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みなし残業代制とは?未払い残業代の計算方法について解説

作成日:
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「みなし残業」「みなし残業代制」という言葉は聞いたことがあっても、その正確な意味・内容についてはあまりよく分からない、という方は多いのではないでしょうか。
ましてや、会社がみなし残業代制を導入している場合に、残業代がどうやって計算されているのかという点になると、すべて「会社任せ」ということになってしまいがちです。

しかし、本来もらえるべき残業代がもらえず、未払い残業代のせいで損をすることがないように、自分でもしっかりチェックしておくことが大切です。

今回は、みなし残業代制とはどういうものか、その制度のもとで未払い残業代の有無・金額はどのように計算されているのかといった点について、解説していきます。

みなし残業代制の概要

みなし残業代制とは、労働者の実際の残業時間にかかわらず、毎月一定時間の残業をするものと企業が想定して、それに対応した固定額の残業代(みなし残業代)を設定し、そのみなし残業代を給与に含めて毎月支給する制度のことをいいます。

この制度が適用されていると、あらかじめ定められていたみなし残業時間を超過して労働をした場合は、別途、超過した部分に相当する残業代が支給されます。

みなし残業代制は、毎月ある程度の残業が見込まれる企業などで採用されることが多くなっています。

残業代の計算方法

それでは、残業代の計算方法について解説していきましょう。

(1)基礎時給を計算する

まず、労働者の基礎時給を計算します。
基礎時給とは、残業代の単価となる1時間あたりの賃金のことです。
基礎時給は、以下のようにして算出されます。

基礎時給=(月給-みなし残業代-除外賃金)÷(月の平均所定労働時間)

除外賃金とは、家族手当、通勤手当、住宅手当など、業務と関係ない個人の事情に基づいて支給される手当や、ボーナスのような1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金などのことです。これらの除外賃金は、基礎時給の計算からは除かれることとされています(労働基準法37条5項、同施行規則21条)。

第1項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は参入しない。

引用:労働基準法37条5項

法第37条第5項の規定によって、家族手当及び通勤手当のほか、次に掲げる賃金は、同条第1項及び第4項の割増賃金の基礎となる賃金には参入しない。
1.別居手当
2.子女教育手当
3.住宅手当
4.臨時に支払われた賃金
5.1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金

引用:労働基準法施行規則21条

(2)残業代の総額を計算する

次に、残業代の総額を計算します。
残業代の総額は、以下のようにして算出されます。

残業代の総額=基礎時給×割増率(1.25)×残業時間

1日の労働時間が8時間を超過した場合、及び、1週間の労働時間が40時間の割増率は1.25とされます。

(3)未払い分の残業代を計算する

そして、未払い分の残業代を計算します。
未払い分の残業代は、以下のようにして算出されます。

未払い分の残業代=残業代の総額-実際に支払われた残業代(みなし残業代を含む)

この計算の結果、差額としてプラスの金額があれば、その金額が未払い分の残業代となります。

みなし残業代制が違法となるケース

ここでは、みなし残業代制が違法となるケースについて解説していきます。

(1)みなし残業代の金額・時間が明確でない

みなし残業代制を導入する場合には、給与に含まれる残業代について、その「金額」「みなし残業時間」「残業に対する対価として支払われる旨」が明確にされている必要があります。
これらが明確でない場合、みなし残業代制は違法となります。

(2)みなし残業代制について、労働者の同意・労働者への周知がない

みなし残業代制を導入する場合には、使用者が、労働者と締結する労働契約にみなし残業代制を導入する旨を明記した上で、個別に労働者の同意を得るか、あらかじめ就業規則や賃金規程に明記して全従業員に周知する必要があります。

事後的に就業規則や賃金規程を変更してみなし残業代制を導入することは、制度の内容次第では、労働条件の不利益変更(労働契約法9条、10条)に該当する可能性があります。労働条件の不利益変更は、変更に合理性があるなどの要件をクリアしていないかぎり、違法となります。

そのため、就業規則や賃金規程の変更によってみなし残業代制を導入する際には、制度設計について弁護士に確認しながら検討を進めるのが安全です。

(3)みなし残業代を超過した分の残業代が未払い

みなし残業代制では、みなし残業時間を超過して労働した場合は、その超過時間分に対応した残業代が発生するため、それを別途、労働者に支給しなければいけません。
超過した分の残業代が未払いの場合は、違法となります。

(4)みなし残業時間が労働基準法の規定を超過している

時間外労働の上限は、原則として、月45時間または年360時間とされています(労働基準法36条4項)。
また、原則である月45時間を超えることができるのは、年6回までと定められています。

これを超過してみなし残業時間・みなし残業代が設定されるのは違法となります。

また残業は、36協定によって定められた範囲でのみ認められることになります。

参考:時間外労働の上限規制 わかりやすい解説|厚生労働省

休日出勤・深夜労働の残業代もみなし残業代に含まれる?

ここでは、休日出勤・深夜労働の残業代(休日労働手当、深夜労働手当)もみなし残業代に含まれるのかについて解説していきます。

(1)休日出勤の場合

休日出勤の場合は、休日出勤した日が、法定休日にあたるかどうかで扱いが変わります。
休日労働手当の支給対象は、法定休日における労働のみであるためです。

使用者は、労働者に対して、休日を「週に1日以上」または「4週間に4日以上」与える必要があります(労働基準法35条1項、2項)。これを「法定休日」といいます。

1項 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも1回の休日を与えなければならない。

2項 前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。

引用:労働基準法35条

土日が休みの会社では、土日のいずれかを法定休日にし、それ以外を法定外休日とすることになります。法定休日が特定されていない場合は、週(日~土の順番)のうち最も後に来る土曜日が法定休日となります。

特定の曜日が定休日の場合は、その曜日を法定休日とすることも可能です。

時間外労働手当と休日労働手当の合計がみなし残業代を超える場合には、超えた部分を別途労働者に支給しなければなりません。

(2)深夜労働の場合

深夜労働とは、22~5時までの時間に労働することをいいます。

深夜に時間外労働した場合の割増率は、基本給の1.5倍となっています。
これは、通常の時間外労働の割増率(1.25)に、深夜労働の割増率(+0.25)が上乗せされるため、深夜残業代が基本給の5割増しになるという計算の結果です。

時間外労働手当と休日労働手当の合計がみなし残業代を超える場合には、超えた部分を別途労働者に支給しなければなりません。
つまり、実際の労働時間がみなし残業時間内であっても、深夜残業代がみなし残業代を超過した場合には、超過分が別途支払われることになります。

【まとめ】みなし残業代制でお悩みの方は弁護士にご相談ください

企業がみなし残業代制を採用している場合には、採用している旨が就業規則や賃金規程、雇用契約書に明記されています。自分の働いている会社がみなし残業代制を採用しているか、それが法律上有効かどうかがはっきり分からないような場合には、一度確認してみましょう。

みなし残業代制では、みなし残業代に相当すると想定されている労働時間を超過して労働が発生した場合には、超過した分の残業代が別途支給されることになっています。

みなし残業代制でお悩みの方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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