お電話では土日祝日も休まず朝9時~夜10時まで(Webでは24時間対応)法律相談のご予約を受付けています。 万全な管理体制でプライバシーを厳守していますので、安心してお問い合わせください。

セックスレスでの離婚率は?その原因や解消法、離婚の可否について 

作成日:
kawahara_LA

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

セックスレスは多くの夫婦が直面する問題であり、ときには離婚の原因となることもあります。 

しかし、離婚を望んでいないのであれば、セックスレスの問題を解決し、夫婦関係を改善することは非常に重要です。 

この記事では、セックスレスの概要や具体的な原因だけでなく、セックスレスを理由に離婚が可能かどうかについても弁護士が解説します。 

この記事が、セックスレスによる離婚を避けるための一助となれば幸いです。 

この記事を読んでわかること 

  • セックスレスとは 
  • セックスレスによる離婚率 
  • セックスレスの原因や解消法 
  • セックスレスを理由に離婚はできるのか 

ここを押さえればOK!

セックスレスとは、夫婦やパートナー間で一定期間以上性的な関係が持たれない状態を指します。一般的には1ヶ月以上性交渉がない場合をセックスレスと定義することが多いです。
セックスレスの原因として、夫婦間の性的嗜好や価値観の違い、ストレスや健康問題などが挙げられます。

セックスレスは夫婦関係に深刻な影響を及ぼし、場合によっては離婚の原因となることもあります。
2020年度の司法統計によると、離婚調停の動機として「性的不調和」を挙げた人は全体の約7.7%で、特に夫側が約11.3%、妻側が約6.5%を占めています。
性的な満足度の低下が夫婦間の信頼関係や親密さを損ない、結果として離婚に繋がる場合があるのです。
また、セックスレスが続くことで不倫などの他の問題が発生し、それが離婚の引き金となることもあります。

日本の法律上、夫婦が話し合って離婚に合意すればどんな理由でも離婚は可能ですが、どちらかが拒否する場合は最終的に裁判所が離婚を認めるかどうか判断することになります。
セックスレスの場合、民法770条の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかが問題となるでしょう。
セックスレスが夫婦関係に深刻な影響を与え、その修復が困難であると裁判所が判断した場合、離婚が認められる可能性があります。
この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

セックスレスとは?

セックスレスとは、夫婦やパートナー間で一定期間以上、性的な関係が持たれない状態を指します。一般的には、1ヵ月以上性交渉がない状態が続くことをセックスレスと定義することが多いようです。 

夫婦間においてこの状態が続くと、人によっては配偶者に対する愛情や絆が薄れ、心理的な距離が生じかねません。 

セックスレスは、夫婦関係に深刻な影響を及ぼすことがあり、場合によっては配偶者から離婚を求められる原因となることもあります。 

セックスレスの問題を解決するためには、夫婦間でのオープンなコミュニケーションだけでなく、専門家のカウンセリングも効果的な場合があると考えられています。 

セックスレスによる離婚率

セックスレスが原因で離婚に至る夫婦は少なくない可能性があります。 

実際、裁判所が公表している、2020年度の司法統計によると、離婚調停を申し立てた動機として、「性的不調和」を挙げた人(※複数回答可 )は、全体の約7.7%となっています。 

なお、男女別では、夫側の申立ての場合で約11.3%、妻側の申立ての場合で約6.5%でした。 

この「性的不調和」がセックスレスを意味するとは限りませんが、性生活についての不満が離婚の原因となるケースは、決して珍しくないようです。 

参照:第19表 婚姻関係事件数-申立ての動機別申立人別|裁判所 – Courts in Japan 

性的な満足度が低下することで、夫婦間の信頼関係や親密さが損なわれ、結果として離婚に至るかもしれません。 

また、セックスレスが続くことで、それに不満を持った側の不倫などほかの問題が発生し、それが離婚の引き金となる可能性もあります。 

このように、セックスレスは夫婦関係において無視できない問題であり、早期に対策を講じることが重要だといえそうです。 

セックスレスの原因とその背景 

セックスレスの問題は多くの夫婦にとって深刻な課題となっています。その原因は多岐にわたり、夫婦間の性的嗜好や価値観の違い、ストレスや健康問題などが挙げられます。 

以下では、これらの具体的な原因とその背景について解説します。 

(1)性的嗜好や価値観の違い

夫婦間での性的嗜好や価値観の違いは、セックスレスの大きな原因の一つです。 

例えば、一方が性的な関心や欲望が強いのに対し、もう一方があまり性的なことに関心がない場合、性的な不一致が生じます。このような状況では、一方の性的な欲求が満たされないため、夫婦間の親密さや絆が薄れてしまうことがあります。 

また、性的な価値観の違いも問題となります。 

例えば、あるパートナーが性的な行為に対してオープンであるのに対し、もう一方が保守的である場合、双方の間に壁が生じることがあります。 

さらに、性的な嗜好の違いもセックスレスの原因となります。 

例えば、特定の性的な行為やフェティシズムに対する嗜好が異なる場合、双方が満足できる性的な関係を築くことが難しくなります。このような場合、夫婦間でのオープンなコミュニケーションが必要となり、互いの嗜好や価値観を理解し合う努力が求められます。 

