「B型肝炎給付金を受給するまでどのような流れになるの?また、受給するまでにかかる時間ってどれくらい?」
B型肝炎給付金を受給するまでの大まかな流れは、「資料収集→提訴→和解→支払基金への請求」となります。
また、弁護士に依頼する場合には、事案によっても異なりますが、依頼から給付金の受給までに約1~1年半程度の時間がかかることが通常です。
本記事では、
- B型肝炎給付金とは?
- B型肝炎給付金を受給するまでの流れは?
- B型肝炎給付金を受給するまでの期間は?
- 弁護士に依頼するメリット
について、弁護士が解説します。
ここを押さえればOK!
弁護士に依頼した場合、この全過程にかかる期間は通常約1~1年半程度です。資料収集から訴訟提起までに3~6ヶ月、提訴から和解までに半年~1年ほどかかるのが一般的です。
弁護士に依頼することのメリットとしては、専門知識や経験を活かした効率的な証拠収集や複雑な手続きの代行、国との和解協議への対応などが挙げられます。一方、個人で手続きを進める場合は、弁護士に依頼する場合と比べてさらに時間がかかる可能性があります。
アディーレ法律事務所は、資料収集から給付金申請までトータルサポートを行っていますので、一度ぜひご相談ください。
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お電話によるご相談だけでなく、お近くの本店・支店にお越しいただいてのご相談も可能です
香川大学、早稲田大学大学院、及び広島修道大学法科大学院卒。2017年よりB型肝炎部門の統括者。また、2019年よりアスベスト(石綿)訴訟の統括者も兼任。被害を受けた方々に寄り添うことを第一とし、「身近な」法律事務所であり続けられるよう奮闘している。東京弁護士会所属。
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B型肝炎給付金とは?
B型肝炎給付金とは、集団予防接種等を原因としてB型肝炎ウイルスに持続感染してしまった方に対して、国から支払われる給付金です。
日本国内のB型肝炎ウイルス持続感染者は110万人以上いるとされており、そのうち40万人以上が幼少期に受けた集団予防接種等が原因であると考えられています。
参考:B型肝炎訴訟|法務省
参考:B型肝炎訴訟について(救済対象の方に給付金をお支払いします)|厚生労働省
B型肝炎給付金を受給するまでの流れは?
B型肝炎給付金を受給するまでの大まかな流れは次のようになります。
裁判で提出するための資料の収集
国を被告とする国家賠償請求訴訟を提起する
和解協議をして、国との間で裁判上の和解を締結する
社会保険診療報酬支払基金に対して給付金を請求する
(1)裁判で提出するための資料の収集
B型肝炎給付金を受給するためには、所定の和解要件を満たす必要があります。
そして、訴訟では、この要件を満たしていることを証明するための証拠を提出する必要があります。
そのため、通常は、訴訟を提起する前段階として、この証拠となるべき資料を収集することになります。
収集するべき資料には、血液検査結果、カルテ等の医療記録など様々なものがあります。
(2)国を被告とする国家賠償請求訴訟の提起
資料が集まったら、訴訟を提起します。
訴訟を提起する際には、裁判所に訴状や証拠の説明書面を提出する必要があります。
訴状は、原告(裁判を起こした者)が自らの言い分を記載した書面です。具体的には、支払いを求める金額、その金額で和解するための要件を満たしていること、その要件を証明するための資料はなにかなどを記載します。
証拠の説明書面は、提出する資料がどの和解要件を証明するための証拠として提出しているのかを説明する書面です。場合によっては、なぜその資料がその要件を証明することになるのかについての説明も記載することになります。
(3)和解協議と裁判上の和解
訴訟を提起したら、国との間で和解に向けた協議を行います。
和解とは、当事者がお互いの主張を譲り合って、自主的に争いを解決することで、裁判所が関与する場合の和解を裁判上の和解といいます。
和解協議は、一般的には、何を譲ることができて、譲ることができないのは何かについて、原告と被告との間で話し合うことです。もっとも、B型肝炎訴訟では、和解のための要件や和解した場合に支払われる金額があらかじめ定型化されていますので、協議の内容は、和解のための要件を証明する資料が揃っているかどうかという点に事実上限定されます。
裁判上の和解が成立すると、和解調書が作成されます。和解調書には確定判決と同一の効力があるとされており、和解成立後に同じ争いを蒸し返すことが原則として禁止されます。
(4)社会保険診療報酬支払基金に対する給付金の請求
裁判上の和解が成立した後、社会保険診療報酬支払基金に対して給付金の請求をすることになります。
請求は、和解調書と給付金等支給請求書等を社会保険診療報酬支払基金に提出することによって行います。
なお、社会保険診療報酬支払基金とは、本来は、健康保険制度における診療報酬の審査や支払いを実施する機関ですが、特措法に基づき、B型肝炎給付金の支給事務も社会保険診療報酬支払基金が行っています。
B型肝炎給付金を受給するまでの期間は?
