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交通事故で整骨院に通院していい?整形外科との違いと賠償金の注意点

弁護士 南澤 毅吾

監修弁護士:南澤 毅吾

(アディーレ法律事務所)

特に力を入れている分野:交通事故・消費者被害・個人事業のトラブル。累計法律相談実績3000件以上。

作成日:更新日:
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※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

交通事故でケガをしてしまったとき、「整形外科と整骨院、どっちに行けばいいんだろう?」と迷ってしまうことはありませんか?

夜遅くまで開いていて通いやすい整骨院を選びたくなりますが、実は通院する順番や方法を間違えてしまうと、本来もらえるはずの治療費や慰謝料が受け取れなくなってしまう……といったリスクがあるため注意が必要です。

そこで今回は、整形外科と整骨院の違いや、なぜ整形外科を優先したほうがいいのか、そして「どうしても整骨院に通いたい」という場合に気をつけるべきポイントについて、わかりやすく解説します。

しっかりと身体を治し、適正な補償を受け取るために、まずは正しい通院のルールを確認しておきましょう。

ここを押さえればOK!

交通事故の治療では、最初に必ず「整形外科」を受診することをおすすめします。 というのも、整骨院(接骨院)の先生は「柔道整復師」という国家資格をお持ちですが、医師ではないため、レントゲンなどの精密検査や薬の処方といった医療行為はできません。また、事故によるケガであることを証明する「診断書」や、後遺症が残った際に必要となる「後遺障害診断書」を作成できるのは、整形外科のお医者様だけです。

「仕事帰りに寄りやすい」「手技による施術を受けたい」などの理由で、どうしても整骨院に通いたい場合は、必ず整形外科を受診し、担当のお医者様に「整骨院に通ってもよいか」を確認して許可を得てください。そして、整骨院に通い始めても整形外科への通院をやめず、定期的に診察を受けて「併用」することが重要です。

整骨院への通院を続けていると、保険会社から「そろそろ治療費の支払いを終了します(打ち切り)」と打診されることがあります。また、提示された慰謝料の金額が適正なのか不安に感じることもあるかもしれません。そのような不安を感じた場合には、アディーレの弁護士にご相談ください。弁護士が適正な補償を受けられるようサポートいたします。

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交通事故の治療はまず整形外科(病院)に行こう!

交通事故の治療は、まずは「整形外科」(病院)に行くべきであり、最初から「整骨院」に通うべきではありません。整骨院と整形外科の違いや、整形外科で治療すべき理由などについてご説明します。

(1)整骨院と整形外科は何が違う?

整形外科は医師が治療にあたるのに対して、整骨院では医師が診てくれるわけではありません。

(1-1)整骨院とは?

「整骨院」とは、「柔道整復師」が施術にあたる施設です。
整骨院は、「接骨院」「ほねつぎ」などとも呼ばれます。

「柔道整復師」は、その名のとおり柔道(柔術)から派生した日本独自の伝統医療を行う資格者のことで、医師ではありません。柔道整復師は、レントゲン検査や投薬治療などの医療行為を行うことはできず、代わりに次のような施術を行ってくれます。

  • マッサージなどの手技療法
  • 温めたり熱を与えたりする温熱療法などの物理療法
  • 身体を動かすことで症状の軽減や機能の回復を目指す運動療法   など

(1-2)整形外科とは?

「整形外科」とは、医師(整形外科医)が治療にあたる医療機関(病院)のことです。

レントゲン検査やMRI検査などを基にケガがどのような状態であるか診断したり、ケガの診断に基づいて注射や投薬、手術などにより治療を行うことができます。

(2)交通事故の治療はまず整形外科で行うべき3つの理由

交通事故の治療は、まず整形外科で行うべきです。
その理由には、主に次のようなものがあります。

(2-1)理由1|整形外科なら医師による検査・治療が受けられる

交通事故で負ったケガの根本的な治療ができるのは、医師がいる病院だけです。整形外科では、MRIなどの検査機器を使ってケガの状態を検査し、ケガの状対に応じた治療を行ってくれます。

これに対して、整骨院では医療行為を行うことができないため、根本的な治療は行ってくれず、痛みに対してマッサージをするなどのことしかできません。

(2-2)理由2|整形外科なら後遺障害診断書を作成できる

整形外科なら、「後遺障害診断書」を作成できます。

交通事故で負ったケガがこれ以上治る見込みがなくなることを「症状固定」と言いますが、症状固定の診断を下して後遺障害診断書を作成できるのは整形外科などの医師に限られており、整骨院の柔道整復師は後遺障害診断書を書くことができません。

後遺障害診断書書式について解説!作成方法や手続きに関しても説明

(2-3)理由3|整骨院では治療費がもらえない可能性がある

整骨院に通っている場合、交通事故でもらえる損害賠償金の項目のひとつである「治療費」がもらえない可能性があります。整骨院の柔道整復師は医師ではないため法律上医療行為ができず、このために保険会社は整骨院に通って支払ったお金は負担する必要ないと考えられてしまうおそれがあるからです。

さらに、場合によっては、「入通院慰謝料」を算定する際に、整骨院への通院実績は考慮されないケースもあり得ます。

「入通院慰謝料」とは何ですか?

