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【弁護士監修】好きな人ができたから離婚したい…慰謝料のリスクと「有責配偶者」の壁

弁護士 林 頼信

監修弁護士:林 頼信

(アディーレ法律事務所)

特に力を入れている分野:現在は離婚事件をメインに扱っているほか、不貞慰謝料事件もこれまでに多数の解決実績あり。

作成日:
LA_Ishii

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「結婚しているのに好きな人ができた」
その気持ちを抑えきれず、離婚をお考えではありませんか?
しかし感情だけで動くと、高額な慰謝料や離婚拒否などの泥沼にはまる危険があります。
本記事では、法的な「不貞」の境界線や、リスクを抑えて離婚するための手順を解説します。後悔しない選択のために、まずは正しい法的知識を身につけましょう。

ここを押さえればOK!

好きな人ができたことを理由とする離婚は、夫婦間の合意があれば可能です。しかし相手が拒否した場合、裁判で離婚が認められるのは困難です。

一方で、既に肉体関係がある場合は「有責配偶者」となり、自分からの離婚請求は原則として認められなくなります。この場合、慰謝料請求や社会的信用の失墜といった大きなリスクを伴う可能性があります。

円滑に離婚を進めたいのであれば、安易に不貞を自白せず、性格の不一致などを理由に冷静に話し合うことが重要です。
強引な別居はかえって不利になる可能性があるため、慎重な対応が求められます。

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既婚者だけど「好きな人ができた」。この理由で離婚はできる?

「配偶者への愛情は冷めきっているのに、他に好きな人ができてしまった」。
新たな出会いによって離婚を決意する方は少なくありません。
しかし、単に「好きな人ができた」という理由だけで、法的に離婚が認められるのでしょうか。

結論から申し上げますと、「相手が離婚に同意するかどうか」によって、その難易度は大きく変わります。

(1)夫婦双方の合意があれば理由は問われない(協議離婚)

もし、配偶者も離婚に同意してくれるのであれば、理由は問われません。
日本における離婚の約9割は、夫婦の話合いで成立する「協議離婚」です。
この場合、法律上の離婚原因(法定離婚事由)は不要です。

つまり、相手さえ納得させられれば、今すぐにでも離婚して、新しい人生を歩み始めることができます。

(2)相手が拒否した場合、裁判で「好きな人ができた」は通用しない

問題は、配偶者が「離婚したくない」と拒否した場合です。 話合い(協議)や調停で決着がつかないと、最終的には裁判で離婚を争うことになります。

裁判で離婚が認められるには、民法で定められた「法定離婚事由(不貞行為など)」が必要です。
単に「ほかの人を好きになったから離婚してほしい」というだけでは、裁判所は離婚を認めません。

どこからがアウト?「想い」と「不貞行為」の境界線

「まだ一線を越えていないから大丈夫」「気持ちが通じ合っているだけ」
そう考えている方も多いかもしれません。
しかし、あなたの「大丈夫」という感覚と、法律上の「不貞(ふてい)」にはズレがある可能性もあります。
ここを誤解したまま行動すると、あとになって取り返しのつかない事態を招くことになるかもしれません。

(1)「不貞行為」とは基本的に肉体関係のこと

法律用語である「不貞行為」とは、配偶者以外の人(もしくは既婚者)と自由な意思に基づいて肉体関係(性交渉)を持つことを指します。
たとえば、次のとおりです。

  • 【セーフ(法定離婚事由である「不貞」には該当しにくい)】
    • 二人きりでの食事やデート
    • 手をつなぐ、腕を組む
    • 「好きだ」「愛している」といったLINEやメールのやり取り
    • キス(※ケースによるが、単体では不貞とされないことが多い)
  • 【アウト(不貞と判断される可能性が高い)】
    • 肉体関係がある
    • ラブホテルへの出入り(※ラブホテルでの滞在は、肉体関係があったことを示す強力な証拠となります。「話していただけ」という言い訳は、裁判ではまず通用しません)
    • 深夜、一人暮らしの相手の家に長時間滞在する、宿泊する

つまり、どれだけ心が相手にあっても、肉体関係の伴わない「心の浮気」だけであれば、法律上の不貞行為には該当しないのが原則です。

(2)プラトニックなら慰謝料は発生しない?

「肉体関係がなければ、絶対に慰謝料は請求されないのか?」というと、実はそうとも言い切れません。ここが法律の難しいところです。

たとえ肉体関係はなかったとしても、「社会通念上、夫婦の平穏を脅かすような親密な付き合い」と判断されれば、例外的に慰謝料請求が認められるケースがあります。
たとえば、毎晩のように深夜まで電話をする、配偶者をないがしろにして相手と過ごす時間を優先する、といった行動です。

これによって「夫婦関係が破綻した」と認定されれば、慰謝料の支払いを命じられるリスクはゼロではありません。「体の関係がないから何をしてもいい」というわけではないのです。

(3)肉体関係があれば原則「有責配偶者」

もし、あなたがすでに好きな人と肉体関係を持ってしまっている場合、立場は非常に危ういものになります。
法律上、離婚原因を作った側を「有責配偶者(ゆうせきはいぐうしゃ)」と呼びます。

そして、一般的には、「有責配偶者からの離婚請求は原則として認めない」とされています。 つまり、不倫をしておいて「ほかに好きな人ができたから離婚を認めてほしい」と裁判所に訴えても、基本的に認めてもらえないのです。

