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免停通知とは?免停になる違反点数や免停期間、免停処分者講習を解説

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自動車を運転する人にとって、「免停(免許停止)」はとても気になる言葉ではないでしょうか。運転免許が停止される=車の運転ができなくなるということで、できれば、いや絶対に避けたい事態です。
ところが、免停の詳しい内容、例えばどんな場合に免停になるのか、免停の期間はどれくらいかと尋ねられたら、意外とよく分からないというのが実情ではないかと思います。
そこでこの記事では、免停通知の内容と、免停になる違反点数や免停期間、免停処分者講習について、弁護士が解説します。

免停とは?

免停とは免許停止の略で、一定期間車両の運転が禁止される行政処分をいいます。
交通違反をすると道路交通法による点数が加算され、その点数の合計によっては免停となります。つまり、違反点数が積み重なった結果、免停になるというイメージです。
免停になると、通知書を受け取って警察署に出頭し、免許証を預けてから免許停止期間の満了日まで運転ができなくなります。

免停通知が来る違反点数と免停期間

免停処分は、過去3年間に道路交通法の違反によって加算された点数が一定数を超えた場合に課されます。
数回の違反が積み重なってはじめて免停になるパターンと、1回の違反で直ちに免停になるパターンがあります。
免停の期間は、30日・60日・90日・120日・150日・180日の6種類があります。
何日間の免停になるかは、過去に受けた免停の回数と累積違反点数によって決まります。
違反点数が重い場合は、免停処分ではなく免許取消し処分が課されます。なお、免許取消しも前歴となります。(※)
(※)違反行為による免許の拒否、免許の保留も前歴となりますが省略します。

(1)免停の前歴がない場合

過去3年間に免停を受けたこと(これを「前歴」または「行政処分前歴」といいます。刑事事件の「前歴」とは別です。)がない場合、過去3年間の違反点数が累積6点以上になると、免停となります。免停の期間は、累積違反点数に応じて次のようになります。

過去3年間の累積違反点数が

  • 6~8点:免停30日
  • 9~11点:免停60日
  • 12~14点:免停90日
  • 15点以上:免許取消し

なお、交通違反の点数の具体例は次のとおりです。

  • シートベルト未装着:1点
  • 無灯火:1点
  • 追越し違反:2点
  • 信号無視:2点
  • 運転中の携帯電話使用:3点(事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合は6点)
  • 速度超過(20キロ未満):1点
  • 速度超過(20キロ以上25キロ未満):2点
  • 速度超過(25キロ以上30キロ(高速40キロ)未満):3点
  • 速度超過(30キロ(高速40キロ)以上50キロ未満):6点
  • 速度超過(50キロ以上):12点
  • 酒気帯び運転:13~25点
  • 無免許運転:25点

最初の持ち点は0点で、違反をするごとにこれらの点数が加算されていきます(同時に複数の違反をした場合は、それぞれの点数が合わせて加算されます)。
例えば、追越し違反や信号無視の違反点数は2点なので、前歴がない場合、これらを1回しただけでは免停にはなりません。
これに対し、30キロの速度超過をした場合の違反点数は6点なので、前歴がなくても一発で免停(30日)となってしまいます。

参考:交通違反の点数一覧表|警視庁

(2)免停の前歴が1回ある場合

過去3年間に前歴が1回ある場合、免停期間は次のようになります。

過去3年間の累積違反点数が

  • 4~5点:免停60日
  • 6~7点:免停90日
  • 8~9点:免停120日
  • 10点以上:免許取消し

なお、免停処分を受けた場合、免停期間が無事満了すれば点数は0に戻ります(また、免許取消しにより改めて免許を取り直した場合も点数は0に戻ります)。
したがって、上に挙げた「過去3年間の累積違反点数」とは、前歴にあたる免停処分の期間満了などにより点数が0に戻った後、新たな違反行為をしたことにより付いた点数を指します(以下の3~5についても同様です)。

(3)免停の前歴が2回ある場合

過去3年間に前歴が2回ある場合は、同様に次のようになります。

過去3年間の累積違反点数が

  • 2点:免停90日
  • 3点:免停120日
  • 4点:免停150日
  • 5点以上:免許取消し

(4)免停の前歴が3回ある場合

過去3年間に前歴が3回ある場合は、次のようになります。

過去3年間の累積違反点数が

  • 2点:免停120日
  • 3点:免停150日
  • 4点以上:免許取消し

(5)免停の前歴が4回以上ある場合

過去3年間に前歴が4回以上ある場合は、次のようになります。

過去3年間の累積違反点数が

  • 2点:免停150日
  • 3点:免停180日
  • 4点以上:免許取消し

このように、過去3年間の前歴が多いほど、免停になりやすくなり、免停期間も長くなります。

参考:行政処分基準点数|警視庁

現在のご自身の累積点数を確認したい場合は、自動車安全運転センターから「累積点数等証明書」を発行してもらうことができます。

交通ルール順守の優遇制度

以上説明してきたような、3年単位の累積点数制度だけでは運転者が神経をすり減らす心配があります。そこで、きちんと交通ルールを守った人には優遇制度も用意されています。

