離婚を考え始めると、心の中は混乱と不安でいっぱいになるものです。
誰に相談すればいいのか、どこから始めればいいのか、まったく見当がつかないという方も多いでしょう。
しかし、そんな時こそ冷静に、そして慎重に行動することが求められます。
本コラムでは、離婚を考えた際に頼りになる相談先とその選び方について詳しく解説しています。親や友人の温かいサポートから、専門家による具体的なアドバイスまで、多様な選択肢をご紹介します。
迷いや不安を抱えている方、まずはこの記事を読んで一歩を踏み出しましょう。あなたの気持ちや状況に合った相談先を見つけることで、より良い決断ができるはずです。
この記事を読んでわかること
- 離婚を考えたら相談すべき相談先とその選び方
- 離婚を考える方が気になるよくある質問
- 離婚について相談するときに注意すべき点
ここを押さえればOK!
親や友人への相談は感情的なサポートを得るのに有効ですが、客観的な意見が得にくい場合もあります。SNSやオンラインコミュニティでは多様な意見が得られますが、間違った情報やプライバシー流出のリスクもあります。カウンセラーは心理的サポートを提供し、探偵は浮気の証拠収集を手助けします。弁護士は法的なアドバイスを提供し、公的機関は生活設計や支援策を相談できます。特にDV被害者は配偶者暴力相談支援センターを利用すると良いでしょう。
離婚には協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3つの方法があります。財産分与や慰謝料の確認も重要であり、子供がいる場合は親権と養育費の問題も考慮する必要があります。
離婚相談の際は事前に悩みや問題点を明確にし、感情的にならずに相談することが大切です。最終的には自分自身で決断し、後悔のない選択を心掛けましょう。
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慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。
離婚の相談先と選び方
離婚を考えた際には、適切な相談先を選ぶことが重要です。ここでは、親や友人、SNS、専門家、公的機関など、さまざまな相談先とその選び方について解説します。
(1)親や友人など身近な人への相談
感情的なサポートや一般的なアドバイスが欲しい場合には、親や友人など身近な人への相談してみてもいいでしょう。夫婦双方の人となりを知る親や友人であれば、夫婦関係を外から見たアドバイスを聞けるかもしれません。
【例】
- 感情の整理がつかないとき
- 一般的なアドバイスや意見を聞きたいとき
- 精神的な支えが欲しいとき
ただし、身近な人への相談には、身近だからこその意見が混じってしまい客観的な意見が得られにくいことや親や友人が夫婦関係に介入して、夫婦関係がより悪化してしまうおそれがあることに注意が必要です。
(2)SNSやオンラインコミュニティでの相談
多様な意見を聞きたい人や早急にアドバイスが欲しい場合には、SNSやオンラインコミュニティに相談してみてもいいでしょう。様々な立場からの意見をもらうことができ、気持ちの整理につながるかもしれません。
【例】
- 多様な意見を聞きたい
- 匿名で相談したい
- 早急にアドバイスが欲しい
しかし、SNSでの相談には、間違った情報があたかも正しいかのように記載されているおそれやあなたのプライバシーが流失してしまうおそれがあることに注意が必要です。
(3)カウンセラーへの相談
心理的なサポートを受けたい場合は、離婚カウンセラーや夫婦カウンセラーに相談するのが効果的です。夫婦関係の修復や感情の整理をサポートしてくれます。
【例】
- 心の整理がつかないとき
- 離婚するかどうか迷っているとき
- 夫婦関係を修復したいとき
(4)探偵への相談
配偶者の浮気が疑わしく、証拠が欲しい場合は、探偵(興信所)に相談してみてもよいでしょう。探偵は配偶者が浮気しているのかを調査してくれ、浮気をしていれば証拠を集めてくれます。
(5)弁護士への相談
離婚への気持ちが固まり、離婚に関する法的な問題や離婚手続きを知りたい方は、弁護士に相談するのがよいでしょう。弁護士は法律の専門家であり、財産分与や親権問題など離婚にまつわる様々な問題のアドバイスもしてくれます。
(6)公的機関への相談
離婚後の生活や子供の相談をしたい方や裁判に関する手続きを知りたい方は、公的機関への相談をおすすめします。
(6-1)市役所・区役所
公的機関では、離婚後の生活設計や支援策について相談できます。特に、経済面や子供の問題についてのアドバイスが得られます。
【例】ひとり親支援制度
- ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業
- 母子家庭等就業・自立センター事業
- ひとり親家庭の在宅就業推進事業
- 母子・父子自立支援プログラム策定事業
- 母子家庭等自立支援給付金事業 など
