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過払い金請求のトラブルを防ぐ!専門家選びの5つのポイント

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弁護士や司法書士(以下「弁護士等」といいます。)は、誠実に職務を遂行しなければならないとされています(弁護士法1条2項、司法書士法2条)。実際、多くの弁護士等がきちんと職務を遂行しているのですが、残念ながら弁護士等が預り金を着服する、あるいは受任した事件を放置するなどのトラブルが存在することは事実です。
また、弁護士等の説明不足や依頼者の方の誤解によって、依頼者に職務の結果に納得してもらえなかった、という事例もあります。そこで、今回は弁護士が「過払い金請求のトラブルの防ぎ方」を解説します。

「こんなはずではなかった」を防ぐ過払い金請求の基本

一般の方が弁護士等に事件を依頼するのは、法律に関する知識がなく、自分で手続きをしようとすると大幅に時間を取られ、また、初めてのことが多くてストレスを感じるからでしょう。
そうであれば、弁護士等に依頼する以上、その事件に関する法律知識は必要ないと思うかもしれません。しかし、普段の買い物ではその商品の性質を把握してから購入するように、弁護士に依頼する事件についての法律知識もある程度持っていた方が、無用な誤解を防ぐことができるはずです。
そこで、今回あなたが依頼を検討している「過払い金請求」の内容について解説します。

(1)過払い金の請求とは?

貸金業者は、利息を得ることによって利益を得ています。そのため、金利が高ければ高いほど多くの利益を得られることになります。一方、借主は支払う利息が多ければ多いほど、返済負担は重くなってしまいます。
そこで、歯止めをかけるため、利息制限法によって利息の上限利率が決まっています。

元本上限利率
10万円未満20%
10万円以上100万円未満18%
100万円以上15%

ところが、2010年に出資法が改正されるまで、29.2%までなら利息制限法を超える金利でお金を貸しつけても刑事罰を科されることがありませんでした。それどころか、一定の条件を満たせば、利息制限法を超える金利での支払いも有効なものとされていたのです。

つまり、100万円を貸すなら、上限金利は15%なので、1年間で得られる利息は上限15万円です。しかし、29.2万円を超えない限り、刑事罰を科される心配がなく、さらに一定の条件を満たせば超過分の14万2000円も借主に返す必要がありませんでした。
刑事罰も民事上のペナルティもないため、「一定の条件を満たしたみなし弁済」だと安易に主張して、利息制限法を無視する消費者金融業者が多かったのです。そのような消費者金融の“暴挙”に歯止めをかけたのが2006年の最高裁判決です。事実上、利息制限法の上限金利を超えた弁済が有効だといえるケースはほとんどないという趣旨の判断を下しました。
そして、払い過ぎた利息は元本に充当され、それでもなお残るものは過払い金として借主が取り戻せるようになったのです。

(2)権利が消えてしまう!?消滅時効とは

消滅時効とは、債権者が権利を行使できる状態だったのに権利を行使しなかった結果、権利を失うことを定めた制度です。

お金を借りて返済していた人が逆に消費者金融等からお金を返してもらえる過払い金請求。
払い過ぎたお金があるから返してもらう手続きと聞くとまだ理解できるかもしれませんが、なんだか奇妙に感じられる手続きです。法律に詳しくない人であれば、弁護士等に説明を聞いて初めて「そんな制度があるのか」と思われることでしょう。
ところが、いつのまにかその過払い金を請求できる権利を失ってしまうことが消滅時効の恐ろしいところです。

AさんとBさんは、それぞれX社に対して過払い金を1000万円請求できたとしましょう。
AさんはテレビCMで過払い金請求を知ったので弁護士等に依頼して過払い金を1000万円回収できましたが、Bさんは過払い金請求を知らなかったので、弁護士等に依頼しようとも思わず、1000万円を回収できないまま、消滅時効によって権利が失われてしまいました。
消滅時効によって権利を失う前に手続きを知ることができるかによって、1000万円を受け取れるかどうかが異なるのです。

残念ながら「法律に疎くて知らなかった」という言い訳は通用しません。

過払い請求の時効は原則10年

2020年4月、消滅時効に関する民法が改正されました。もっとも、過払い金請求は、悪しき時代の名残なので、基本的に改正前民法が適用されることになります(例外的に、2020年4月1日以降、借金から過払い金に転じた場合を除きます)。

改正前民法では、消滅時効に関して次のように定められていました(旧民法166条1項)。

消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する。

引用:旧民法166条1項

過払い請求において「権利を行使することができるとき」は、原則として「最終取引時」とされています。つまり、借金を完済している場合は、原則として、完済した時点から10年を過ぎると消滅時効によって過払い金請求権を行使することはできなくなるというわけです。