最後の違反から1年以上無事故・無違反で過ごすと、点数は0点に戻ります。
また、免停の期間満了から1年以上無事故・無違反で過ごすと、前歴が消滅します。
さらに、2年以上無事故・無違反で過ごした運転者が、軽微な違反(3点以下)をした後に3ヶ月以上無事故・無違反で過ごすと、その軽微な違反の点数は累積しない扱いになります(いわゆる3ヶ月ルール)。

その他、ゴールド免許なども優遇制度の一つです。

免停通知書とはどのようなもの?

免停の累積点数に達した場合、警察の取締りを受けてから数週間ほどで、いわゆる「免停通知書」が郵送されてきます。違反の内容によっては、通知が届くまで2ヶ月以上かかることもあります。
警察から「免停になる」と言われた場合でも、免停通知書が交付されて出頭して免停処分を受けるまでは運転を続けることができます。

免停通知書は、免停(予定)になったことを知らせるためのもので、

  • 意見の聴取通知書
  • 出頭通知書

の2種類があります。

では、それぞれの内容について見ていきましょう。

(1)意見の聴取通知書

意見の聴取通知書は、累積違反点数が90日以上の免停(または免許取消し)処分に達した場合に送られてくる免停通知です(道路交通法104条1項)。
意見の聴取とは、処分が公正に行われるよう、運転者が意見を述べ、自己に有利な証拠を提出する機会を与えるための手続きです。
通知書に指定された日時・場所(警察署や運転免許センターなど)で違反についての具体的な事実確認が行われます。
違反者が当時の状況について発言できる機会があるため、主張が正当と認められた場合は処分が軽減されることもあります。例えば、もっぱら被害者側の不注意が原因の交通事故の場合や、危篤状態の人を病院に移送するためにスピード違反をしたような場合などです。
聴取の日時と場所は約1週間前までに通知され、基本的に日時を変えることはできません。
欠席すると、書面審査のみにより処分が決定され、2.の出頭通知書が送付されて、以降は2.の出頭通知書と同じ手続きになります。
代理人を出席させたり、弁護人・補佐人と一緒に出席することもできます。ただし講習に参加できるのは本人だけです。
意見の聴取に出席すると、その日に処分が出て、免許証を返納し、停止期間の満了まで運転ができなくなります。
なお、免停期間中に自動車を運転すると、無免許運転となり免許取消しとなってしまうので注意が必要です。

(2)出頭通知書(呼出通知書)

これに対し、出頭通知書は、累積違反点数が60日以下の免停処分に達した場合に届くものです(「意見の聴取」に欠席した人にも届きます)。
正式な名称は「運転免許行政処分出頭通知書」といいます。
(なお、警視庁では「出頭通知書」としていますが、「行政処分通知書」「行政処分呼出通知書」としている県もあります。)
出頭通知書には、出頭しなければならない日時・場所(運転免許センターなど)が記載されています。
指定日時に出頭できない場合は、事前に連絡すると変更することができます。
停止処分は、出頭した日から始まり、その場で免許証を返納し、停止期間の満了日まで運転ができなくなります。
この場合には、意見聴取の手続きはありません。

免停通知書を無視したらどうなるの?

住所変更により免停通知書が届かなかったり、または通知書を無視して車両を運転した場合どうなるのでしょうか。
この場合、運転中の検問や職務質問により免停通知の対象者(これを「行政処分手配者」といいます)であることが判明すると、警察官は免許証を預かることができ、代わりに保管証を交付することになっています(道路交通法104条の3第3項以降)。
路上で交付された保管証は、その有効期間内(原則20日以内)は運転免許証代わりに用いることができます。警察官はその場で、保管証の有効期間内に公安委員会から免停処分を受けるための「出頭命令書」を作成して交付します。
この出頭命令をも無視した場合には、公安委員会により予定されていた免許停止処分がなされて書面で通知されます。また、保管証の有効期限が切れていますので、その状態で運転すると無免許運転として重ねて違反行為となります。
このような経過をたどる場合、免停通知を無視している間に違反をして違反点数が増えると処分が重くなります。また、言い分を述べて処分を軽くしてもらうことも難しくなり、講習による免停期間の短縮も受けられません(呼び出し期限に遅れたような場合は、連絡すれば処分日と講習日を再設定してもらえるようです)。
そのような不利益を受けないよう、引越しをしたときは運転免許証の住所登録を忘れずに更新し、免停通知を受け取ったらすぐに日程を確認して出頭するようにしましょう。

免停期間を短縮できる免許停止処分者講習とは?

