あなたの法律のお悩み一発解決サイト
リーガライフラボ

過払い金返還請求で信用情報が心配な場合の対処法をストーリーで解説

作成日:
リーガライフラボ

「過払い金回収を弁護士に依頼したいけど、過払い金返還請求をしたら信用情報に載らないか心配」

このように感じる方も少なくありません。

過払い金返還請求をすると、信用情報に載る場合とそうでない場合があります。
今回は、弁護士に相談してから過払い金回収までの流れを具体例に基づいてご説明します。
※あくまで例ですので、実際のケースとは異なる可能性があります。

法律事務所に相談の予約

Aさんは、B社からキャッシングにより借り入れをして今も借金を支払っています。
しかし、B社につき、過払い金があるのではないか、もう借金を支払う必要はないのではないかと思い、弁護士事務所に相談したいと考えました。

インターネットで調べてみると、相談料無料の法律事務所があったので、その法律事務所に電話してみることにしました。

電話してみると、法律事務所に来所して直接弁護士と面談して相談することが必要とのことだったため、〇月〇日〇時に予約をとりました。

弁護士と相談

相談の当日、Aさんは、法律事務所で、自身の借り入れ状況について詳細を説明しました。

Aさんは、過払い金返還請求をしたいB社のほかに、過去にC社からもキャッシングで借入をしていましたが、現在は完済していました。
また、D社からも現在借入をしていますが、ショッピングで数万円程度の負債があるのみであり、収入の範囲内で十分に返済可能な状況でした。
Aさんは、他に借り入れはありません。

すると、弁護士Eから、実際に調べてみないと正確なことは分からないが、取引期間や利率などからして、B社、C社については利息を払いすぎていて、過払い金が発生している可能性があると言われました。

信用情報についての説明

また、弁護士から、次のような説明を受けました。

  • C社はすでに完済しているので過払い金返還請求をしても信用情報に載ることはない
  • B社も過払い金が発生している可能性はある

しかしB社は現在負債が残っているので、正確に調査して引き直し計算(法律上適法な利息で計算し直すこと)した結果、払いすぎた利息が負債よりも少なく、負債が残ってしまうと、信用情報に債務整理をしたといった事故情報が載る(俗にいうブラックリストに載る)可能性がある。
逆に、正確に調査した結果、払いすぎた利息が負債よりも多かった場合には、負債は残っていないことになり、この場合、貸金業者によっては、一時的に信用情報に事故情報が載せられてしまうこともあるが、負債が残っていないことが確認されると、信用情報から当該事故情報は削除される。

信用情報に事故情報が載っている間は、

  • 新たな借入
  • カードの更新
  • 保証人となる

ことなどが困難になると説明を受けました。
信用情報機関や借入時期によっても異なるが、引き直し計算をした結果負債が残る場合は、最長で、完済してから5年程度、信用情報に事故情報が載っている状態となると説明を受けました。

Aさんの決断:完済していない負債については取引履歴の取り寄せ

その他過払い金返還請求に必要な弁護士費用や手続きの流れを聴いたうえで、Aさんは、完済しているC社については、弁護士に過払い金返還請求を依頼しました。

しかし、AさんはB社について依頼するかどうか迷いました。
というのも、Aさんは、2、3年後自動車ローンを組みたいと考えていたため、B社の過払い金返還請求を依頼することで、信用情報に載ることは避けたかったからです。

とはいえ、払わなくてもいい借金であれば、払わない方が家計的には助かりますし、もし過払い金を回収できれば尚のこと助かります。

すると、弁護士から、過払い金返還請求を依頼する前に、自身でB社から「取引履歴」を取り寄せてみてはどうかと提案を受けました。
「取引履歴」を取り寄せて、引き直し計算をすると、引き直し計算をしても負債が残る見込みなのか、それとも過払い金がいくらか返ってくるのか、おおよその目安をつけることができるとのことでした。
引き直し計算は、当該弁護士の方でしてくれるとのことでした(※引き直し計算のみをしてくれるかどうかは弁護士によって異なります)。

ただし、次の注意事項の説明も受けました。

  • 取引履歴だけでは分からない情報もあるため、実際の交渉等の結果と、取引履歴のみによる引き直し計算の結果は異なる可能性があるため、あくまで目安であること
  • 途中で完済したことなどがあると、取引履歴を取り寄せて過払い金返還請求をしないでいる間に過払い金返還請求権が時効消滅してしまうこともあること
  • 取引履歴を請求しただけでは、時効消滅をストップさせることはできないこと

