督促状とは?読み方・催促状との違い、無視した場合の対処法
- 更新日:2026年09月30日
借金の返済が滞っていると、金融機関や貸金業者などの債権者から返済を促す督促状(とくそくじょう)が届くことがあります。
督促状には法的な強制力はなく、届いた時点でただちに差押えが行われるわけではありませんが、無視し続けていると、最終的には財産を差し押さえられてしまうことにもなりかねません。
督促状に記載されているとおりの返済ができない場合は、早めに弁護士へ相談することを検討しましょう。
本記事では、督促状の意味や読み方、催促状・催告書・支払督促との違い、督促状を無視した場合に起こること、届いたときの正しい対処法、返済が難しい場合の対処法、よくある質問についてアディーレ法律事務所の弁護士が詳しく解説します。
督促状が届いてお困りの場合は、ぜひ参考にしてください。
今回の記事でわかること
借金問題でお悩みなら
アディーレにご相談ください!
0120-316-742
【通話料無料】朝9時~夜10時 土日祝日も繋がります
【通話料無料】朝9時~夜10時 土日祝日も繋がります
督促状とは?催促状・催告書・支払督促との違い
督促状(とくそくじょう)とは、支払いを要求する書面のことです。
借金や家賃などの返済が期日に遅れた際、債権者(お金を貸した側)から債務者(お金を借りた側)に送られます。
単なる督促状には支払いを法的に強制する効力などはなく、すぐに差押えが起こるわけではありません。
しかし、督促状を無視し続けると、連帯保証人への連絡や事故情報が登録される (いわゆる「ブラックリストに載る」)こともあり、最悪の場合には財産の差押えにまで発展する可能性があるため、適切な対応が必要です。
督促状には、下記の見本のように、「督促状」あるいは「お支払いのお願い」などのタイトルと、支払期日に入金確認ができていないこと、支払期日、請求金額、振込先、連絡先などが記載されているのが一般的です。
督促状の見本
「督促状」の読み方
督促状の読み方は、「とくそくじょう」です。
「督促(とくそく)」は、もともと「約束した行為を行うよう促すこと」を意味する言葉で、特に「貸した金銭を返すよう催促すること」を指して使われてきました。
また、国税・地方税などの強制徴収が認められた金銭債権について、期限内に納付されなかった債務の履行を催告する行為を指す、法律上の言葉としても使われます。
督促状は、その名のとおり「督促」を行うための書状です。
督促状・催促状・催告書・支払督促の違い(借金の段階がわかる比較表)
督促状とよく混同されやすい書類に、催促状(さいそくじょう)・催告書(さいこくしょ)・支払督促(しはらいとくそく)があります。まず、自分の借金がどの段階にあるかが一目でわかるよう、4つの書面を比較します。
| 書面 | 主な送付元 | 送付方法 | 文面の厳しさ | 法的な効力 |
|---|---|---|---|---|
| 催促状 | 債権者 | 普通郵便が一般的 | 比較的穏やかな文面 | 法的な強制力はない |
| 督促状 | 債権者 | 普通郵便が一般的 | 催促状よりやや強い文面 | 法的な強制力はない |
| 催告書 | 債権者 | 内容証明郵便で送られることが多い | 法的手段に訴える旨の警告文を含む、強い文面 | 法的な強制力はない |
| 支払督促 | 裁判所 | 特別送達(配達員が直接手渡し) | 支払いを命じる文言 | 法的な効力を持つ(2週間以内に異議申立てをしないと差押え手続に進む) |
督促状より前の段階では、督促状よりも柔らかい文面の「催促状」が送られることがあります。
法律上は、催促状・督促状・催告書のいずれも「催告」(民法第150条第1項)にあたり、法的な効力そのものに違いはありません。
ただし実務上は、催促状→督促状→催告書の順に文面が厳しくなり、深刻度・緊急性も高まっていく傾向があります。
そのため、督促状が届いた時点では、すでに穏やかな催促の段階を過ぎていると考えたほうがよいでしょう。
催告書
催告書とは、借金の返済がない場合に、法的手段をとる前の最終通告として送られてくる書類です。
返済を促す債権者からの手紙という意味では督促状と共通していますが、下記の見本のように、タイトルが「催告書」等の強い口調に変わり、内容はより厳しい文面となり、法的手段に訴えるという警告文が記載されています。
催告書の見本
また催告書は、内容証明郵便という「いつ、どのような内容の文書が、誰から誰に送られたか」が記録に残る方法で送られてくることがあります。
これは、のちの裁判において、「いつ、どのような内容の文書を送ったのか」という事実が証拠として必要になることがあるためです。
そのため、内容証明を送った債権者がのちのち訴訟提起も視野に入れていることを意味します。
催告書が届いた場合、法的手段をとられないようにするためにも、早急に対応しなければなりません。
支払督促
支払督促とは、裁判所から送られてくる、債務者に支払いを命じる内容が記載された書類です。
続けて、債権者・債務者などの当事者の情報や請求の趣旨と原因が記載され、この部分は別紙にまとめられている場合もあります。
支払いを命じる部分に記載されているのは、下記の見本のように、支払いを命じる文言や異議申立てをしなかった場合に起こることの説明などです。
支払督促の見本
支払督促は、法的な効果を持つという点で上記した督促状や催告書と決定的に異なる、重要な書類です。裁判所が送る書類であるため、特別送達という特別な方法で送られてきて、原則としてポストには投函されず郵便配達担当者から直接手渡されます。
支払督促が届いた場合、届いた日から2週間以内に異議申立てをするか借金を返済しなければ、仮執行宣言という財産の差押え手続に進んでしまうため、早急な対処が必要です。
借金の督促状を無視し続けるとどうなる?
