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どこの金融機関から借金したか忘れてしまっても、債務整理はできる?

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金融機関は、その名前がコロコロ変わることがあります。
また、複数の金融機関などから借金をしていると、どこから借りたのかだんだん分からなくなることもあります。

過払い金返還請求やその他に任意整理、自己破産、個人再生をするにしても、債務整理の対象となる(元)借入先については、どこから借りたのか特定しなければなりません。

しかし、借入先を忘れてしまっても調べる方法があります。

借入先を忘れてしまった場合の対処法について弁護士が解説します。

債務整理をするためには、借入先の特定が必要

債務整理の対象とする(元)借入先については、どこから借りたのか特定が必要です。

(1)過払い金返還請求の場合

過払い金は、利息を払いすぎていた借入先から、お金を返してもらうものです。
国が返してくれるわけではありません。
そのため、過払い金返還請求をしようとする対象(元借入先)がどこか特定できないと、返還請求ができないのです。

(2)その他の任意整理の場合

過払い金返還請求以外の任意整理の場合、残っている負債について借入先と、返済額や返済方法について個別に交渉することになります。
国と交渉するわけではありません。
そのため、どの借入先と任意整理の交渉をしたいのか特定できないと任意整理ができないのです。

(3)自己破産・個人再生の場合

自己破産・個人再生の場合は、個人間の借り入れで名前を忘れ、調べようがない場合などを除き、原則として、自己破産や個人再生しようとする方が、全ての借入先に対し債権届け出を提出するように通知し、債権額の確定などをしなければなりません。
そのため、原則として借入先がどこか特定する必要があります。

借入先を忘れてしまった場合の対処法

では、借入先を忘れてしまった場合はどうしたらいいのでしょうか。
借入先を忘れてしまった場合の対処法をご説明します。

(1)信用情報の開示を受ける

金融機関からの借り入れであれば、信用情報に記載されている可能性がありますので、信用情報機関から信用情報の開示を受けるという手段がありあます。

(1-1)信用情報って何?

信用情報には、借入の申し込みや契約などに関する情報が記載されています。
そのため、信用情報の開示を受ければ原則として、どこの金融機関から借り入れをしたのか調べることができます(※ただし、完済してから5年が経過するなどしている場合は、当該借入先の情報は削除されている可能性があります)。

信用情報は、信用情報機関から開示を受けることになります。

(1-2)信用情報機関って何?

信用情報機関とは、信用情報を管理している機関のことです。

具体的には、信用情報機関は、

  • 各信用情報機関に加盟する金融機関等から登録される信用情報や、
  • 信用情報機関が独自に取得する

信用情報を管理・提供しています。

信用情報機関には、以下の3つがあります。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC):主にクレジットカード会社が加盟する信用情報機関
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC):主に消費者金融が加盟する信用情報機関
  • 全国銀行協会(全国銀行個人信用情報センター・KSC):銀行や信用金庫、信用保証協会などが加盟する信用情報機関

借入をする金融機関によって、どこの信用情報機関に登録されるかは異なります。

参考:CICとは|割賦販売法・賃金業法指定信用情報機関(CIC)
参考:加盟会員について|指定信用情報機関 株式会社 日本信用情報機構(JICC)
参考:全国銀行個人信用情報センターのご案内|一般社団法人 全国銀行協会

(1-3)どこの信用情報機関から信用情報の開示を受けたらいいの?

自身の信用情報は、借入先の金融機関が加盟していた信用情報機関から開示を受ける必要があります。
例えば、A社からのみしか借り入れしたことがない場合で、A社がCICにのみ加盟しているときには、CICから信用情報の開示請求する必要があります。KSCに開示請求をしても、KSCから開示される信用情報には登録なしの状態となります(なお、金融機関はCIC、JICC、KSCの3社のいずれかに加盟していれば、3社の信用情報機関の延滞情報などを閲覧することはできます)。

金融機関は、借入時の申込書や契約書の約款などに、どこの信用情報機関に登録するか記載することが義務付けられています。
しかし、そもそもどこの金融機関から借りたか分からないというときなどは、CIC、JICC、KSCの3社すべてから信用情報の開示を受けることになります。

参考:同意の取得|指定信用情報機関 株式会社 日本信用情報機構(JICC)

(1-4)どうやって信用情報の開示を受けたらいいの?

