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交通事故で目、まぶたにケガ|認定される後遺障害等級について解説

作成日:更新日:
リーガライフラボ

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

交通事故で顔面を強打するなどして目にケガをすると、治療後に後遺症が残ることがあります。そして、後遺症について慰謝料などの賠償金を受け取るためには、基本的には 「後遺障害」として認定を受ける必要があります。

では、目やまぶたの後遺症は「後遺障害」として認定されるのでしょうか?

目やまぶたの後遺症であっても「後遺障害」として認定され、症状の内容や程度によって、症状が重い順に1~14級に認定される可能性があります。

目やまぶたの後遺症について賠償金を請求する前に、自身の目やまぶたの後遺症がどの等級に認定される可能性があるのか、また、その等級の慰謝料の相場について知っておきましょう。

この記事では、交通事故による

  • 目に関する後遺障害の類型
  • 目に関する後遺障害の認定基準

などについて、弁護士がくわしく解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 中西 博亮

岡山大学、及び岡山大学法科大学院卒。 アディーレ法律事務所では刑事事件、労働事件など様々な分野を担当した後、2020年より交通事故に従事。2023年からは交通部門の統括者として、被害に遭われた方々の立場に寄り添ったより良い解決方法を実現できるよう、日々職務に邁進している。東京弁護士会所属。

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後遺障害とは

「後遺障害」とは、交通事故で負った後遺症のうち、自賠責保険の基準に基づき、所定の機関(損害保険料率算出機構など)により障害を認定されたものをいいます。

参考:後遺障害等級表|国土交通省

後遺障害が認定されると、交通事故の被害者は加害者に対し、治療費や休業損害(ケガのために仕事を休んだことによって失った収入)などに加え、後遺症慰謝料や後遺症による逸失利益も請求できるようになります。

目の後遺障害の5つの類型

目に関する後遺障害は、次の5つに分類されます。

  1. 視力に関する障害
  2. 目の調節機能に関する障害
  3. 眼球の運動機能に関する障害
  4. 視野に関する障害
  5. まぶたに関する障害

そして、それぞれの障害の内容や程度によって後遺障害等級が定められています。

では次に、目の後遺障害の類型について一つずつ見ていきましょう。

(1)視力に関する障害

まず、視力に関する障害について見ていきましょう。

視力障害とは、交通事故で視神経や眼球が損傷されることで、失明や視力低下が引き起こされることをいいます。

失明の有無や低下した視力の程度に応じて後遺障害の等級が認定されます。
視力障害による後遺障害の等級の認定基準は、次のように定められています。

【視力障害】

該当する等級認定基準後遺症慰謝料の相場(※)
1級1号両眼が失明したもの2800万円
2級1号1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの2370万円
2級2号両眼の視力が0.02以下になったもの2370万円
3級1号1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの1990万円
4級1号両眼の視力が0.06以下になったもの1670万円
5級1号1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの1400万円
6級1号両眼の視力が0.1以下になったもの1180万円
7級1号1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの1000万円
8級1号1眼が失明し、又は1目の視力が0.02以下になったもの830万円
9級1号両眼の視力が0.6以下になったもの690万円
9級2号1眼の視力が0.06以下になったもの690万円
10級1号1眼の視力が0.1以下になったもの550万円
13級1号1眼の視力が0.6以下になったもの180万円

(※)弁護士が示談交渉などにあたる場合に用いられる、弁護士基準による金額の相場(目安、被害者に過失がないケース)

この表の中にある「失明」や「視力」について説明します。

(1-1)「失明」とは

「失明」とは、次のような症状を指します。

  • 眼球を失ったもの
  • 明暗がわからないもの
  • ようやく明暗がわかるもの

なお、失明したかどうかの判定は、光覚弁(暗室において眼前で照明を点滅させて明暗がわかるかどうか)、手動弁(眼前で手を上下左右に動かして動きの方向がわかるかどうか)により行われます。

(1-2)視力の判定の方法

等級認定の基準における「視力」は、裸眼視力ではなく矯正視力、つまり眼鏡やコンタクトレンズを装着した状態での視力を指します。眼鏡やコンタクトレンズによる矯正が不可能な場合は、裸眼視力によって判断します。

視力の判定は、万国式試視力表(ランドルト環などで作られた表)で測定します。

(1-3)視力低下の原因となる障害の検査方法

視力低下の原因を探る検査としては次のものがあります。
これらの検査で認められた異常所見が、後遺障害の認定において有力な資料となります。

  • 細隙灯顕微鏡検査(スリット検査):眼球に細い光を当てて顕微鏡で拡大し、結膜、角膜、前房、虹彩、瞳孔、水晶体、硝子体などの組織を観察し、傷や炎症などの異常がないかを検査する
  • 直像鏡検査:眼底部を観察して異常がないかを検査する
  • 網膜電図(ERG):光に対する網膜の反応を記録して異常を発見する
  • 視覚誘発電位検査(VEP):網膜から後頭葉までの視覚伝達路の異常を検査する

