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ギャンブル依存症のチェック方法は?家族がとるべき対策などを解説

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依存症、それはある特定の行為や物質について、本人がどれだけ止めたいと願ってもそれをやめられず日常生活にも支障をきたす病気のことです。
パチンコやスロットなどギャンブルも程よく楽しめるのであれば、趣味の1つといえるかもしれません。しかし、借金を重ね、家族など周囲に迷惑をかけ、生活を破綻させてまで行うことではありません。依存症となると、本人の努力だけでは改善できないケースも多いので、周囲の家族としては本人を適切にサポートして、一緒に乗り越えるのが望ましいでしょう。
弁護士がギャンブル依存症に関してアドバイスをします。

この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

ギャンブル依存症とは?

2018年10月、ギャンブル等依存症対策基本法が施行されました。
この法律によると、ギャンブル依存症とは、「ギャンブル等(中略)にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態」のことです(同法2条)。
薬物依存やアルコール依存が薬物やアルコールといったモノに執着するのに対し、ギャンブル依存症はギャンブルをするという行動に執着します。
ギャンブル依存症となると、自分自身の欲求をもはや自らコントロールすることができません。単純に「自己責任」として片づけることはできないため、1970年代後半にWHO(世界保健機関)により「病的賭博」という名称で正式に病気として認められました。
カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備が進められている日本においても、ギャンブル依存症の人が増えると見込まれているため、将来的にギャンブル依存症のグループミーティング等に公的保険が利用できるようになる見通しです。

ギャンブル依存症の症状

ギャンブル依存症の症状として、起きる可能性の高い症状を4つご紹介します。

(1)脳がギャンブルに支配されている

ギャンブル依存症になると、脳に異常があらわれます。
私たちの脳は、ギャンブルでスリルを味わうとドーパミンと呼ばれる快楽物質が放出され、喜びや興奮を感じます。そのうち快楽を味わう行為を続けると、以前と同じようなスリルでは物足りなくなり、さらなる喜びや興奮を求め、より過激な行動をするようになります。また、以前と同じような行動では満足しないことから、焦燥感や不安、物足りなさばかりが蓄積されていきます。
自らの意思を無視して脳がスリルを求めているため、自分ではコントロールが効かなくなります。そして、朝から晩までギャンブルのことしか考えられなくなってしまうのです。

(2)ギャンブルで負けたお金をギャンブルで取り戻そうとする

本来、ギャンブルは勝っても負けてもその過程を楽しめるものです。しかし、ギャンブル依存症となると、勝利したときのスリルをまた得たいと勝ちにこだわり、ギャンブルによる損失をギャンブルで取り戻そうとします。しかし、そもそもギャンブルで勝ち続けることは難しいため、歯止めが利かなくなるとギャンブルにつぎこむお金がどんどん増えていきます。

(3)借金や犯罪をしてまでギャンブルをする

収入等をすべてギャンブルにつぎこみ、お金がなくなると、借金をしてまでギャンブルをするようになり、生活の破綻を招きます。さらには、強盗などの犯罪にまで手を出してしまう人もいます。

参照:高知地方裁判所中村支部判決令和元年5月22日|裁判所 – Courts in Japan

(4)自分でも止められない

ギャンブル依存症の人の中には、ギャンブルが原因で大切な友人を失ったことがある、大切な家族を泣かせてしまったなどつらい経験をしている人も少なくありません。さらに言えば、「ギャンブル依存症 やめたい」と検索したことのある人や実際にギャンブル依存症を止める努力をした経験のある人もいます。しかし、それでも自分の意志ではどうしてもやめられないのです。

ギャンブル依存症のチェック項目

アメリカ精神医学会が作成した「精神疾患の分類と診断の手引き」では、ギャンブル依存症であるかをチェックするための項目が設けられています。この診断によると、過去1年間を振り返って、あてはまる項目が9つ中4つ以上あるかどうかで診断します。

  • 興奮を得るために、掛け金を増やしてギャンブルをする
  • ギャンブルをしないと落ち着かなくなり、またはいらだつ
  • ギャンブルの回数を減らすまたは止めようと努力を繰り返すが成功しなかったことがある
  • ギャンブルのことばかり考えている
  • 気分が滅入った時にギャンブルをすることが多い
  • ギャンブルで負けたお金をギャンブルで取り戻そうとすることが多い(いわゆる深追い)
  • ギャンブルにのめりこんでいることを隠すために、嘘をつく
  • ギャンブルが原因で重要な人間関係や仕事等に支障が生じたことがある
  • ギャンブルによって生じた絶望的な経済状況を逃れるために、他人にお金を出してくれるよう頼む

もし以上の項目で4つ以上あてはまる項目があれば、程度に差はあるものの、ギャンブル依存症になっている可能性があるといえるでしょう。

「ギャンブル依存症かもしれない……」と思っても慌てる必要はありません。適切な治療を受ければ、ギャンブル依存症を克服できる可能性が十分にあります。

ギャンブル依存症の人を抱える家族がとるべき対策は?

