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スピード離婚で慰謝料をもらえるケースは?相場はどれくらい?

作成日:更新日:
kiriu_sakura

「結婚してまた1年しか経ってないのに、夫(妻)が不倫をした。離婚を考えているんだけれど、1年しか結婚してなかった場合でも慰謝料ってもらえるものなの?仮に、もらえるとしていくらぐらいもらえる?」

結婚から3年以内に離婚する場合を、一般的にスピード離婚というようです。
スピード離婚だと慰謝料はもらえないのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、このようなスピード離婚であっても、離婚によって配偶者としての地位を失うことは通常の離婚の場合と何ら変わりはありません。

そのため、スピード離婚の場合も慰謝料をもらえるケースというのは存在します。
ただし、離婚慰謝料の額を判断する際は、婚姻期間の長さが考慮されるので、通常の離婚の場合と比べて、慰謝料額は低いものとなることが多いでしょう。

本記事では、

  • スピード離婚とは
  • スピード離婚で慰謝料をもらえるケースともらえないケース
  • スピード離婚の場合の慰謝料額の相場

について、弁護士が解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

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スピード離婚とは?

スピード離婚という言葉に厳密な定義があるわけではありませんが、一般的に、結婚から3年以内に離婚してしまった場合をスピード離婚ということが多いようです。
スピード離婚に至ってしまう理由にはどのようなものがあるのでしょうか。

スピード離婚の原因としては、次のようなものが考えられます。

  • 性格の不一致
  • 借金の発覚
  • 嘘や隠し事の発覚
  • 将来設計のギャップ
  • 不倫の発覚
  • 配偶者からのDV
  • セックスレス  など

原因は様々ですが、離婚の原因により相手に対して離婚慰謝料を請求できるかどうかは異なってきます。

次からは、スピード離婚で離婚慰謝料を請求できるケースとできないケースをそれぞれ解説していきます。

【コラム】離婚慰謝料とは?

スピード離婚で慰謝料を請求できるケース・できないケースを解説する前に、離婚慰謝料について簡単に説明しましょう。

離婚慰謝料は、離婚によって被害者が受けた精神的損害についての賠償金です。
離婚慰謝料の内容は、次の通りです。

  • 離婚の原因となった行為(例えば、不貞行為など)により受けた精神的損害に対する慰謝料(これを、「離婚原因慰謝料」といいます)。
  • 離婚によって配偶者としての地位を失ったことによる精神的損害に対する慰謝料(これを、「離婚自体慰謝料」といいます)。

スピード離婚の場合、婚姻期間が短いため、離婚自体慰謝料は認められないのではないかとも思えます。しかし、婚姻期間が短くとも、離婚により配偶者としての地位を失ったこと自体は事実ですから、通常の離婚と同様、離婚自体慰謝料も当然に認められます。

ただし、婚姻期間が短いため、離婚によって配偶者としての地位を失ったことによる精神的損害は通常よりも少ないと考えられています(詳しくは後でご説明します)。
そのため、スピード離婚の場合の離婚慰謝料の額は通常よりも低いものとなることが多いでしょう。

スピード離婚で慰謝料がもらえるケース

それでは、スピード離婚で離婚慰謝料をもらえるケースとはどのような場合なのでしょうか。ここでは主なものとして次の4つのケースを解説します。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 性交渉の不存在
  • 配偶者の暴力、モラハラ

(1)不貞行為

不貞行為は、民法770条1項に規定されている法定離婚事由(裁判上で離婚をする場合の条件)の1つです。

同項1号の「不貞行為」とは、配偶者のある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいいます(最高裁判所第一小法廷判決昭和48年11月15日)。
同号の「不貞行為」には、性交渉のみならず、性行為類似行為(手淫や口淫などの性交渉に準ずる行為)も含まれます。

一方で、デートをしただけや抱き合っただけという行為は、「不貞行為」に含まれません。
なお、不貞行為が行われた場合、不貞相手(不倫相手)にも慰謝料の請求をすることが可能です。

不貞相手に対する慰謝料請求について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

浮気相手に慰謝料請求できる条件とは?慰謝料請求の手順と金額の相場

(2)悪意の遺棄

悪意の遺棄とは、正当な理由なく、夫婦の同居・協力・扶助義務に違反することをいいます。悪意の遺棄も、法定離婚事由の1つです。

悪意の遺棄にあたるかどうかは、次のようなさまざまな事情を総合的に考慮して判断されます。

  • 婚姻からその状況に至った経緯
  • 生活費負担の状況
  • 配偶者への影響
  • 夫婦の関係性
  • 夫婦の経済力
  • 別居後の生活の窮状
  • 子どもの有無など

そのため、一概にはいえませんが、特に理由もないのに家出をし、生活が苦しい一方の配偶者に対して生活費等を渡さないという場合は、悪意の遺棄があったと判断される可能性があります。

悪意の遺棄について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

悪意の遺棄の具体例とは?離婚の可否や慰謝料請求についても解説!

