あなたの夫がモラハラ夫かもしれないと感じたことはありませんか?
日常生活での些細な言動が積み重なり、精神的に追い詰められていると感じることがあるかもしれません。
夫のモラハラは見えにくい形で進行し、妻の精神的・感情的な健康に深刻な影響を与えます。このコラムでは、モラハラ夫の具体的な特徴や兆候をチェックリスト形式で紹介し、適切な対処法や相談先についても詳しく解説します。
自分の精神的・感情的な健康を守るために、まずはモラハラ夫かどうかを確認し、必要な対策を講じましょう。
この記事を読んでわかること
- モラハラ夫とは
- モラハラ夫かどうか見極める方法
- モラハラ夫の特徴チェックリスト
- モラハラ被害にあっている妻の特徴チェックリスト
- モラハラ夫への対処法
ここを押さえればOK!
モラハラ夫かどうかを見極めるためには、日常生活での観察が重要です。頻繁に怒鳴る、妻を無視する、人格を否定する、家計を支配する、外部との接触を制限する、過剰な嫉妬や束縛、脅迫や威圧的な態度、妻の意見や感情を無視する、過去の過ちを繰り返し持ち出す、妻の体調を顧みないなどの特徴があります。
モラハラ被害にあっている妻は、自分の言動に自信がない、夫がいると常に緊張している、自主的に外部との接触を避ける、自己評価が低い、夫の言動に過剰に反応する、健康問題を抱えている、感情の起伏が激しい、自己主張ができない、経済的に依存している、未来に対する希望が持てないなどの特徴があります。
モラハラ夫への対処法としては、まず夫にモラハラをやめてほしいと伝えることが重要です。改善しない場合や耐えられない場合には別居を検討し、証拠を集めて弁護士に相談することが推奨されます。モラハラの証拠としては、日記、録音、録画、メールやメッセージの保存、第三者の証言などが有効です。
モラハラに関する相談先としては、東京女性センターや配偶者暴力相談支援センターなどがあり、心身に影響が出ている場合には心療内科の受診も検討すべきです。
浮気・不貞による慰謝料のご相談は何度でも無料!
費用倒れの不安を解消!「損はさせない保証」あり
ご相談・ご依頼は、安心の全国対応。国内65拠点以上(※1)
慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。
モラハラ夫とは?
モラハラ(モラルハラスメント)とは、一般的に、配偶者や恋人など親密な関係にあるパートナーから繰り返される精神的な嫌がらせや虐待を意味するものと捉えられています。
モラハラ夫とは、モラルハラスメントを繰り返す夫について使われる用語です。
DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律)では、「配偶者からの暴力」を、次のように定義しています。
- 身体に対する暴力
- これに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動
モラハラの一般的な意味を考慮すると、モラハラは、この2に該当する可能性がある行為といえるでしょう。
モラハラ夫かどうか見極める方法
モラハラ夫かどうかを見極めるためには、日常生活での観察が重要です。
モラハラに該当する一つ一つの言動は、取るに足りないことかもしれません。
例えば、「一度怒鳴られた」というだけでは、離婚が認められるような事情とは言えない可能性も高いです。
しかし、積み重なれば、モラハラにより妻に対して精神的苦痛を与え、婚姻生活の継続が困難になったとして、離婚が認められる可能性もゼロではありません。
「モラハラかも?」と思ったら、次のチェックリストで確認してみてください。
モラハラ夫の特徴チェックリスト
モラハラ夫の特徴チェックリストを紹介します。
これに該当する項目が多い場合、モラハラの可能性が高いといえるでしょう。
該当する項目が少ないからと言って、「モラハラではない」とも言い切れません。
大切なことは、「モラハラを受けているのではないか」ということを自覚し、その立場に甘んじることなく、自分を大切にするために対策を講じることです。
- 頻繁に怒鳴る:
- 夫が頻繁に怒鳴ったり、声を荒げたりすることが多い。
- 妻を無視する:
- 夫が些細なことで不機嫌になり、妻を意図的に無視したり、冷たい態度を取ることがある。