免許停止処分者講習とは、免停処分を受けた際に、講習を受けることで免停期間を短縮することができる制度です。
講習内容は、運転適性検査・運転シミュレーターによる運転練習・試験場内での実車運転・座学による講義などです。講習の最後に筆記試験(考査)が行われ、考査の成績により短縮される日数が決まります。
例えば免停60日の処分を受けた場合、考査の成績により免停期間を30日に短縮することができます。
講習は、当初受けた免停処分の停止期間により、「短期講習」・「中期講習」・「長期講習」の3種類があります。
講習の種類によって、短縮される日数や講習時間、料金が異なります。

講習の種類停止期間短縮日数講習時間料金
短期講習30日20~29日1日(6時間)1万1700円
中期講習60日24~30日2日間(10時間)1万9500円
長期講習90日35~45日2日間(12時間)2万3400円
120日40~60日
150日50~70日
180日60~80日

※講習の種類・講習時間・料金など(2021年1月現在)

なお、受講するかどうかは任意であり、強制ではありません。
もっとも、受講しなければ当初受けた免停処分の停止期間がそのまま確定してしまうので、免停により仕事や生活に支障をきたす場合は受講しておくのがよいでしょう。
なお、講習料金は受講日当日に支払います。

免停処分内容に納得できない場合

道路交通法違反には刑事罰の定めがあり、ただ、軽微な違反に対しては反則金を納付することで起訴されないことになっています(道路交通法128条2項)。
これに対し、違反点数制度や免停、免許取消しは行政処分の制度です。

違反行為をしていないのに間違って処分されるようなことはあってはなりませんが、交通反則事件は簡易迅速な手続きが重視されており、処分をどのように争っていくべきかは大変複雑な話になります。ここでは、ごく簡単に概略だけ説明します。

(1)免停処分の原因となった違反行為に納得できない場合

一時停止したのに警察官が認めてくれずに「交通反則告知書(いわゆる青切符)」を切られた場合や、街路樹や植栽で道路標識が見えなくなっている場合、オービスが誤作動していたと思われる場合など、違反していないのに青切符を切られて点数を付けられることがあります。
このような場合は、ドライブレコーダーなどの客観的証拠を集めて所轄の警察署に申し出ることで処分が撤回される可能性がありますが、クレームが認められない場合、処分はそのままとなってしまいます(警察本部長の判断:道交法127条2項)。
この場合、反則金の支払いを拒否して起訴されるのを待ち、刑事裁判で争う方法もあります。しかし、逮捕など身柄拘束される可能性もあるため非常に危険です。
そこで、より穏当な方法としては次のものがあります。

(2)免停処分の内容に納得できない場合

  1. 処分を受ける前
    上で述べたように、90日以上の免停処分を受ける場合は、意見聴取手続において口頭または書面で主張することができます。
    60日以下の免停処分の場合には意見聴取手続はありません。
  2. 処分を受けた後
    免停処分を受けた後に、処分を行った都道府県の公安委員会に対する審査請求(行政不服審査法2条、同4条1号)をすることができます。

※原則として処分を知った日の翌日から3ヶ月以内に審査請求をする必要があります。

また、処分があった日の翌日から1年を経過したときは、その後に処分があったことを知った場合でも、原則として審査請求はできません。

また、地方裁判所に取消訴訟を提起して争うこともできます。
※原則として、免許停止処分または裁決が有った事を知った日の翌日から6ヶ月以内、または免許停止処分または裁決がされた日から1年以内に提起する必要があります。

【まとめ】免停処分に不満な場合は、公安委員会への審査請求や取り消し訴訟も

免停とは、交通違反の点数が一定数加算されると運転を禁止される処分をいいます。
いわゆる免停通知書は、取締りを受けてから1ヶ月程度で交付されますが、通知書が来て免許証を預けて免停処分を受けるまでは車を運転し続けることができます。
通知書の呼出しを忘れて放置すると、検問等の際に免許証を取り上げられ、再度呼出しを受けることになります。
免停期間が開始した後に車を運転してしまうと、無免許運転となり免許取消しとなってしまうので注意が必要です。
免停処分を受けても、免許停止処分者講習を受講することで停止期間を短縮することができます。
免停処分に不満な場合は、処分時の意見聴取手続(90日以上の免停処分の場合)で口頭や書面で意見を述べることができ、処分後の公安委員会への審査請求、地方裁判所への取消訴訟を提起することができます。

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