(1-4)頸椎捻挫(むち打ち)による視力の低下の場合

頸椎捻挫(むち打ち)により首の部分の交感神経に異常が生じ、視力が低下することもあるといわれています。
もっとも、頸椎捻挫と視力低下との因果関係を証明することは難しく、頸椎捻挫による視力低下が後遺障害と認定されることはほとんどありません。

その場合は、頸椎捻挫による神経障害として12級や14級などの後遺障害認定を目指すことになります。

(2)目の調節機能に関する障害

次に、目の調節機能に関する障害について見ていきましょう。

調節機能とは、見たいものにピントを合わせる機能のことです。
目の調節機能障害は、交通事故により水晶体を摘出したり、水晶体が傷ついてしまうことで起こります。

目の調節機能障害による後遺障害の等級の認定基準は、次のように定められています。

【調節機能障害】

該当する等級認定基準後遺症慰謝料の相場(※)
11級1号両眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの420万円
12級1号1眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの290万円

(※)弁護士が示談交渉などにあたる場合に用いられる、弁護士基準による金額(目安、被害者に過失がないケース)

「著しい調節機能障害」について説明します。

(2-1)「著しい調節機能障害」とは

「眼球に著しい調節機能障害を残すもの」とは、目の調節力が正常な場合の2分の1以下になった状態を指します。

片方の目のみ受傷し、もう片方の眼の調節力に異常がない場合、異常がないほうの眼の調節力と比較して2分の1以下になっているかどうかで判断します。

両目を受傷した場合、年齢ごとの調節力の基準(下記表)と比較して、調整力が低下した割合を求めます。

【年齢別の調節力(5歳ごと)】

年齢1520253035404550556065
調節力(D)9.79.07.66.35.34.43.12.21.51.351.3

調節力(D):調節力を示す単位(ジオプトリー)

なお、目の調節機能は加齢によっても失われますので、55歳以上の方の場合、調整力を失っていたとしても後遺障害として認定されないケースが多いです。

(2-2)調節機能の検査方法

目の調節機能は、アコモドポリレコーダーという機器で検査します。

アコモドポリレコーダーは、近くが見える限界の距離と、それに要した時間を測定する機器です。左右それぞれの目で、数回検査を重ねます。

(3)眼球の運動機能に関する障害

次に、眼球の運動機能に関する障害について見ていきましょう。

交通事故により、眼球運動を支配する神経や眼球の向きを変える筋肉(外眼筋)が損傷することで、眼球の運動が制限されて視野が狭くなってしまうことがあります。

眼球の運動機能障害による後遺障害の等級の認定基準は、次のように定められています。

【眼球の運動機能障害】

該当する等級認定基準後遺症慰謝料の相場(※)
10級2号正面を見た場合に複視の症状を残すもの550万円
11級1号両眼の眼球に著しい運動障害を残すもの420万円
12級1号1眼の眼球に著しい運動障害を残すもの290万円
13級2号正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの180万円

(※)弁護士が示談交渉などにあたる場合に用いられる、弁護士基準による金額(目安、被害者に過失がないケース)

「著しい調節機能障害」「複視」について、以下で説明します。

(3-1)「著しい運動障害」とは

「眼球に著しい運動障害を残すもの」とは、眼球の注視野(=頭部を固定した状態で、眼球だけを動かして直視できる範囲)の広さが正常の場合の2分の1以下になった状態を指します。

(3-2)「複視」とは

複視とは、物が二重に見える症状のことをいいます。

具体的には、次のア~ウのすべてを満たす状態を指します。

ア 本人が複視のあることを自覚していること
イ 眼筋の麻痺など、複視を残す明らかな原因が認められること
ウ ヘススクリーンテストにより、患側(=障害のある側)の像が水平方向または垂直方向の目盛で5度以上離れた位置にあることが確認されること

(3-3)眼球の運動機能の検査方法

眼球の運動機能は、「ヘススクリーンテスト」で検査します。

ヘススクリーンテストは、ヘスコージメーターという機器で、赤緑ガラスで指標を見たときの片目の赤像ともう片方の目の緑像から、両目の位置ずれを評価する検査方法です。
注視野は、「ゴールドマン型視野計」と呼ばれる機器で測定します。

(4)視野に関する障害

次に、視野障害について見ていきましょう。

視野とは、目を動かさずに一点を見つめたときに同時に見える範囲のことです。
交通事故により、網膜から後頭葉までの視覚を伝達する経路に損傷を受けることで、視野が狭くなってしまうことがあります。

視野障害による後遺障害の等級の認定基準は、次のように定められています。

【視野障害】

該当する等級認定基準後遺症慰謝料の相場(※)
9級3号両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの690万円
13級3号1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの180万円

(※)弁護士が示談交渉などにあたる場合に用いられる、弁護士基準による金額(目安、被害者に過失がないケース)

「半盲症」「視野狭窄」「視野変状」について説明します。

(4-1)「半盲症」とは

半盲症とは、注視野を境に、視野の右半分あるいは左半分が欠けて見えなくなる症状をいいます。
両方の目で同じ側の視野が欠損するものを「同名半盲」、それぞれの目で反対側の視野が欠損するものを「異名半盲」といいます。