参照:最高裁判所第1小法廷判決平成21年1月22日 最高裁判所民事判例集63巻1号247頁│裁判所 – Courts in Japan

法律上、債権者には、消滅時効の完成を防ぐために採りうる手段が定められています。
代表的なものは次の4つです。

  • 催告
  • 裁判上の請求、支払督促
  • 強制執行
  • 債務者の承認

過払い金請求権の時効消滅を防ぐにあたって多く採られている手段は、催告です。

過払い請求を弁護士等に依頼すると、弁護士等は過払い金の返還請求書を過払い請求の相手方(消費者金融など)に送って催告します。これにより、消滅時効の完成が6ヶ月先送りになりますので、まもなく消滅時効によって請求できなくなる場合でも、6ヶ月以内に裁判を提起することで、権利が失われるのを防ぐことができます。

前記のように弁護士等が受任した事件を放置したなどと書くと、そのような弁護士等に依頼してしまうと、消滅時効の完成が間近であるにもかかわらず権利保全の手続きをせずに、みすみすと請求権をなくしてしまうのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれません。
もっとも、そのような重大なミスを犯す専門家が多くいるわけではなく、むしろ誰に依頼するかを悩んでいるうちに消滅時効が完成してしまうことを防いだほうが良いでしょう。

(3)過払い金を請求して大丈夫……?

過払い金請求は、払い過ぎた利息を返してもらう正当な権利行使です。
権利行使であれば請求者側にデメリットはないはずですが、過払い金請求では注意しなければならないことがあります。「思っていたのと違う!」とトラブルになりやすいのは、これからお伝えする信用情報機関に関することです。過払い金返還請求をすると信用情報機関に事故情報が登録される(いわゆるブラックリストに載る)のでしょうか。

過払い金請求でブラックリストに登録される場合がある

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

過払い金返還請求をしたらブラックリストに載る場合と載らない場合がある

まず、「過払い金返還請求をした」という事故情報は設けられていません。
そのため過払い金返還請求をしたこと自体が、事故情報扱いされることはありません。

「過払い金返還請求をした」という信用情報の項目は設けられていないので、借金を完済した後に、当該借入れに対する過払い金返還請求をしても、事故情報扱いはされません。
ただし、過払い金返還請求をしたカードについては解約となり利用できなくなるのが通常です(他のカードには影響ありません)。

なお、上記の完済とは「同一の借入先に対する借金全て」の完済のことをいっています。
X社からのキャッシングを完済していても、X社からのショッピングは残高が残っているという場合には、完済前の過払い金返還請求となります。

これに対して、借金を完済する前に、当該借入れ先に対する過払い金返還請求をする場合には、注意が必要です。

次のいずれのパターンであるかによって、信用情報の取扱いが異なりますので、分けて説明します。

  • 引き直し計算の結果、借金が残る場合
  • 引き直し計算の結果、借金が残らない場合

【引き直し計算の結果、借金が残る場合】
過払い金があるだろうと思って、借金が残っている状態で当該借入先に過払い金返還請求をした結果、払いすぎた金利が想定よりも少なく、引き直し計算(適正な利息で借金残高や払いすぎた利息を計算すること)をしても借金残高が残ることがあります。
引き直し計算をしても借金が残る場合は、信用情報に事故情報が載る可能性があります。
信用情報機関によっては、引き直し計算後借金が残った場合には、債務整理をしたという事故情報を登録する運用をしているためです。

さらに、信用情報機関によっては、引き直し計算後借金が残ることで、月々の返済額や返済総額を減らして、貸金業者と和解することがありますが、このような和解をしたという事実も信用情報に登録されることがあり、当該事実をもって事故情報として扱われる可能性があります。

ただし、これらの事故情報は永久に残るわけではありません。

  • 自力で返済するか、任意整理をして借金を完済した場合は、金融機関からの借金をなくした時点から長くとも5年
  • 破産・個人再生等をした場合は5~10年

を経れば、当該事故情報は削除されます(登録されている信用情報機関や契約時期、借金がなくなった原因によって、登録される期間などが異なります)。

参照:「信用情報開示報告書」表示項目の説明|割賦販売法・貸金業法指定信用情報機(CIC)
参照:CICが保有する信用情報|割賦販売法・貸金業法指定信用情報機(CIC)
参照:<詳細版>『信用情報記録開示書』項目説明書|信用情報機関 株式会社 日本信用情報機構(JICC)
参照:登録情報開示報告書の見方について|一般社団法人 全国銀行協会

【引き直し計算の結果、借金が残らない場合】
残高のある借入金につき、過払い金返還請求を行った場合、借入先によっては、一旦「債務整理をした」ということで事故情報が登録されることがあるものの、引き直し計算の結果、借金が残らないことが確認されると、その時点で、債務整理をしたという情報が削除されます。

なお、引き直し計算前に、債務整理をしたという情報を信用情報に登録するかは、借入先によって異なります。そのため、借入先によっては、引き直し計算の結果、借金が残ることが確認できるまでは、事故情報を信用情報に登録しないという運用をしている場合もあります。

弁護士と司法書士のどっちに依頼する?