(3)性交渉の不存在

性交渉の不存在、いわゆるセックスレスです。
セックスレスは、法定離婚事由として明記されてはいませんが、法定離婚事由の1つである「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条5号)に該当する可能性があります。

例えば次の条件が揃っている場合、性交渉を断り続けた配偶者に対して離婚慰謝料を請求できる可能性があります。

  • 夫婦が20代などで若い
  • 双方ともに性交渉をすることに支障がないはずなのに、性交渉を一方的に断る
  • その状態が長期間継続している

(4)配偶者の身体的な暴力、モラハラ

夫婦間におけるいわゆるDV(ドメスティックバイオレンス)は、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し得ます。

DVには、身体的な暴力のみならず、言葉による精神的な暴力(モラハラ)も含まれます。
身体的な暴力やモラハラが、不法行為に該当することは、夫婦間であっても変わりません。
そのため、配偶者の身体的な暴力や、モラハラが認められた場合には、離婚慰謝料を請求することができる可能性があります。

男女共同参画局のWebサイトによれば、次のようなものが身体的・精神的暴力にあたるとされています。

【身体的なもの】

  • 平手でうつ
  • 足でける
  • 身体を傷つける可能性のある物でなぐる
  • げんこつでなぐる
  • 刃物などの凶器をからだにつきつける
  • 髪をひっぱる
  • 首をしめる
  • 腕をねじる
  • 引きずりまわす
  • 物をなげつける

【精神的なもの】

  • 大声でどなる
  • 「誰のおかげで生活できるんだ」「かいしょうなし」などと言う
  • 実家や友人とつきあうのを制限したり、電話や手紙を細かくチェックしたりする
  • 何を言っても無視して口をきかない
  • 人の前でバカにしたり、命令するような口調でものを言ったりする
  • 大切にしているものをこわしたり、捨てたりする
  • 生活費を渡さない
  • 外で働くなと言ったり、仕事を辞めさせたりする
  • 子どもに危害を加えるといっておどす
  • なぐるそぶりや、物をなげつけるふりをして、おどかす

引用:ドメスティック・バイオレンスについての概要を説明|男女共同参画局

なお、言葉の暴力に関しては、違法性が判断しにくいケースがあります。
ご自身のケースが離婚慰謝料を請求できるケースのなのか詳しく知りたいという方は、弁護士に一度ご相談されることをお勧めいたします。

スピード離婚で慰謝料がもらえないケース

これまでスピード離婚で慰謝料がもらえるケースを説明してきました。
ここからは、逆に、スピード離婚で慰謝料をもらえないケースを説明します。
ここでは、よくあるケースとして次の3つのケースを解説します。

  • 性格の不一致や配偶者の家族との不仲
  • 不貞行為の時点ですでに夫婦関係が破綻している
  • すでに十分な慰謝料を受け取っている

(1)性格の不一致や配偶者の家族との不仲

性格の不一致や配偶者の家族との不仲は離婚の理由としてよくあるものです。特に、性格の不一致は、令和2年度に婚姻関係事件について裁判所に申立てを行った人の動機の中でトップの数となっています。

参考:第19表 婚姻関係事件数-申立人の動機別申立人別|裁判所 – Courts in Japan

しかし、性格の不一致や配偶者の家族との不仲を理由に離婚に至った場合には、基本的に離婚慰謝料を請求することはできません。
というのも離婚慰謝料を請求することができるのは、原則として、離婚に至った原因がもっぱら片方の配偶者にあるといえるような場合です。性格の不一致や配偶者家族との不仲の場合、離婚に至った原因がもっぱら片方の配偶者にあるとまではいえないので、離婚慰謝料を請求することはできません。

(2)不貞行為の時点ですでに夫婦関係が破綻している

配偶者が不貞行為を行った場合に不貞を行った配偶者に対して離婚慰謝料を請求できることはすでに説明したとおりです。
しかし、配偶者が不貞行為を行った当時にすでに夫婦関係が破綻している場合には、不貞行為を理由として離婚慰謝料を請求することはできません。

不貞相手に対する慰謝料請求の事案ではありますが、平成8年3月26日の最高裁判決では、「Xの配偶者Aと第三者Yが肉体関係を持った場合において、XAの婚姻関係がその当時既に破綻していたときは、特端の事情のない限り、YはXに対して不法行為責任を負わない」としています。

