「優先道路を走っていたのに、どうして私にも過失(落ち度)があるの?」
交通事故は突然起こるもの。相手方の保険会社から予想外の「過失割合(責任の割合)」を言われて、納得できずにモヤモヤと悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「優先道路」とはどのような道なのかという見分け方の基本から、事故のパターンごとに見る責任の割合、そして「どうしても納得できない」と思ったときの対処法までを、わかりやすく解説します。
正しい知識を身につけることは、あなた自身を守ることにつながります。不利な条件のまま示談してしまうことを防ぎ、あなたが納得できる解決策を見つけるためのヒントにしてください。
ここを押さえればOK!
保険会社から「今回の過失割合はこのくらいです」と提示されても、それが必ずしも正解とは限りません。 例えば、相手がスマートフォンを操作しながら運転していた(著しい過失)や、お酒を飲んで運転していた(重過失)といった事情があれば、あなたに有利な割合へ修正できる可能性があります。
過失割合は、最終的に受け取れる賠償金の金額に直結する重要なポイントです。もし提示された内容に納得がいかない場合は、すぐに合意(示談)をしてしまわず、アディーレの弁護士へご相談ください。
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優先道路とは
まず、「優先道路とはどのような道路のことをいうのか」について知っておきましょう。
(1)交差点内に中央線や車両通行帯がある道のこと
道路交通法36条2項によれば、「優先道路」とは次のような道路をいうと言われています。
- 道路標識などで優先道路と指定されている道路
- 道路標識などで交差点内に中央線もしくは車両通行帯が設けられている道路
車両等は、交通整理の行なわれていない交差点においては、その通行している道路が優先道路(道路標識等により優先道路として指定されているもの及び当該交差点において当該道路における車両の通行を規制する道路標識等による中央線又は車両通行帯が設けられている道路をいう。以下同じ。)である場合を除き、交差道路が優先道路であるとき、又はその通行している道路の幅員よりも交差道路の幅員が明らかに広いものであるときは、当該交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。
引用:道路交通法36条2項
どうして優先道路とその他が区別されているんですか?
優先道路を直進中の車両は、信号機のない交差点や見通しの悪い交差点で徐行する必要がないとされているからです(道路交通法36条3項、42条1号)。
ただし、このルールはいずれも信号機などで交通整理の行われていない交差点でのことです。信号機などにより交通整理が行われている交差点では優先道路はなく、信号機の表示に従って進行することになります。
いわゆる「左方優先」や、「そちらが一時停止だからこちらが優先だ」というのは、相対的な「優先の道路」で、法律上の「優先道路」というわけではありません。
(2)優先道路を見分けるには|標識やセンターラインに注目
実際に道路を走行中に優先道路を見分けるためには、「優先道路の標識」や交差点内の「センターライン」に注目する必要があります。
(2-1)道路標識
【優先道路の標識】

縦の太い矢印が走行中の道路が優先道路、それと交差する横の細いラインは非優先道路を表しています。
【補助標識】

同方向に向かって合流する道路などで、一時停止を表す「止まれ」や「徐行」などの標識とともに「前方優先道路」の補助標識がある場合、その前方の道路が優先道路となります。
(2-2)交差点内のセンターライン
センターライン(中央線)が交差点内を貫通している場合は、センターラインがあるほうが優先道路となります。センターラインが、破線、白色、黄色のどれでも同じです。
【センターライン】

優先道路の交差点での事故の過失割合【車対車の事故】

まずは、片方が優先道路の交差点での事故(直進車同士の事故)の基本の過失割合について説明します。
この場合、優先道路を通行している車両のほうが優先されることから、優先でない方の道路を走っていた車の過失(落ち度)が大きくなります。優先道路を走っていた車の過失10%に対し、優先でない方の道路を走っていた車の過失は90%です。

| A(優先車) | B(非優先車) |
| 10% | 90% |
優先道路を走行している側は、そもそも過失(落ち度)はないと思っていました。
優先道路を走行していても過失(落ち度)が認められるんですね…。
優先道路を通行している車であっても、優先でない道路を通行する車両が現れた場合には注意して、できる限り安全に走行する義務があります(道路交通法36条4項)。そのような義務を怠って交通事故が起きた場合には、やはり過失(落ち度)が認められるのです。
優先道路の交差点での事故の過失割合【車対バイクの事故】
次に、車とバイクの事故の場合です。
この場合、優先道路を走行していたのが車かバイクかで過失割合が変わってきます。
(1)バイクが優先道路を走行していた場合
バイクが優先道路を走行していた場合、車どうしの事故の場合と同じく、車:バイクの過失割合は90:10となります。

| A(優先バイク) | B(非優先車) |
| 10% | 90% |
(2)車が優先道路を走行していた場合
これに対し、車が優先道路を走行していた場合、車:バイクの過失割合は30:70となります。
車どうしの事故の場合と比べ、四輪車の過失割合が大きくなっていますよね。これは、道路上では四輪車よりもバイクの方が弱者であり、過失割合を決めるにあたっては、立場の弱いバイクを保護すべきという考えによるものです。