督促状が届いても返済ができない場合、無視をしたいと思ってしまうかもしれません。しかし、督促状を無視し続けると、下記のような段階を踏んで状況が悪化してしまいます。
| 滞納からの期間 | 届くもの | 内容 |
|---|---|---|
| 〜1週間 | 督促状(1回目) | 比較的優しい文面 |
| 1ヵ月前後 | 督促状(複数回) | 元金・利息+遅延損害金が加算される |
| 2ヵ月前後 | 連帯保証人への請求/ブラックリスト登録 | 信用情報機関に事故情報が記録される |
| 2ヵ月超 | 催告書 | 一括返済の要求、法的手段の警告 |
| 3ヵ月前後 | 訴状または支払督促 | 裁判所からの書類(特別送達) |
| それ以降 | 差押え | 財産の強制的な回収 |
【段階1】何度も督促状が届いたり電話がかかってきたりする
督促状を無視していると、郵便で督促状が複数回届いて、何度も電話がかかってくることになります。
返済期日を過ぎてから1週間ほどで最初の督促状が届き、その際は比較的優しい文面で未返済分の支払いを求められるのが一般的です。
しかし、その督促状を無視すると、何度も督促状と電話がくるようになり、少しずつ返済を求める姿勢が厳しくなっていきます。
1ヵ月ほどそのような状態が続いても返済がないと、元金や利息に加えて遅延損害金を加算した督促状が届くことになります。
遅延損害金とは、借金の返済が滞った場合に返済期日の翌日から加算されていく損害賠償金です。返済が遅れている金額に対して、利息のように一定割合の金額が加算されていき、返済が遅れるほどその金額は大きくなります。
遅延損害金は上限金利が法律で定められていて、消費者金融などからの借入の場合は年20%です。大きな負担になる可能性があるため、注意しましょう。
【段階2】連帯保証人に請求が及ぶ
督促状を無視してから2ヵ月ほどすると、連帯保証人への請求が行われる可能性があります。
連帯保証人は通常の保証人とは異なり、連帯保証人への請求の前に債務者への請求や債務者の財産への差押えをするよう求めたり、保証人が複数いる場合にその人数で債務を分割するように求めたりできる権利がありません。
つまり、連帯保証人は、債権者に請求されたら債務者と同じように返済しなければならないのです。
この段階まで進むと、連帯保証人をトラブルに巻き込んでしまうことになります。
【段階3】ブラックリストに登録される
借金の返済が滞ってから2ヵ月ほど経過すると、信用情報機関 に事故情報が 登録されることになります。
信用情報機関とは、クレジットカードや借入に関する契約内容や返済状況といった信用情報を管理する機関です。金融機関や貸金業者は、借入の申込みなどがあった際にこの信用情報を確認して審査を行います。
借金の返済が滞ると、信用情報機関に事故情報として記録されます。これが、いわゆる「ブラックリストに載っている」という状態です。
一度、事故情報が登録されると、そのあとに返済しても5年間はその情報が残り、クレジットカードや借入の申込みに支障が出るため、注意しなければなりません。
【段階4】催告書が届き一括返済を求められる
借金の滞納から2ヵ月を超えると、催告書が送られてきます。元金、利息、遅延損害金の一括返済を要求され、期限までに返済がなければ法的手段に訴えると記載されているのが一般的です。
【段階5】裁判所から訴状・支払督促が届く
催告書の期限までに返済がなければ、多くの場合で法的手段がとられることになり、滞納から3ヵ月ほどで、特別送達という方法で裁判所からの書類が届きます。裁判所から届く書類は、「訴状」または「支払督促」のどちらかです。
訴状は裁判の手続に入ったことの通知としての意味を持ち、裁判所への出頭や答弁書の提出といった対応が必要になります。
支払督促は裁判所からの返済を命じる通知としての意味を持ち、差押えを避けたければ2週間以内の異議申立てをしなければなりません。
何回目の督促状で裁判所からの通知に進むかは、債権者の対応方針や返済状況によって異なり、一律に決まっているものではありません。督促状を受け取った時点で、すでに複数回のやり取りを経ている可能性があると考え、早めに対応することをおすすめします。
【段階6】財産が差し押さえられる
訴状や支払督促が届いても適切な対応をしなければ、債権者の主張するとおりの金額を返済しなければならないということが法的に確定してしまいます。
その結果、債権者は滞納している金額を差押えによって強制的に回収できるようになります。差押えの対象となる財産は、預貯金や給与の一部、不動産、自動車や現金などです。
督促状を無視した場合に取られる3つの法的措置
督促状そのものは、法的な手続ではありません。督促状が届いた段階では、まだ訴訟も差押えも始まっていません。
しかし、ここまで見てきたように、督促状を無視し続けると、次のような法的措置に段階的に進んでいきます。
