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携帯電話料金の滞納で差押え?料金滞納のリスクと差押えの流れ

作成日:更新日:
yamazaki_sakura

携帯料金は、毎月の額は通常それほど高くなく、「携帯電話会社がわざわざ差押えなんてするの?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、携帯電話の料金も滞納していれば、通常の借金の滞納と同じく、財産へ差押えを受けるリスクがあります。
この記事では、

  • 携帯料金の滞納から差押えに至る流れ
  • 滞納により生じる支障
  • 強制解約や差押えを回避するための対処法

を解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

携帯料金の滞納から差押えまでの流れ

差押えとは、

金銭債権を強制執行できるようにするため、債務者が財産譲渡などの事実上または法律上の処分をすることを禁じる目的で行われる手続き

引用:三省堂編修所(編集)『デイリー法学用語辞典』三省堂 P.236

です。

携帯料金の滞納についての差押えは、携帯電話会社の申立てを受けた裁判所により、強制執行の一種としてなされます。

携帯料金の滞納から差押えまでは、携帯会社によって細かな差異はあるものの、通常上のような流れになります。
それぞれについて説明します。

(1)滞納から督促まで

携帯料金を滞納すると、遅れた日数分の延滞利息が発生します。
また、何月何日までに支払うようにとの督促状が届きます。

(2)利用停止

督促状に書かれた期日までに滞納を解消しないと、携帯電話会社から利用停止のお知らせが届きます。
ここには、回線を停止する旨が記載されています。
利用停止のお知らせが届いても滞納分を支払わないでいると、回線が停止し、電話やキャリアメールの利用ができなくなります。

(3)強制解約

利用停止後も料金を支払わないでいると、携帯電話会社は強制解約を行います。

(4)裁判所からの通知

強制解約後も支払いがないと、債権者が差押えのために、訴訟の提起や支払督促の申立てを行う場合があります。
この債権者とは、当初携帯電話を購入した携帯電話会社ではなく、携帯電話会社が未払分の債権を譲渡したり、債権回収を委託する等した債権回収会社等の場合が多いです。
債権者の申立てを裁判所が受理すると、訴状や支払督促といった書面が債務者に届きます。

裁判所での手続に対処せずに放置したままでいると、債権者の主張どおりの請求権があると認められ、債権者は確定判決や仮執行宣言付支払督促などの強制執行の申立てに必要なもの(債務名義といいます)を取得します。
答弁書を出すなどの対応をするにしても、消滅時効が完成しているなどの債務者側に有利な事情がなければ、結局債権者の主張が認められます。
そして、債務者には債権者の主張を認める内容の判決書や仮執行宣言付支払督促が届きます。

(5)差押え

債務名義を取得した債権者は、強制執行を扱う裁判所に差押命令の申立てをし、差押えに至ります。

差押えは基本的に債務者の財産が対象ですが、まずは預金や給与といった債権への差押えが行われることが多いです。
これは、携帯料金を滞納する人が価値の高い動産や不動産を持っていることは少ないことや、債権の差押えの場合、動産や不動産とは異なり換価の手間がいらず比較的簡便なこと等が主な理由です。

給与差押えは、債務者の生活のため全額が持っていかれるわけではないものの、未払額と強制執行の費用が回収できるまで原則として将来にわたり継続します。ボーナスや退職金も差押え対象です。

預金差押えは、その時点での預金全てが対象となります。年金や生活保護費受給権等の、債務者の生活のために法律上差押えが禁止されているものであっても、ひとたび口座に入金されればただの預金債権として扱われることになるため、原則として差押えの対象となってしまいます。

差押えの対象となる財産について詳しくはこちらをご覧ください。

差押えの仕組みと手続きを徹底解説!差押可能な財産や必要費用も紹介

債務者の生活や仕事・福祉等の観点から差押えが禁止されている財産について詳しくはこちらをご覧ください。

差押禁止財産とは?差し押さえられない物をわかりやすく解説!

携帯料金の滞納による支障

それでは、差押えに至らないとしても、料金滞納により生じる可能性のある諸々の支障について説明します。

(1)今後の携帯電話の利用について

携帯電話の強制解約後も、利用料金について未払の状態が続いていると、携帯電話会社が加盟している

  • 一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)
  • 一般社団法人 テレコムサービス協会(TELESA)

にその旨の情報(不払者情報といいます)を登録することがあります。

不払者情報が登録されていると、元々滞納を起こした携帯電話会社だけでなく、他社からも携帯電話を購入することが困難になります。
これは、TCAやTELESAが不払者情報を携帯電話等の移動系通信事業者間で交換しているためです。

また、不払者情報が抹消されてからも、滞納を起こした携帯電話会社や同系列の会社では内部で滞納の情報が保管されていることで購入ができない状態が続くことがあります。
詳しくはこちらをご覧ください。

携帯料金の未払いでブラックリストに載る?載ったらどうしたらいい?

