断されてしまうリスクもゼロではない点には、少し注意が必要です。

肉体関係がなければ大丈夫と思われている方もいますが、たとえ肉体関係がないプラトニックの関係でも、度がすぎていると判断されれば、慰謝料を請求されたり、離婚の原因として認められたりするケースがあります。

(2)要注意!キスやハグだけでも慰謝料を請求されるケースも

実はキスやハグといったスキンシップだけでも、慰謝料請求の対象になったり、離婚の原因として認められたりする可能性があります。

たとえキスやハグだけであっても、パートナーの方との「穏やかな夫婦生活を壊してしまった」として、不法行為だと判断されるケースがあるからです。

セカンドパートナーとは?キスは不倫?慰謝料請求されるリスクとは 

既婚者同士の恋愛に「ルール」を設けても不倫のリスクは避けられない

既婚者同士の恋愛では、「お互いの家庭は絶対に壊さないようにしよう」と二人だけのルールを決めるケースもよくお見受けします。しかし、残念ながらそのようなお約束があったとしても、不倫のリスクがあるかもしれません。

(1)「家庭第一」の約束でも夫婦トラブルに発展するおそれ

「お互いのご家庭には踏み込まない」というルールを二人で決めていたとしても、パートナーに既婚者同士の恋愛関係がバレてしまった場合には関係ありません。

たとえば、「あくまで日常の息抜きだから」「本気ではないから」とご本人たち同士で割り切っていたとしても、パートナーの方からすれば、「二人でルールを決めていたから許せる」というお話にはなりません。

(2)連絡や会う場所のルールを徹底してもバレるおそれ

周りには絶対に知られないように、連絡の頻度や会う場所のルールを細かく決めていたとしても、ずっと隠し通すのはとても難しいものです。

一緒に暮らすパートナーの方は、スマートフォンの通知の鳴り方や、帰宅時間が少し遅くなったことなど、日常のほんの小さな違和感から「あれ?」と疑問をもち始めることが多いようです。

相手の奥さんに不倫がバレた!土下座は必要?知っておくべきNG行動4選

既婚者同士の恋愛関係が発覚した際の慰謝料の相場

既婚者同士の恋愛関係がパートナーの方に知られてしまったとき、どうしても避けられないのが「慰謝料」という金銭的な問題です。慰謝料の金額は、「不倫が原因で離婚することになったかどうか」で相場が大きく変わってくる傾向があります。

状況離婚慰謝料の相場(裁判上)
離婚しない場合数十万~100万円程度
不倫が原因で離婚する場合100万~300万円程度

(1)離婚しない場合の慰謝料相場は数十万~100万円程度

不倫が知られてしまっても、ご夫婦が「離婚はせずにやり直す(婚姻関係を続ける)」という選択をした場合、慰謝料の相場(裁判上)はおおよそ数十万~100万円程度になることが多いでしょう。

離婚に至るケースと比べると、ご夫婦の関係に与えたダメージ(精神的苦痛)が相対的に小さいと判断されるからです。

(2)離婚する場合の慰謝料相場は100万円~300万円程度

不倫が原因でご夫婦が離婚することになってしまった場合、慰謝料の相場はおおよそ100万~300万円程度へと上がる傾向にあります。これは、ご夫婦の絆を決定的に壊してしまった結果、パートナーの方が受ける心の傷が非常に深いとみなされるためです。

特に、ご夫婦の結婚生活が長かった場合や既婚者同士の恋愛関係が長かった場合には、高額な慰謝料を支払うよう求められる可能性が高くなります。

不倫の長期化で慰謝料が高額に?7つの要素から見る「相場」と「減額」の可能性

既婚者同士によるW不倫の慰謝料請求が複雑化する理由

既婚者同士の不倫である「ダブル不倫(W不倫)」は、独身の方との恋愛とは少し違い、「傷ついた方」と「傷つけてしまった方」がそれぞれ2人ずついらっしゃるという、少し特殊な状況になります。

