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子ども「あり」での離婚率は?離婚準備の3つの重要ポイントを解説

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kiriu_sakura

「未成年の子どもがいる場合の離婚率ってどれくらい?」

厚生労働省が公表している人口動態統計によれば、2019年の未成年の子どもありでの離婚件数は、11万8664件で、離婚総数に対する割合は56.9%でした。
1950年から2019年に至るまで、子どもありでの離婚件数は子どもなしでの離婚件数を一貫して上回っています。

すなわち、離婚総数に対する子どもありの離婚件数の割合は、50%後半から60%前半の数字で推移しています。

本記事では、

  • 日本における離婚率や都道府県別の離婚率
  • 離婚総数に対する子どもありの離婚件数の割合
  • 子どもありで離婚する場合に確認したい3つの重要ポイント

について、弁護士が解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

日本における離婚率や都道府県別の離婚率

厚生労働省は、日本全国の出生数、死亡数、死産数、婚姻数、離婚数などをまとめた人口動態統計を毎年公表しています。ここでいう離婚率は、この人口動態統計で公表された人口1000人あたりの離婚件数を指します。

2019年の全国の婚姻件数は59万9007件で、離婚件数は、20万8496件でした。離婚件数自体は2002年の28万9836件をピークに年々減少傾向にあるといえます。

2019年の離婚率(人口1000人あたりの離婚件数)は全国平均で1.69でした。
次のグラフは、1950年から2019年までの離婚率の推移を表しています。

引用:人口動態調査 人口動態統計 確定数 離婚 都道府県別にみた年次別離婚件数・離婚率(人口千対)|e-Stat 政府統計の総合窓口

全国の離婚率は、1950年から2002年までおおむね上昇傾向にあることが分かります。これに対して、2002年以降は緩やかな減少傾向にあるといえます。
2019年の離婚率について都道府県別にみてみると、離婚率が最も高いのは沖縄県で2.52、最も低いのは新潟県で1.29となっています。離婚率が2番目に高い福岡県は1.94で、全国平均は1.69なので、沖縄の離婚率はかなり高いといえるでしょう。

興味深いのは、離婚率を都道府県別で見たときに、離婚率が高い都道府県が2000年以降固定化しているということです。2000年以降の離婚率のトップ5は、一貫して、沖縄県・福岡県・宮崎県・大阪府・北海道によって占められています。

参考:人口動態調査|厚生労働省

離婚件数のうち、未成年の子どもありでの離婚は全体の6割前後

人口動態統計では、子どもなし離婚と子どもあり離婚の件数、離婚総数に対する子どもなし離婚と子どもあり離婚の割合が公表されています(都道府県別のデータは公表されていません)。なお、子どもは未成年の子どもを指しています。

次の表は、年次別の離婚総数、子どもなしで離婚した件数、子どもありで離婚した件数をまとめた表です(かっこ内の数字は、総数に対する割合を指しています)。

総数子どもなし子どもあり
2019年20万84968万9832(43.1%)11万8664(56.9%)
2015年22万62389万4059(41.6%)13万2179(58.4%)
2010年25万137910万4259(41.5%)14万7120(58.5%)
2005年26万191710万7813(41.2%)15万4104(58.8%)
2000年26万424610万6947(40.5%)15万7299(59.5%)
1990年15万76085万8790(37.3%)9万8818(62.7%)
1980年14万16894万5934(32.4%)9万5755(67.6%)
1970年9万59373万9254(40.9%)5万6683(59.1%)
1960年6万94102万8958(41.7%)4万0452(58.3%)
1950年8万36893万5705(42.7%)4万7984(57.3%)

この表を見ると、一貫して子どもありの離婚件数の方が、子どもなしの離婚件数を上回っていることが分かります。また、離婚総数に対する子どもありの離婚件数の割合は、50%後半から60%前半の数字で推移していることも分かります。

参考:人口動態調査 人口動態統計 確定数 離婚 年次別にみた夫妻が親権を行う子の数別離婚件数及び百分率・親が離婚した未成年の子数及び率(未成年人口千対)|e-Stat 政府統計の総合窓口