入通院慰謝料とは、交通事故によって負ったケガの治療のため医療機関への入院・通院を強いられたこと等により生じた精神的損害に対する慰謝料です。医師の指示や許可なく、整骨院に通うことにしたために入通院慰謝料が減ってしまう可能性があるのです。

交通事故の損害賠償金とは?内訳と相場・増額のポイントも解説

それでも交通事故の治療で整骨院に通いたい!整骨院に通う際の注意点

ここからは、整骨院に通う際の主な注意点についてご説明します。

(1)注意点1|交通事故の後、初めは整形外科に行くこと

交通事故に遭って最初にかかるのは、整骨院ではなく整形外科にしましょう。

整骨院ではMRIなどの精密な検査ができませんし、なにより損害賠償金をもらうために必要な診断書を作成することができません。そのため、まずは医師のいる病院を受診するようにしましょう。

(2)注意点2|整形外科で医師から整骨院に通う指示・許可を得ること

整骨院に通いたい場合には、整形外科で整骨院に通うことについて医師の指示や許可を得る必要があります。
医師の指示や許可なく整骨院に通うと、保険会社から「整骨院への通院は治療に必要のない行為だった」とみなされ、治療費がもらえなくなる可能性があります。

整形外科の医師に整骨院に通いたい理由を伝え、指示・許可を受けたうえでそれを保険会社に伝えるようにしましょう。

(3)注意点3|整骨院に通い始めても整形外科に通うのをやめないこと

整骨院に通い始めると、ついついもう整形外科には通う必要がなくなったと思って、自己判断で整形外科に通うのをやめてしまうかもしれません。しかし、整形外科に通うのをやめれば治療を続ける必要性がないのではないかと保険会社に疑われるおそれがあります。

また、整形外科でのみ書いてもらえる後遺障害診断書を入手することができず、後遺障害認定が受けられなくなるリスクもあります。そのため、整骨院に通う事となった後も、医師の指示に従い病院へ通院しましょう。

(4)注意点4|交通事故のケガの治療に適した整骨院を選ぶこと

大前提として、柔道整復師の国家資格を持つ人が施術する整骨院に通うことが必要です。
できれば、医療機関と提携しているような整骨院を選ぶとよいでしょう。

「整体院」や「カイロプラクティック」の評判が良いのでそちらも考えているのですが、これらは整骨院とは何が違うのですか?

「整体院」や「カイロプラクティック」を開くには、柔道整復師などの国家資格が必要ありません。国家資格なく開院できるため、「整体院」や「カイロプラクティック」などに通っても、治療を行っているものと認められない可能性が高まります。

整骨院への通院でも入通院慰謝料はもらえる?

整骨院への通院でも、治療の一環として認められれば、治療費や通院期間に応じた入通院慰謝料を請求できます。

整骨院への通院で慰謝料を受け取るためには、医師の指示・許可があることや施術の効果があることなど、整骨院における施術の必要性・相当性があることが必要です。

整骨院を含めた賠償金の請求は弁護士に相談しよう

交通事故で負ったケガの治療のために現在整骨院に通っていますが、治療費が打ち切られたり入通院慰謝料が減額されたりしないか、心配になってきました。
どうすればよいでしょうか?

整骨院に通っているからと言って、一律に入通院慰謝料などがもらえなくなるわけではありません。まずは交通事故を扱っている弁護士に相談してみましょう。

交通事故の賠償金請求を弁護士に依頼するメリットや、弁護士費用特約についてご説明します。

(1)交通事故の賠償金請求を弁護士に依頼するメリット

交通事故の賠償金請求を弁護士に相談・依頼するメリットは、整骨院への通院の必要性を主張してくれ、適正な賠償金を獲得できる可能性が高まるほか、慰謝料の増額が期待できることです。

保険会社が提示する金額は、弁護士が適正と考える金額よりも低いことがほとんどです。弁護士が交渉することで、提示額が増額し、適正な賠償額での示談成立が期待できます。

 
 

(2)「弁護士費用特約」を使えば弁護士費用の心配は不要!

弁護士費用が支払えるか心配です……弁護士費用は高いのですか?

弁護士費用特約が利用できれば、弁護士費用特約を使うことで限度額までの弁護士費用を保険会社が負担してくれます。もし、弁護士費用特約が利用できなかったとしても、相談料無料・着手金無料の成功報酬制で依頼できる法律事務所もあるので、そのような法律事務所を選べば安心ですよ。

弁護士費用特約は、あなた自身の保険に付帯している特約だけでなく、一定の範囲の同居親族や別居している両親の自動車保険に付帯しているものをあなたのために使えるケースもあります。ご自身の保険だけでなく親族の保険も確認して、あなたのために弁護士費用特約を使えないか確かめてみましょう。

【まとめ】交通事故でケガを負ったら「整形外科」に通院しよう

交通事故の治療においては、レントゲンなどの検査や診断書の作成ができる「整形外科」への通院を基本にすることが何より大切です。

もし「整骨院の施術も受けたい」という場合でも、自己判断せずに、まずは整形外科のお医者様に相談して許可をもらうようにしましょう。そのうえで両方を上手に併用することが、後のトラブルを防ぎ、適切な金額の賠償金を受け取るためのポイントになります。

もし、「保険会社から治療費の支払いを止めると言われた」「今の通院方法でいいのか不安」など、少しでもお困りのことがあれば、アディーレ法律事務所までお気軽にご相談ください。アディーレの弁護士が、あなたに代わって保険会社と交渉し、少しでも納得のいく解決ができるよう全力でサポートいたします。

交通事故の被害にあったら弁護士への相談がおすすめ!賠償金を増額できる可能性も