そして、その理由として、婚姻関係がすでに破綻している場合には、Xに「婚姻共同生活の平和の維持という権利ないし法的保護に値する利益」がないという点を挙げています。
この理由付けは、不貞配偶者との関係でも妥当するものなので、不貞行為の時点で婚姻生活がすでに破綻している場合には、配偶者に対しても不貞行為を理由とする離婚慰謝料を請求することはできないと考えられます。

破綻しているかどうかの重要な判断要素の1つが「別居」です。別居の有無・期間がどれくらいかという点は、破綻の有無を判断する際の重要な考慮要素となります。

不貞行為当時、すでに夫婦は長期間の別居をしており、夫婦関係の修復が著しく困難であるという程度にまで至っていたというケースでは、破綻していたと認められる可能性が高いといえます。

ただし、裁判例上、破綻しているかどうかの判断はかなり厳格に行われます。不貞行為当時、夫婦間において性交渉が長期間なかったという事情だけでは破綻と認定されることは通常ありません。

(3)すでに十分な慰謝料を受け取っている

離婚慰謝料を請求できる場合であっても、すでに十分といえるほどの金額の離婚慰謝料をもらっているときには、離婚慰謝料を請求することはできません。このような場合でも離婚慰謝料をもらえるということになってしまうと、二重取りとなってしまうからです。

ただし、受け取った金銭が、離婚慰謝料として支払われたものではない場合には、なお慰謝料請求をすることが可能です。また、離婚慰謝料として請求することが可能な額に足りない場合も残額を請求することができます。

スピード離婚の慰謝料の相場

最後に、スピード離婚の場合に、離婚慰謝料がどのくらいになるのか裁判上の相場を解説します。

離婚慰謝料は、一般的に、有責性、婚姻期間、慰謝料を支払う側の資力等の事情を総合的に考慮して判断されます。
有責性(離婚に至った原因の悪質性)が高ければ高いほど慰謝料額は上がりますし、婚姻期間が長ければ長いほど慰謝料額は上がります。

前述したように、スピード離婚の場合、婚姻期間が短いため、慰謝料額は通常の離婚に比べ下がります。

次の表は、通常の離婚をする場合に、離婚慰謝料の額がどのくらいになるのか、裁判上の相場をまとめたものです。

離婚の原因離婚慰謝料額の相場
不貞行為100万~300万円
悪意の遺棄50万~200万円
DV50万~200万円
性行為の不存在数十万~100万円

スピード離婚の場合、この相場の半分以下となることも十分に考えられます(婚姻期間の長さにより、金額は変わります)。

ただし、注意が必要なのは、離婚慰謝料額は、結局のところ個々のケースの具体的な事情を総合的に考慮して判断されるということです。
不貞行為が原因で離婚する場合の離婚慰謝料の相場が、大体100万~300万円ぐらいといっても、ケースによってはそれより下がる場合もあるし、上がる場合もあり得ます。
スピード離婚といっても様々なケースがあるので、ご自身のケースでどの程度の離婚慰謝料が請求できるかは、弁護士に相談して事情を詳しく聞いてもらうのがよいでしょう。

ご自身が請求できる離婚慰謝料額がどのくらいか知りたい方は、弁護士に相談することをお勧めします。

【まとめ】スピード離婚でも慰謝料をもらえるケースはある

本記事をまとめると次のとおりです。

●スピード離婚とは、一般的に、結婚から3年以内に離婚する場合のこと
●次のような場合には、スピード離婚でも慰謝料をもらえる

  • 配偶者が不貞行為を行った
  • 配偶者が悪意の遺棄を行った
  • 配偶者が特に理由もないのに長期間性交渉を断り続けた
  • 配偶者からDVをされた

●次のような場合には、基本的に離婚慰謝料がもらえない

  • 性格の不一致や配偶者の家族との不仲で離婚をした
  • 配偶者が不貞行為を行ったが、不貞行為当時夫婦関係はすでに破綻していた
  • 離婚慰謝料の名目ですでに十分な金銭を受け取った

●スピード離婚の場合、離婚慰謝料額の裁判上の相場は、通常の離婚の場合よりも低額となる

なお、次のページでは、結婚から5年以内に離婚をしたケースで、弁護士に依頼をして、慰謝料を獲得することができたケースを紹介しています。

本記事ではスピード離婚の場合の慰謝料を配偶者に対して請求する場合について解説してきました。

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また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。
(以上につき、2022年8月時点)

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