弁護士に依頼した場合、事案によっても異なりますが、依頼から給付金の受給までに約1年から1年半程度の時間がかかることが多いです。
資料を収集して訴訟提起をするまでに3~6ヶ月程度かかります。この段階で最も時間がかかるのは、資料の収集です。
役所や医療機関に対して資料の開示請求をすることになりますが、請求から開示までにある程度の時間が必要になります。
また、医療記録については、そこに記載された内容から他の資料が追加で必要になる場合もあり、その場合には、さらに別の資料の開示を請求することになります。
そして、資料が集まったら、訴状や証拠の説明書面を作成することになります。
提訴から和解までには、半年から1年程度の時間がかかります。この段階で最も時間がかかるのは、和解要件を充足しているかどうかの審査です。
この審査は、厚生労働省が担当しており、基本的には、提訴した順に審査に入るのですが、現在、かなり件数のB型肝炎訴訟が進行中であることから、審査に入るまでにかなりの時間を要するというのが実情です。
また、審査に入った後も、難しい論点を伴う事案では、審査そのものに時間がかかってしまいます。
なお、この流れはあくまで弁護士に依頼した場合を想定しています。
弁護士に依頼せず個人で手続きを進める場合には、弁護士に依頼する場合と比較して、資料収集や訴訟提起に多くの時間がかかることが予想されます。
弁護士に依頼するメリット
B型肝炎訴訟の手続きは弁護士に依頼することなく、自分だけでおこなうことも可能です。自分だけで手続きを進めることができれば、弁護士費用の節約にもなります。
ただし、証拠集めには、専門知識が必要になりますし、多大な労力や時間をかけなければならないケースも少なくありません。また、国を相手に国家賠償請求訴訟という裁判を提起した上で、期日には出廷し、国との和解協議に対応する等の必要もあります。
想像していた以上に手続きを進めることが難しく、時間がかかることから、自分だけで手続きを進めてみたものの、結局請求を断念してしまったというケースもあります。
B型肝炎訴訟を自分だけで行うか、弁護士に依頼するか迷っている方については、次の記事をご覧ください。
【まとめ】「資料収集→提訴→和解→支払基金への請求」が大まかな流れで、受給まで約1~1年半程度の時間がかかる
本記事をまとめると次のようになります。
- B型肝炎給付金とは、集団予防接種等を原因としてB型肝炎ウイルスに持続感染してしまった方に対して、国から支払われる給付金のことをいう
- B型肝炎給付金を受給するまでの大まかな流れは「資料収集→提訴→和解→支払基金への請求」となる
- 弁護士に依頼した場合、事案によるが、依頼から給付金の受給まで約1~1年半程度の時間がかかる
- 弁護士に依頼せずに個人で手続きを進める場合には、弁護士に依頼する場合と比較して、さらに時間がかかることが予想される
アディーレ法律事務所は、B型肝炎訴訟を取り扱っております。
アディーレ法律事務所では、B型肝炎訴訟の資料収集の代行(※)から、B型肝炎訴訟、同給付金の申請まで全て代わりに行います。
(※)母子手帳など、弁護士では収集できない一部資料を除きます。
また、アディーレ法律事務所では、B型肝炎給付金の受給手続きに関し、相談料、着手金ともにいただかず、原則として成果があった場合のみ報酬をいただくという成功報酬制です。
そして、原則として、この報酬は獲得した給付金からお支払いとなり、あらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要はありません。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。
※以上につき、2024年9月時点
アディーレ法律事務所では、B型肝炎に悩まれている方を一人でも多く救いたいという思いから、B型肝炎給付金の受給をお考えの方のご相談をお待ちしております。
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