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離婚時にローン返済中の車の名義変更はできる?

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夫婦で協力して築き上げた財産であれば、離婚の際にそれぞれの貢献度に応じて『財産分与』を求めることができます。
受け取れる財産はしっかり受け取り、新しい人生へ一歩を踏み出したいところです。

では、どのようなものが『財産分与』の対象となるのでしょうか。
例えば車は?ローンが残っている場合にはどうなるの?

そんな車の財産分与に関する疑問にお答えします。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

車は離婚時の財産分与の対象となるのか?

「財産分与」とは、離婚にあたり、夫婦で築いた財産を精算、分配することです。
財産というと、お金をイメージするものですが、お金以外の財産も対象となります。

例えば、土地や建物などの不動産、家財道具のほか、飼っているペットや投資信託などの有価証券、各種会員権、夫婦の一方の退職金なども財産分与の対象となります。

では、車は離婚の際の『財産分与』の対象となるのでしょうか。

(1)車は一定の条件を満たしていれば財産分与の対象になる

夫婦が婚姻中に形成した財産は原則として財産分与の対象になります。
実際にどのくらいの割合で財産を分けるかについては財産を築き上げた貢献度に応じて決まりますが、一般的には夫婦各々2分の1が原則です。

『夫婦が婚姻中に形成した財産』が、財産分与の対象となるものです。
これは車についても同様で、『婚姻後』に取得した車であれば原則として財産分与の対象となります。

この際、車の名義は夫婦の一方であることが多いでしょうが、名義が夫、妻のどちらであったとしても共有財産となります。

ですが、夫婦のどちらかが『婚姻前』に購入した車は夫婦それぞれの個人的な財産(『特有財産』とされます)であり、財産分与の対象にはなりません。

また、購入してから年数が経過していて財産的価値がなくなっている車は時価による算定が困難であることから、共有財産から外し夫婦間の交渉により現物で分け合うことが多いようです。

車についてローンを組んでいる場合、車のローンは、夫婦双方のための借り入れとして財産分与の対象となります。
夫婦の共有財産(プラスの財産)と夫婦の債務(マイナスの財産)がある場合には、プラスの財産からマイナスの財産を差し引いた残額を分配するという処理がされることになります。

ただ、自動車の価値が、ローン残高を下回る、いわゆるオーバーローン状態の場合には、その車には資産価値がないと考えられ財産分与の対象としない扱いをするのが一般的です。
ローンの残る車を引き受けた場合、超過負債分を財産分与として相手方に求めることはできないと実務上考えられている点も注意が必要です。

なお、財産分与については下記の記事が詳しいのでご参照ください。

離婚時に知っておきたい財産分与とは?大切な財産を失わないための基本を解説

(2)車はどのように財産分与するのか?

一般的に財産分与は夫婦で50%ずつの割合となりますから、車が必要なくなる場合は売却して現金化し、50%ずつ分け合います。
離婚後にどちらかが車に乗り続ける場合は、もう一方に対して、車の査定額の2分の1相当額を代償金として支払うことになります。

ローンを組んでいる場合は、まずローン残債と、査定などで算出した現在の自動車の価値を比較し、プラス分が出るかどうかを確認します。
ローンの残債が残っている場合、夫婦のどちらかがローン契約者で他方が連帯保証をしていることもあります。

一方が車を取得しローンを払い続ける場合、離婚する配偶者は離婚後も連帯保証人を続けたいとは通常は思いません。
しかし、お金を貸している側としては連帯保証人がついているからローンを組んだのですから、そう簡単に連帯保証人を外したりするわけにはいきません。

そのため、債権者と話し合いをしながら進めていく必要があり、財産分与が複雑となるため、弁護士などの専門家に相談した方が良い場面と言えます。

ローン返済中の車は名義変更できるのか?

