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夜逃げで借金問題は解決しない?夜逃げによるデメリットを詳しく解説

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犯罪を犯した人の中には整形を繰り返して警察の手から逃れようとする人がいます。
その逃走劇は、映画やドラマ化されるほど壮絶なものです。
誰かから逃れることがどれだけ難しいかがわかるでしょう。
今回は、「借金問題と夜逃げ」について解説します。

代表的な夜逃げの理由

誰にも何も告げずに、ある日突然忽然と姿を消す夜逃げ。
夜逃げの代表的な理由としては、次のようなものが考えられます。

  1. 警察から逃れる
  2. DV加害者やストーカーから逃れる
  3. 借金の取立てから逃れる

もう少し詳しくみていきましょう。

(1)警察からの逃亡

犯罪から一定期間を過ぎると、検察官は裁判を提起することができなくなります。
これを「公訴時効」といいます。
2010年以降、殺人罪(刑法199条)や強盗殺人罪(刑法240条後段)のように「人を死亡させた罪」のうち、法定刑の上限が「死刑に当たるもの」の公訴時効が廃止されました。しかし、かつて凶悪な殺人犯であっても15年を逃げ切れば、処罰されない時代があったのです。福田和子が公訴時効の完成するわずか11時間前に起訴されたのは有名でしょう。

(2)DV加害者やストーカーから逃れる

苛烈なDVや執拗なストーカーから逃れる時に、夜逃げが有効であることがあります。
しかし、夜逃げを考えるほどに悪質な場合、相手も手段を選ばず、被害者の家族や友人に接触して、被害者の居場所を突き止めようとするかもしれません。
また、逃亡先での生活のあてがなければ、経済的に困ってしまうでしょう。
そこで、このような場合には適切な機関に相談することをおすすめします。
命の危険を感じた場合には、迷わず警察に相談してください。

DV被害による相談先

  • 配偶者暴力相談支援センター
  • 内閣府男女共同参画局 DV相談ナビ
  • 女性の人権ホットライン
  • 民間シェルター

ストーカー被害による相談先

  • 警察相談専用電話 #9110
  • 婦人相談所

法テラスを経由して、弁護士に相談するのも良いでしょう。

(3)借金問題

法律上、請求等をされないまま返済日から5年をすぎると、借金の返還義務を免れます。
これを狙って、夜逃げをする人がいます。

夜逃げによる借金問題の解決は難しい

民法166条1項では、消滅時効に関して、次のように規定されています。

債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。

引用:民法166条1項

「消滅する」とは、読んで字のごとく、請求できる権利がなくなることを意味します。
通常、貸金業者は返済期日を知っているので、返済期日から5年で消滅時効にかかります。
この規定から、返済期日から5年を過ぎれば借金を返済しなくていいと考える人がいます。
しかし、残念ながら消滅時効が完成するまで逃げ切ることはほぼ不可能です。

そもそもなぜ消滅時効制度があるかというと、お金を貸した人(債権者)が長年請求せずに放置した以上、お金を借りた人の地位を安定させるためにも権利を消滅させた方がいいと考えられたためです。
そのため、債権者が適切に法的手続きを踏んで請求していたならば、権利は消滅しません。
たとえば、消滅時効の完成間際に、債権者が内容証明郵便で「借金を返してください」と取り立てると、その通知の到達日から半年間は消滅時効が完成しません(民法150条1項)。
その後、債権者が裁判を提起して、「お金を返しなさい」という判決が下りたとします。
そうすると、それまでに過ぎた期間はリセットされ、改めて10年を経過するまで権利は消滅しません(民法147条2項、169条1項)。
確かに一度判決を取られても、また10年を過ぎれば消滅時効によって債権は消滅します。
しかし、改めて裁判を提起される可能性もありますし、何らかの事情で債権者に勤務先を知られてしまうと給料を差し押さえられてしまう可能性もあります。
強制執行を申し立てると、手続き終了まで消滅時効は完成しません(民法148条1項1号)。
夜逃げをすると、居場所がわからなくなるので、裁判を提起できないと思うかもしれません。
しかし、法律上、被告本人に訴状を渡さなくても、裁判を進めることは可能です。
それどころか、被告不在で裁判を終わらせることさえできるのです。
被告が裁判に欠席した場合、裁判所は原告の言い分を一方的に認める判決を下すため、被告は大きな不利益を被ります(公示送達の場合を除く)。
債権者が実家や勤務先の情報を掴んでいれば、債権者は実家や勤務先に訴状を送ります。
もし債権者が何の情報も把握していない場合には、被告である借主が所在不明であることを調査したうえ、公示送達をすることになります。
公示送達とは、裁判所の掲示板に2週間掲示したうえ、官報に載せることで、相手に訴状を送ったのと同一の効果を生じさせることです(民事訴訟法111条、112条)。