まずご検討いただきたいのが、弁護士に依頼するのか司法書士に依頼するのかです。
もちろん弁護士か司法書士かを問わず、強引な勧誘を行なったり、専門家との直接の面談なしに事務員が対応して契約させようとしてきたりする事務所は、やめた方が良いでしょう。
もし「特に問題なさそうな」弁護士と司法書士がいたら、どちらに依頼すると良いのでしょうか。「こんなはずではなかった!」とトラブルに見舞われないように、両者の違いをお伝えします。

すべてを任せたいなら弁護士に依頼するのがおすすめ!

弁護士は身近に起きる事件やトラブルについて法的なアドバイスをし、ときには代理人として相手方と交渉を行うなど法律であなたを守る人です。これに対し、司法書士は不動産や会社などの登記を行うことが本来専門の人です。
債務整理に関して、弁護士は法律相談はもちろん、代理人として貸金業者との交渉や訴訟ができます。一方、司法書士は個別の債権額(借金および過払い金)が140万円以下に限り、法律相談、交渉、訴訟ができるとされています。このように司法書士には担当できる個別の債権額に限度があるため、回収できる過払い金に制限が存在しますが、弁護士は制限なく対応することが可能です。
司法書士は、地方裁判所の管轄事件の代理人になることはできず、過払い金の金額や訴訟の状況によっては自分で行うか、弁護士事務所に依頼をし直さなければならず、その場合、最初から弁護士に依頼した場合よりも高額な費用がかかってしまうかもしれません。

プライバシーは大丈夫か?

現在も借金を抱えて困っていらっしゃる方や、過去に借金をしていた方は、過払い金請求について弁護士等に相談することで、その借金のことを誰かに知られるのではないかと不安に感じる方もいるかもしれません。

アディーレ法律事務所では、2008年10月にプライバシーマークを認定されてから2021年2月まで6回更新してきました。「プライバシーマーク」は、個人情報の取扱いについて適切な保護措置を講じていると認められた民間企業に対し、JIPDECが認定・付与しているものです。個人情報保護の重要性を認識している法律事務所として、客観的に認められているといえます。

なお、過払い金請求をする方の中には、家族などにも借金がバレたくない人という方もいます。
アディーレ法律事務所では、郵送物を送る際、依頼者の方から希望があれば、弁護士の個人名で書面を送付したり、勤務先や友人宅などご自宅以外に郵送物を送ったりするなどの対応も随時行っております。周囲に秘密で依頼したい方は、面談時に弁護士にご相談ください(ただし、弁護士の個人名で郵送物を送っても、家族の方に開封されるなどしてバレてしまうことも考えられますので、絶対に秘密にできるとまではお約束できません)。

費用体系は適切か?

弁護士等に過払い金請求を依頼して、仮に過払い金の全額を回収できたとすると、当然、弁護士等に支払う費用が少ない方がご自身に返ってくる金額は多くなります。依頼する前に、弁護士等に支払う費用がどのようになっているのかはきちんと確認しましょう。そのとき、料金体系を明確に説明してもらえない場合は、注意しましょう。

和解書や判決書が開示されることを確認する

弁護士等が預り金を着服したトラブルがある等と聞くと、弁護士等が過払い金を着服していないかが気になるかもしれません。そのような心配を解消するためには、過払い金請求の結果を依頼者が自分の目で確かめることが大切です。過払い金請求の結果は、債権者との和解書もしくは裁判所の判決書に記載されていますので、契約時点で、和解書や判決書の開示が可能かを確認しておきましょう。

進行状況の共有方法を確認する

過払い金請求によってお金が手元に戻るまでには、1年以上を費やすことも珍しくありません。
その期間、依頼者は弁護士等からの連絡を待つのですが、ただ待つのは不安です。弁護士等が過払い金請求の手続きを放置したケースもあるため、気になったときには依頼者側から確認できるようにしてもらうことが重要です(ただし、弁護士等がきちんと事件を進めていても、貸金業者などの対応次第では数ヶ月間状況が変化しないこともあります)。

アディーレ法律事務所では、9~22時まで、土日祝日も含めて電話での受付を行っております。

【まとめ】過払い金請求はアディーレ法律事務所にご相談ください

過払い金請求を巡るトラブルに見舞われないためには、その法律事務所やその弁護士等に依頼する前に、依頼したときの費用や職務を行える範囲、職務状況の報告の方法などをきちんと確認しておく必要があります。アディーレ法律事務所では、依頼者の方に寄り添ったサービスを心がけ、債務整理をご依頼いただいた方のうち96.3%もの方から大満足・満足といううれしい声を頂戴しました(「アディーレお客様相談室」による集計(2012年4月1日~2020年12月31日))。
過払い金請求については、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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