- 妻の人格を否定する:
- 些細なことをきっかけに過度に批判したり、人格自体を否定したりする。
- 家計を支配する:
- 夫が家庭の経済を支配し、妻に自由にお金を使わせない。
- 外部との接触を制限する:
- 夫が妻の仕事、友人や家族との接触を制限し、孤立させようとする。
- 過剰な嫉妬や束縛:
- 夫が過剰な嫉妬心を抱き、妻の行動を細かく監視したりスマホをチェックしたりして、束縛する。
- 脅迫や威圧的な態度:
- 「文句があるなら仕事を辞めてやる」など、夫が脅迫的な言動や威圧的な態度を取ることがある。
- 妻の意見や感情を無視する:
- 夫が妻の意見や感情を無視し、自分の意見や感情を押し付ける。
- 過去の過ちを繰り返し持ち出す:
- 妻の過去の些細な過ちを繰り返し持ち出し、妻を責め続ける。
- 妻の体調を顧みない:
- 妻の体調が悪くても気遣いせず、自分の好きに行動する。
モラハラ被害にあっている妻の特徴
モラハラ被害にあっている妻は、自分では、「モラハラの被害にあっている」ということを自覚できない状況に追いやられてしまいます。
以下、モラハラ被害にあっている妻の特徴を挙げます。これらの特徴に数多く該当する場合、モラハラの影響を受けている可能性があります。
- 自分の言動に自信がない:
- 自分に対する自信が低下し、自分の価値を見失っている。
- 夫がいると常に緊張している:
- 夫の機嫌や行動に怯え、常に緊張状態にある。
- 自主的に外部との接触を避けている:
- 夫に非難されるからという理由で、仕事や友人や家族との接触を避けている。
- 自己評価が低い:
- 「どうせ自分なんて」と自分の能力や価値を過小評価し、自己否定的な考えを持っている。
- 夫の言動に過剰に反応する:
- 夫の言動に過剰に反応し、常に夫の機嫌を伺っている。
- 健康問題を抱えている:
- ストレスや不安からくる身体的・精神的な健康問題を抱えている(例:頭痛、胃痛、不眠など)。
- 感情の起伏が激しい:
- 感情のコントロールが難しく、突然泣き出したり、怒りを感じたりすることが多い。
- 自己主張ができない:
- 自分の意見や感情を表現することができず、夫に従うことが多い。
- 経済的に依存している:
- 夫に経済的に依存しており、自立することが難しいと感じている。
- 未来に対する希望が持てない:
- 夫がいない方が生活が楽で、未来に対する希望や目標を持つことができない。
モラハラ夫への対処法
モラハラ夫への対処法を紹介します。
(1)夫にモラハラをやめてほしいと伝える
どんな理由があろうと、相手の人格や尊厳を傷つけるモラハラは許されません。
遠慮せず、きっぱりと夫の言動がモラハラであると伝えてください。
夫のやめてほしい言動を一つ一つ具体的に示したうえで、「夫の言動がモラハラに当たること」「自分が傷ついていること」を伝えたうえ、「それらの言動はやめてほしい」という意思表示をしましょう。
夫にはモラハラをしている自覚がない場合もあるため、まずハッキリと「その行為はモラハラだ」と伝えることで、モラハラがなくなることもあります。
まずは、夫婦間でコミュニケーションをしっかり取ることが大切です。
話し合いに第三者がいた方が効果的なケースもあります。その場合には、信頼できる家族や友人の助けを得ることを考えてみましょう。
(2)別居
話し合っても夫のモラハラが改善しない場合や、モラハラ夫とこれ以上一緒にいるのは耐えられないほど追い詰められている場合には、別居を検討するといいでしょう。
モラハラが原因でうつ病になることも珍しくないため、まずは自分の心身の健康を優先しましょう。
物理的な距離ができれば、自分の置かれていた状況や今後の結婚生活について今よりも冷静に考えられるようになります。
また、別居することによって離婚しやすくなることもあるため、離婚も検討しているのであれば、別居を選択肢に入れることをおすすめします。
ただし、一方的かつ強引に別居すると、離婚の際に不利になってしまう可能性があります。
別居について話合いをしたこと、夫のモラハラが別居の原因であることがわかる証拠を残しておくとよいでしょう。
モラハラ夫に関するよくある質問
モラハラ夫に関するよくある質問とその回答をまとめます。
(1)モラハラ夫と離婚するにはどうすればいいですか?