ギャンブル依存症の人が自力で立ち直ることは不可能に近いため、家族をはじめ身近な人がサポートすることが必要です。では、どのようにサポートすればよいのでしょうか。

(1)家族がお金を貸したり、借金を肩代わりしたりしない

ギャンブル依存症の人が孤独を感じないようにそばで支えてあげることは必要ですが、ギャンブル依存症の人にお金を貸したり、借金を肩代わりしたりすると、ギャンブルでお金を使いこんでしまうリスクがあるため、逆効果です。

ギャンブル依存症の人の中には、ギャンブル依存症であることを隠したがる人や自分でギャンブル依存症だと認められない人もいます。家族がギャンブル依存症の人の尻拭いをしてしまうと、本人が治療を必要とする病気なのだと気づくタイミングが遅れてしまいかねません。家族はお金を渡す以外の方法でサポートするのがいいでしょう。

なお原則として、保証人になっていない限り、家族には借金を返済する義務はありません。

(2)今後の対策を家族が一緒になって考える

ギャンブル依存症になってしまった原因ではなく、ギャンブル依存症になったことを受け止めて今後の対策を一緒に考えることが大切です。

(3)家族は、ギャンブル依存症の人と絶えずコミュニケーションを取る

ギャンブル依存症の人を孤立させると、事態はいっそう悪化するかもしれません。そこで、円滑なコミュニケーションを図り、素直に話し合いのできる環境を作ることが大切です。そうすることで、家族ともどもギャンブル依存症克服に向けて対応することができる可能性が高まります。たとえば、本人が悩んでいることを一緒に考え、解決してあげることで、本人にも自分自身や家族のためにギャンブルをやめようとする意思が芽生える可能性があります。

ギャンブル依存症をやめさせるにはどうすればいい?

ギャンブル依存症の人が自らの力だけでは克服できないように、専門的な知識や経験のない限り家族だけではギャンブル依存症の解決は難しいでしょう。そこで、専門家によるサポートを受けることも大切です。もっとも本人が最初から行く必要はなく、家族からの相談も受け付けてくれるところが多いので、あらかじめ相談機関に尋ねてみてください。

(1)保健所や精神保健福祉センターに相談する

保健所や精神保健福祉センターでは、医師や保健師などがアルコールやギャンブル、薬物などの依存症について幅広く無料で相談に乗ってくれます。電話や対面による相談のほか、希望を出せば、訪問してくれることもあります。

(2)自助グループや回復支援施設に相談する

自助グループや回復支援施設とは、アルコールやギャンブル、薬物などの依存の問題等を抱えている人が同じ問題を抱えている人と自発的につながり、悩みを共有する場です。
ギャンブル依存症になっている本人のミーティングだけでなく、家族のためのミーティングもあります。どのように日々を過ごしているかを聞くだけでも、心の支えになるはずです。

(3)社会福祉協議会に相談する

社会福祉協議会とは、各種の相談活動やボランティアなど、あらゆる場面で地域の福祉増進に取り組む団体で、生活を再建するための相談に乗ってもらえます。

ギャンブル依存症から作ってしまった借金は弁護士に相談しよう

借金の総額によるものの、ギャンブル依存症で作ってしまった借金は多額に上ることが多く、自力で解決するのはなかなか難しいかもしれません。そこで、自己破産をはじめとする債務整理について弁護士に相談することをおすすめします。
ギャンブルでできた借金の総額があまりに多い場合には、免責不許可事由(借金の返済義務を免除できない事情)に該当し、自己破産は認められないかもしれません。もっとも、そのような場合でも一度弁護士に状況を説明して、適切な方針を立ててもらうのがいいでしょう。免責不許可事由に該当する場合であっても、本人の反省の態度などさまざまな事情から裁量免責が認められ、自己破産によって借金の返済義務が免除される可能性もあります。

【まとめ】ギャンブル依存症による借金でお困りの方はアディーレ法律事務所に相談!

脳がさらなる快感を求めて歯止めが利かなくなっているため、借金をしてでもギャンブルをやめられなくなってしまうギャンブル依存症。たとえば、賭けていると落ち着く、ギャンブルに関することが頭から離れない、負けをギャンブルで取り戻そうとするなどの症状がみられる場合には、ギャンブル依存症かもしれません。もし自分自身や身近な誰かがギャンブル依存症かもしれないと思ったときには、保健所や自助グループなどの適切な治療を受けることをおすすめします。
専門家によるサポートを受けギャンブル依存症を克服すると同時に、ギャンブル依存症でできた借金について債務整理を検討してみてはいかがでしょうか。債務整理に関してはアディーレ法律事務所にご相談ください。