離婚する際、ローン返済中の車の名義変更はできるのでしょうか。
ケースにより違いが出てきます。

(1)ローン残債を一括返済できる場合

ほかに資金調達できる目処がつく場合には、残債を一括返済することにより現状の名義人が誰であってもローン完済後に名義変更ができます。

(2)名義人が夫婦のどちらかになっている場合

銀行のマイカーローンなどでローンを組んでいる場合は、車を担保にしないため、車の名義人は夫婦どちらかとなっている可能性が高いです。

基本的にはローン契約者と車の名義人は同一でなければならないため、ローン返済中に名義変更したい場合はローンの借り換えなどをおこなう必要があります。

ただし、ローン完済前の名義変更や譲渡、売買に関しては、『ローンが残っている間は名義変更をしない』旨の禁止事項が設定されていることもあるため、まずは契約書を確認してください。

(3)名義人がディーラーやローン会社になっている場合

ディーラーでローンを組んだ場合や、中古車販売店などでローンを組んだ場合は、車の名義人がディーラーやローン会社になっていることが多いようです。

これを『所有権留保』といい、所有者をディーラーやローン会社、使用者を実際に車を使用する人にすることで、ローンの返済が滞った場合に車を引き揚げることができるというものです。

この場合はローンの残りを一括返済できる場合を除き、名義変更ができないことになります。

離婚の際に車を名義変更する場合の方法と注意点

離婚する際、現在の名義人から名義変更をする場合の手続き方法と、その注意点について解説します。

(1)名義変更は運輸支局や軽自動車検査協会にておこなう

車の名義変更は、普通乗用車であれば新たに車を使用する住所を管轄する運輸支局、軽自動車であれば軽自動車検査協会にておこなうことができます。

必要書類は以下のものになります。

  • 自動車検査証
  • 新旧の所有者の印鑑証明と委任状
  • 納税証明書
  • 譲渡証明書
  • 新所有者の車庫証明書

他にも申請書などが必要となり各管轄施設で用意されていますので、ホームページなどで確認してみてください。
費用についても各管轄施設のホームページなどで確認してください。

離婚の際は準備書類などが煩雑になることもあるため、購入したディーラーや中古車販売店に名義変更を代行してもらうというやり方もあります。

参考:自動車 登録手続き|国土交通省

(2)離婚時に車を名義変更する際の注意点

車の名義変更の際は、現在の名義人である譲渡人の書類が必要となるため、離婚時にもめるなど連絡が取りづらい場合は書類が揃うのに時間がかかり、手続きが進まないことがあるようです。
ですので、車の名義変更はできれば離婚前におこなっておくと安心です。

離婚後に、例えば夫名義の車を妻が名義変更せずに乗ることもできますが、税金の通知書などは名義人である夫に届くことになるため、早期に名義変更をおこなったほうが良いでしょう。

離婚後に財産分与として車を名義変更したり売却したりする場合は、離婚協議書を作成しておきましょう。
離婚協議書を作成した場合、公正証書を作成しておくと、金銭の取り決めについてよりトラブル回避できる可能性が高くなるためおすすめです。

離婚時はほかの財産も含めて財産分与をおこなうことになることが予想されます。

そうなると手続き上、必要となる書類も煩雑になりますから、離婚後に車をどのようにするのか希望があれば弁護士に相談しておくことをご検討ください。

【まとめ】離婚時の財産分与でお悩みの方は弁護士にご相談ください

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 婚姻後に取得した車は、財産分与の対象となる
  • ローン返済中の車は以下の場合ごとに名義変更できるかどうかが異なる。
    1. ローンを一括返済できる場合
    2. 名義人が夫婦どちらかになっている場合
    3. 名義人がディーラーやローン会社になっている場合
  • 名義変更は各地の運輸支局・軽自動車検査協会に問い合わせの上行ってください。
  • 名義変更は離婚前に行うのがおすすめです。

離婚時には他の財産の分与もあり手続が複雑になるおそれもあります。
離婚協議書案の作成なども含め、弁護士に相談することがおすすめです。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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