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過払い金請求でカードが使えなくなる?使えるケース・使えないケースを徹底解説

作成日:更新日:
a.aihara

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「過払い金を請求したら、クレジットカードが使えなくなってしまうの?」

この疑問を抱えている方は少なくありません。

過払い金請求は借りすぎた利息を取り戻せる可能性がある一方で、日常生活に欠かせないクレジットカードの利用に影響が出る可能性もあります。

本記事では、過払い金請求後のクレジットカード利用について、使えるケースと使えないケースを詳しく解説します。

ここを押さえればOK!

過払い金請求は、借りすぎた利息を取り戻す手続きですが、クレジットカードの利用に影響を与える可能性があります。

過払い金請求後にクレジットカードが使えなくなる主なケースは以下の3つです。

・過払い金を請求した会社が発行するクレジットカード
・過払い金を請求した会社と同一グループ会社が発行するクレジットカード
・過払い金請求をしても借金が残る場合の全クレジットカード

一方、次のように、過払い金請求後もクレジットカードが使える場合もあります。

・完済後に過払い金請求をした場合
・借金返済中に過払い金の返還を受けて完済した場合

過払い金請求が信用情報に与える影響についても注意が必要です。
請求後も借金が残る場合には、信用情報に事故情報が登録され、クレジットカードの新規発行や更新に影響が出ることがあります。しかし、完済後の請求や過払い金で完済した場合には、信用情報に大きな影響はありません。

過払い金請求は弁護士に相談することをお勧めします。過払い金請求でお悩みの方は、1人で悩まず、一度アディーレ法律事務所にお気軽にご相談ください。

過払い金請求後にクレジットカードが使えなくなるケース

過払い金請求後、特定のクレジットカードが使えなくなったり、新規発行に影響がでたりする主な3つのケースを説明します。

(1)過払い金請求をした会社が発行するクレジットカード

過払い金を請求した会社のクレジットカードは、会社によって異なりますが、利用できなくなることがあります。また、過払い金請求をした後、同じ会社のクレジットカードを新規に作成することも難しくなるでしょう。

例えば、A社(仮称)に過払い金請求をした場合、A社発行のクレジットカードは利用停止となる可能性があります。また、A社発行のクレジットカードが複数あり、そのうちの1枚のキャッシング分について過払い金請求をすると、他のA社発行のクレジットカードも使えなくなるでしょう。

影響を抑える対処法

ポイントや特典は事前に利用したり、別のポイント制度に移行したりしておくとよいでしょう。

また、使えなくなる可能性のあるクレジットカードで支払っているものがあれば、支払方法を変更しておくようにしましょう。

(2)過払い金請求をした会社と同一グループ会社が発行するクレジットカード

過払い金請求の対象となった会社と同じグループに属する他の会社のカードは、基本的に有効期限の途中で利用できなくなることはありません。
しかし、新規作成ができなかったり、更新の審査が厳しくなったりするおそれがあります。これは、グループ会社内で「過払い金請求をした」という情報を共有し、それを審査に反映することがあるためです。

影響を抑える対処法

重要なクレジットカードがある場合は、過払い金請求前に、請求する会社と同じグループかどうか確認しておくとよいでしょう。
また、過払い金請求後に新たにクレジットカードを作りたい場合には、過払い金請求とは無関係の会社を選ぶことをおすすめします。

(3)過払い金請求をしても、借金が残る場合の全クレジットカード

過払い金請求をしても借金が完済できない場合、他社のカードも含めて強制解約され、一定期間(完済から5年程度)はクレジットカードを作れない、ローンの審査に通らないという影響が出る可能性があります。
これは、「債務整理をした」として信用情報機関に事故情報が掲載され、信用情報が傷ついたために起こります。
例えば、A社のみに100万円の借金があり、過払い金請求で50万円しか回収できない場合には、借金が完済できませんので、上記の影響がでる可能性があります。

影響を抑える対処法

借金を完済しているA社に過払い金返還請求をした場合には、B社(仮称)に借金が残っていても、クレジットカードは強制解約されません。完済している分の過払い金請求は、事故情報に影響ないためです。

事故情報掲載による影響を避けたい場合には、どの会社にどれほどの過払い金が発生しているのか、回収したことによって完済できるのかなど、事前にシミュレーションするとよいでしょう。
個人で正確にシミュレーションを行うことは簡単ではありません。過払い金返還請求を扱っている法律事務所に、一度相談してみてください。

過払い金請求後もクレジットカードが使える場合

過払い金請求をしても、主に次の2つのケースで、クレジットカードを継続して使用できる可能性があります。
他社のカードへの影響が少なく、場合によっては全く影響がない可能性もあります。ただし、請求対象会社のカードは依然として利用停止となる可能性が高いため、注意が必要です。

