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保育士の残業時間が多い理由5選&残業代未払いの問題点と解決方法

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kiriu_sakura

「保育士として働いているけれど、残業時間が多くて困っている。
残業時間が多いだけならまだしも、残業代もしっかりと払われていないみたい。
私が行っている仕事は保育業務以外にもたくさんあるけれど、これらには十分に残業代が支払われなくてもいいものなのかな。
保育士の残業に対しても、残業代が支払われないのか知りたい。
そして、できるなら残業代を請求したい!」

保育士の方の保育業務以外の業務についても、残業代は発生します。
そして、そのような残業代が未払いになっている場合には、弁護士に依頼して請求することがおすすめです。

この記事では次のことについて弁護士が解説します。

  • 保育士の長時間労働・残業の実態とは?
  • 保育士の残業が多い理由5選
  • 保育士の残業代が発生する業務と未払い残業代の請求方法
この記事の監修弁護士
弁護士 髙野 文幸

中央大学卒、アディーレ入所後は残業代未払いの案件をメインに担当し、2018年より労働部門の統括者。「労働問題でお悩みの方々に有益な解決方法を提案し実現すること」こそアディーレ労働部門の存在意義であるとの信念のもと、日々ご依頼者様のため奮闘している。東京弁護士会所属。

保育士の長時間労働・残業の実態とは?

保育士の勤務体系や保育士の労働時間のデータについてご説明します。

(1)保育士の勤務体系とは?

保育士の働き方には、時間固定制とシフト制の2種類があります。

(1-1)時間固定制

時間固定制とは、「9~17時」「10~18時」のように、時間帯を固定で決めて勤務する働き方のことです。
時間固定制を選ぶ保育士の方は、家事と仕事の両立を望む保育士の方などが多いです。

(1-2)シフト制

シフト制は、主に1日8時間、週休2日などでシフトを組んで働く働き方です。
シフトには、主に次のものがあります。

  • 早番:7~16時
  • 中番:8~17時
  • 遅番:10~19時

基本的には、開園時間の中でこのような早番・中番・遅番の3交代制をとっている園が多いようです。
もっとも、より勤務時間を細かく区切り、4交代制や5交代制、7交代制にしている園もあります。

(2)保育士の労働時間はどれくらい?

2019年の「賃金構造基本統計調査」のデータによると、保育士の所定内実労働時間数は163時間でした。
これは、月20日勤務として計算すると1日約8時間となる数字です。
一方、超過実労働時間数は4時間という結果でした。

データ上では保育士の労働時間は飛び抜けて多いことはありません。
しかし、実際に保育園で働く保育士は「サービス残業」が多いため、必ずしも正確な残業時間がこの統計データに反映されているとはいえない可能性があります。

参考:賃金構造基本統計調査令和元年以前 職種DB第1表|統計表・グラフ表示|政府統計の総合窓口

保育士の残業が多い理由5選

統計データでは労働時間が飛び抜けて多いわけではないというけれど、実際には残業ばかり。
どうしてこんなに残業が多いのかなあ。

保育士の方の残業が多い理由には、いくつか代表的なものがあります。
これらについてご説明します。

保育士の残業が多い理由には、次のものがあります。

  • 日常的な業務量が多すぎる
  • イベントの準備が大変
  • 仕事の持ち帰りがある
  • 会議や研修が多い
  • 定時に帰れない雰囲気や環境がある

(1)日常的な業務量が多すぎる

保育士の方の残業が多い理由として、第一に、日常的な業務量が多すぎることが挙げられます。

保育士の方の業務の中核は、子どもたちを相手にする保育業務です。
しかし、この保育業務のほかにも、さまざまな事務作業があるのが一般的です。

例えば、保育業務以外の事務作業としては、次のようなものがあります。

  • 保護者とやりとりをする連絡帳の記入
  • 「クラスだより」の作成
  • 保育計画の作成
  • 保育日誌の作成

通常、保育士の方は、開園時間中は子どもから目を離せません。
このため、これらの事務作業は、閉園後に行うしかありません。
このように、保育業務以外の事務作業の存在が、保育士の方の残業を多くしている一因となっているのです。

また、保育士は人手不足の状況にあることが一般的です。
保育園によってはギリギリの人数で運営しているケースもあります。
これにより、1人あたりの負担が大きくなり、業務量が多くなることも、残業が多くなる要因であるといえます。