モラハラ夫と離婚するためには、まずは証拠を集めることが重要です。モラハラの強力な証拠があれば、離婚の話し合いで有利に働く可能性があるからです。モラハラの具体的な行動や言動を記録し、日記や録音、メールやメッセージの保存などを行いましょう。
次に、弁護士に相談し、法的なアドバイスを受けることをお勧めします。弁護士は、あなたの状況に応じて、離婚の話し合いの仕方や、注意点などをアドバイスしてくれるでしょう。「モラハラ夫と話し合うなんて無理」というようなケースも多いと思います。そのような場合には、弁護士に離婚に関して依頼すれば、自分の代わりに夫と離婚の交渉をしてくれます。
離婚には協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3つの方法があります。協議離婚による離婚が大半ですが、話し合いで離婚に合意できないときは、調停や裁判で離婚を求めていくことになります。モラハラの証拠は、モラハラを理由として調停や裁判で離婚を求めるときにも必要です。
(2)モラハラの証拠を集める方法は?
モラハラの証拠を集めるためには、以下の方法があります。
- 日記をつけてモラハラの具体的な行動や言動を詳細に記録(ボールペンで記載し行をあけないで書く)
- 夫のモラハラと思われる言動をスマホやボイスレコーダーで録音する
- 夫のモラハラと思われる言動をスマホなどで録画する
- 夫のモラハラと思われるメールやメッセージのやり取りをスクショで保存する
- 夫のモラハラの場面に居合わせた第三者の証言
一つ一つは弱い証拠でも、組み合わせることで強力な証拠になることもあるため、できるだけ証拠になりそうなものは保存しておきましょう。
モラハラ夫に関する相談先
「モラハラかも?」と疑問に思ったら、1人で悩まず次のような相談先に相談してみましょう。解決策が見つかり、現状の改善に役立つかもしれません。
相談を希望する方は、事前に電話連絡をするとよいでしょう。
モラハラにより心身に影響が出ている場合には、放置せず心療内科などを受診することを検討ください。
【まとめ】モラハラチェックリストに該当したらモラハラを疑う!
モラハラ夫の特徴には、頻繁に怒鳴る、相手を無視する、経済的な支配を行うなどがあります。
夫にこれらの言動が見られる場合、それはモラハラ夫かもしれません。
つらい状況から抜け出し、自分を守るためにも、早期に行動を起こすことが重要です。
もしあなたがモラハラの被害を受けていると感じたら、まずは証拠を集め、公の相談窓口や、離婚を扱う弁護士への相談を検討ください。
適切なサポートを受けることで、現状からの一歩を踏み出すことができるでしょう。
アディーレ法律事務所では、離婚問題のご相談を承っております(※)。
(※なお、具体的な事情によってはご相談を承れない場合もございます。)
また、アディーレ法律事務所では、安心してご依頼いただけるよう、離婚問題について、ご依頼の目的を全く達成できなかったような場合には、ご依頼時にお支払いいただいた基本費用などを原則として返金いたしますので、費用倒れになることは原則ありません(2025年1月時点)。
離婚でお悩みの方は、離婚問題を積極的に取り扱っているアディーレ法律事務所(フリーコール0120-554-212)にご相談下さい。