この関係性が、慰謝料のお話をとても複雑にしてしまう理由について、わかりやすく解説いたします。

(1)両方のパートナーから慰謝料を求められるおそれ

ダブル不倫の場合、ご自身のパートナーと、お相手のパートナーの両方から、同時に慰謝料を求められてしまうケースも考えられます。お二人の関係が、結果的にお互いのパートナーの心を深く傷つけてしまったとみなされるためです。

お相手のパートナーからは「不貞行為による精神的な苦痛」として、ご自身のパートナーからは「夫婦の絆を壊した責任」として慰謝料を請求される可能性があります。その結果、お支払いする金額が二重に膨らんでしまい、経済的にとても大きなご負担を抱えてしまうおそれがあります。

(2)不倫相手の家庭が離婚しない場合は「四者和解」できる可能性も

不倫相手の家庭が離婚しない場合には、不倫の当事者を含む夫婦双方でそれぞれ慰謝料を請求しないことを約束する「四者和解」をすることができる可能性があります。

たとえば、不倫相手の配偶者があなたに慰謝料を請求するだけでなく、あなたの配偶者が不倫相手に対して請求をして、お互いの夫婦が慰謝料を請求し合うこととなった場合を考えてみましょう。

この場合、世帯の家計単位で見ると、慰謝料請求し合ってプラスマイナスゼロの結果で終わってしまうこともあります。そのため、慰謝料の請求を受けたあなたから、「自分の配偶者も慰謝料請求を検討している」と伝えることで、請求者に慰謝料請求を思いとどまるよう説得できる可能性があります。

「慰謝料を請求されてしまったけれど、できれば穏便に済ませたい…」とお悩みの方は、こちらの記事も併せてご覧ください。

【ケース別】ダブル不倫で慰謝料請求されたときの対処法を弁護士が解説

既婚者同士の不倫トラブルで泥沼化を避けるための対応策

もし不倫が発覚し、お相手のパートナーの方から慰謝料を請求されるような事態になってしまった場合、最初の対応(初期対応)で焦ってしまうと、問題が長引いて複雑になってしまうおそれがあります。

ここでは、できるだけ穏やかに解決へと向かうための、大切な初動と心がまえについてお話しします。

(1)相手のパートナーとの直接の話合いは控える

お相手のパートナーから慰謝料を求められたり、突然強いお言葉をかけられたりしても、お二人だけで直接話合いをすることは、できるだけ控えていただくのが安心です。

お相手も深く傷つき、感情的になっていらっしゃるケースが多く、冷静な話合いが難しくなってしまう可能性があるためです。

(2)複雑な交渉や慰謝料のご相談は弁護士へ

もし慰謝料を請求された場合は、一人で抱え込まず、なるべく早く不倫問題に詳しい弁護士にご相談いただくのが、解決へのスムーズな近道となることが多いです。

弁護士が間に入ることで、お相手と直接やり取りをする必要がなくなり、精神的なご負担をふっと軽くできるかもしれません。もしあなたのパートナーが不倫のことに気づいていない場合も、弁護士に依頼いただくことでできる限りあなたのパートナーに不倫がバレないように対処してもらうことができます。

ダブル不倫ならではの複雑な状況を踏まえて、複雑なお金の問題をきちんと整理するためにも、ぜひ弁護士へご相談ください。

【まとめ】体の関係がなくても要注意!泥沼トラブル前に弁護士へ

既婚者同士の恋愛は、ご本人たちが「心のつながりだけだから」「肉体関係はないプラトニックの関係だから」と思っていらっしゃっても、パートナーの方からすれば、穏やかな夫婦の時間を揺るがす深い悲しみにつながってしまうことがあります。

お二人でルールを決めて秘密にしていても、ふとしたきっかけで知られてしまい、お互いのご家族を巻き込む複雑なトラブルに発展してしまうケースも考えられます。

もし今の関係がパートナーの方に知られて慰謝料を求められていたり、お相手のパートナーから突然のご連絡があって不安な気持ちを抱えていらっしゃったりする場合は、ご自身たちだけで直接話合いをするのは少しお待ちください。

これ以上ご関係がこじれてしまう前に、まずは一度アディーレの弁護士へご相談いただければと思います。

浮気・不倫の慰謝料を請求されたら?減額交渉は弁護士へご相談を!

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