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借金トラブルでペットは差し押さえられる?

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新型コロナウィルスでステイホームを推奨されたこともあって、2020年中には新しく犬や猫を飼い始める人が増加しました。ペットロス(症候群)という言葉もあるように、ペットを大切な家族の一員であると考える人は多くいますし、ペットにとっても大切にしてくれる家族とともに生涯を終えるのが幸せなことでしょう。
では、借金トラブルによってペットを失うことがあるのでしょうか。弁護士が解説します。

参照:Ⅲ.主要指標 サマリー|一般社団法人 ペットフード協会

この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

ペットは1つの大切な命

ペットは、現在の民法では、家具やアクセサリーなどと同様、「物」として扱われます。
しかし、家具やアクセサリーなど一般的な「物」と異なり、ペットには命があります。
購入して終わりではなく、日々餌代がかかり、病気をすれば治療費が必要となります。
とある調査によると、餌代や治療費、光熱費などで犬を飼うには年間約30万円、猫を飼うには年間約16万円かかるとのことです。後先を考えずに、ペットショップで一目ぼれしたなどの理由でペットを飼ってしまうと、自身の生活にまで支障が生じかねません。

参照:ペットにかける年間支出調査 2019|アニコム損害保険株式会社

ペットローンを利用するときにはきちんと返せるかをよく考えよう!

ペットショップでは、1匹数十万円するものが販売されていることも珍しくありません。
購入費用を一括で支払えない場合に、ペットショップが提携している信販会社などでペットローンを組むことがあります。月々1万円、2万円であれば無理なく支払っていけると考えるかもしれません。しかし、それはあくまでもペットの購入代金であって、ペットを飼うには購入代金のほかに餌代など日常的に必要となるお金があります。
ペットを飼うときには経済的にペットを飼う余裕があるかを考え、特にペットローンを利用するときには自身の生活を圧迫しないかを慎重に判断しましょう。

ペットローンを滞納するとペットを没収される?

ペットは民法上の「物」なので、所有者がいます。所有者は、飼い主(占有者)とは必ずしも一致せず、ペットローンを利用したときには、完済までローン会社などが所有者であるとされることが多くあります。このような契約を「所有権留保(しょゆうけんりゅうほ)」といいます。

自動車ローンを組むときに、ローンを完済するまでディーラーや信販会社など債権者に所有権が留保されることがあります。所有権留保をしておくと自動車ローンの支払いが滞ったときに、債権者は自動車を売却して、その売却代金をローンの返済に充てられるのです。
そうなると、自動車は新たな購入者の手元に渡るため、最初の購入者は自動車を失います。

これに対して、ペットローンで所有権留保がされた場合、ローンの返済が遅れたとしても、ローン会社がペットを第三者に売却するケースは多くありません。鑑賞用の錦鯉や熱帯魚、イグアナなどの希少動物のように高額で売却可能なペットを除き、ペットを中古で売却しようとしても思うように買い手が見つからないケースのほうが多く、維持費を踏まえると、ペットローンの返済に充てるため、売却しようとすることのほうがリスクが大きいのです。

そのため、ペットローンで滞納してもペットを没収される可能性は高くありません。

ペットの飼い主が自己破産する場合の4つの注意点

ペットの飼い主が自己破産する場合の4つの注意点をお伝えします。ペットは差押禁止財産に該当せず、自由財産(自己破産手続き後も手元に残せる財産)ではありせんが、実際に破産管財人に売却されることはほとんどありません。

(1)ペットに関する情報も嘘偽りなく報告!

自己破産をするには、申立書や必要な添付資料を裁判所に提出します。
申立書や添付資料に記載された次のような情報から、裁判所は破産者がペットを飼っていることを把握します。

  • 家計表にペットの餌代やトリミング代などペットに関する費用があらわれる
  • 破産者名義でペット保険に加入している
  • 通帳にペット保険会社などペットに関する会社の入出金があらわれる
  • 申立書の「過去5年以内の20万円以上の購入物」欄にペットの記載がある
  • ペットの購入代金や維持費が借金を増額した理由になっている

ペットへの高額な支出が浪費と判断されるような場合に新たにペットを飼わないように指導することはあっても、個人が家族の一員としてペットを飼っている場合に、裁判所がペットを手放すように働きかけることはほとんどないでしょう。裁判所や弁護士には、ありのままの状況を素直に伝えるようにしてください。

(2)持ち家でペットを飼っている場合にはペット可のマンションを探そう!

持ち家でペットを飼っている場合、持ち家を失うと、ペットを飼える環境まで失いかねません。もっとも、自己破産の手続きではペットを飼っているからといって優遇されることはなく、不動産を所有している場合には、基本的にその不動産を手放さざるを得ません。その場合には、ペット可のマンションを探すことになるでしょう。
詳しくはこちらの記事もご確認ください。

自己破産したら持ち家は失う?今の家を残す方法を弁護士が解説

(3)ペットの価格が20万円を超えると別途お金が必要?

所有するペットの市場価格が20万円を超えるなど高額である場合には、自由財産であると判断されない可能性があります。そうなると、原則として、破産管財人はペットを売却してお金に換える必要があります。
そのような場合には、自己破産を依頼した弁護士を通じて自由財産を拡張する手続きを行ったり、破産管財人に売却価格に相当するお金を支払う代わりにペットを返してもらったりすることなどが考えられます。もっとも、成犬や成猫などは、市場価値がつかないことが多く、個人が犬や猫をペットとして飼っているケースで、実際にそのような手続きをしたという話は聞いたことがありません。

ペットと異なり、家畜であれば差押禁止動産に該当することがあります(民事執行法131条4号)。この場合には、その価格に関係なく、手元に残すことができます。

(4)ペットを無料で誰かに引き取ってもらう場合には要注意!

ペットが物として扱われる以上、その取扱いには破産手続きにおいても注意しなければなりません。

自己破産手続きにあたって、財産を無料で第三者に渡すなどしないようにしなければなりません。
たとえば、車の所有者名義を無料で自分の配偶者に変更すると、破産手続き上問題になる場合があります。これと同様、ペットを無料で引き取ってもらうと、別途問題が生じかねません。

もっとも、自己破産するほど自身の生活が経済的に悪化している中、ペットを手放さざるを得ない状況もあるでしょう。ペットとしても保健所に連れて行かれるよりきちんとした里親に引き取ってもらえるほうが幸せなはずです。
自己破産するにあたってペットを手放さざるを得ない場合には、事前に弁護士に相談しましょう。
特に、高額で売却可能なペットの場合には問題視される可能性があります。

【まとめ】借金の問題でお悩みの方はアディーレ法律事務所にご相談ください

ペットローンを滞納したときや自己破産をするときでも、ペットを差し押さえられ、手放さざるを得ないケースはあまり多くありません。しかし、自己破産などで持ち家を失うことになったときに、ペットを飼えなくなることは十分に考えられます。また、給料を差し押さえられた結果、ペットを飼う余裕がなくなることもあるでしょう。
大切なペットを手放したくないのであれば、早期に弁護士に任意整理を依頼することでペットを手放さなくて済むこともあるかもしれません。借金問題でお困りならば、アディーレ法律事務所にお気軽にご相談ください。

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(1月14日更新)

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早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

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