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交通事故での嘘がばれるとどうなる?刑事・民事等の法的責任について

作成日:
リーガライフラボ

Aさんは自動車を運転中、十字路交差点に差し掛かったところで、右折してきた対向車と衝突事故を起こしてしまいました。Aさん側の信号は青。相手方は赤信号にもかかわらず、これを無視して右折してきた結果の事故でした。
ところが、その後の警察による実況見分で相手方は、「右折しようとした時、自分側の信号は青だった」と言い張って譲りません。
このように、交通事故で加害者が嘘をついた場合、どうなるのでしょうか。
この記事では、交通事故で加害者の嘘が判明した場合の責任について、弁護士が解説します。

交通事故でついた嘘はばれるのか?

交通事故にあったとき、加害者が事実と異なる説明をすることがあります。

具体的には、

  • 一時停止の有無
  • 運転速度
  • 信号機のランプの色・被害者の飛び出し
  • 事故前のあおり行為などトラブルの有無
  • 携帯電話の操作の有無
  • 衝突の時に事故を認識したかどうか

など、事故当時の状況について事実と異なる主張をし、双方の主張が食い違うケースがしばしば見られます。

加害者が事実と異なる主張をするケースとしては、

  • 状況を誤認していた場合(「嘘」ではなく「勘違い」)
  • あえて虚偽の申告をする場合(故意の「嘘」)

があります。迷惑をこうむる被害者側としては、どちらでも同じと言いたいところですが、厳密にいえば、「勘違い」は「嘘」とは異なります。

そのような場合、

  • 目撃者の証言
  • ドライブレコーダーの映像
  • 防犯カメラの映像(コンビニのカメラが多い)
  • 現場検証

などにより、真実が明らかになることがあります。
したがって、被害者としては事故が起こったらすぐに、

  • 双方の車両の状態や信号状況、道路状況を撮影する
  • 周囲に監視カメラがないか確認する
  • 目撃者を確保する(連絡先を教えてもらい、警察の取調べや民事裁判に協力をお願いする)
  • 事故の相手方との会話を録音する(※)

などしておくのが良いでしょう。

(※)「すみませんが、これからの話を録音してよろしいですか」と断ってから録音するのが礼儀です。しかし、そうするとどうしても話す側が構えてしまい、演技をして通り一遍の話しかできなくなりがちですので、残念ながらこっそり無断録音をせざるを得ない場合が多いかと思います。
民事裁判では、無断録音の証拠能力は、重大なプライバシー侵害や人格権侵害、犯罪行為(自宅の盗撮・盗聴)など反社会的手段でない限り認められると考えられていますが(東京高裁判決昭和52年7月15日等)、裁判官によっては、「卑怯な行為に裁判所は加担すべきでない」として無断録音の証明力を低くする(無視または軽視する)こともありえます。
そうすると、無断録音データは、裁判では、加害者側の虚偽主張が出てからやむを得ず提出するほうが望ましいかもしれません。

交通事故で加害者が嘘をつく理由

では、なぜ交通事故の加害者は嘘をつこうとするのでしょうか。
交通事故が起きると、加害者は被害者に対して、治療費や慰謝料などさまざまな金銭賠償をしなければならなくなります。これを民事上の責任といいます。
それだけでなく、運転上必要な注意を怠って人にケガをさせたような場合、懲役刑や罰金刑といった刑罰を科されることもあります。これを刑事上の責任といいます。
さらに、後で述べるように、行政上の責任を負うこともあります。
基本的に、事故を起こしたことについて過失(=不注意・ミス)が大きいほど、これらの責任は重くなります。

加害者が嘘をつく最大の理由は、自分の過失の有無や程度について嘘をつくことで、これらの責任を少しでも軽くしたいからです。

なお加害者は、最初から一貫して嘘をつく場合もあれば、事故直後に当事者どうしで話したことと違う内容を、後から弁護士や保険会社・警察に対して述べる場合もあります。

人間の記憶は脳神経細胞のネットワークで保持されていますが、繰り返し嘘をついて、長い間「そうであって欲しい」と思ううちに、嘘と真実の区別がつかなくなり、自分で作った嘘を真実と思いこむようになることがしばしばあります。こうなると、悪気はなくとも「自分(加害者)が正しい。被害者が間違っている」と加害者が思い込んで、堂々と悪びれずに嘘をつくことになり、態度から嘘を見抜くことはできなくなります。

交通事故で嘘をついたことがばれた場合

加害者が嘘をつくと、被害者は加害者側に非があることの証拠を集めるため多くの手間や時間をかけなければならなくなります。また、嘘をつくのは加害者の真摯な反省の態度とは言えませんので、被害者にとっては非常にやり切れない辛い気持ちになります。
そこで、被害者は、加害者の嘘によりさらなる苦痛を受けたとして、後の民事裁判で慰謝料の増額を主張することもできます。