- 催告書:法的手段に訴える旨の警告(段階4)
- 訴状または支払督促:裁判所からの通知(段階5)
- 強制執行(差押え):財産の差押え(段階6)
督促状の段階で適切に対応すれば、これらの法的措置に進む前に解決できる可能性が高くなります。督促状が届いたら、まずは早めの対応を心がけましょう。
督促状が届いたときの正しい対処法
督促状を無視し続けると、最終的には遅延損害金が加算された金額を差押えによって返済しなければならないため、適切な対応が必要です。
しかし、督促状が届いたからといってすぐに督促状の内容どおりに支払うべきではない場合もあります。督促状が届いた場合は、下記の4つのステップで対応しましょう。
架空請求か否かの確認
督促状が届いた場合、まず行わなければならないのは架空請求か否かの確認です。架空の事実を捏造し、金銭を請求する督促状を送る詐欺が横行しているため、警察庁や国民生活センターなども注意喚起しています。
届いた督促状に記載されていることが完全に身に覚えのない内容だった場合は、無視をしても問題ありません。
しかし、督促状の発送元が記憶にない会社名だったからといって、無視をしてはいけない場合もあります。
たとえば、滞納していた借金を代わりに返済した保証会社や、借入先から依頼された債権回収業者から督促状が届くケースもあるため、内容をよく確認するようにしてください。
債権者の属性と取引期間の確認
架空請求ではないことがわかったら、債権者の属性と取引期間の確認を行います。
なぜなら、カード会社と長期間取引を行っている場合には、利息制限法で定められた上限金利を超えて利息を支払っている可能性があり、その場合は借金を減額したり過払い金を回収できたりする可能性があるためです。
過払い金について詳しくは、以下のページをご覧ください。
時効の確認・援用
過払い金の確認を行ったら、消滅時効制度が活用できないかを確認する必要があります。
消滅時効制度とは、借金の返済が滞っている場合でも、最後の返済日から5年以上の期間にわたって債権者から請求などが行われていなければ、借金の返済義務(債務)が消滅するという制度です。
そのため、督促状が届いたら、いつから返済が行われていない借金なのかを確認することをおすすめします。
ただし、5年という期間が経過すればすぐに債務が消滅するわけではなく、債務者が時効を援用するという手続を行わなければなりません。
時効の援用について詳しくは、以下のページをご覧ください。
期限内の返済
督促状が架空請求ではなく、消滅時効も活用できそうにない場合は、督促状に記載された期限までに返済する法的義務がある可能性が高いといえます。
返済が遅れると遅延損害金が加算され、差押えの危険が高まるため、どうにかして全額返済ができないか検討してください。
督促状どおりの返済が難しい場合の対処法
督促状が届いた場合、すみやかな返済ができれば、それがベストの方法です。しかし、どうしても督促状どおりの返済ができない場合は、弁護士に相談して債務整理を検討することをおすすめします。
債務整理とは、借金が返済できなくなった場合に、債権者との交渉や裁判所の関与によって、借金を減らしたり支払いに猶予を持たせたりすることができる手続です。
債務整理の主な方法としては任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、それぞれ下記のような特徴があります。
債務整理の3種類の方法の特徴
任意整理・個人再生・自己破産は、いずれも借金の負担を軽くする手続ですが、手続の方法や借金の減額幅が異なります。3つの方法の特徴を比較すると、次のようになります。
| 任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
|---|---|---|---|
| 手続の方法 | 債権者と直接交渉 | 裁判所への申立て | 裁判所への申立て |
| 内容 | 毎月の返済金額を減額するために、借金の減額や金利の引き直しなどを交渉する手続 | 借金の返済が困難であることを裁判所に認めてもらい、減額された借金を3〜5年かけて分割で返済していく手続 | 借金の返済が不可能であることを裁判所に認めてもらい、法律上、借金の支払義務を免除してもらう手続 |
| 借金の減額 | 将来利息のカット中心(減額幅は3手続の中で最も小さい) | 大幅に減額される | 原則として全額免除される |
この3種類の方法のうちいずれの方法を選ぶかは、どの程度の収入があってどの程度の返済が可能かといった点や債務の総額などの状況によっても異なります。
どの方法でも、破産法・民事再生法といった法律の専門知識や金融機関との交渉力が必要になるため、弁護士に相談するのが一般的です。
債務整理について詳しくは、以下のページをご覧ください。
督促状に関するよくある質問
【Q】督促状には、どのような法的な効力がありますか?