(2)イベントの準備が大変

イベントの準備が大変だということも、残業が多い理由のひとつです。
保育園では、単に保育業務を行っているわけではありません。
季節に合わせて、運動会やお遊戯会、クリスマスなどの行事やイベントが多くあります。

これらのイベントや行事に関連して、次のことがらのようにやることが山のようにあります。

  • 企画書の作成
  • 打ち合わせ
  • 道具や材料の準備
  • 装飾

イベントの準備は、通常業務と並行して行われるものです。
このため、イベントの準備が発生すれば、そのために残業せざるを得ない保育士の方も多いです。

(3)仕事の持ち帰りがある

保育士の方の残業は、園内で行われるものだけではありません。
こなさなければならない仕事を自宅に持ち帰ることも多くあります。

例えば、次のような仕事は自宅に持ち帰って作業をすることが多いです。

  • 「クラスだより」の作成
  • 保育日誌の作成などの事務作業
  • イベント行事の準備など
  • 園児を指導するために必要な歌やダンスなどの練習

通常の勤務時間中は、保育業務や保護者対応に追われて事務作業に手がまわらないことも多いです。
さらにそのうえ、保育園から残業しないよう指示される場合もあります。

このような場合には、保育園に残って正規の残業として作業に取り組むことができません。
やむなく自宅に仕事を持ち帰らなければならない状況になることも多くあります。

(4)会議や研修が多い

保育士の方は、保育業務などの通常業務を終えたあとに、会議や研修を行なうことがあります。
これらは、保育士の技術を高めるためとして参加が強制されていることも多いです。
会議や研修は、定期的に実施される場合もあります。

また、保育士の方は、園内の会議や研修だけでなく、外部で実施される研修会に参加する場合もあります。
保育園によっては、これらの会議や研修の参加も強制されているにもかかわらず、残業代が支給されずにサービス残業になっていることもあります。

(5)定時に帰れない雰囲気や環境がある

保育士が残業せざるを得ない原因は、業務量が多いなどといった物理的なものだけとは限りません。
例えば、園長や主任、先輩が残業していると、それより先に帰ることはできない雰囲気だという職場も多くあります。
そのような職場では、先輩らが残業しているために自分も残業しなければならないという空気のため、定時で上がることができずに残業をしているケースも多くあります。

保育士の残業代が発生する業務と未払い残業代の請求方法

保育士の方の本来は残業代が発生する業務や、未払い残業代の請求方法についてご説明します。

(1)残業代が発生するケース

残業代は、「1日8時間・週40時間」の法定労働時間を超えて残業した場合に発生します。
このような法定労働時間を超えた残業に対しては、残業代(割増賃金)が発生します。

労働時間に該当する時間とは、「保育園の指揮命令下に置かれている時間」のことです。
このため、本来の保育業務だけが労働時間に該当するわけではありません。

「保育園の指揮命令下に置かれている時間」にあたるのであれば、保育業務以外の事務作業などについても、労働時間と認められて残業代がもらえる可能性があります。

未払いとなっている残業代を取り戻す方法について、詳しくはこちらをご覧ください。

未払い残業代を取り戻す方法とは?残業代請求で準備すること

保育業務以外の事務作業のうち、ここでは、次の3つの残業代が発生するケースについてご説明します。

  • 定時に終わらない業務量による残業
  • 持ち帰り残業
  • 休憩時間中の業務

(1-1)定時に終わらない業務量による残業

業務量が多いために定時で自分の業務が終わらず、残業せざるを得ない場合、残業代が発生する可能性が高いです。
このような状況での残業は、雇い主である保育園の指揮命令下に置かれて業務を行っているものとみなされる可能性が高いからです。

(1-2)持ち帰り残業

自宅に仕事を持ち帰って残業をしなければならないこともある。
自宅で仕事をしているのだから、残業代は出ないのかな。

そんなことはありませんよ。
たとえ自宅であっても、残業をしている以上は残業代が出ます!