こうなると、配偶者が「絶対に離婚しない」と言い張れば、あなたは離婚できないことになります。
好きな人と一緒になりたいのに、法律の壁に阻まれて身動きが取れなくなる。これが、不貞行為をしてしまった際に背負うリスクといえるでしょう。

好きな人と一緒になるために知っておくべき3つのリスク

「早く離婚してあの人と一緒になりたい」。
その焦りこそが、最も危険な落とし穴です。
感情のままに行動し、不用意に動くと、「有責配偶者」として厳しい社会的・経済的制裁を受けることになりかねません。
ここでは、3つの現実的なリスクについて解説します。

(1)高額な慰謝料を請求されるリスク

不貞行為(不倫)は法律上の「不法行為」にあたり、被害者である配偶者には慰謝料を請求する権利が発生します。
一般的に、不倫が原因で離婚に至る場合の慰謝料相場は100万〜300万円となっています。

さらに恐ろしいのは、慰謝料請求の矛先が「好きな人(不倫相手)」にも向かう可能性があることです。
大切にしたいはずのパートナーを巻き込み、ましてや裁判沙汰になれば、金銭的負担だけでなく精神的な負担も増大し、二人の関係にも亀裂が入りかねません。

(2)離婚を拒否され、飼い殺し状態になるリスク

前述の通り、あなた自身の不貞が原因の場合、原則として自分から離婚を請求することはできません。
配偶者が感情的になり、「絶対に離婚しない」「一生許さない」と徹底抗戦の構えを見せた場合、離婚への道は非常に険しいものとなってしまいます。
離婚できないのであれば、当然再婚することもできず、歳月だけが過ぎていくことになりかねません。

有責配偶者からの離婚請求についてはこちらの記事もご覧ください。

有責配偶者だけど離婚したい!離婚請求が認められる条件とは

(3)社会的信用を失うリスク

不倫のリスクは家庭内だけにとどまりません。
特に職場での出会いだった場合、不倫の事実が周囲に知れ渡って職場に居づらくなり、退職を余儀なくされるケースもあります。

「不倫をした」というレッテルは、これまでのキャリアや周囲からの信頼を一瞬で崩壊させることがあります。
慰謝料という負債を抱え、さらに職や収入まで失うことになれば、好きな人との幸せな新生活を描くことは極めて難しくなってしまうでしょう。

それでも離婚したい場合の手順と注意点

いかにリスクが高くとも、「どうしても離婚して、好きな人との人生を選びたい」という決意が固い方もいるでしょう。
感情だけで動くと袋小路に迷い込みますが、慎重に進めれば、解決への道筋は見えてきます。ここでは、離婚するための具体的な手順と注意点を解説します。

(1)正直に「好きな人がいる」と話すべきか?

結論から言えば、わざわざ自分にとって不利なことを自分から言う必要はありません。
誠意を見せたいという気持ちから正直に話してしまう方がいますが、これは法的に見れば「不貞行為の自白」であり、自らを有責配偶者の立場に追い込む行為です。
相手に決定的な証拠(ラブホテルに出入りする写真など)を握られていない限り、話さないほうが無難でしょう。

離婚を切り出す際は、あくまで「性格の不一致」や「価値観の相違」など、夫婦の問題を理由に交渉を進めるべきです。相手の感情を逆なでせず、冷静に話合いのテーブルについてもらうことを優先しましょう。

(2)「別居」は有効だが、強引な家出はNG

同居したままの交渉は精神的負担が大きいですし、物理的に距離を置く「別居」は、夫婦関係の破綻を証明する有効な手段です。
しかし、何も告げずに勝手に家を出て連絡を絶つような強引な行動は、法律上の離婚事由の一つである「悪意の遺棄」とみなされ、逆にあなたの立場を悪くする可能性があります。

別居を始める際は、置き手紙やメッセージで最低限の意思を伝えること、そして別居後も相手の生活費(婚姻費用)を分担する意思を示すことが重要です。
双方の収入の差にもよりますが、一方的に家を出て生活費も渡さないとなると、法的に「悪意の遺棄」と判断され、離婚において不利になります。

悪意の遺棄と夫婦の同居義務について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

夫婦の同居義務とは?違反した際の2つの不利益について弁護士が解説

(3)もし慰謝料を請求されたらどうする?

離婚についての話合いの過程で不倫が発覚し、配偶者から慰謝料を請求されることがあります。
さらに、好きな人も既婚者であった場合、その配偶者からも慰謝料を請求されるケースも考えられます。
しかし、相手から提示された金額を、言われるがまま支払う必要はありません。

当初の請求額には相手の怒りが反映されており、裁判上の相場よりも高額で、減額の余地があることも多いです。
たとえ不貞の事実があったとしても、弁護士を通じて交渉することで、適正な相場まで減額できる可能性があります。
焦って合意書にサインしたり、言われたとおりの金額を支払ったりする前に、まずは弁護士に相談するとよいでしょう。

【まとめ】

「好きな人ができた」という事実は変えられませんが、その後の行動次第であなたの人生は大きく変わります。
特に、すでに不貞関係にある場合は、独断で動くことは非常に危険です。
法的な立場を理解せず、感情任せに離婚を切り出すと、多額の慰謝料請求や離婚拒否という泥沼にはまりかねません。
新しい人生をスムーズに歩み出すためにも、現在の状況を正しく把握し、リスクを最小限に抑える戦略を立てることをおすすめします。

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