所定の開示申込用紙に記入の上、身分証明書などのコピーを添付して郵送請求することができます。
また、CIC、JICCの場合は、窓口で申請したり、オンラインで申請したりする方法もあります。
なお、新型コロナの流行の影響で窓口での申請は休止されていることがあります。

申請には、手数料(1000円前後)の支払が必要です。
手数料の支払い方法は、信用情報機関や開示請求方法によって異なりますが、基本的に郵送での開示請求の場合は、支払方法は定額小為替証書を同封する方法となります。
窓口で開示請求をする場合は、現金での支払いとなります。

後日開示された情報が原則として簡易書留で郵送されてきます(KSCの場合は、原則として、本人限定受取郵便で郵送されてきます)。

窓口で開示請求をした場合は、原則として、その場で、開示された情報が記載された用紙を受け取ることができます(本人以外の代理人等が開示請求した場合は、基本的には郵送による開示となりますが、信用情報機関によって多少の運用の違いがあります)。

CICに対し、オンラインで開示請求した場合は、オンライン上でデーターが開示されます(PDF等)。

各信用情報機関における、信用用法の開示請求の具体的な方法は次の通りです。
申請方法の詳細は、各信用情報機関のホームページなどでご確認ください。

【開示請求方法】

信用情報機関名申請方法原則的な提出書類など(本人が請求する場合。本人以外が請求する場合は別途書類が必要です。)開示請求可能な人手数料
CICC・パソコン
・スマホ
・郵送
・窓口(2021年1月9日時点で、東京(新宿)・名古屋・大阪・九州の窓口は閉鎖)
【オンラインでの開示請求の場合】
・クレジット等の契約に利用した発信番号を通知できる電話を用意

【郵送の場合】
・開示申込書
・本人確認書類2点(運転免許証、マイナンバーカード等)
・1000円分の定額小為替証書

【窓口の場合】
・本人確認書類2点(運転免許証、マイナンバーカード等)
・クレジット等の契約に利用した電話番号を窓口で伝えられるようにしておく
・本人
・代理人
・法定相続人
税込み1000円
※速達による送付などを希望する場合は、一定料金の切手の同封が必要です。
※オンライン請求の場合で、初回開示から96時間以内に再開示を行った場合、手数料は無料。)
※窓口で開示請求する場合は、税込み500円
※オンラインでの開示請求の場合は本人名義のクレジットカードでの支払いのみ
JICC・スマホ ※15歳以上の本人が開示請求する場合のみ
・郵送
・窓口(2021年1月19日時点では休止)
・信用情報開示申込書
・本人確認書類2点(運転免許証、マイナンバーカード等)
・郵送の場合、原則1000円分の定額小為替証書(本人名義のクレジットカード払いも可能)
・本人
・代理人
・遺族(法定相続人、配偶者または2親等以内の血族)
税込み1000円
(速達による送付等を希望する場合には、別途費用発生)
※本人が窓口で開示請求する場合は、税込み500円
KSC・郵送のみ・登録情報開示申込書
・本人確認書類2点(運転免許証、マイナンバーカード等)
・1000円分の定額小為替証書
・本人
・代理人
・法定相続人
税込み1000円
※速達による送付を希望する場合は、290円分の切手)の同封が必要

信用情報の開示を受けたからと言って、いわゆるブラックリスト(事故情報)に登録されることはありません。
なお、金融機関にブラックリストというものは存在しません。
2、3ヶ月延滞したなどの事故情報が信用情報に載っている状態のことを、俗にブラックリストと呼ばれています。

参考:情報開示とは(自分の信用情報を確認)|割賦販売法・賃金業法指定信用情報機関(CIC)
参考:信用情報開示制度について|指定信用情報機関 株式会社 日本信用情報機構(JICC)
参考:本人開示の手続き|一般社団法人 全国銀行協会

(2)借金の契約書や領収証、通帳、振り込み明細書、カードなどを調べる

また、次の書類を調べることで借入先が分かることもあります。

  • 借金の契約書
  • 借金の支払をしたときの領収証
  • 借金の支払いを銀行振り込みで行っていた場合は、通帳の記載内容や、振り込み明細書
  • 借り入れに使っていたカード

【まとめ】借入先を忘れても債務整理はできる

債務整理をするためには、どこから借りたのか特定する必要がありますが、(元)借入先を忘れていることも少なくありません。
その場合は、次の方法で、(元)借入先を調べることができる場合があります。

  • 信用情報機関から信用情報の開示を受ける
  • 借金の契約書や領収証、通帳、振り込み明細書、カードなどを調べる

借入先がどこか分からなくとも、弁護士に債務整理の相談をすることは可能ですが、どこから借りたのか分かった方が、相談はスムーズに進みます。

債務整理でお悩みの方は、アディーレ法律事務所へご相談ください。

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