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DVで離婚する方法!慰謝料やその後の生活はどうなる?

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DV(ドメスティック・バイオレンス)に悩まれている方は、相当数いらっしゃいます。
そういったデータも、ここ数年にいたっては、積み重なってきています。

そうした方が、どうやってその状況を脱出したらいいのか、弁護士が手助けできることは何なのか、そのあたりを解説していきます。

DV(ドメスティック・バイオレンス)かも?と思ったら

配偶者や交際相手からふるわれる暴力であるDV(ドメスティック・バイオレンス)に関する相談は、全体的に増加傾向にあります。

配偶者からの暴力の防止や被害者を保護するために都道府県が設置している「配偶者暴力相談支援センター」が調査した配偶者からの暴力に関するデータ(2019年度分)では、2015~2017年度にかけていったん減少したものの、その前後は毎年増加しており、2019年は11万9276件で過去最多となり、前年比約104%となっています。

参考:配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等(令和元年度分)<図 相談件数の年次推移>│内閣府 男女共同参画局
参考:パートナーや恋人からの暴力に悩んでいませんか。一人で悩まずお近くの相談窓口に相談を。│政府広報オンライン

(1)DVとは

DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、domestic violence=家庭内の暴力のことですが、一般的には「配偶者や交際相手からふるわれる暴力(離婚後または交際関係がなくなってからふるわれた暴力も含む)」という意味で使われることが多いです。

DVには身体的なものだけでなく、精神的・性的なものも含まれます。

DVの被害者は、女性が多いです。

被害者は、暴力による身体的な影響だけでなく、精神的な影響も受けることになります。
また、親のDVを子どもが目撃することは心理的虐待のひとつと考えられ、子どもの心身の成長の過程において、さまざまな影響が出ることもあります。

(2)DVをする人の特徴

この点については、年齢、学歴、職種、年収などには関係がありません。

「感情の起伏が激しい」「飲酒をして暴れる」「相手を支配下に置きたがる」などといった傾向があります。
その中には、人当たりが良く社会的信用もある人もいます。

(3)なぜDVから逃げることができないのか

DV被害者が逃げることができない理由はいくつかあります。

恐怖感:逃げたらもっとひどい暴力をふるわれるかもしれないという強い恐怖が生じてしまうことがあります。

無力感:暴力をふるわれ続けることで「誰も助けてくれてくれない」「仕方がない」と考えることもあります。

経済的理由:配偶者に経済的に依存している場合には、なかなかDVからも逃げづらい状況になってしまいます。

子どものこと:子どもの安全や学校の問題、家族を奪ってしまうことの罪悪感などの関係から、なかなか別居や離婚には踏み切りづらいということがあります。

その他には、被害者であることが自覚できないなどのケースがあります。

参考:ドメスティック・バイオレンス(DV)とは 暴力の特徴│内閣府 男女共同参画局

(4)DV被害を相談できる場所

まずは、実家の両親や親族に相談してみましょう。
また、都道府県が設置する配偶者暴力相談支援センター、婦人相談所などもあります。

配偶者暴力相談支援センターでは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、

  • 相談や相談機関の紹介
  • カウンセリング
  • 被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護
  • 自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
  • 被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他の援助
  • 保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助

を行っています。

また、どこに相談したらいいか分からない場合は、内閣府の「DV相談ナビ」または「DV相談+(プラス)」であれば全国どこからでも、相談することができます。

参考:DV相談について│内閣府 男女共同参画局

DVを理由に離婚できる?

DVを理由に離婚したくても、必ず離婚できるわけではありません。

相手が離婚に応じない場合には、離婚調停や離婚訴訟を提起した上で、DVが「婚姻関係を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当すると判断され、裁判所に離婚を認めてもらわなければいけません。

この場合には、DVの程度や頻度、けがの有無などが重要となってきます。

そのため、「婚姻関係を継続し難い重大な事由」に該当することが証明できる程度の証拠を集めるなどの準備が必要です。
証拠になるものとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 怪我をしていることを写した写真
  • 医師の診断書
  • 暴言を吐いている録音データ
  • 散乱した部屋の様子の写真・動画
  • 脅迫メール、脅迫状(手紙)
  • 暴力を受けていることを知っている知人がいればその人の供述書
  • 日記

DVの配偶者と安全に離婚する方法

DVをするような配偶者と安全に離婚するためには注意が必要です。

(1)警察や弁護士などに相談する

実家の両親や親族、都道府県が設置する配偶者暴力相談支援センターや婦人相談所などに相談するようにしましょう。
配偶者暴力相談支援センターは、都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、機能を果たしています。

また市町村も、自らが設置する適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすよう努めています。
配偶者暴力相談支援センターでは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、

  • 相談や相談機関の紹介
  • カウンセリング
  • 被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護
  • 自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
  • 被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他の援助
  • 保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助

