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離婚調停を弁護士に依頼するメリットとは?注意点や選ぶポイントを解説

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離婚の話し合いがうまくいかず、離婚調停を申立てることになったけれど、弁護士に依頼した方がよいのか分からない、という方は少なくありません。
逆に、突然離婚調停を申立てられたけど、離婚するつもりは全くなくどう対応したらよいかわからない、という方もおられます。
確かに、離婚調停は、基本的に訴訟のようにお互いに法的な主張をし合い、裁判所に最終判断をしてもらうものではなく、当事者間の合意に基づく問題の解決を目指す制度ですので、訴訟よりも本人対応しやすいという側面があります。
そこで、今回の記事では、離婚調停を弁護士に依頼するかどうかお悩みの方に向けて、離婚調停を弁護士に依頼するメリットや注意点などを解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

離婚調停とは?

日本では、離婚する夫婦のうち、約87%(2017年統計)が話し合いで離婚(協議離婚)が成立しています。
話し合いで離婚や離婚条件の合意ができない場合には、離婚を希望する当事者は、家庭裁判所に離婚調停を申立てることになります。
離婚調停では、調停員を交えて話し合いを継続し、話し合いがまとまれば調停成立、話し合いが決裂すると調停不成立となります。
離婚する夫婦のうち、調停離婚による離婚は、約10%(2017年統計)程度です。

参考:離婚の種類別にみた年次別離婚件数及び百分率|政府統計・e-Stat

離婚調停の流れと期間は?

離婚調停の申立てから終了までのおおまかな流れとかかる期間について解説します。

(1)離婚調停の流れ

1.管轄の家庭裁判所に申立書類一式を提出し、申立費用を納付します(持参又は郵送)。

2.家庭裁判所は、申立受理後、事件番号を付与して、担当裁判官、担当調停委員を決定します。離婚調停の場合、担当調停委員は男女1名ずつであることがほとんどです。

3.家庭裁判所が、第1回調停期日を調整します。

4.家庭裁判所から申立人・相手方に呼出状(通知書)が送付されます。
相手方は、通知書に同封されている答弁書等に記入して、期限までに家庭裁判所に送付します。

5.第1回目の調停実施(申立て後1~2ヶ月後)
申立人、相手方は、裁判所に指定された時間に遅れないように、待合室(申立人と相手方の待合室は別々に用意されている)で待機します。
調停委員が、申立人、相手方を順に部屋に案内し、申立ての理由や、夫婦の状況、離婚の希望、離婚条件などについて個別に話を聞ききます(30分~1時間程度ずつ)。
話し合いを継続する場合には、当事者双方の次回期日までの検討事項、事前に準備する資料、提出書面などを確認し、通常約1ヶ月後に第2回期日が指定されます。

6.家庭裁判所調査官による調査
当事者間に親権や面会交流など子どもに関する件について対立がある場合には、専門家である家庭裁判所調査官が期日に立ち会い、調査を実施します。

7.第2回目の調停以降
第1回期日と同じく、申立人・相手方がそれぞれ1、2回調停室に案内され、調停委員と話をします。
話し合いが終わらず調停を続行する場合には、第1回期日と同じように次回期日までの検討事項などを確認し、次回期日を調整します(約1ヶ月後)。

8.調停の終了
離婚調停が終了するケースは次の3通りです。

  • 調停成立
    当事者が納得できる合意ができ、合意内容も相当であるときは、調停条項として調書に指定され、調停成立となります。
    2015年の司法統計によれば、離婚調停の申立件数が約4万4000件で、そのうち約2万2000件で調停離婚が成立して終了しています。つまり、調停を申立てたもののうちおよそ半数で調停離婚が成立します。
  • 調停不成立
    相手方が期日に出席せずに話し合い自体ができなかったり、出席はしたけれども話し合っても合意できなかったりして、審判もなされない場合には、調停は不成立として、調停手続きは終了します。
    上記司法統計によれば、2015年に申立てられた離婚調停のうち、約1万件(約23%)が不成立で終了しています。
  • 調停取り下げ
    申立人はいつでも調停を取り下げることができるので、取り下げによって調停手続きが終了することもあります。取り下げの理由は様々です。例えば、調停外で協議離婚が成立したり、夫婦関係が修復したりすると、調停が取り下げられます。
    上記司法統計によれば、2015年に申立てられた離婚調停のうち、約8500件(約19%)が取り下げで終了しています。

(2)離婚調停の期間

家庭裁判所へ調停の申立てを行ってから調停が終了するまで、一般的に、およそ3ヶ月から半年程度かかります。
ただし、離婚調停にかかる期間は様々です。
話合いでは強硬に離婚を拒否していても、調停申立て後に相手方に心境の変化があり、1回目の調停期日でお互いが合意して離婚が成立する場合もあります。
一方で、相手方が離婚に応じない姿勢に変化がなければ、調停で1年以上話し合っても結局調停不成立となって離婚できない場合もあります。
離婚調停は、長期戦となる場合があることを覚悟して臨んだ方がよいでしょう。

離婚調停は弁護士に依頼することが可能!依頼するメリットとは?