(4-2)「視野狭窄」とは

視野狭窄とは、視野が狭まってしまうことをいいます。
視野狭窄には「求心性狭窄」と「不規則狭窄」の2種類があります。

  • 求心性狭窄:視野の周りから中心に向かって視野が狭くなっていくこと
  • 不規則狭窄:視野の一部が不規則な形で狭くなること

(4-3)「視野変状」とは

視野変状は、半盲症や視野狭窄のほかに「視野欠損」や「暗点」が生じて一部に見えない部分が生じることをいいます。

  • 視野欠損:視野が欠けること
  • 暗点:視野にできる島状の欠損。強い光でも感知することができない絶対暗点のみを指す

(4-4)視野に関する障害の検査方法

視野は、ゴールドマン視野計で測定します。
なお、日本人の視野の平均値(角度)は、次のようになります。

方向上外外下下内内上
角度6075958070606060

8方向の視野の角度の合計が、上の表の平均角度の合計の60%以下になった場合、視野狭窄と認められます。

(5)まぶたに関する障害

最後に、まぶたに関する障害です。

まぶたの障害には、次の2つの種類があります。

  • まぶたの欠損
  • まぶたの運動障害

それぞれ分けて説明します。

(5-1)まぶたの欠損

交通事故により、まぶたが欠損した場合や、まつ毛がはげてしまった場合に、後遺障害と認定されます。
まぶたの欠損による後遺障害の等級の認定基準は、下記のように定められています。

【まぶたの欠損】

該当する等級認定基準後遺症慰謝料の相場(※)
9級4号両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの690万円
11級3号1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの420万円
13級4号両眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげを残すもの180万円
14級1号1眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげを残すもの110万円

(※)弁護士が示談交渉などにあたる場合に用いられる、弁護士基準による金額(目安、被害者に過失がないケース)

(5-1-1)「著しい欠損を残すもの」とは

「まぶたに著しい欠損を残すもの」とは、まぶたの欠損によって、普通にまぶたを閉じても角膜(黒目部分)を完全に覆うことができなくなった状態をいいます。

(5-1-2)「一部に欠損を残すもの」とは

「まぶたの一部に欠損を残すもの」とは、普通にまぶたを閉じたとき、まぶたで角膜(黒目部分)を覆うことはできるものの、球結膜(白目)の部分が露出してしまう状態をいいます。

(5-1-3)「まつげはげを残すもの」とは

「まつげはげ」とは、まぶたの周縁にはえているまつ毛の2分の1以上がはげてしまった状態をいいます。

なお、まぶたの欠損障害の場合には、傷あとの大きさにより「外貌醜状(顔に傷あとが残った場合)」が認定される可能性もあります。その場合には、より高い方の等級が認定されます。

顔に傷あとが残った場合の後遺障害認定と受け取れる賠償金について詳しく知りたい方はこちらの記事もご確認ください。

(5-2)まぶたの運動障害

交通事故による神経麻痺や外傷から、まぶたを閉じる、開ける、瞬きするといった運動ができなくなる、または制限されてしまうことがあります。

まぶたの運動障害による後遺障害の等級の認定基準は、次のように定められています。

【まぶたの運動障害】

該当する等級認定基準後遺症慰謝料の相場(※)
11級2号両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの420万円
12級2号1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの290万円

(※)弁護士が示談交渉などにあたる場合に用いられる、弁護士基準による金額(目安、被害者に過失がないケース)

「まぶたに著しい運動障害を残すもの」とは、次のいずれかの場合を指します。

ア まぶたを閉じたときに角膜を完全に覆うことができない
イ まぶたを開けたときにまぶたが完全に瞳孔を覆ってしまう

【まとめ】目やまぶたの後遺症は、症状の程度に応じて1~14級の後遺障害に認定される可能性がある

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 目の後遺障害の5つの類型
    1. 視力に関する障害
    2. 目の調節機能に関する障害
    3. 眼球の運動機能に関する障害
    4. 視野に関する障害
    5. まぶたに関する障害

  • 目の後遺障害によって認定される可能性がある後遺障害等級
    1. 視力障害については1級・2級・3級・4級・5級・6級・7級・8級・9級・10級・13級
    2. 目の調節機能障害については11級・12級
    3. 眼球の運動機能障害については10級・11級・12級・13級
    4. 視野障害については9級・13級
    5. まぶたに関する障害については9級・11級・13級・14級

目やまぶたの後遺症が残り、後遺障害認定を検討されている方、賠償金の請求を検討されている方は、弁護士への相談をおすすめします。

今回ご紹介したように、目の後遺障害には細かい認定基準が設けられています。
適切な等級の認定を受けるには、症状が認定基準を満たしていることを客観的に証明することが重要です。
交通事故への対応を弁護士に依頼すれば、後遺障害等級認定についても、法律的な観点からさまざまなアドバイスができます。

交通事故による目の後遺障害についてお悩みの方は、お気軽にアディーレ法律事務所にご相談ください。

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(以上につき、2022年7月時点)

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