夫との会話が減り、夫の態度が冷たくなったと感じていませんか。そのような「夫の気持ちが離れたサイン」に気づきながらも、離婚は避けたい、どうにかしたいと悩んでいませんか。
そのサインに気づきながら放置していると、将来的に婚姻関係が破綻し、離婚につながるリスクがあります。
本記事では、その危険サインを客観的に診断し、さらに離婚したくない妻が取るべき「説得しない戦略」や、夫による勝手な協議離婚を阻止する「離婚届不受理申出」という防御策を解説します。
この知識は、あなたが冷静に状況をコントロールし、修復の機会を確保するために役立ってくれるはずです。
ここを押さえればOK!
まず、サインの進行度を冷静に把握することが重要です。夫が仕事や趣味を優先し、夫婦の時間を避ける「物理的な距離」をとっていたり、妻の話を無視し冷たい態度を取る「感情的な距離」をとっている場合は、愛情が冷め始めている危険な兆候です。
これらのサインを認識したら、重要なのは、夫が離婚の決意を固めさせないために行動をとることです。妻が感情的に夫を非難したり、説得したりすることは逆効果になりやすいため、冷静な対応に徹する必要があります。
具体的には、感情的にならずに、批判せずに、夫の気持ちをわかってあげようと徹底的に傾聴する姿勢が大切です。また、夫から離婚を求められても、「すぐに結論は出せないため、もう少し時間をかけて考えたい」と冷静に伝え、結論を保留することも有効です。この「説得しない話し方」により、夫婦間に冷静な判断期間を確保します。
離婚を避けたいのであれば、夫の愛情冷却のサインを放置せず、夫の話・意見を傾聴し、冷静に夫婦関係の修復を目指しましょう。
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夫の愛情が冷めた危険な「距離」のサイン
夫の気持ちが離れたサインを放置すると、夫婦関係が修復不可能な程度まで破綻し、離婚ということになりかねません。
まずはサインの進行度を理解し、冷静に状況を把握することが、最初の戦略となります。
(1)夫婦の時間を避ける「物理的な距離」のサイン
夫が妻との時間を積極的に避け始める行動は、愛情が冷め始めている初期段階のサインです。
以前は夫婦で過ごしていた時間を、仕事や趣味、友人との予定を優先するようになります。帰宅時間を遅くしたり、休日に妻と一緒に出かけることを避けたりする場合も、物理的な距離を作ろうとする兆候として注意が必要です。
(2)会話での無視や冷たい態度の「感情的な距離」のサイン
物理的な回避行動が進むと、コミュニケーションの質・量が低下します。
夫は妻に対して冷たい態度を取ったり、妻から話しかけても無視したり、返事をしなかったりする頻度が増加します。
コミュニケーションを求めても「忙しい」と避けられてばかりだったり、妻が助けや感情的なサポートを求めた際に冷たい反応をしたりするのも、精神的な分離が進んだ危険なサインです。
離婚を避けたい妻が取るべき「説得しない」初期戦略
これらのサインを認識した場合、次に重要なのは、夫が離婚の決意を固めさせないための初期戦略です。
夫の気持ちが離れかけている場合、妻が感情的に夫を非難したり、説得したりすると逆効果になることがあります。まずは冷静な初期対応に徹することが極めて重要です。
(1)感情的にならずに夫の気持ちを徹底的に傾聴する
まずは感情的にならずに状況を冷静に把握し、分析し、改善策を考えることが不可欠です。
そのための第一歩は、夫の気持ちを批判せずにわかってあげようと傾聴する姿勢です。「9割聞いて、1割答える」ことを意識して、コミュニケーションをとるとよいでしょう。
この冷静な傾聴の姿勢は、相手に「大切にされている」というメッセージを伝えることにもなります。
(2) 「喧嘩別れ」を避けるために結論を保留する
夫が感情的になり、「離婚したい」と言い出すかもしれません。
夫が離婚したいがために、非難され、感情的に傷けられることもあるかもしれません。
あなたはそれに対し、冷静に対処する必要があります。感情的になって、「離婚」という結論に飛びつかないようにしましょう。
夫の言い分を否定せず受け入れつつ、「あなたの気持ちは理解できるが、私としてはすぐに結論を出せないため、もう少し時間をかけて考えたい」と冷静に伝えて結論を保留することが戦略的に有効です。
これらの「相手を説得しない話し方」を継続することで、夫婦間に冷静な判断期間を確保ですることができるでしょう。
離婚したくないときのNG行動について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
離婚回避のための法的な防御策
離婚は、必要事項が記載された離婚届を提出すれば、することができます。
お互いの署名が必要ですが、離婚を成立させたいばかりに、配偶者の署名を偽造して提出されることもあります。また、一度は署名したけれども、やっぱり離婚したくなったという場合には、離婚届を提出されないように対策をとる必要があります。
(1)離婚届が勝手に提出されることを防ぐ「不受理申出」
「離婚届不受理申出書」を役所に提出すると、夫に離婚届を提出されて離婚が成立されることを防ぐことができます。
この申出書を提出しておけば、夫が実際に離婚届を提出すると、区市町村役場は離婚届を受理することができず(戸籍法27条の2第4項)、返還することになります。これにより、協議離婚が成立することを法的に阻止することができます。
離婚届を提出されると、その事実が離婚届不受理申出をした申出人に通知されることになっています(同法27条の2第5項)。
離婚成立を阻止したうえで、関係修復のために夫と話し合ったり、離婚条件を冷静に話し合うために離婚調停を申し立てたり、話し合いの場を設ける時間を確保することができるでしょう。
(2)裁判所での話し合い「離婚調停」に向けた準備
夫婦で修復の話し合いがうまくいかず、夫が話し合いをしてもなお離婚したいと思う場合には、夫から離婚調停を申し立てられる可能性があります。
離婚調停では、調停員が夫婦の話を聞き、仲介して話し合いでの解決を目指します。
調停では、感情的な発言は避け、落ち着いた態度で接しましょう。
調停委員は、中立な立場で夫婦の話を聞きますので、必ずしもあなたの味方ではありません。
そのため、離婚を避けたいのであれば、離婚を希望しないことと、夫婦関係は修復可能で破綻していないことを具体的に示すようにしましょう。
そのために、自分の非や改善すべき点を認め、修復に向けてどのような努力をするつもりかという具体的な行動計画や改善案を用意しておきます。
離婚したくない方が調停で気を付けるべき点について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【まとめ】離婚を避けたいなら夫の愛情冷却のサインを放置しない
夫の愛情冷却のサインに気づいたとき、離婚を避けたいのであれば、放置しないようにします。
夫を非難したり説得したりせず、夫の言い分を傾聴し、コミュニケーションをとって夫婦関係修復を目指しましょう。
最終的に離婚せざるをえなくなった場合には、1人で悩まず、一度アディーレ法律事務所にご相談ください。