取引履歴を取り寄せただけでは、信用情報に載ることもないとのことでしたので、Aさんは自身で貸金業者に電話して、取引履歴の送付を依頼しました。

※業者によっては、ご自身で取り寄せた取引履歴だけでは、引き直し計算ができないことがあります。

(1)取引履歴を取り寄せただけでは信用情報に載ることはない

話の途中ですが、ここで、「取引履歴を取り寄せただけでは信用情報に載らない」、ということについて詳しくご説明します。

信用情報には、どんなことでも情報が載るわけではありません。
信用情報は、信用情報機関が管理・登録していますが、どのような情報を信用情報に登録するのか、信用情報機関ごとに取り決めがされています。

そして、「取引履歴を取り寄せた」ということは信用情報の登録対象とはされていないのです。
したがって、取引履歴を取り寄せても、信用情報に載ることはありません。

(2)取引履歴を取り寄せた後の注意点

業者によっては、引き直された状態の取引履歴を開示してくることがあります。
しかし、ケースによっては、引き直し計算の方法が何通りかある場合があり、貸金業者は自身にとって有利な方法(借主にとって不利な方法)で、引き直し計算している可能性があります。

また、取引履歴の開示を請求すると、貸金業者は過払い金返還請求をされることを察知して、借主に直接、低額の和解案を提示してくることがあります。
借主に直接提示してくる和解案の場合、弁護士などに提示する和解案よりも低い金額であることも少なくありません。

そのため、安易に貸金業者との和解をしてしまわずに、取引履歴の開示を受けたら、すぐに弁護士等の専門家に、「どうしたらいいのか」相談することをお勧めします。
一度和解してしまうと、それを無効にするのは原則としてできません。

取引履歴に基づく計算結果

さて、Aさんの話に戻します。
B社の取引履歴が届いたため、弁護士に取引履歴に基づいて引き直し計算してもらったところ、負債がなくなるどころか、戻ってくる過払い金もある見込みである、ということでしたので、B社についても追加で過払い金返還請求を依頼することにしました。

過払い金回収まで

弁護士が、改めてB社、C社に対して、取引履歴の開示を求めて、引き直し計算をした上で、その計算結果や予想される争点などを教えてくれました。

その後、弁護士がB社とC社に交渉した結果、両社ともに満額に近い〇〇円の過払い金返還の提示があったとの連絡受けました。
弁護士から裁判をして満額の回収を目指すこともできるが、とも言われましたが、Aさんは交渉で提示された金額に満足していたため、裁判をせず、和解をすることにしました。

弁護士が代理して、B社・C社と和解書を交わしました。
その後、指定された期日までに過払い金が弁護士の口座に振り込まれ、弁護士費用などを引いた金額が、Aさんの口座に振り込まれました。

信用情報は開示請求をすることもできる

Aさんは、どうしても信用情報に事故情報が載っていないか気になったので、手続き終了後に信用情報機関に信用情報を開示請求することにしました。
必要書類などを同封して、郵送で開示請求をしたところ、しばらくして信用情報が記載された用紙が送られてきました。
この用紙をみても過払い金返還請求をしたことによる事故情報は載っていなかったため、Aさんは安心することができました。

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

どこの金融機関から借金したか忘れてしまっても、債務整理はできる?

信用情報の開示の申請には、1回あたり1000円前後の手数料がかかります。
各信用情報機関のホームページにも開示の方法や手数料が記載されています。

参考:情報開示とは(自分の信用情報を確認)|割賦販売法・貸金業法指定信用情報機(CIC)
参考:信用情報開示制度について|信用情報機関 株式会社 日本信用情報機構(JICC)
参考:本人開示の手続き|一般社団法人 全国銀行協会

【まとめ】信用情報が心配な場合は、事前に取引履歴を取り寄せてみよう

現在負債がある貸金業者に対して、過払い金返還請求をする場合には、信用情報に事故情報が載る可能性があります。
(キャッシングは完済していても、同じ会社のカードでショッピングを利用中の場合は、「現在負債がある業者」になるので気を付けましょう)

しかし、引き直し計算した結果、負債がなくなることが確認されると、信用情報から事故情報は削除されます(もしくは、貸金業者によってはそもそも信用情報に載りません)。
引き直し計算しても負債が残る場合には、最長で完済から5年間、信用情報に事故情報が載ることになります。

そのため、引き直し計算の結果負債が残るのか否かが重要となってきますが、どちらになるのか目安をつけるためには取引履歴が役に立ちます。
現在の信用情報機関の運用では、取引履歴を取り寄せただけでは、信用情報に載りません。

なお、取引履歴を請求しても、取引履歴は廃棄した、などと主張してくる貸金業者もあります。
また、取引の途中からしか取引履歴を開示してこない業者もあります。
そのような場合は、弁護士に対応方法を相談しましょう。

アディーレ法律事務所では、過払い金返還請求のお取り扱いをしております。
過払い金返還請求でお悩みの方は、アディーレ法律事務所へご相談ください。

よく見られている記事