離婚を切り出す前には事前準備が重要|子どもありでの離婚準備の3つの重要ポイント

女性の社会進出が進んだ現代において、離婚はひとつの選択肢となっていると言っても過言ではないかもしれません。
離婚という選択肢を選ぶ場合、その事前準備が重要となります。何の準備もなしに離婚を切り出しても、なかなかうまくはいかないでしょう。

そのため、ここでは、離婚を切り出す前の準備として次の3つの重要ポイントについて解説します。

  • まずは法定離婚事由の有無を確認しよう
  • 離婚条件を確認しよう
  • 離婚後の生活の見通しを立てよう

(1)まずは法定離婚事由の有無を確認しよう

離婚をする場合、通常、次のような流れとなります。

協議離婚

↓ 協議がまとまらなかった場合

調停離婚

↓ 調停がまとまらなかった場合

裁判離婚

協議をしてまとまらなかった場合には、調停での離婚を目指し、調停でもまとまらなかった場合には、裁判での離婚を目指すという流れになります。
そして、裁判で離婚の請求が認められるためには、「法定離婚事由」(後でご説明します)があるということを証拠によって証明する必要があります。
法定離婚事由があることが明白であれば、結局は裁判をやっても離婚の請求は認められてしまうので、相手が離婚をしたくないと思っていても、話し合いに応じざるを得ないでしょう。

そのため、まずは離婚の原因が法定離婚事由に該当するかを確認しておきましょう。
法定離婚事由は次の5つです。

  • 配偶者に不貞行為があった
    (配偶者が第三者と性的関係を持った)
  • 配偶者から悪意の遺棄を受けた
    (配偶者が家出をした上、生活の苦しい配偶者に生活費を渡さないなど)
  • 生死が3年以上不明
  • 配偶者が強度の精神病で回復の見込みがない
  • その他婚姻関係を継続できない重大な事由
    (配偶者によるDVなど)

法定離婚事由について詳しくはこちらの記事にまとめていますので、そちらをご覧ください。

法律上の「5つの離婚の条件」と離婚協議書を作成する際の注意点

法定離婚事由に該当するか否かの判断には法律の専門的知識が必要となってきます。そのため、ご自身のケースが法定離婚事由に該当するかより正確に知りたいという方は、弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

(2)離婚条件を確認しよう

離婚にあたり未成年の子どもがいる場合には、必ずどちらか一方を親権者と定めなければなりません(民法819条1項)。
また、養育費や財産分与などについても、離婚後だと相手が話し合いに応じてくれない可能性が高くなりますので、離婚の際にきちんと話し合いをしておくほうがよいでしょう。

話し合いをすべき主な事項は次のようになります。

  • 財産分与
    (婚姻生活中に夫婦で協力して築き上げた財産を、離婚の際にそれぞれの貢献度に応じて分配すること)
  • 年金分割
    (離婚後に片方配偶者の年金保険料の納付実績の一部を分割し、それをもう片方の配偶者が受け取れるという制度)
  • 慰謝料
    (配偶者の不貞行為などが原因で離婚せざるをえなくなった場合には、配偶者に対して離婚慰謝料を請求することができます)

離婚慰謝料について詳しくはこちらをご覧ください。

有責配偶者と離婚するには?慰謝料請求や注意点について解説
  • 親権
    (未成年の子どもがいる場合には、離婚の際に両親のどちらを親権者とするか決める必要があります。)
  • 子どもの氏、戸籍 
    ※離婚後に親権者となった親と子どもの氏・戸籍が異なってしまう場合があります。そのような場合に、子どもを親権者の親と同じ戸籍に入れるためには、原則として、子の住所地を管轄する家庭裁判所に対して、子どもの氏の変更許可申立を行い、入籍届を役所に出す必要があります。
  • 養育費
    (子どもが経済的に自立していない未成熟子であるときは、子どもを引き取った監護親は、非監護親に対して子どもを養育するための費用を請求することができます)

養育費について詳しくはこちらをご覧ください。

養育費の金額はどうやって決める?トラブルを防ぐために知っておくべきこと
  • 面会交流
    (親権者とならなかった親が、子どもと直接会って交流をすること)