所在不明の調査は、実際に現地まで行かなければならないため、簡単ではありません。
そのため、全てのケースで公示送達までして裁判を提起するとは限りません。
しかし一方で、債権者がこのような手段を採らないともいえません。ポイントは、夜逃げは借金問題の根本的な解決策にならないということです。

夜逃げが日常生活にもたらす3つのデメリット

夜逃げにはさまざまなデメリットがあります。
ここでは、そのうち3つのデメリットをご紹介します。

(1)住民票を移さないことで不便が生じる

夜逃げの多くは、住民票から足がつくことを避けるために、住民票を移さずに行われます。
その後、実態調査や家族からの申告でもとの住居に住んでいないことが分かると、住民票が消除されて「住所不定」となってしまいます。

住所不定だと、日常生活に次のようなデメリットが生じます。

  • 罰金(過料)を払わなければならない(住民基本台帳法53条)
  • 育児や福祉の助成サービスや公共施設のサービスを受けられない
  • 役所からの郵便物が届かない
  • 国民健康保険を利用できず、保険料が全額自己負担になる
  • 選挙権を行使できない
  • 身分証明書を提示できず就労を断られるケースが増える
  • 住民税の手続きで勤務先に迷惑をかける
  • 通勤手当や住宅手当など手当の申請が認められない可能性がある
  • 運転免許の更新ができない

一時的であれば我慢できるような不利益かもしれません。
しかし、このような不利益をずっと受け続けるとなると、まともな暮らしは難しいでしょう。
DVやストーカー被害に遭い夜逃げした場合には、「DV、ストーカー行為等の被害者保護のための住民基本台帳事務における支援措置(DV等支援措置)」を利用できます。
この制度は、次の3つの内容で構成されています。

  • DV等加害者からの住民票の写し等の閲覧、交付請求を制限する
  • 第三者からの住民票の写し等の請求について写真が貼付された身分証明書の提示を求める
  • 第三者からの住民票の写し等の請求事由を厳格に審査する

この制度を利用する場合には、警察、婦人センター、配偶者暴力相談支援船センターなどに相談します。そして、これらの機関がこの措置を必要であると認めると利用できます。
基本的に期間は1年で、その後は1年ごとに更新する必要があります。
この制度は、債権者からの住民票の写しの交付請求を妨げるものではありません。そのため、借金問題を理由に夜逃げする場合、この制度を利用することはできません。

(2)夜逃げしている間も遅延損害金が発生する

夜逃げの期間中、返済の遅れている間は遅延損害金が膨んでいきます。
遅延損害金とは、借金の返済を滞納した場合に生じる損害賠償金です。

消費者金融からの借入れでは、一般に利息、遅延損害金は次のように定められています。

借入総額10万円以内10万~100万円100万円以上
利息20程度18%程度15%程度
遅延損害金14.6%~29.2%

このように利息よりも遅延損害金のほうが高いため、借金問題をさらに悪化させ、ますます債権者に連絡をとりたくなくなるでしょう。
(※消費者金融からお金を借りた場合の遅延損害金の上限利率は20%です)

(3)周囲の関係者に迷惑がかかる可能性がある

突然、連絡もなくいなくなれば、周囲は驚き心配するでしょう。
もしかしたら、警察に「失踪届」を提出するかもしれません。
夜逃げをするということは、家族に眠れないほどの不安を押し付けるということです。
また、夜逃げをすれば、その人を信じて保証人となった人にも迷惑を掛けます。
夜逃げをしても借金がなくなるわけではなく、債権者は保証人からお金を回収しようとします。そうなれば、今度は取立てのプレッシャーを保証人が背負い込むことになります。
さらに、借家の賃貸借契約を解除せずに夜逃げをすれば、大家さんにも迷惑を掛けます。
法律上自力救済は禁じられているため、大家さんはその部屋を別の人に貸して賃料収入を得たくても、お金を出して裁判をしたうえで強制執行をするほかありません。
夜逃げをすれば、何も悪くないであろう大家さんに大きな出費をさせることになります。

夜逃げはこのように人間関係を大きく損なうにもかかわらず、借金問題を抜本的に解決することはできません。借金問題でお悩みの場合には、夜逃げではなく、弁護士に相談することをおすすめします。

【まとめ】借金問題でお悩みの方はアディーレ法律事務所へ

「いっそ消えてしまいたい」と思うほど借金の返済に悩むのであれば、弁護士に相談してください。ほとんどのケースにおいて、任意整理、民事再生(個人再生)、自己破産といった債務整理の手続きによって解決できる可能性があります。債務整理に抵抗がある事情を素直に話せば、なるべくその希望を叶えるアドバイスをしてもらえるはずです。

借金問題でお悩みの方はアディーレ法律事務所へご相談ください。アディーレ法律事務所であれば、ヤミ金被害のご相談にも対応しています。借金問題で悩んでいる方からの法律相談であれば、何度でも無料で応じています。ただし、ヤミ金の対応をご依頼いただく場合には、内金(1万円以上)が必要になるのでご注意ください。

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