離婚は、当事者で話し合って合意できるのであれば、その方法が一番良いでしょう。
当事者で話し合う際に、話し合う事柄や離婚協議書の作成など分からないことがあれば、弁護士に相談し、アドバイスを受けることもできますので、積極的に弁護士を利用しましょう。
当事者の話し合いがうまくいかずに離婚できない場合には、離婚を希望する側は、離婚調停を申立てることになります。
離婚調停を申立てる側も、相手方も、自分で対応することもできますし、弁護士に依頼して対応してもらうこともできます。
弁護士に依頼するかどうかは、弁護士に依頼するメリットや注意点を考慮して、最終的に判断するとよいでしょう。

(1)代理人となって離婚調停の場で意見を述べてくれる

離婚調停について弁護士に依頼すると、依頼者本人の代理人となります。
本人が希望すれば、弁護士は基本的に本人と共に調停期日に同席し、調停委員からの聞き取りに対応します。
本人が緊張してうまく話せなくても、本人の代わりに、弁護士が調停委員に対して本人の希望や意見を伝えることができます。
離婚調停となる場合、すでに当事者間に不信感や嫌悪感が生じていることが少なくありません。
調停期日で双方が感情的になり言い合ってしまったり、今後の生活への不安などで自分の考えも整理できなかったりして、調停委員が争点(調停で重点的に話し合って解決を目指すべきこと)を把握しにくいことがあります。
弁護士は、本人の気持ちを尊重して、調停委員に感情面を伝えるとともに、争点についても冷静に把握して整理して伝えることができるでしょう。

(2)離婚調停で有利な話し合いが望める

弁護士が本人から事情を伺う中で、本人は気づいていない法律上の離婚原因の存在(相手方の不貞行為など)が明らかになることがあります。
法律上の離婚原因があれば、相手方が離婚に合意せずに調停が不成立となったとしても、最終的に訴訟を提起して裁判所に離婚を認めてもらえる可能性がありますので、調停においても、積極的に離婚原因を主張した方がよいでしょう。
調停委員が法律上の離婚原因の存在を認めると、相手方に対して離婚に応じるよう打診してくれる場合もあります。
相手方から何らかの反論があっても、本人から事情を聴いたうえで、法的に再反論が可能であれば、再度反論することも可能です。

(3)離婚調停にかかる時間を短縮できる

当事者同士の話し合いだと、調停委員が争点を把握するのに時間がかかることがありますが、弁護士が話し合いに加わると、冷静な話し合いが可能となって早期に争点が把握でき、中身のある話し合いに十分な時間をとることができます。
また、弁護士と事前に打ち合わせをして、自分が望む離婚条件や優先順位をあらかじめ明確にすることで、譲れない点には毅然と反論し、譲歩できる点は譲歩し、一方で相手方にも譲歩を求めるなど、メリハリのある話し合いをすることができるでしょう。

(4)精神的な安心が得られる

離婚調停では、家庭裁判所という慣れない場所に行き、調停委員という第三者に対して、自らの離婚原因などプライベートにかかわる事項について分かりやすく説明しなければなりません。
慣れない手続きで、不安やストレスを感じる方もいます。
また、離婚調停は長期間にわたることもありますので、思うように話し合いが進まずに精神的に辛くなってしまうこともあります。
弁護士は、書面を準備して提出したり、悩みがあれば相談に応じたりすることができますので、肉体的な負担はもちろん、精神的な負担を軽減することができるでしょう。
何よりも、離婚調停という非日常の場で、「自身の意見を法律に詳しい弁護士が代弁してくれる」「自分の味方がいる」という精神的な安心感が得られると思われます。

離婚調停を弁護士に依頼する際に知っておきたい注意点

離婚調停について弁護士に代理人を依頼する際の注意点についても説明します。

(1)弁護士に依頼する際には費用がかかる

弁護士に離婚調停の代理人を依頼した場合には、弁護士費用がかかります。
弁護士事務所によって費用形態が異なりますので、相談する際に費用についても確認するようにしましょう。
一般的には、次のような費用がかかります。

