あなたの法律のお悩み一発解決サイト
リーガライフラボ

無職でも借金できる?無収入で返済に困ったときの対処法

作成日:更新日:
リーガライフラボ

2020年、新型コロナウイルスにより未曾有の危機的状況に陥りました。
厚生労働省の調査によると、新型コロナウイルスの影響で仕事を失った人は、見込みも含めて全国で6万人を超えるとのことです。

多くの人にとって収入源が途絶えてしまうことは、死活問題です。
そんなとき借金に頼りたくなる人もいるでしょうから、今回は「無職でも借金できるのか」について弁護士が解説します。

参照:新型コロナ影響の失業者全国で6万人超 実際はさらに多いか|NHK

この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

無職でも借金はできる?

新しくローン専用のカードを作るなどしてお金を借りようとする場合には、お金を借りる消費者金融などの審査を受ける必要があります。
その審査にあたって、無職かつ無収入だと「お金を貸しても返してくれない」と判断される可能性が高いため、借金をするのは難しいといえるでしょう。
例外的に不動産所得や配当所得など何らかの入金がある場合や、資産価値の高いものを担保にできる場合には、お金を貸してもらえる可能性があります。

すでに審査を通っていても、勤務先を退職した場合には消費者金融などに連絡しなければならないので、その後新たにお金を借り入れることは難しいでしょう。もっとも、失業したからといって、直ちに一括弁済を求められる可能性は低いといえます。

民間の貸金業者からお金を借り入れるのが難しい場合には、下記のような公的融資を検討しましょう。低金利なので返済の負担もそれほど重くありません。

  • 生活福祉資金貸付制度
  • 求職者支援資金融資制度
  • 緊急小口資金貸付制度

また、働いていた時に生命保険に加入していたならば、契約者貸付を受けられないか確認してみましょう。解約返戻金が少なくなってしまいますが、審査はなく、スピーディーに入金されます。

「無職でもお金貸します」は闇金の可能性

インターネットで「無職でも融資可能」「すぐ借りられます」と宣伝をしている業者は、闇金の可能性があります。闇金からお金を借りてしまうと法外な利息を取られ、さらに脅迫や暴力行為などの被害に遭うこともあるので、絶対に借りないようにしてください。

闇金から借り入れてしまい嫌がらせを受けている場合には、警察や弁護士に相談することをおすすめします。闇金からの借入れを返済する必要はありません(民法708条)ので、強い意志で闇金に立ち向かいましょう。

無職で借金が返せない場合に起こりうること

無職で収入がなく借金を返せないと、次のような事態に陥るリスクがあります。

(1)督促がある

通常、まずは貸金業者から督促があります。

一般的に1度めの督促状は、お願いベースで届きます。
たとえば、「お願い」と書かれた文書で「〇〇料金〇〇円の支払いを確認できておりません。お手数ですが、〇日までに、下記の振込口座までお支払いをお願い致します」といった感じです。この時点では行き違いなどエラーである可能性もあるため、丁寧な言い方です。

2度めの督促状は、お願いベースではあるものの、口調はやや強くなる傾向にあります。
たとえば、「重要」と書かれた文書で「〇日発送済み請求書について、再三にわたりご請求申し上げておりますが、責任のあるご返答もなく、本日に至るまでご入金をいただいておりません。至急〇日までにお支払いいただきますように再度お願い申し上げます」といった感じです。何度もお願いしていることが強調されています。

それでも無視し続けると、法的手段をにおわせた文書が届きます。
たとえば、「~なお、〇日までにご入金の連絡がいただけない場合には、不本意ながら法的手段をも検討せざるを得ません。ご了承いただきたくお願い申し上げます。」といった感じです。

実家に住んでいる場合など督促状を家族が受け取って、借金が発覚してしまうリスクがあります。無職であれば返済のめども立たないでしょうから、督促は精神的な負担となります。

(2)遅延損害金が発生する

返済が遅れると、返済期日の翌日から遅延損害金を支払う義務が生じます。
次の表のとおり、遅延損害金は通常の利息よりも利率が高く設定されていますので、借金の返済が遅れれば遅れるほど、返済すべき金額は膨れ上がっていきます。

借入総額10万円以内10~100万円100万円以上
利息20%18%15%
遅延損害金29.2%26.28%21.9%

※ただし、消費者金融からの借入れにおける遅延損害金の利率は20%を超えません。

(3)一括請求される

通常、金融機関から借り入れた場合、分割払いとなります。
しかし、一般的な契約であれば1回でも支払いが遅れると、金融機関は「残額をまとめて払ってほしい」と一括請求をできるようになります。
実際に1回支払いが遅れただけで一括請求をしてくる業者は多くありませんが、督促状が着たにもかかわらず数か月放置していると、一括請求をされてしまうでしょう。