参照:不払者情報の交換|一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)
参照:不払者情報の交換|一般社団法人 テレコムサービス協会(TELESA)

(2)携帯電話以外の場面について

一方、端末代の分割払いが滞ると、

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行協会(KSC)

といった信用情報機関に延滞の情報が登録されます。
支払の延滞や、債務整理を行った等の、当初の契約どおりの支払ができていないという情報を事故情報と呼ぶことがあるのですが、事故情報が登録されている期間は

  • 新規の借入れや、ローンの利用
  • 第三者の保証人になる
  • クレジットカードの更新

といったことが原則としてできなくなります。

滞納を避け、差押えを受ける可能性を下げるためには……

借金について債務整理を行い、返済負担を減らせれば携帯料金の支払が楽になる可能性があります。
また、早期に債務整理を行うことにより、差押えを受けるリスクを下げることができます。

債務整理には、主に

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

の3種類があります。

では、それぞれの債務整理の概要について説明します。

(1)任意整理とは

任意整理とは、払い過ぎた利息はないか、利息制限法で定められた上限となる利率に基づいて計算し(引き直し計算といいます)、負債額を算出し、残った借入れ金額について、将来利息のカットや、長期分割による月当たりの支払額の減少等による総合的な返済の負担の軽減を目指して個々の借入先と交渉する手続です。

任意整理の特徴の一つに、個々の債権者について手続対象とするかどうかを選べることが挙げられます。
そのため、無理なく支払える見込みがあれば、端末代金の分割払いが残っている携帯電話会社は任意整理の対象とせず、他の借金について返済の負担減を図るといった柔軟な対応が可能となります。

(2)個人再生・自己破産とは

個人再生とは、負債の返済が困難であることを裁判所に認めてもらい、法律に基づき決まった金額(計画弁済総額といいます)を原則3年で分割払いする手続です。
この金額は負債額や財産価額等をもとに決まりますが、高価な財産がなければ大幅に総返済額を減額できる可能性があります。

自己破産とは、債務者の収入や財産からは負債の返済が不可能であることを裁判所に認めてもらい、原則として全ての負債の返済の免除を受ける手続です。

個人再生と自己破産では、全ての債権者を手続の対象としなければなりません。
そのため、携帯料金の滞納がある場合にはその携帯電話会社も手続対象となり、その携帯電話の利用を継続することが困難になる場合があります。

自己破産では、全ての債権者は債権回収を諦め、貸し倒れを覚悟することとなります。
そのため、一部の債権者にだけ返済があれば、「偏頗弁済」(偏った返済)として、裁判所が負債の返済の免除をしてくれない可能性がある「免責不許可事由」に該当してしまいます(破産法252条1項3号)。

また、個人再生の場合は偏頗弁済をしたからといって直ちに再生計画を認可されなくなるわけではないのですが、その分の金額を計画弁済総額に上乗せされる等の支障が出る可能性があります。

こういったリスクを避け、携帯電話を利用し続けるためには、自分ではなく家族等の第三者に滞納料金や端末代金を援助として支払ってもらう方策を検討しましょう。
支払うのは第三者であり、債務者本人の財産が減るわけではないというのがポイントです。
債務者自身の財産が減らないので、偏頗弁済として問題視されることを避けられます。

この方法だと、支払ってくれた第三者が新たに債権者になってしまうかに思われるのですが、支払ってくれた人に「あくまでも援助であり、請求するつもりはない」などということで請求権を放棄してもらう等で対処することも可能です。
詳しくはこちらの記事もご確認ください。

第三者弁済とは?改正後の内容や利害関係の有無による違いなどを解説

【まとめ】携帯電話料金の滞納や差押えを避けるためには、早めに債務整理の検討を

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 携帯電話料金の滞納でも、放置すれば差押えに至るリスクがある。
  • 差押えには至らないとしても、滞納したことについて各種の機関に登録されることで、以降の他社を含めた携帯電話の利用ばかりでなく、借入れ・ローン等まで困難になる可能性がある。
  • 滞納や差押えを回避するためには、早期に債務整理を行い、家計の負担減を図ることがおすすめ。

アディーレ法律事務所では、所定の債務整理手続きにつき、所定の成果を得られなかった場合、原則として、当該手続きに関してお支払いただいた弁護士費用を全額ご返金しております。
また、完済した過払い金返還請求の手続きの場合は、原則として過払い金を回収できた場合のみ、成果に応じた弁護士費用をいただいておりますので、費用をあらかじめご用意いただく必要はありません。(2021年7月2日時点。)

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弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。現在、東京弁護士会所属。

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