事業を利用できるかどうかは、地域によって異なりますので、お住いの市町村役場に直接問い合わせてみるようにしましょう。また、ひとり親世帯には子どもを養育するにあたっての経済的支援もありますので(児童扶養手当や医療費助成など)、このような経済的支援が受けられるのかどうかについても合わせて確認しておくと安心です。
(6-2)配偶者暴力相談支援センター
DV被害を受けている場合は、配偶者暴力相談支援センターに相談するのがよいでしょう。
配偶者暴力相談支援センターでは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、相談機関の紹介やカウンセリング、被害者に対する情報提供など、さまざまな援助を行っています。また、 内閣府の「DV相談ナビ」または「DV相談+(プラス)」であれば全国どこからでも、相談することができます。
配偶者に離婚の意思を告げることにより、配偶者の反感を買い、暴力や暴言が加速する場合もあるので、慎重な対応が必要となります。配偶者からのDV被害で離婚を考えている場合は、DV被害に関する専門の相談窓口を利用しましょう。
離婚を考える人が知っておくべき基礎知識
次に、離婚を考えている人が知っておくべき基礎知識について簡単にまとめておきます。
(1)離婚の方法とは
離婚の方法には、次の3つの方法があります。
協議離婚:一般的な離婚の方法。夫婦間で合意し離婚届を提出します。
調停離婚:夫婦で離婚の合意ができない場合には、家庭裁判所での調停を経て合意を目指します。
裁判離婚:調停で離婚の合意に至らなければ裁判で離婚するか否かの判断をしてもらいます。
話し合いによって離婚する「協議離婚」で離婚する人がほとんどです。しかし、話し合いができない場合には家庭裁判所での「調停離婚」や「裁判離婚」で離婚する人もいます。
(2)財産分与と慰謝料とは
離婚後の生活にはお金が必要です。そのため、離婚時には財産分与と慰謝料の受けとりを忘れないようにしましょう。
財産分与:婚姻期間中に形成された財産を公平に分配する手続きです。配偶者が稼いだお金は配偶者だけのお金ではありません。離婚する際には分ける必要があります。
慰謝料:離婚原因となる有責行為(不貞行為、DVなど)に対するお金です。あくまでも不貞行為やDVなどがあった場合に払われるお金ですので、夫婦の価値観のずれなどで離婚する場合には発生しません。
(3)子供の親権と養育費とは
子供がいる場合には、子供の親権と養育費も大切です。離婚後の子供の生活を大きく左右することになります。
親権:子供の監護・教育・財産管理を行う権利です。父母のどちらか一方が取得します(※)。家庭裁判所で親権者を争うことになった場合には、「それまでどちらが子供の養育を行っていたか」、「どちらが子供にとってよい養育環境か」などで判断することになります。
養育費:子供の生活費や教育費として支払われるもので、夫婦双方の収入を加味して金額を決めます。
※日本でも離婚後の共同親権が2026年までに施行されます。共同親権とは、簡単に言うと父母が共同して子どもの親権を持つ制度です。
離婚相談をする際の注意点
最後に離婚相談を実際に行う場合の注意点を知っておきましょう。
この注意点を知っておかないと、せっかく離婚相談をしても無意味なものになってしまうかもしれません。
(1)相談の準備をしておこう
離婚相談をする際には、事前の準備が重要です。まず、自分の悩みや問題点を明確にし、相談したい内容をリストアップします。これにより、効率的に相談が進み、必要な情報を漏れなく伝えることができます。また、関連する書類や証拠を準備しておくと、専門家が具体的なアドバイスをしやすくなります。
(2)感情的にならない
相談中に感情的になることは避けましょう。感情的になると、冷静な判断ができなくなり、正確な情報を伝えにくくなります。特に離婚問題は感情が高ぶりやすいですが、冷静に事実を伝えることが重要です。
(3)最後は自分で決める
後悔のない決断をするために、最後は自分で決めるようにしましょう。 周囲の意見に流されてしまうと後から後悔してしまうかもしれません。
離婚に係る決断は、あなたや家族の人生に大きな影響を与えます。自分の人生ですので、周囲の意見は参考として自分自身で決めるようにしましょう。
【まとめ】離婚を考えたら周囲や専門家、公的機関に相談を!
離婚を考える際には、適切な相談先を選ぶことが重要です。
親や友人からの感情的なサポートや、SNSやオンラインコミュニティでの多様な意見、カウンセラーによる心理的サポート、探偵による証拠収集、弁護士による法的アドバイス、公的機関での生活支援など、多くの選択肢があります。
それぞれのニーズに合った相談先を選ぶことで、より良い決断ができるはずです。最も重要なのは、自分に合った相談先を見つけ、冷静に準備をすることです。
まずは一歩を踏み出して、あなたの状況に最適な相談先を見つけてください。周囲の意見を参考にしながらも、最終的な決断は自分自身で行うことが大切です。あなたの未来をより良いものにするために、今すぐ行動を開始しましょう。
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