| A(優先車) | B(非優先バイク) |
| 30% | 70% |
優先道路の交差点での事故の過失割合【車対自転車の事故】
次に、車と自転車の事故の場合です。
この場合も、優先道路を走行していたのが四輪車か自転車かで過失割合が変わってきます。
(1)自転車が優先道路を走行していた場合
自転車が優先道路を走行していた場合、車:自転車の過失割合は90:10となります。

| A(優先自転車) | B(非優先車) |
| 10% | 90% |
(2)車が優先道路を走行していた場合
車が優先道路を走行していた場合、車:自転車の過失割合は50:50となります。
ここでも、車どうしの事故の場合と比べ、車の過失割合が大きくなっています。これは、道路上では車よりも自転車の方が弱者であり、過失割合を決めるにあたっては、立場の弱い自転車を保護すべきという考えによるものです。

| A(優先車) | B(非優先自転車) |
| 50% | 50% |
過失割合に納得できないときの対処法とは
過失割合に納得できません!過失割合は、変更できないんですか?
今回ご紹介した過失割合は、事故のパターンごとの基本的な割合です。
個別の事情によって、過失割合は修正されることも多いんですよ。
ここでは、納得できない過失割合では示談すべきではない理由や、過失割合が変更される場合などについて説明します。
(1)過失割合に納得できないのであれば、示談はやめましょう
保険会社から提示された過失割合に納得できない場合には、示談に応じるのはやめましょう。被害者であっても過失(落ち度)がある場合には、受けとれる賠償金が減ってしまうおそれがあります。
例えば、被害者の過失が2割・加害者の過失が8割の場合(過失割合20:80の場合)、被害者に生じた損害額(治療費や車の修理費用など)が1000万円だったとしても、被害者が最終的に受け取ることのできる賠償金は、1000万円のうち、2割の過失分である200万円を差し引いた800万円だけなのです。

過失割合は、被害者が受け取れる賠償金額に大きく影響します。適正な賠償金を受け取るためには、事故状況を正しく反映した過失割合で相手方と合意することが大切です。
(2)過失割合を修正できる事情があるのかをチェックする
過失割合は、個別の事情によって、修正できることも多いのですが、保険会社の提示は、必ずしも被害者側に有利となる方向での過失割合の修正要素の有無について十分に検討されているとは限りません。
過失割合に納得できない場合には、具体的な事情を挙げ、「この事情により過失割合は修正されるはず」としっかり伝えるようにしましょう。
自動車対自転車の事故の場合、例えば次のような事情があれば、自転車側の過失(落ち度)が加算される可能性があります。
(2-1)自転車に著しい過失がある場合|自転車の2人乗りなど
例えば、自転車では次のようなケースが、通常著しい過失とされます。
- 自転車の2人乗り(都道府県の公安委員会の規則等で認められている場合を除く)
- 片手運転(片手で傘をさしている場合など)
- 夜間の無灯火 など
(2-2)自転車に重過失がある場合|酒に酔ってフラフラの状態で運転した
例えば、自転車では次のようなケースが、通常重過失とされます。
- 酒に酔ってフラフラな状態で運転した
- 病気や薬物の影響で正常な運転ができない状態で運転した
- ピストバイクを改造するなど、ブレーキのきかない自転車を運転した など
(3)弁護士へ相談する
保険会社が提示してくる過失割合に納得できない場合は、弁護士に相談するのも一つの手です。
弁護士に交渉を依頼し、相手方が見逃しているような修正要素を根拠とともに主張することで、より適正な過失割合で相手方と示談(合意)できる可能性が高まります。
保険会社と交渉し納得させるためには、これまでの裁判例などをふまえて説得的にご自身の過失割合を主張しなければいけませんので、専門的な知識も必要です。適正な過失割合を主張・交渉に自信がないという場合には、交通事故を専門に取り扱っている弁護士に相談されることをお勧めします。
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【まとめ】一方が優先道路である交差点で起きた事故の過失割合は事故のパターンごとに異なる
優先道路での事故であっても、残念ながら被害者側にも責任(過失)が生じてしまうケースは珍しくありません。「自分は悪くないはずなのに」と思われるのも無理はないことです。
しかし、保険会社から提示された割合が「絶対」ではありません。例えば、相手の方に「著しい過失(わき見運転や著しいスピード違反など、重大な不注意)」があった場合など、個別の事情をしっかり主張することで、あなたの責任割合が軽くなる可能性も十分に考えられます。
適正な賠償を受けるためにも、提示された内容に少しでも疑問を感じたら、専門家の力を借りることが大切です。
過失割合に納得がいかないときは、ぜひ弁護士にご相談ください。アディーレの弁護士が適正な過失割合を主張し、相手方と交渉を行います。 一人で悩みを抱え込まず、まずはお気軽にお問い合わせください。





























