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自転車操業はなぜ危険?多重債務を解消する方法を紹介

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事業をしている方が自社の経営状態を「自転車操業(そうぎょう)」と例えることがあります。自転車操業というと赤字スレスレの状態で、なんとか事業経営している状態をイメージすることでしょう。もっとも、「自転車操業」は何も事業をしている場合に限りません。
今回は、個人の方が借金で自転車操業に陥った場合の危険性と脱出法をお伝えします。

この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

自転車操業とは

自転車操業とは、借入れと返済を繰り返すことです。
たとえば、次のようなケースを想定してみましょう。

赤城さんは、生活費が不足する度にA社から借入れをしていました。10万円を借りては、給料日に10万円を返す日々。返済に遅れることはなく、特に問題はないと本人は認識しています。

従来の生活
毎月10日 10万円を借りる
毎月25日 給料⇒10万円を返す

このように借入れと返済を繰り返すことを「自転車操業」あるいは「まわし」といいます。
かろうじて返済はできていますが、もし途中で借りるのをやめたら、返済が滞ります。
ずっと借り続ける必要がある状態がペダルを漕ぎ続けないと倒れてしまう自転車のようだ、という理由で「自転車操業」と呼ばれています。

自転車操業が危険な4つの理由

自転車操業が危険な4つの理由をお伝えします。

(1)借金が減らない

自転車操業状態では、生活レベルを落とすか収入を増やさない限り、いつまでも借金は減りません。
上記のケースでは、毎月10日に10万円を借りてから毎月25日に10万円を返済するまで10万円の借金を抱え続けることになります。
消費者金融でお金を借りれば利息を付けて返済しなければなりません。
借りた金額が多ければ多いほど利息の金額も高くなります。
100万円を15%の年利で借りた場合、元本返済分を考慮しなければ半年間の利息は7万5000円です。1ヶ月分の利息は、1万2500円です。
自転車操業状態では、毎月利息の分だけ借金がかさんでいくことになるのです。

(2)借金なしでは事業や生活が成り立たなくなる

自転車操業の状態で急に収入が減ると、その分借入額が増えてしまいます。それでもなお自転車操業の状態が続くと、借金なしでは生活が成り立たなくなる可能性があります。
先ほどのケースで、次のような後日談があったとしましょう。

勤務先の配置転換により残業がしにくくなってしまったため、給料が減少し、返済に充てる2万円をB社からの借入れで補うようになりました。

給料が減った後の生活
10日 10万円を借りる<借金総額10万円>
25日 給料+2万円を借りる⇒10万円を返す<借金総額2万円>
10日 12万円を借りる⇒2万円を返す<借金総額10万円>
25日 給料+2万円を借りる⇒10万円を返す<借金総額2万円>

借金がゼロになることはなく、常に何かしら借金を抱えていることになります。
生活は、ますます綱渡りの状態になるでしょう。

(3)急に借入れできなくなる可能性がある

本人の信用状況の悪化による利用停止など何らかの事情で、急に借入れできなくなるかもしれません。
そうなると、生活はたちまち立ち行かなくなります。
先ほどのケースで、次のような後日談があったとしましょう。

借金のストレスからお金の使い方が荒くなってしまい、気が付いたときには毎月15万円を借り入れるようになっていました。毎月10万円のリボ払いで返済していたため、消費者金融から督促の連絡が来ることはありません。本人はなんとかなっていると思っていました。しかし、それからしばらくして急に借り入れることができなくなってしまったのです。

10日 15万円を借りる
25日 給料+7万円を借りる⇒15万円を返す
10日 22万円を借りる
25日 給料+7万円を借りる⇒15万円を返す

【急に借入れができなくなる】
生活費を借入れで補おうと考えていたのにお金を借りることができないので、借り入れる予定だった金額分生活費が足りなくなります。
あらかじめ限度額を把握しておき生活費を切り詰めておけばなんとかなるかもしれません。
また、ショッピング枠を利用すれば、支払いのタイミングを遅らせることができます(なお,ショッピング枠の現金化は違法行為のおそれが高いので絶対に止めましょう)。
しかし、それでも長くは持たないでしょう。急に借入れできなくなるケースとしては、次のような事情が考えられます。

  • 貸金業法に定められた総量規制に抵触した場合
  • 限度額を減額された場合
  • 返済が遅れた場合

企業の場合、取引先の経営が傾き、支払いの遅れが生じることで、自転車操業で事業資金をやりくりしている企業同士で連鎖倒産する可能性もあります。
自転車操業状態は、どこかでお金を用立てることができなくなれば、たちまち生活が破たんする非常に危険な状態なのです。

(3-1)返済が遅れた場合

自転車の車輪が回るように、毎回同じサイクルで借金を返済できるとは限りません。
病気で思うように働けない日があるでしょうし、どうしても欲しい商品があることもあるでしょう。思わぬ出費があると、返済に回すはずのお金が足りなくなる可能性があります。
その結果、返済が遅れてしまうと、その金融機関から次の借入れを断られるかもしれません。
さらに、返済が遅れると、貸金業者からは一括で残金を返済して欲しいと求められます。
借入れで補っていた余裕のない状態では、一括で返済できるはずありません。
しかも、返済が2~3ヶ月滞ってしまうと、信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に載ってしまいます。
そのため、新たな借入先に融資を求めることもできません。
1つの金融機関から借入れができなくなると、連鎖的にほかの金融機関への返済の遅れが生じかねません。そうなると、歯車が狂い、自転車操業は成り立たなくなります。