を行います。

※一時保護については、婦人相談所が自ら行うか、婦人相談所から一定の基準を満たす者に委託して行うこととなります。

参考:相談機関一覧 配偶者暴力相談支援センター│内閣府 男女共同参画局

また、婦人相談所は、売春防止法第34条に基づき、各都道府県に必ず1つ設置されています。

元々は売春を行うおそれのある女子の相談、指導、一時保護等を行う施設でしたが、婦人保護事業の中で女性に関する様々な相談に応じる中で、配偶者間の暴力に関しても配偶者暴力防止法成立前から相談・保護に取り組むという行いをしてきています。

2001年4月に成立した配偶者暴力防止法により、配偶者暴力相談支援センターの機能を担う施設の一つとして位置付けられました。

なお、配偶者暴力相談支援センターが行う業務のうち、一時保護については、婦人相談所が自ら行うか、婦人相談所から一定の基準を満たす者に委託して行うこととなっています。

参考:相談機関一覧 婦人相談所│内閣府 男女共同参画局

また、緊急の場合は、警察への相談も検討することが必要です。

一時的に避難できるDVシェルターもあります。
これは、民間団体によって運営されているため、「民間シェルター」とも呼ばれています。
いわゆる「民間シェルター」とは、民間団体によって運営されている暴力を受けた被害者が、緊急一時的に避難できる施設です。

現在、民間シェルターでは、被害者の一時保護だけに止まらず、相談への対応、被害者の自立へ向けたサポートなど、被害者に対する様々な援助を行っています。

NPO法人や社会福祉法人等の法人格を持っているところや、法人格を持たない運営形態を取っているところもあります。

各都道府県・政令指定都市が把握している民間シェルターを運営している団体数は全国で124(2020年11月1日現在)です。民間シェルターは被害者の安全の確保のため、所在地が非公開になっています。

なお、民間シェルターに対する地方公共団体からの財政支援については、地方交付税法における特別の財政需要として、2001年度以降の特別交付税の算定基準に盛り込まれています。

離婚の手続きを進め、慰謝料請求も視野に入れているのであれば、ぜひ弁護士に相談していただくことをおすすめします。

参考:相談機関一覧 民間シェルター│内閣府 男女共同参画局

(2)DVの証拠を集める

DVで離婚するためには、有効な証拠を集めることが重要です。

例えば、DVが原因の怪我の「診断書」や、ケガの部分の「写真」、暴力行為の「映像」、暴言の「録音」、日付やDVの内容を具体的に記した「日記」などが役立ちます。

(3)別居する

離婚を切り出した際に逆上される恐れもあるため、親族の家に移ったり、自分で賃貸住宅を借りたり、DVシェルターなどを利用したりして、別居をすることになります。

また、加害者からの住民票などの請求に対して交付を防ぐ、といった秘匿制度もあります。
別居の前にはDVの証拠や財産・収入資料を持ち出すことも忘れないようにしましょう。

(4)調停を行う

当事者間での合意がなかなか得られない場合には、家庭裁判所への調停を申立てることになります。

離婚調停ではDVに配慮し、裁判所への行き帰りに配偶者と顔を合わせずにすむことや、弁護士が代理人の場合、調停期日に出頭せずにすむこともあります。
その調停でも合意に至らなかった場合には、離婚訴訟になっていきます。

(5)離婚訴訟をする

調停でも合意ができなかった場合には、家庭裁判所へ訴状を提出し、離婚裁判を行うことになります。

裁判離婚の場合には、民法が定めている離婚理由(770条1項)が必要となります。
DVは「その他婚姻を継続し難い重大な事由」(同条同項5号)に該当しえます。

DVが理由の離婚でもらえる慰謝料の相場

DVが理由の離婚でもらえる慰謝料の相場は、数十万〜300万円程度になります。

DVの程度や期間、頻度、けがの有無、婚姻期間、子どもの有無、DVの原因がどちらにあるか、などで、DVでの離婚の慰謝料は増減していきます。

離婚後の生活はどうなる?

離婚後の生活のためには、さまざまな機関が支援を行っています。

生活拠点の確保には、各自治体の福祉関連窓口に申し込み婦人保護施設や母子生活支援施設などを利用できますし、公営住宅への入居支援もあります。

生活資金の確保には、生活保護制度や生活福祉資金貸付制度、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度、児童手当、児童扶養手当などの支援があります。

職業相談や照会、就職のための訓練などは、ハローワークに相談するとよいでしょう。

【まとめ】DVは離婚する・しないに関わらず専門家にご相談ください

DVには、身体的なDVだけでなく、精神的なものや性的なもの、経済的なものもあります。
そして、DVは、暴行罪や傷害罪、侮辱罪、強制性交等罪ともなる許されない行為です。

DVの原因は、社会における男尊女卑の考え方や、妻に収入がない、または少ないといった男女の経済的格差など、個人の問題として片付けられない問題もあるため、その解決策として、公的な支援などを利用することもあります。

DVは、離婚するかしないかに関わらず、身の安全を図り、今後の対応や別居のサポートなどを受けるためにも、ぜひ専門家にご相談ください。

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