(4)裁判や差押えのリスク

一括請求をされてもなお、返済せずにいると金融機関から裁判を提起されます。
お金を借りたことが事実であれば、裁判所は「お金を返しなさい」との判決を下します。
この状況になると、いつ財産を差し押さえられてしまってもおかしくありません。

金融機関が費用をかけて強制執行しようとするのは、財産のある人です。
そのため、無職で、不動産や預金、自動車、時計など目立った財産がなければ金融機関も強制執行をしようとは思わないかもしれません。しかし、「強制執行しない」とは言い切れませんので、精神的な負担がかかります。
早めに弁護士に自己破産など債務整理を依頼することで、差押えを回避できる可能性があります。

(5)個人信用情報機関に記録され、その後はお金が借りられなくなる

2~3ヶ月返済を滞らせると、ブラックリストに載ってしまいます。
誰がブラックリストに載っているのかをほかのクレジットカード会社もチェックすることができるため、滞納していない金融機関からも借り入れることが難しくなります。
また、借金の返済を滞納した会社では、半永久的にその会社のサービスを利用できなくなるため、再び仕事に就いてもその会社から借り入れることはできないでしょう。

借金の返済ができないときに避けたほうがいいこと

返済ができないとしても慌てる必要はありません。
対応を間違わなければ、経済的に立ち直れる可能性は十分にあります。
決して借金を踏み倒そうとか夜逃げしてしまおう、自殺してしまおうとは思わないでください。

(1)貸金業者からの連絡を無視すること

督促を無視しても事態が好転することはなく、ますます状況が悪くなってしまいます。
返済できる当てがあるなら、返済意思や返済可能な時期・金額を誠実に伝えましょう。
可能であれば督促が来る前に、自分から貸金業者へ連絡して返済計画を見直してもらうことをおすすめします。
場合によっては、弁護士を通さなくても、分割払いに応じてもらうことができますし、こちらに支払う意思があることを分かってもらえれば、裁判を起こされるリスクも下がるでしょう。

(2)他社から借金をする

無職であればお金を貸してくれる業者はほとんどありません。
もっとも、探し回れば高い金利で貸してくれるところがあるかもしれません。
もしお金を貸してくれるところを見つけても、借金を返済するために他社から借金するのはやめましょう。借金を返すために他社カードローンやキャッシングを利用すると、多重債務に陥るリスクがあります。

(3)ショッピング枠を現金化する

Amazonギフト券などをクレジットカードで購入し、それを売却してお金を得る方法があります。これを「換金行為」といいます。
街角などで「ショッピング枠を現金化」といった広告を目にしたことがあるかもしれません。
後々自己破産をする際に問題として指摘されかねませんので、絶対にやめてください。
最悪の場合、破産を申立てても借金の返済義務が免除されないリスクがあります。

借金を返済するためにお金を得る方法

なんとかして借金を返済したいと思うのであれば、以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。無職であれば、当面の生活費もなんとかして用立てる必要があります。
もっとも、弁護士としては自己破産の検討含め、弁護士に相談することをおすすめします。

(1)仕事をして収入を得る

正社員としての雇用が難しければ、アルバイトやパートとして当面の生活費を稼ぎましょう。近年では文章スキルやイラストスキルなどご自身のスキルを活かして在宅ワークで稼ぐ方法もありますし、アプリ経由で食事を配達する仕事もあります。
ご自身に合った仕事が見つかるかもしれませんので、一度検索してみてはいかがでしょうか。

(2)不用品を売る

もしご自宅に不用品があれば、フリマアプリやネットオークションで売却する方法もあります。販売手数料がかかるものの、スマホ1つで始められ、リサイクルショップで買い取ってもらうよりも高い値がつくこともあるので、一度不用品がないか探してみてはいかがでしょうか。

(3)家族や親戚に援助を求める

お金を借りなければ返済できない状況にあることを説明し、家族や親戚に援助を求める方法があります。相手から求められた場合には、借用書も作っておくのが安全です。きちんと返済する意思があることを伝えるためにも、借用書を作るのは有用でしょう。

【まとめ】無職で借金の返済にお困りの方は弁護士へ

無職で収入がないために借金の返済ができないからといって、放置しても解決しません。無職の方であれば、法テラスを利用して自己破産をするのが最善であるケースが多いでしょう。生活保護を受給していれば、弁護士費用をはじめとする手続き費用を自分で負担する必要はありません。弁護士に生活保護申請の同行支援を頼むこともできるので、無職で借金の返済にお困りの場合には、弁護士に相談してみてください。
借金を抱えているのに無職になってしまった場合には、当面の生活費に困る可能性もあるので、なるべく早く行動に移しましょう。

この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。