(3-2)総量規制に抵触した場合

多重債務者を生まないため、貸金業者は総量規制と呼ばれる規制に服しています。
総量規制とは、「貸金業者は原則として利用者の年収の3分の1を超える金額を貸し付けてはならない」という規制のことです。
たとえば、年収が300万円の人であれば100万円までしか借り入れることができません。
1社からの借入金額ではなく、すべての貸金業者からの借入金額の合計が対象となります。
自転車操業を続けていると、最終的に借入金額の合計が膨らみ、総量規制に抵触してしまう可能性が高いといえます。
なお、銀行のカードローンに総量規制の適用はありませんが、総量規制に準じた自主規制を行っているケースもあるので、やはり突然借りられなくなる事態は起こりえます。

(3-3)限度額を減額された場合

カードローンでは、契約の際に限度額が設定され、その範囲内で借入れ・返済を繰り返します。しかし、その限度額がその後もずっと維持されるとは限りません。
クレジットカード会社が定期的に行っている審査によって、限度額が下がる可能性があります。
次のような事情によって、限度額が下がることがあります。

  • 借金の返済が遅れている
  • 収入が減少した
  • キャッシングを多用している
  • 新規カードの複数申し込んでいる

限度額を減額されると、予定していた金額を借り入れることができません。

(4)返済不能になるリスクが高まる

これまでみてきたように、自転車操業は慢性的に多重債務を抱えている状態であり、急な収入減や資金需要によって、一度でも返済用の資金を用意できなくなれば、複数の借入先で連鎖的に返済不能に陥る危険性があります。
自転車操業を続けている状態では、いつ返済不能になってもおかしくないということです。
通常、自転車操業をする場合、複数の金融機関からお金を借り入れます。
深刻なケースでは、返済してできた枠でお金を借りて、別のところに返済します。
こんな状態では生活の再建が難しく、お金を回しているだけにほかならないでしょう。
また、こうなると、返済日の管理が難しくなり、返済が遅れてしまうかもしれません。

返済不能の方を狙う「ヤミ金」に注意

一般的に借金の総額や借入先が増えると、新しくカードローンなどを申し込んでも審査に通りにくくなります。その結果、ヤミ金に手を出してしまう人が少なくありません。
しかし、ヤミ金は一度手を出すと簡単には抜け出すことができません。
ヤミ金に手を出した結果、次のような被害に遭う可能性があります。

  • 自宅に「お金を返せ」など張り紙をされる
  • 「夜道に気を付けろ」などと脅される
  • 深夜・早朝に取り立て屋が自宅を訪問して大声で騒ぐ
  • 大量の出前を発注される
  • 自分名義の通帳を渡すように求められ、犯罪に荷担することになる

自転車操業で悩んでもヤミ金には絶対に手を出さず、弁護士に相談しましょう。
いったんヤミ金に手を出すと、その関係を断ち切るための弁護士費用も支払わなければならず、また弁護士に依頼してもかえってヤミ金業者が逆上してしまうため、借金のプレッシャーから解放される日が先延ばしになってしまいます。

多重債務を解消する2つの方法

自転車操業を脱出する方法を2つご紹介します。

(1)おまとめローンを利用する

おまとめローンとは、複数の業者からの借金を借り換えによって一本化できるローン商品です。返済先を1社にまとめることで、返済先の管理が楽になります。
また、今よりも低金利のローン商品に借り換えすることで、利息を減らすことができます。
しかし、おまとめローンの利用によって返済期間が長引き、結果的に支払う利息の総額が増える場合もあるので、利用する際には総返済額を十分に検討しましょう。

(2)弁護士に相談して債務整理の手続きをする

借金返済の負担を軽減する債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産の3種類があります。2006年より前から借金を返済し続けている場合には、過払い金請求によって、借金を減額したうえで、手元に戻ってくるお金があるかもしれません。
自転車操業は、破たんする時期を先送りにしているだけにすぎません。
確かにダブルワークを始めるなどして収入を増やせれば状況を打開できるかもしれません。
しかし、「○○すれば~~できる」というのは現実逃避であることが多いでしょう。
今できていないことは、時間を置いてもできるようになる保証はないのです。

自転車操業をしばらく続けた後に債務整理をしようとする人に対して、弁護士がしばしば思うのは「もう少し早く来てくれていれば破産ではなく任意整理できたのに」ということです。保証人に迷惑を掛けたくないなど債務整理を先延ばしにしたい事情がある人ほど、自転車操業を続けずに、弁護士に債務整理の手続きを任せることをおすすめします。

債務整理に関して、不安に感じていることは人それぞれでしょう。
簡単に解決できることもかもしれませんので、一人で悩まず弁護士に相談しましょう。借主に対してプレッシャーを与えている支払いの督促も、弁護士が債権者に受任通知を送ることでストップします。そのため、弁護士に依頼することで精神的に楽になれるはずです。

【まとめ】借金問題のご相談はアディーレ法律事務所へ

自転車操業を続けていても借金は減りません。
それどころか、自転車操業を続けていると、何かのきっかけで借入れできなくなってしまったときに立ち行かなくなってしまいます。それがいつ来るのかわからずに、その時を怯えて待つことは得策ではありません。
借金問題でお悩みの方はアディーレ法律事務所へご相談ください。

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この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

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