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給料が差し押さえられた過去がある場合はローンが組めないのか?

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借金返済が苦しいと、「返済が遅れて差押えを受けたら、将来住宅ローンも組めなくなるのかな」と思うこともあるのではないでしょうか。

この記事では、ローンの審査で参照される信用情報と給与差押えによるローン審査への影響を解説していきます。

ローンの査定で参照される「信用情報」とは

信用情報とは、金融機関や金融業者がお金を貸すなどの「与信」、すなわち信用の供与を行う際に、与信を受けようとしている人に返済能力があるのかを調査するために参照する情報のことです。

信用情報として記載されているのは、

  • 本人を特定するための情報
  • 契約内容についての情報
  • 返済の状況についての情報
  • 申込みについての情報
  • 取引事実についての情報
  • その他の情報

等です。
返済を滞納してしまうと、返済の状況についての情報のところに記載されます。

また、債務整理を行った場合は、債務整理を行ったことが取引事実についての情報のところに記載されます。

このような、契約通りに返済がされなかったことを示すような情報のことを「異動」情報と言いますが、一般的には事故情報などといわれることもあります。

事故情報が登録されるとどうなるか

いわゆる事故情報は、登録された情報の内容によって1~10年ほど記録されます。この期間については、信用情報機関によっても異なります。

信用情報機関に事故情報が記録されている期間は、例えば、新しく借入れをしたり、ローンを組んだり第三者の保証人になったりすることが難しくなります。

また、それまでは利用できていても更新のタイミングで更新されず、クレジットカードが使えなくなる可能性もあります。

信用情報機関に登録されている情報は、当該機関に加盟している銀行や消費者金融、信販・クレジット等で共有されます。

そのため、延滞を起こしたのとは別の会社からなら借入れができるだろうと思っても、審査を通らないということとなります。

借金滞納による給料差押えだった場合は、一定期間ローンが組めない可能性が高い

「差押え」とは強制執行の一種で、借主である債務者が滞納してしまった借金やクレジットカードのショッピング利用分の未払い等について、債権者である金融機関が回収するための法的な手段です。

差押えに至る流れは、「督促→一括請求→裁判所から訴状や支払督促等の通知が届く→訴訟→強制執行」です。

  • 督促
    1回支払いが遅れた程度であれば、通常、督促という「約束の時期に入金されていないので、入金するように」との連絡が来ます。また、通常、返済の遅れが続くと、「延滞」の情報が信用情報機関に登録されます。

  • 一括請求
    借りている額の総額にかかわらず分割での返済ができるのは、分割払いの契約で定められた毎回の支払いについて、それぞれ期限になるまでは返済をしなくてよいという利益(「期限の利益」といいます)が債務者にあるためです。
    業者との契約内容にもよりますが、通常、少なくとも返済の遅れが続けば、この期限の利益を喪失してしまいます。
    そのため、残っている金額を一括で支払えという請求を受けることとなってしまいます。請求してくるのは、当初取引をした債権者である場合と、債権者に対して、債務者に代わって代位弁済した保証会社である場合があります。

  • 裁判所から通知が届く
    一括請求が来ても何らの対処もせずにいると、通常、債権者は債権を回収するため、裁判所に訴訟の提起や支払督促の申立てをし、裁判所に受理されれば、裁判所から訴状や支払督促の申立書といった書類が届きます。

  • 訴訟
    債務者が訴状や支払督促に対して何も対応をしないでいると、債権者の主張通りの債権があると認められ、判決を取得されたり、(仮執行宣言付)支払督促が確定したりして、強制執行できるようになってしまいます。また、答弁書を提出するなどして対応したとしても、消滅時効を援用できるなどの事情がなければ、通常は、最終的に債権者の主張が認められ、判決を取得されることになります。

  • 強制執行
    債権者は、判決などの債務名義を取得すると、債務者の財産や給料などを差し押さえるため、裁判所に対して強制執行の申立てをすることができるようになります。

以上が差押えまでの大まかな流れとなります。

差押えに至るほど借金の返済を滞納していた場合には、差押えよりも前にすでに債権者である借入先が「延滞」の情報を登録しています。

そして、信用情報機関に事故情報が登録されると、登録後一定期間は各種ローンを含む新たな借入れを行うことができなくない可能性が高いということになります。

登録の期間は信用情報機関ごとに異なります。
信用情報機関への事故情報の登録期間について詳しくはこちらをご覧ください。

何をするとブラックリストに載るの?載るのはいつまで?

自分の信用情報がどのようになっているか確認したい場合には、各信用情報機関の「本人開示制度」によって請求すれば参照できます。

税金滞納による給料差押えだった場合は、ローンの審査に影響する可能性は低い

税金を滞納した場合の差押えは、裁判なしで強制執行されますが、そもそも役所は金融機関ではないため、信用情報機関に加盟していません。

そのため、税金を滞納したり、税金の滞納のせいで強制執行を受けたりしても、役所が信用情報機関にそのことを事故情報として登録することはありません。

ですから、税金滞納の事実がローン等を組む際に信用情報機関から露見することはないといえ、税金滞納の過去が各種ローンの審査に影響する可能性は低いといえます。

なお、給与の差押えがされた場合、通常差し押さえられる部分の金額が天引きされて給与が支払われるので、銀行に差押えの記録は残りません。

しかし、給与の差押えではなく、給与振込口座などの銀行口座に入っている預貯金に対して差押えがなされた場合には、その銀行に差押えの情報が残ることがあります。

そのため、その口座の銀行でローンを組もうとした場合には、銀行内部で管理されている差押えの記録によって与信審査が通らない可能性はあります。

もっとも、これはあくまでその銀行内部の情報にすぎないため、差押えがなされた口座の銀行とは無関係の金融機関や金融業者であれば、この情報を参照することはできないので、審査への影響は出ないものと考えられます。

【まとめ】借金返済が困難な状況を放置するほど、差押えリスクが高まり、将来ローンを組もうとした際の障害となりかねない

ここまでをまとめると、

  • 給与差押えの原因となる滞納が借金か税金かによって、ローン審査時に影響が出るか否かは異なる
  • 借金を滞納していた場合は、信用情報機関に「延滞」の登録がされることで影響が出るが、税金を滞納したことや、税金の滞納による差押えだけで影響が出るケースは限定的

ということになります。

債務整理の対象となるのは、貸金業者や銀行などからの借金や、クレジットカードでのショッピング利用の未払い分などであり、税金の滞納について債務整理を行うことはできません。

しかし、税金の支払いを滞納してしまうような状況では、借入やショッピング利用の残高も増えてきてしまっていることが多いでしょう。

借金が増えていけばいくほど返済額も増えて、滞納してしまう可能性が高くなり、差押えリスクも発生するなど、経済的にも精神的にも負担が増します。

他方、債務整理を行うと信用情報機関に登録され、一定期間ローンを組むことが難しくなりますが、債務整理をしなくても返済を滞納するようになってしまえば信用情報機関に「延滞」の情報が登録されてしまいます。

結果的に、債務整理を行った場合の方が早期にローンを組めるようになる可能性も十分にあります。

借金返済でお困りの方はアディーレ法律事務所へご相談ください。