これらの事項について夫婦間で取り決めをする場合には、後のトラブルを防止するため、離婚協議書を作成しましょう。
また、離婚協議書を作成する場合には、「強制執行認諾文言付きの公正証書」にしておくと、慰謝料などについてもし相手が任意に支払わない場合には強制執行という手続きを使って支払いを強制させることができます(例えば、相手の給料から毎月○○円を慰謝料として強制的に支払わせることができます)。
離婚協議書について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

離婚協議書を作る時に知っておきたいポイントと公正証書にすべき理由を解説

(3)離婚後の生活の見通しを立てよう

後先考えずに離婚に踏み切ると、離婚後の生活が立ち行かなくなる可能性があります。
離婚に踏み切る前に、離婚後の生活の目処をつけておくことをおすすめします。

(3-1)離婚時に必要なお金の目処

転居費用、慰謝料請求する際の証拠収集費用(調査会社に依頼する場合は高額になることが多い)等、離婚に際してはまとまったお金が必要になります。
現在の自分の預貯金に余裕があったとしても、離婚するにあたって必要なお金の目処をつけることで、離婚後の生活への支障の有無を見積もっておくことができます。

(3-2)離婚後の経済的自立の目処

離婚後の生活の収支を見積もり、経済的に自立した生活を送っていけるかの目処をつけておきましょう。
その際には、離婚後にどのような公的支援を受けることができるかも検討しておきましょう。

特に、ひとり親世帯では、子どもの教育費などで家計が圧迫され、自立した生活が困難となってしまう可能性があります。そのようなひとり親世帯に対する公的支援として、児童扶養手当(いわゆる母子手当)や医療費補助制度などが存在しますので、子どもありでの離婚をお考えの方は、あらかじめ支給要件などを調べておくとよいです。

次のページでは、離婚後に受けることができる可能性がある公的支援がまとめられています。自分が受けられる公的支援などの制度について、あらかじめリサーチしておきましょう。

(3-3)離婚後の住まいの目処

離婚したら実家に戻りたいと思っていても、実家の家族から受け入れられなかったり、実家の状況等によっては戻ることが難しかったりするケースもあります。
いざ離婚したときに住む場所に困らないよう、現実的な住まいの目処をつけておくことが必要です。

子どもありで離婚する場合に、弁護士へ相談した方がよい理由とは

未成年の子どもありでの離婚の場合、激しい親権争いとなるケースも少なくありません。
そのような場合、協議で話し合いがまとまることはほとんどなく、調停や審判へと移行することがほとんどです。

調停は、裁判のように第三者が判断を下すものではなく、あくまでも話合いです。しかし、自分の主張を通すには、調停においても法的な根拠などとともにきちんと主張立証をする必要があります。なぜなら、きちんとした主張立証をすれば、調停員が相手方を説得してくれる可能性が高まるからです。

弁護士に依頼をすれば、法的な観点から説得的な主張や立証を展開することができるので、希望に沿った和解ができる可能性が高まります。
未成年の子どもありでの離婚をお考えの方は、弁護士に一度ご相談されることをお勧めいたします。

【まとめ】子どもありの離婚は、離婚全体の6割前後を占める

本記事をまとめると次のようになります。

  • 2019年の全国の離婚件数は、20万8496件で、離婚率は1.69
  • 2019年の離婚総数に対する子どもありの離婚件数の割合は、56.9%となっている。また、離婚総数に対する子どもありの離婚件数の割合は、1950年から2019年に至るまで、50%後半から60%前半の数字で推移している
  • 離婚準備の3つのポイント
    • 離婚の原因が、「法定離婚事由」に該当するか確認する
    • 離婚条件を確認しておく
    • 離婚後の生活の見通しを立てておく

本記事でも述べたように、子どもありでの離婚件数は一貫して子どもなしでの離婚件数を上回っています。
子どもありでの離婚には、親権問題という難しい問題があります。親権問題があるからお互い冷静になって話し合いができないというケースも少なくありません。

そのような場合であっても、弁護士をはさむことで冷静な話し合いができる場合があります。
また、調停や審判に発展した場合には、法的な観点からの主張や立証が非常に重要となってきます。
子どもありでの離婚をお考えの方は、離婚問題を取り扱っている弁護士に一度ご相談されることをお勧めいたします。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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