自宅に仕事を持ち帰ると残業代は出ないと考えてしまう方も多くいます。
ですが、自宅への持ち帰り残業も、条件によっては残業代が発生します。

例えば、次のような場合には、残業代が発生する可能性が高いです。

  • 保育園から、自宅への持ち帰り残業をしてでも仕事を終わらせるよう指示があった
  • 仕事を自宅へ持ち帰らないと締切までに終わらないという事情があった
  • 自宅への仕事の持ち帰りを保育園側が認識しながら黙認していた

なお、自宅への持ち帰り残業について残業代を請求したい場合には、保育園から指示があったことや、自宅でどれくらいの時間を作業したかについて、記録を残したり証拠を確保しておくことが大切です。

証拠には、例えば次のようなものがあります。

  • 持ち帰り残業の指示を受けたメール
  • 持ち帰り残業の事実及びそれに要した時間などを記した業務日報

持ち帰り残業の場合であっても、使える証拠はさまざまなものがあります!

(1-3)休憩時間中の業務

休憩時間中であっても、なんらかの業務をしなければならないことがあります。
休憩時間中でもなんらかの業務を行なっている場合には、休憩時間であっても労働時間に該当する可能性があります。

休憩時間とは、「業務から完全に離れることが保障された時間」のことです。
このため、業務を行わらなければならず、完全に離れることができない時間については、休憩時間ではなく労働時間とみなされることがあるのです。

保育園の休憩時間は、園児の昼寝時間のことも多いです。
昼寝時間であることを理由として、子どもの寝かしつけをしたり子どもたちの側にいるようにという指示がある場合もあります。
このような場合には、保育園の指揮命令を受けて一定の作業を行っていることから、労働時間になるでしょう。
労働時間にあたる以上は、残業代を請求することが可能となります。

(2)保育士が未払い残業代を請求するなら弁護士に相談・依頼しましょう

保育園に未払い残業代を請求するなら、弁護士に相談・依頼することがおすすめです。

残業代請求を弁護士に依頼するメリットは、次のようなものがあります。

  • 弁護士が保育園と全てのやりとりをしてくれるので、保育園とやりとりを直接する必要がなくなり、やりとりに伴うストレスが軽減される。
  • 保育士として行った業務について、保育業務以外についてもどの業務について残業代を請求できるかを弁護士が的確に判断してくれて、もれなく残業代を請求してくれる。
  • 交渉だけでは解決せず、裁判手続きを取ることになった場合にも、弁護士が一貫して裁判手続きの代理などサポートをしてくれる。

残業代請求は、ご自身で行うことも一応は可能です。
ですが、どの時間について残業代が請求できるかを判断したり、残業代の複雑な計算が必要となったりするなど、残業代請求にはご自身で行うには大変な点も多くあります
また、保育士の方であれば通常はとても忙しいため、残業代請求の手続きをご自身で行うことには限界があります。

このようなことから、残業代請求は弁護士に依頼するのが適切であるといえるでしょう。

ご自身で残業代の交渉をするのは、とても勇気がいることであり、難しいです。
弁護士が保育園と全てのやりとりをしてくれるのは、とても大きなことです。
このため、残業代の交渉は弁護士を通して行うのがもっとも賢い方法であるといえます。

【まとめ】保育業務以外でも残業代請求できる業務はたくさんある

この記事のまとめは次のとおりです。

  • 保育士の労働時間は、統計データ上は飛びぬけて多いということはない。
    しかし、実際にはサービス残業が多くあると推測されるため、統計データ以上の労働時間を働いている可能性がある。
  • 保育士の残業が多い理由には、日常的な業務量が多すぎるなどのことがある。
  • 保育士の残業代は、持ち帰り残業や休憩時間中の業務についても発生することがある。
  • 保育士が未払い残業代を請求するなら弁護士に依頼することがおすすめ。
    弁護士が全ての交渉を行ってくれるため、保育園とやりとりを直接するストレスが軽減されるなどのメリットがある。

保育士は、子どものために働くとても大切な仕事です。
そのような大切な仕事に対して、残業代が適切に払われていなければ、保育士としても十分なクオリティの仕事をすることができません。
子どものために一生懸命に働くことと、残業代を請求することとは、決して矛盾することではありません
ぜひ働いた分の残業代は保育園に対して請求するようにしましょう。

残業代請求でお悩みの方は、労働問題を取り扱う弁護士にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 髙野 文幸

中央大学卒、アディーレ入所後は残業代未払いの案件をメインに担当し、2018年より労働部門の統括者。「労働問題でお悩みの方々に有益な解決方法を提案し実現すること」こそアディーレ労働部門の存在意義であるとの信念のもと、日々ご依頼者様のため奮闘している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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