(2)ストレスや健康問題 

ストレスや健康問題もセックスレスの大きな原因となります。 

現代社会においては、仕事や家庭のストレスが増加しており、これが夫婦間の性的な関係に悪影響を及ぼすことがあります。 

例えば、仕事のプレッシャーや長時間労働が続くと、疲労感や精神的な疲れが蓄積し、性的な欲求が減退することがあります。 

また、育児や家事の負担が大きい場合も、ストレスが増加し、セックスレスの原因となります。特に子育て中の夫婦は、育児の疲れや時間の不足からくるストレスが原因で、性的な関係が疎遠になることもあるようです。 

このような場合、夫婦間での協力やサポートが重要であり、ストレスを軽減するための工夫が求められます。 

さらに、健康問題もセックスレスの原因となります。 

例えば、慢性的な病気や身体的な不調がある場合、性的な欲求が減退することがあります。また、出産や加齢によるホルモンバランスの変化や加齢による性機能(性欲)の低下も、セックスレスの一因となり得ます。 

病気などが原因の場合、医療機関での適切な治療やカウンセリングが必要となることもあるでしょう。 

セックスレスの解消法はある?

セックスレスの問題を解消するためには、夫婦間のコミュニケーションを改善し、互いのニーズや感情を理解することが重要です。 

まずはオープンな対話を通じて、セックスレスの原因を特定し、解決策を見つけることが必要になるでしょう。 

以下に、具体的な解消法をいくつか紹介します。 

  1. コミュニケーションの強化: 夫婦間でのオープンな対話は、セックスレス解消の第一歩です。互いの感情や欲求を率直に話し合い、問題点を共有することで、理解と共感が深まります。定期的な「夫婦会議」を設けることも有効です。 
  2. 専門家のカウンセリング: セックスレスの問題が深刻な場合、専門家のカウンセリングを受けることが有効です。セックスセラピストやカウンセラーは、夫婦間のコミュニケーションを改善し、性的な問題を解決するための具体的なアドバイスを提供してくれます。 
  3. 生活習慣の見直し: ストレスや疲労がセックスレスの原因となることが多いため、生活習慣の見直しが必要です。十分な睡眠を確保し、バランスの取れた食事を心がけることで、体調を整え、性的な欲求を高めることができます。 
  4. ロマンティックな時間の共有: 忙しい日常生活の中で、夫婦間のロマンティックな時間を意識的に作ることも重要です。たまには二人きりでデートをしたり、旅行に出かけたりすることで、夫婦間の親密さを取り戻すことができます。 
  5. 性的な満足度を高める工夫: 性的な満足度を高めるためには、互いの性的な嗜好や欲求を理解し合い、満たすための工夫が必要です。新しい性的な試みや、リラクゼーションを取り入れたアプローチを試みることで、性的な関係を再び活性化させることができます。 

これらの方法を実践することで、セックスレスの問題を解消し、夫婦間の関係を改善することができるかもしれません。重要なのは、互いに協力し合い、問題解決に向けて努力する姿勢です。 

セックスレスを理由に離婚は可能か?

日本の法律上、夫婦が話し合って離婚することに合意できれば、どんな理由であっても離婚は可能です。これを協議離婚といいます。 

しかし、どちらかが離婚を拒否して話合いがまとまらない場合には、最終的に家庭裁判所が離婚を認めない限り離婚できません。 

裁判所が離婚を認めるには、民法770条が定める「法定離婚事由」の存在が必要です。 法定離婚事由は次の5つです。 

  • 配偶者に不貞な行為があったとき 
  • 配偶者から悪意で遺棄されたとき 
  • 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき 
  • 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき 
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき 

セックスレスの場合、このうち「婚姻を継続し難い重大な事由」の有無が問題となるでしょう。 

具体的には、セックスレスが夫婦関係に深刻な影響を与え、その修復が困難であると裁判所が判断した場合、離婚が認められると考えられます。 

【まとめ】セックスレスでの離婚率は小さくない!夫婦間の対話が重要

セックスレスは夫婦関係に深刻な影響を及ぼし、離婚の原因となることがあります。 離婚を避けたいと考える場合、まずは問題の根本原因を理解し、解決に向けた努力が必要になるでしょう。 

オープンなコミュニケーションを通じて、互いの感情や欲求を率直に話し合ったり、専門家のカウンセリングを受けたりすることで、客観的なアドバイスを得ることができます。 

また、生活習慣の見直しやロマンティックな時間の共有も、夫婦間の親密さを取り戻すために有効です。 

離婚を避けるためには、互いに協力し合い、問題解決に向けて努力する姿勢が重要です。夫婦間の絆を深め、セックスレスの問題を乗り越えるための一歩を踏み出しましょう。 

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

よく見られている記事

離婚、浮気・不倫の慰謝料に関するご相談はアディーレへ

朝9時〜夜10時
土日祝も受付中
まずは電話で相談 0120-554-212
Webでお問合せ
ご来所不要

お電話やオンラインでの法律相談を実施しています