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闇金の取立てで受ける可能性がある6つの行為と対処法を解説

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リーガライフラボ

※アディーレ法律事務所では様々な法律相談を承っておりますが、具体的な事情によってはご相談を承れない場合もございます。予め、ご了承ください。

「どこの金融機関からもお金を借りられなくて、闇金から借りてしまった!これからどうなるんだろう……」

闇金は、違法な高金利でお金を貸して、苛烈な取立てを行います。

しかし、実は闇金からの借金は返す必要がないのです。

闇金への対処には、「違法な取立てには応じない・払わない」という毅然とした態度が不可欠です。

この記事では、次のことについて、弁護士が解説します。

  • 闇金の概要
  • 闇金の取立てで受ける可能性のある6つの行為
  • 闇金を恐れる前に知っておくべきこと
  • 闇金の取立てへの対処方法
この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。

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闇金とは

闇金とは、違法な高金利を取ったり、苛烈な取立てを行う業者のことです。

貸金業者は、貸金業者として財務局または都道府県に登録しなければなりません。
また、次のような取立て行為は禁止されています(貸金業法21条1項)。

  • 早朝または深夜(21~8時)の電話・FAX送信・訪問
  • 勤務先など自宅以外への電話・FAX送信・訪問
  • 借主(債務者)の自宅等を訪問し、退去を求められたにもかかわらず居座る行為
  • 貼り紙や立て看板等で借金の事実を周囲に明らかにする行為
  • 債務者以外の人に借金の返済を求める行為
    そのほか貸し付けできる金額の上限や上限金利に関する規制にも服しています。

しかし、闇金業者は貸金業者として登録していないところが多く、上記のような違法な取立ても平然と行います。
近年多い闇金業者は、事務所を持たず、携帯電話1つで業務を行っています(090金融などと呼ばれます)。また、SNSのみでやり取りし、携帯番号さえ明かさない業者も珍しくありません。

参考:違法な金融業者にご注意!|金融庁
参考:登録貸金業者情報検索サービス|金融庁

闇金の取立てで受ける可能性のある6つの行為

お金を借りた当初、闇金はそれほど厳しい態度を見せていないかもしれません。

ですが、闇金は段々と恐ろしい取立てを行うようになります。

闇金による主な取立ての手口には、次の6つがあります。

  • 脅迫まがいの催促の電話がかかってくる
  • 自宅へ直接取立てに来られる
  • 実家や勤務先に電話がかかる
  • ネット通販で注文され大量の商品が自宅に届く
  • 消防車や救急車を呼ばれる
  • 動物の死骸を送られる

それぞれについて説明します。

(1)脅迫まがいの催促の電話がくる

期日までに返済しない場合、闇金業者は昼夜を問わず乱暴な言葉遣いで返済を催促してくる可能性があります。

「〇日までに払えなければ、お前の家族から回収するからな!」
「お前の職場をこっちは掴んでんだよ。近いうちに回収しに行くからな」
「金を返せないお前のせいで、お前の子どもが地獄を見ることになる」
「夜道に気を付けろ」

ひっきりなしに携帯に電話がかかってくるため、携帯の電源を落としたくなるでしょう。そうなると、仕事に支障がでたり、周囲に連絡がしづらくなったりしてしまいます。

(2)自宅に直接取立てに来る

警察の取り締まりが強化されたため、最近では少なくなりましたが、借金の返済が滞ると自宅に直接取立てに来ることがあります。その際、大声を上げられたり、乱暴な言葉を言われたりして、近所の人にも迷惑がかかります。

帰り際、「金返せ」「ドロボー」など玄関や家の塀に貼り紙をしていくケースもあります。近所の人にも借金のことが発覚してしまいますし、その日以降もこそこそと噂をされる可能性もあります。本来であれば心休まるはずの自宅で落ち着けなくなるため、精神的な疲労は相当でしょう。

(3)実家や勤務先に電話をする

携帯電話の電源をオフにしたり居留守を使ったりすると、闇金業者は本人ではなく、実家や勤務先に返済を催促する電話をするケースがあります。悪質なケースでは、実家の家族にまで取立てたり、勤務先に来たりします。

本来、家族や勤務先は対応する必要がないのですが、暴力的な言葉や執拗な取立てで家族や勤務先に迷惑となるケースが多いのが実情です。勤務先に迷惑がかかると、出世に影響したり、何かしら理由を付けて解雇されたりする可能性もあります。

(4)ネット通販で注文され大量の商品が自宅に届く

嫌がらせ目的で、大量の出前、ネット通販の大量発注をされる可能性があります。自分で注文していなければ、商品を受け取らずに代金の支払を拒否できます。

もっとも、相手には注文された分の損害が生じるため、素直に引き下がってくれるとは限りません。初回はともかく、同じことが何度も続けば何らかの対応が必要になってきます。
他人に迷惑をかけるため、精神的に追い詰められるでしょう。

近隣の店舗に「悪質な嫌がらせを受けているので、注文があったとしても自分ではない」とあらかじめ連絡しておくのも1つの手段です。もっとも、出前を引き受けている店舗が数多くある都会では、この手段は採りづらいでしょう。

