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養育費の取り決め方法は?不払い時や増額したいときの手続きも解説

作成日:
kiriu_sakura

養育費について話し合いたいけど、どのようにして話し合ったらよいのか悩んでいませんか。

離婚した後、親権者となったほうの親は、子どもを育てていかなければなりません。子どもをひとりで育てていくことは簡単なことではありません。

そのため、子どもの親権者となった場合には、相手から「養育費」をきちんと支払ってもらい、しっかりと親としての責任を果たしてもらうためにも「養育費」についてきちんと話し合っておくことがおすすめです。

養育費については、将来未払いとなってしまうリスクにも備えておくことが重要です。きちんと備えておくことで、未払いとなってもすぐに強制執行などの手続きをとれる場合があります。

この記事では、

  • 養育費の意味
  • 養育費の金額の目安
  • 養育費について取り決め方法
  • 養育費が支払われなくなるリスクへの準備
  • 養育費が不払いの時の手続き
  • 養育費を増額したいときの手続き

について、弁護士が詳しく解説します。

離婚後の子育てに不安がある方、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

養育費ってなに?

ここで、まず養育費について説明します。

養育費はいくらもらえる?

それでは、具体的にいくら養育費を支払ってもらえるのでしょうか。

養育費の金額については、「養育費算定表」が参考になります。
「養育費算定表」とは、調停や裁判で養育費を決めるときに参考にされるものです。

夫婦で話し合って養育費を決める場合には、必ずしも「養育費算定表」に従わなければならないとうわけではないのですが、話し合って決める場合にも目安や基準として参考にすることができます。

例えば、子どもが0~14歳の場合で、夫妻が双方会社員である場合には年収に応じて次のように計算されることになります。

養育費の支払いがどのくらい見込めるのかを知りたい方は、「養育費まるわかり診断カルテ」から、受取額の目安をチェックすることができます。

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

養育費の金額はどうやって決める?トラブルを防ぐために知っておくべきこと

養育費の取り決め方法は?

養育費の取り決め方法は、

  1. 夫婦で話し合う
  2. 家庭裁判所での調停もしくは審判

という2つ方法があります。

詳しく説明します。

(1)夫婦で話し合う

養育費については、まず夫婦で話し合って決めることから始めます。

養育費について話し合っておくべきことは、次のとおりです。

・ 養育費の金額(例:毎月〇万円など)
・ 支払い時期(例:月末にするなど)・支払い方法(例:振込など)
・ 支払い期間(例:大学を卒業するまでなど)
・ 臨時の費用(例:突然のケガや病気による治療費が必要なとき)

特に、「臨時の費用」については忘れがちなので注意が必要です。
子供には突然、高額な費用(例えば、学校の入学金、突然のケガや病期の治療費など)が必要になることがあります。
そういった場合にはどうするか、臨時の費用が必要になった場合に都度支払いを求めるのかなど話し合っておくことが必要です。

養育費は、通常、月々の分割払いであることが多いといえます。一方、養育費の一括請求については、こちらをご覧ください。

養育費の一括請求は可能?メリットや注意すべきポイントを解説

(2)家庭裁判所での調停もしくは審判

養育費の話し合いがまとまらない場合や話し合いができない場合には、家庭裁判所での調停もしくは審判で決めることになります。

家庭裁判所と聞くと、裁判官がいて法廷で行われる裁判のイメージがあるかもしれませんが、「調停」とは、あくまでも話し合いの手続きとなります。

調停では、当事者が話しやすいように、基本的に、当事者が向き合って話すということはありません。個室で、調停委員(通常、男女2名です)に双方が個別に話す形で進めていくことになります。

調停で話し合いがまとまらない場合には、これまでの話し合いを踏まえて、裁判官が養育費について決定(審判)することになります。

参考:養育費に関する手続|裁判所 – Courts in Japan

夫婦で話し合った内容は公正証書にしておくことがおすすめ!