なお、加害者が民事裁判において故意に噓をつくと、10万円以下の過料(=前科の付かないペナルティ)を科されることもあります(民事訴訟法209条1項)。

交通事故の加害者が問われる法的責任

交通事故が起きた場合、加害者側が負う法的な責任としては、

  • 刑事上の責任
  • 民事上の責任
  • 行政上の責任

の3つがあります。
以下、それぞれの責任の内容を見ていきましょう。

(1)刑事責任

交通事故により人身事故を起こすと、加害者には犯罪が成立します。
つまり、刑事上の責任として、加害者には刑罰が科されることになります。
刑罰には、例えば次のようなものがあります。

  • 自動車過失致死傷罪(自動車運転死傷処罰法5条)
    交通事故により人にケガをさせたり、死亡させた場合に成立します。
    「過失」とは不注意やミスのことで、わき見運転や前方不注意、歩行者の飛び出しに気づかない、ウインカーを出さずに方向転換する、などの行為が含まれます。
    この罪にあたると、懲役7年以下または罰金100万円以下の刑に処せられます。
  • 危険運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法2条)
    これは、単なる不注意にとどまらず、飲酒し酩酊した状態で運転したり、赤信号を無視したり、わざと危険な運転を行うなどして人を死傷させた場合に成立します。行為が悪質なため、上で述べた自動車過失致死傷罪よりも罪が重くなります。具体的には、人にケガをさせた場合は15年以下の懲役、死亡させた場合は1年以上20年以下の懲役に処せられます。
  • 救護義務違反(道路交通法72条1項)
    交通事故により人にケガをさせた場合、運転者は直ちに運転を停止し、負傷者を救護しなければなりません。これを救護義務といいます。運転者がこの救護義務を怠った場合(いわゆるひき逃げ)、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。
    ※この救護義務違反は故意犯ですので、加害者が「事故で人をけがさせたことを知ったうえで、放置して走り去る」ことが必要です。

これらの犯罪が起訴されるかどうかは、加害者の過失の割合や、行為の悪質さによって決まります。
加害者側は、これらの罪を免れる、または軽くするために、虚偽の申告をすることがあるのです。
なお、2008年から刑事裁判に「被害者参加制度」が施行され、交通事故の被害者も裁判の手続きに参加できるようになりました(過失運転致死傷罪及び危険運転致死傷罪)。法廷で、被害者から加害者に対して質問することが可能になるなど、より適切な事件の解決が図られるようになりました。

被害者参加制度についてはこちらもご参照ください。

参照:被害者参加制度が利用しやすくなりました 犯罪の被害者をサポートするために|政府広報オンライン

(2)民事責任

民事上の責任としては、加害者は被害者から損害賠償を請求されることになります。
民法709条(不法行為による損害賠償)は、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」と定めています。
ここでいう「損害」とは、ケガの治療費や、ケガにより減った収入、入通院や後遺障害による精神的苦痛などを指します。
加害者は被害者に対し、これらの費用や慰謝料をお金で賠償しなければなりません。ただし、任意保険に加入している加害者は、賠償金を任意保険会社に肩代わりさせることができます。

なお、賠償請求は、まず示談交渉から始まります。
示談交渉は、お互いが加入している保険会社どうしで行われることが多いですが、保険会社と当事者、または当事者どうしで行われることもあります。
示談交渉で合意に至らない場合、被害者は交通事故紛争処理センターに和解あっせんを申立てたり、裁判所に対して調停を申立てたり、最終的には訴えを起こすなどして裁判で決着をつけることになります。
被害者の負った被害が大きいほど、賠償金は高額となります。
交通事故の賠償金問題は、示談交渉で解決する場合が多いですが、加害者側が嘘をつくなど不誠実な対応を取っていた場合、示談がまとまる可能性は低いでしょう。
この場合、被害者は裁判で加害者側の嘘を証明すれば、慰謝料の増額事由にすることもできます。

(3)行政上の責任

行政上の責任とは、警察や公安委員会から運転免許の取消し・停止などの処分を受けることをいいます。
これは、主に運転免許に関する処分であり、どのような処分を受けるかは、加害者の過失の程度によって決まります。
例えば、事故時に酒気帯び運転(呼気1L中のアルコール濃度0.25mg以上)をしていた場合は、一発で免許取消しとなってしまいます。

【まとめ】示談交渉や賠償請求については弁護士にご相談ください

交通事故では、事故の瞬間は気にならなかったさまざまな問題が後から浮上することあります。
事故によって心身ともに疲弊している状態で、加害者との示談交渉をするとなると、ストレスも大きくなります。日常生活に悪影響を及ぼすこともあるでしょう。
特に、加害者側が事故に関して嘘をついている場合、嘘であることを証明するのは非常に負担が大きくなります。
また、加害者に対して請求できる慰謝料額の算定方法も複雑です。
弁護士は、面倒な加害者側との示談交渉や、被害者が有利となるような証拠集めなどを被害者に代わってすることができます。
したがって、交通事故にあったら早めに弁護士に相談するのがおすすめです。
交通事故の賠償請求については、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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