(5)消防車や救急車を呼ばれる

嫌がらせ目的で「火事になっている」と勝手に消防車を呼ばれることがあります。周囲は騒然となりますし、何度も同じことが続けば居心地が悪くなってしまうでしょう。そのほか、救急車やタクシーを呼ばれるケースもあります。

(6)動物の死骸を送られる

嫌がらせ目的で、ネズミやヘビなど動物の死骸を宅配便で送られることがあります。届いた人の不快感は計り知れず、相当な精神的ダメージになりかねません。

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闇金を恐れる前に知っておくべきこと

「取立てから逃れるには、少しでもお金を払うしかないんだろうか?」と思われる方もいることと思います。
しかし、取立てを受けるがままに支払ってしまっては、闇金の思うつぼです。「取立てさえすれば、お金を取れる」と認識されてしまうからです。

それでは、闇金を恐れる前に知っておくべきことをお伝えします。

(1)闇金の取立ての目的は恐怖を与え借金の支払をさせること

闇金がこのような数々の苛烈な取立てをする目的は、債務者に借金を支払わせることです。
周囲に迷惑をかけ「周りの人に迷惑をかけて居づらくなるくらいならば、お金を何としてでも払おう」と追い込もうとしているのです。

(2)闇金は違法であり返済の義務はない

闇金業者の貸付は、利息制限法の上限金利(年15~20%)に違反しています。そのため、闇金業者に返済する義務はありません(民法708条)。
しかし、私たちは子どもの頃から「借りたものを返す」のが常識だと教えられているので、闇金業者もまた「借りたものを返すのが当たり前」だとつけ込んで追い詰めるのです。

「借りたものを返す」という常識が通用するのは法律を守っているもの同士ですので、闇金業者には利息はもちろん、もともと借りたお金さえ支払う必要がありません。

(3)闇金が嫌がることは弁護士などの介入

闇金が最も嫌がることは、弁護士や警察の介入です。
闇金は自分たちの貸付が違法であることを知っているため、法律に基づいて行動する弁護士や警察が介入すると、通常はそれ以上取立てられないと考えるのです。

ただし、悪質な闇金業者であれば、弁護士に依頼したことでかえって逆上する可能性もありますので、弁護士に依頼するときには毅然と闇金に立ち向かう覚悟を持ちましょう。

闇金の取立てへの対処法

上でご説明したような取立てが続くと、自宅でそれまでどおりの平穏な生活をすることが不可能になりかねません。

闇金への主な対処法には、次の2つがあります。

  • 警察への相談
  • 弁護士への相談

それでは、闇金の取立てへの対処方法をお伝えします。

(1)警察に相談する

闇金の取立てから逃れる方法のひとつは警察に相談することです。
もっとも、警察に実際に動いてもらうためには、闇金の取立てが単なる借金の督促ではなく脅迫や強要にあたることを示す証拠が必要となります。「ぶっ殺す」や「家に火をつける」など直接危害を加える発言があった場合には、それを録音しておき、警察に聞いてもらいましょう。

闇金業者以外の貸金業者から借入れがある場合、警察は借金に対する根本的な解決をしてくれるわけではありません。

(2)弁護士に依頼する

弁護士に依頼すれば、弁護士が闇金業者に対し、取立てを止めるよう強く交渉などしてくれます。その結果、闇金の取立てから解放される可能性があります。

法律のプロである弁護士が一緒に闇金業者と戦ってくれるため、心強いはずです。また、借金自体の相談もできるため、根本的な解決となる可能性が高いといえます。

【まとめ】自宅だけでなく、勤務先・実家へも闇金の取立てがいくことも

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 闇金は、違法な高金利でお金を貸し付け、違法な取立てを行う。

  • 闇金が行う違法な取立てには、次のようなものがある。
    • 脅迫まがいの催促の電話がくる
    • 自宅に直接取り立てに来る
    • 実家や勤務先に電話をする
    • ネット通販で注文され大量の商品が自宅に届く
    • 消防車や救急車を呼ばれる
    • 動物の死骸を送られる

  • 闇金から厳しい取立てを受けても、焦って支払に応じてしまうことは禁物。次の3点を押さえておく。
    • 闇金の取立ての目的は、恐怖を与えて支払をさせること
    • 闇金からの貸付は違法なので、返済の必要がないこと
    • 闇金は弁護士などの介入を嫌がること

  • 闇金への主な対処法は次の2つ。
    • 警察への相談
    • 弁護士への依頼

闇金業者への対応はひとりでは難しいのが実情です。
弁護士に依頼すれば、闇金業者が取立てをやめる可能性や根本的な借金の解決に繋がる可能性もあります。

アディーレ法律事務所では、アディーレ法律事務所が介入しても、闇金からの取立て行為が停止しなかった場合には、アディーレ法律事務所にお支払いいただいた闇金対応の弁護士費用(基本費用)を全額返金しております(2021年11月時点。取立て行為の停止の判断は業者ごとに判断)。