養育費について夫婦の話し合いがまとまった場合には、必ず「離婚協議書」として書面に残しておきましょう。

離婚協議書を作成しておくと、離婚がスムーズに進み、離婚後のトラブルにも対応できます。

さらに、養育費や慰謝料などのお金の支払いを含む取り決めには「公正証書」の形で残しておくことがおすすめです。

ここで、「公正証書」について説明します。

参考:公証役場一覧|日本公証人連合会

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

公正証書とは?作成するメリットや種類・作成の手順を詳しく紹介

なお、調停や審判で養育費について取り決めをしたにもかかわらず、不払いがあった場合には、家庭裁判所からの支払の勧告や強制執行手続を行うことができます。

養育費が不払いの場合はどうすればいい?

実際に養育費が不払いになった場合にはどうすればよいのでしょうか。
説明します。

参考:差押可能な給料の範囲|裁判所 – Courts in Japan

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

養育費の未払いは諦める必要なし!法改正によりどのように変わったか

なお、調停や審判の取り決めがあるにもかかわらず、養育費の未払いがあった場合には、強制執行手続以外に「履行勧告」という手続きをとることができます。

「履行勧告」とは、家庭裁判所から相手に支払いをうながす手続きになります。強制力はありませんが、手続き費用もかからず、手続きも簡単に行うことができます。

養育費を増額したいときはどうすればいい?

一度決めた養育費も、事情の変更があった場合には、増額の請求ができます。
たとえば、子どもが大病を患って多額の医療費がかかるといった事情が生じたり、進学に特別の費用が必要になった場合には、養育費の増額を相手に請求することができます。

養育費の増額は、当事者同士で話し合って合意すれば行うことができます。
しかし、まとまらなければ裁判所に対して調停や審判を申立てる必要があります。

参考:養育費に関する手続|裁判所 – Courts in Japan

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

養育費の増額が認められやすいケースと増額のための手続き方法を解説

逆に、養育費の減額を請求される場合もあります。
たとえば、1.非監護者(義務者)が再婚して子どもが生まれた=扶養家族が増えた、2.監護者(権利者)が再婚した、等の事情がある場合です。
この場合も自動的に減額されるわけではなく、合意や調停・審判がなければ減額することはできません。

【まとめ】養育費の取り決めは父母の話し合いが基本|不払いには強制執行ができるときも

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 「養育費」とは、子どもを育てていくための養育に要する費用のことをいい、離れて暮らす親に請求することができる。
  • 「養育費」は原則20歳まで、もっとも大学卒業までと取り決めすることもできる。
  • 子どもと離れて暮らす親の生活に余裕がない場合でも養育費の支払いを拒むことはできない。
  • 子供と会わせることを拒否した場合であっても、養育費を請求することができる(相手は養育費の支払いを拒否することはできない。)。
  • 養育費について話し合って決める場合には「養育費算定表」を養育費の金額の目安として参考にすることができる(「養育費算定表」より高額でもよい。)。
  • 養育費の取り決め方法は、1.夫婦で話し合う、2.家庭裁判所での調停もしくは審判という2つの方法がある。
  • 養育費について話し合っておくべきことは、養育費の金額、支払い時期、支払い方法、支払い期間、臨時の費用について。特に、臨時の費用は忘れがちなので注意。
  • 養育費や慰謝料などのお金の支払いを含む取り決めには「公正証書」の形で残しておくことがおすすめ。
  • 「公正証書」は、公証役場に行き、公証人が立ち会うことで作成することができ、作成する際には、手数料(5000円~)も必要となる。
  • 養育費が未払いの場合には、相手の給与や預貯金を差し押さえる強制執行手続がとれる(公正証書や調停・審判の取り決めがある場合)。
  • 養育費の増額は、当事者同士で話し合って合意すれば行うことできる。まとまらなければ裁判所に対して調停や審判を申立てる必要がある。

養育費の受け取りでお困りの方は、離婚問題を取り扱う弁護士にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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