何が気になりますか?
自己破産とは、財産や収入が不足して支払不能なこと(借金返済の見込みがないこと)などを裁判所に認めてもらい、原則として借金の支払義務が免除される手続です。
破産手続には、管財事件と同時廃止の2つがあります。さらに管財事件には通常管財と少額管財の2つがあり、個人が破産手続を行う場合に通常管財となるのはまれです。
少額管財は、破産手続を行う方に高価な財産がある場合(資産調査型)や、ギャンブルなど借金の理由にやや問題がある場合(免責調査型)などに、申立代理人と別の弁護士が「破産管財人」として裁判所から選任され、破産者の財産や借金の理由などを調査する手続です。
同時廃止は、破産手続を行う方に高価な財産がなく、さらに免責の許可(法的な借金免除)についても問題がない場合に、手続の開始決定と同時に手続を終了(廃止)する手続です。
自己破産によって、借金の支払義務が免除される条件は以下のとおりです。
※7年以内に免責を受けている場合でも、具体的な事情を考慮し免責が認められることもあります。
自己破産のメリットは、借金がゼロになることです。毎日のように悩んでいた借金問題が解決することで、以下のようにポジティブな影響を受けられるかもしれません。
ネガティブなイメージを持たれがちな自己破産ですが、個人の力ではどうにもならない借金問題を解決し、人生を再スタートできる制度なのです。
自己破産するデメリットは、次のとおりです。
ただし、デメリットによる影響の大きさは人によります。たとえば、職業の制限については、あなたの就いている職業も対象とは限りませんし、破産手続が完了すれば、制限はなくなります。
自己破産のデメリットやその解消法については、以下のページで詳しく解説しています。
当事務所に相談し、借金問題を解決された方々の事例です。自己破産をすることで、返済義務がなくなり、毎月の収入から手元に自由に使えるお金が残るようになった方など、さまざまな事例をご紹介します。
借金問題を解決するまでの過程や、弁護士に依頼をするメリットをわかりやすくお伝えしておりますので、ぜひ、ご参考ください。
借金の期間 | 11年 |
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借金の状況 | 約1,100万円 |
借入先 | 消費者金融・信販会社 |
借金総額
約1,100万円 → 0円
Nさんは約11年前に妻と結婚し、妻の2人の連れ子と妻との間に生まれた子どもの学費や慢性的な生活費不足のために借入を継続していました。しかし借金額が1,100万円以上に膨らんで返済の見通しが立たなくなり、将来に不安を抱いたため、当事務所にご相談くださいました。
借金の期間 | 6年 |
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借金の状況 | 150万円 |
借入先 | 消費者金融・信販会社・信用金庫・住宅金融支援機構 |
借金総額
150万円 → 0円
日用品購入のため、気軽にクレジットカードで決済していたOさん。しだいにインターネットショッピングで洋服などを購入するようになり、クレジットカードの利用額が増えていきました。また、体調不良による通院などの事情から、なかなか収入が安定せず、手持ちの現金が不足した際は、生活費のために借金をするようになり、気づいたときには借金総額が約150万円にまで増大。毎月の返済額は10万円近くになり、収入の範囲内での返済が困難になってしまいました。これからどうやって返済していくか悩んでいたところ、テレビCMで当事務所を知り、ご相談くださいました。。
破産手続中は、以下のことができなくなります。
※裁判所の運用により異なります。
ただし、破産手続後には、これらの制限はなくなりますので、ご安心ください。
破産手続後(実際は弁護士に依頼してから)は、クレジットカードの利用やローンの契約など、新たな借金ができなくなります。破産手続を行うと、信用情報機関に事故情報が登録される(いわゆるブラックリストに載る)ためです。
基本的に、事故情報は5年から10年の間登録されて、その期間が経過すると抹消されます。その後は再びクレジットカードの発行やローンを組めるようになります。
自己破産すると「年金の受給ができなくなる」、「選挙権を失う」というようにお考えの方もいらっしゃると思いますが、そのような影響はありません。
また、「家族もカードを使えなくなる」と考えている方もいらっしゃるでしょうが、信用情報機関に事故情報が登録されるのは、自己破産手続をした本人に限られます。そのため、破産者の家族が新規借入やローンを組むことに問題はありません。
借金問題を解決する方法には、自己破産のほかに任意整理や個人再生があります。以下では、自己破産以外の手続も検討しておきたいという方に向けて、自己破産と任意整理・個人再生の違いを解説していきます。
自己破産と任意整理の違いの一つは、どれだけ借金が減額されるかです。自己破産の場合、原則としてすべての借金が免除されます。一方で任意整理は、将来の利息や遅延損害金をカットしつつ、借金の元本を原則3年間(場合によっては5年間)で返済していきます。
また任意整理の場合、交渉を行う貸金業者を選べるため、カーローンを組んでいる業者や保証人を立てている業者を手続相手から外せるという特徴があります。
自己破産と個人再生はどちらも裁判所を通じて行う手続です。個人再生の場合、借金は減額されますが、自己破産と異なり借金は免除されません。そのため、手続後には減額された借金を原則3年間(場合によっては5年間)で返済していく必要があります。
また個人再生の場合、マイホームを残しつつ借金を減らせるといった特徴もあります(※)。
※住宅を維持するためには、住宅ローン以外の抵当権が設定されていないなどの条件があります。
自動車ローンが残っている場合、自動車は信販会社に引き揚げられることがあります。ただし、第三者にローンを肩代わりしてもらうなど、自動車を維持する手段はあります。自動車ローンが残っていない場合や、車の処分についての詳細は以下のページで解説しています。
自己破産をすることで、家族は次のような影響を受けます。
自己破産による家族への影響については、以下のページで詳しく解説しています。
一般的に、借入先が勤務先である場合を除き、債務整理手続について勤務先に知られることはほとんどありません。また会社は、自己破産を理由に従業員を解雇することはできません。
個人が行う破産手続の多くは、少額管財か同時廃止のどちらかになります。これらの手続の特徴については、破産手続のページで解説しています。そして、破産手続は以下の流れで進んでいきます。
アディーレ法律事務所の本店または支店のある都道府県で自己破産の申立てを行う場合の費用は以下のとおりです。
管財事件(少額管財事件含む) | |
基本費用 | 46万2,000円(税込) |
その他費用 |
※管財費用は、申立地域により異なります。 |
同時廃止 | |
基本費用 | 46万2,000円(税込) |
その他費用 | 申立事務手数料55,000円(税込) |
※上記申立事務手数料には、各地方裁判所までの弁護士の出張交通費、日当などが含まれています。
アディーレ法律事務所の本店・支店のない都道府県で申立てを行う場合については、費用ページをご覧ください。
アディーレでは、弁護士費用の返金保証を用意しております。
まずは気軽にご相談ください。
※返金保証の対象となるには、条件があります。
早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。