項目費用
相談料1時間など一定時間は初回無料~1時間1万円程度
着手金(調停申立依頼時に発生する費用)20万~50万円程度(※1)
日当(調停期日への出頭費用)0~5万円程度(※2)
報酬金(※3)
・基本報酬金(調停終了時に発生)
・成功報酬金(成功時に発生)
 離婚成立
 親権獲得
 慰謝料や財産分与など
20万~40万円程度
20万~50万円程度
10万~20万円程度
合意金額又は回収金額の10~20%程度
実費印紙代、切手代、交通費など

※1 離婚調停だけの場合と、他の調停(婚姻費用請求調停など)も一緒に依頼する場合とでは、一般的に一緒に依頼する場合の方が高くなる。依頼する案件が多くなったり、請求する金額が高額になったりすると、50万円以上になる場合もある。
※2 日当がかからない法律事務所もある。そのような場合、一般的に、着手金が少し高めになることが多いようである。また、3回目までの期日出頭は無料や着手金に含まれるとして、4回目からは発生するなどと定めている事務所もある。
※3 報酬金も事務所ごとに異なり、着手金とは別途支払う。一般的に、着手金が低いと報酬金は高め、着手金が高いと報酬金は低めとなる傾向があるようだが、着手金と報酬金が同程度という事務所も多い。また、離婚条件として慰謝料や財産分与の合意もしている場合はその額によって、成功報酬のパーセンテージが異なる場合がある。成功報酬のパーセンテージも事務所によって異なるため、すべての事務所が10~20%内ということではない。

(2)弁護士に依頼しても離婚調停を丸投げすることはできない

離婚調停について弁護士に依頼しても、弁護士は本人から事情を聴いて書面などを準備しますので、弁護士との打ち合わせの時間は必要です。
また、離婚調停は、離婚という身分関係に関する調停ですので、原則として当事者本人の出席が必要です。
「やむを得ない事由」がある場合のみ欠席が認められます(家事事件手続法51条2項)。
調停委員に自分の言葉で誠実に意見を伝えることも重要ですし、調停成立時には本人の出席が必要(代理人だけでは足りない)と考えられていますので、基本的には調停期日には出席するようにしましょう。

離婚調停の弁護士選びのポイント

知人の紹介、自治体が実施している無料相談会で知り合った弁護士、インターネットで事務所のサイトを見るなど、弁護士を探す方法は複数あります。
実際に相談してみて、弁護士と信頼関係を築けるかどうか、きちんと話を聞いてもらえるかなどの観点から最終的に選ぶことになるでしょう。
弁護士を選ぶ際には、次のようなポイントがありますので紹介します。

(1)離婚調停の代理人の経験の有無

事務所のサイトによっては、離婚調停の実績について説明のあるものもあります。
知人の紹介などで知り合った弁護士で、経験の有無が不明な場合には、直接、過去離婚調停の経験があるかどうか質問してみましょう。
実務経験が豊富であれば、離婚調停が成立する可能性が高くなるというものではありませんが、手続きや法律、具体的ケース別の対処法などには詳しくなりますので、迅速で適切な対応が期待できます。
離婚調停の経験がない弁護士であっても、弁護士が応じれば依頼することはできます。

(2)弁護士の在籍数が多い法律事務所に相談する

女性であれば、同性の方が話しやすいということで、女性の弁護士を希望される方もいます。
複数の弁護士が所属する法律事務所に相談すると、相談内容により、適切で希望に沿う弁護士を担当としてくれる場合があります。

(3)法テラスを利用して弁護士を探す

法テラスは国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所です。
収入が一定額以下であることなど、一定の条件を満たせば、無料の法律相談や、弁護士等の費用の立替制度を利用して、弁護士に依頼することができます。
立て替えられた弁護士費用は分割で法テラスに支払うことになります。経済的にお困りの場合には積極的に利用を検討するとよいでしょう。

参考:相談をご希望の方へ|日本司法支援センター 法テラス

【まとめ】離婚調停を有利に進めたい方は、弁護士にご相談を

離婚調停は、当事者本人で手続きを進めることができますので、実際に弁護士に依頼せずに対応する方も少なくありません。
しかし、ほとんどの方にとって、離婚調停は初めての経験で分からないことばかりですので、経験や法律の知識のある弁護士に相談し、離婚調停の対応を依頼する方も多いです。
離婚調停に臨むにあたって、弁護士に代理人を依頼するべきか悩んだときは、まずは相談だけでもしてみることをお勧めします。
弁護士に相談した結果、アドバイスを受けてまず自分で対応してみる方もいますし、弁護士に依頼することを選択する方もいますが、相談すること自体にデメリットはほとんどありません(無料相談であれば費用もかからない)ので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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