督促状そのものに、支払いを法的に強制する効力はありません。
ただし、督促状の送付は民法上の「催告」にあたる場合があり、消滅時効の完成を6ヵ月間先延ばしにする効果があります。
督促状を無視し続けると、最終的には裁判所を通じた法的手続に進む可能性があるため、注意が必要です。
【Q】督促状の封筒の色に、法的な意味はありますか?
封筒の色は法律で定められたものではなく、送付元の金融機関などが緊急度を伝えるために独自に使い分けている場合があります。
色だけで安全かどうかを判断せず、必ず記載されている内容を確認してください。
【Q】督促状と催促状では、どちらの緊急度が高いですか?
一般的には、催促状のあとに督促状が送られることが多いため、督促状のほうが緊急度は高いと考えられます。
ただし法律上、両者に効力の違いはなく、名称にかかわらず早めの対応が必要です。
【Q】督促状は無視するとどれくらいで裁判になりますか?
目安として、滞納から3ヵ月ほどで裁判所からの書類(訴状または支払督促)が届きます。
ただし、これは一般的な目安であり、債権者の対応によって早まる場合もあります。
詳細は「【段階5】裁判所から訴状・支払督促が届く」の章も併せてご覧ください。
【Q】督促状を無視していると、時効になりますか?
借金の返済義務は、最後の返済日から一定期間(原則5年)請求が行われなければ、時効による消滅を主張できるようになります。
ただし、その期間が過ぎても借金が自動的に消滅するわけではなく、債務者自身が「時効の援用」という手続を行って初めて、返済義務がなくなります。
督促状の送付によって時効の完成が先延ばしになっている場合もあり、本当に時効の援用ができる状態かどうかの判断には注意が必要です。
時効の援用の手続には慎重な判断が求められるため、詳しくは弁護士へのご相談をおすすめします。
督促状が届いたら無視せずに、弁護士に相談を
督促状が届いても、ただちに差押えなどが起こるわけではありません。
しかし、催告書や支払督促などが届く段階まできてしまうと、差押えの危険が差し迫っているため、すぐに対応が必要です。
督促状を無視し続けると遅延損害金が加算され、支払わなければならない金額も膨らんでしまいます。放置することで事態を複雑化させないように、すみやかな返済ができないなら債務整理を検討しなければなりません。
アディーレ法律事務所では、豊富な借金問題解決の実績をもっており、状況に応じた最適な債務整理の方法をご提案しております。借金問題にお困りの場合は、お一人で悩まずに、ぜひご相談ください。
アディーレの弁護士との無料相談は、家族や職場に秘密にできます。書面の送付先指定や郵送物を個人名で送るなど、ご家族や職場に債務整理したことが知られないよう最大限の配慮を行っております。秘密にしたい場合は、その旨をご相談時にお知らせください。
無料相談からご依頼までの流れ
①無料相談のご予約
②弁護士との無料相談
③ご契約
④受任通知の発送
受任通知の発送により、取立てがストップ!
アディーレなら
借金のご相談は何度でも無料!
0120-316-742
【通話料無料】朝9時~夜10時 土日祝日も繋がります
監修者情報
- 資格
- 弁護士
- 所属
- 第一東京弁護士会
- 出身大学
- 早稲田大学法学部,首都大学東京法科大学院
困りごとが起きた時,ひとりで考え込むだけでは,どうしても気持ちが暗い方向に向かいがちで,よい解決策も思い浮かばないものです。そのようなときは,ひとりで抱え込まないで,まず専門家に相談することが,解決への近道ではないでしょうか。どのようなことでも結構ですので,思い悩まずにご相談ください。依頼者の方々が相談後に肩の荷を降ろして,すっきりとした気持ちで事務所を後にできるよう,誠心誠意力を尽くします。