(1)完済後に過払い金請求をした

ご説明した通り、完済後に過払い金請求をすることは事故情報ではありませんので、信用情報に傷はつきません。そのため、他社のクレジットカードはそのまま利用することができますし、新規作成や更新に影響もないでしょう。
ただし、過払い金請求をした会社のクレジットカードは利用停止される可能性があります。

(2)借金返済中に、過払い金の返還を受けて完済した

借金を返済中でまだ残っていたが、過払い金返還請求をして回収できた過払い金を返済にあてることで、完済した、というケースもあります。

このようなケースでは、そもそも信用情報機関に事故情報が登録されないか、登録されても過払い金が発生していて借金がなくなったと判明した時点で事故情報から削除されます。事故情報に登録されたとしても、一時的なものにとどまります。

ただし、過払い金請求をした会社のクレジットカードは、利用停止される可能性があります。

複数カード会社への過払い金を請求するときのポイント

複数のカード会社に対して過払い金請求を行う場合、戦略的なアプローチが必要です。
例えば、以下の点に注意することで、請求の効果を最大化しつつ、生活への影響を最小限に抑えることができるでしょう。

(1)同時請求する場合

過払金が時効により回収できなくなったり、減額してしまう可能性を下げる、事故情報が載るにしても、影響を一時に集中させられるというメリットがあります。
一方で、複数カードが同時に使用不可能になるというリスクがあるというデメリットがあります。

(2)同時請求しない場合

請求の優先順位を付けます。事故情報に載るのを避けるために、完済済みのカードを先に行い、他社は完済してから行うという方法があります。
また、各社の消滅時効期間を確認し、期間が残り少ないところから速やかに過払い金返還請求して、時効消滅を防ぐという方法もあります。

過払い金請求は弁護士へ相談を

過払い金請求は個人でも行えますが、過払い金がいくら発生しているのか正確に計算することは簡単ではありません。
請求する相手の会社は、あなたと利害が対立しますので、あなたに有利なように過払い金を計算したり、相談にのったりすることはありません。逆に、あなたに不利な内容で合意を勧めてくることすらあります。
過払い金返還請求は、あなたの大切なお金を取り戻す、重要な法的手続きです。個人で行い、「もっともらえるはずであった」と後で後悔することは、厳に避けなければなりません。

過払い金返還請求は、それを扱っている法律事務所に相談・依頼することをお勧めします。弁護士は、あなたのお金を1円でも多く取り戻すために、法律の知識と経験を踏まえて尽力します。

過払い金請求とクレジットカードでよくある質問(Q&A)

(1)過払い金請求後、ETCカードや家族カードも使えなくなりますか?

過払い金請求したクレジットカードが使えなくなるケースに当たる場合、そのカードに紐づいているETCカードや家族カードは、原則として親カードの利用停止に伴い使えなくなります。
この場合、ETCカードや家族カードを利用したいときには、影響がないと考えられる会社のクレジットカードで新たに発行を検討する必要があります(過払い金請求をしても借金が残る場合などでは、信用情報に事故情報が掲載されるので、新たなカード発行が難しいことがあります)。

他方、完済している場合に過払い金請求をするなど、クレジットカードに影響しない可能性が高いケースでは、そのカードに紐づいたETCカードや家族カードは継続して利用できる可能性が高いでしょう。

(2)過払い金請求をしても、銀行のキャッシュカードやデビットカードは使えますか?

はい、通常通り使えます。
これらのカードは、クレジットカードとは異なり、信用に基づく借入機能を持っていません。キャッシュカードは銀行口座の預金を引き出すためのもので、デビットカードは銀行口座の残高から即時に引き落とされる仕組みです。
そのため、仮に過払い金請求をして信用情報機関に事故情報が登録されたとしても、これらのカードの利用には影響しません。

(3)過払い金請求後、携帯電話の分割払いや公共料金の支払いは引き続きカードで払えますか?

過払い金請求によってそのクレジットカードが使えなくなる場合には、事前に支払い方法の変更が必要になります。
そのカードが使えなくなると支払いが滞ってしまうためです。
携帯電話会社や各公共料金の事業者へ連絡し、請求前に支払い方法を変更しましょう。

【まとめ】過払い金請求しても、借金を完済していれば他社発行のクレジットカードに影響はない可能性が高い

過払い金請求は、ご説明したように、状況によってはクレジットカードの利用に影響を与える可能性があります。しかし、適切に対応して過払い金を取り戻すことができれば、借金を返済できたり、生活費に使うことができたりしますので、過払い金を回収することは経済的に極めて重要です。
「そういえば、昔高い金利で返済していたな」という方は、時効で請求が難しくなってしまう前に、すぐに過払い金返還請求を扱っている弁護士に相談するようにしてください。

アディーレ法律事務所では、過払い金返還請求や債務整理を扱っておりますので、1人で悩まず、一度ご相談ください。

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