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社会的制裁を不倫相手に与えられる?合法的な方法を弁護士が解説

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不倫された被害者から、「不倫相手を許せないから、職場に不倫の事実を伝えたい」「不倫相手の両親に不倫したことを伝えたい」「法律上の問題はないか」という相談をお受けすることは少なくありません。
このような行為を行えば、不倫相手の評判や信頼を傷つけることができますので、感情的には満足できる部分もあるかもしれません。
しかしながら、このような社会的制裁は法律上問題となる行為ですので、衝動的に行うことは絶対にやめるようにしましょう。
今回は、社会的制裁とは何なのか、社会的制裁を不倫相手に加えられるのか、合法的方法は何かなどについて、弁護士が解説します。

社会的制裁とはどのようなもの?

社会的制裁とは、何らかの問題行為に対して、社会構成員から加えられる制裁のことを指します。
社会的制裁は、通常犯罪行為を行った者に対してなされることが多いです。
具体的には、犯罪行為を行ったとして逮捕された際にマスコミによる実名報道がなされ名誉や社会的地位を失ったり、報道されたために勤めていた会社に解雇されたり自主退職せざるを得なくなったりして仕事を失ったり、地域で生活しづらくなって引っ越しを余儀なくされたり、家族の信頼を失って離婚せざるを得なくなったりする、ということがあげられます。

不倫した者に対して考えられる社会的制裁とは

配偶者に不倫をされて精神的に苦しむ方の中には、不倫をした配偶者や不倫相手に、このような社会的制裁を加えて同じように苦しんでほしいと考える人もいます。
犯罪者と同じように、不倫をした当事者に社会的制裁を加えることは可能なのでしょうか。

(1)不倫トラブルにおける社会的制裁の種類

不倫した当事者が受けうる社会的制裁としては、次のようなものが考えられますが、不倫されたからといって、社会的制裁をすることが正当化されるものではありません。
後で詳しく説明しますが、中には、逆に犯罪行為となったり、相手方に損害賠償を支払う責任を負ったりするものもありますので、自分のためにも、感情的になって行動することは厳に控えるようにしましょう。

  • 不特定多数や職場、友人、コミュニティなどに不倫の事実を伝えて名誉・評判を傷つける。
  • 不倫相手も既婚者の場合、不倫相手の配偶者に不貞の事実を伝えて夫婦仲を悪化させる。
  • 職場不倫の場合、一方に仕事を辞めてもらう。
  • 近所の不倫の場合、引っ越してもらう。
  • 不倫により受けた精神的苦痛に対して、慰謝料の支払いを請求する。 など

(2)慰謝料を請求する場合、社会的制裁とのバランスを考えることも必要

不倫された配偶者は、法的に、不倫した配偶者及び不倫相手に対して、慰謝料の支払いを求めることができる可能性があります。
不倫された配偶者に法的に認められた権利は、慰謝料の請求のみです。したがって、法的に、不倫相手に対して、仕事を辞めることを要求したり、引っ越しを要求することはできません。
しかしながら、不倫相手に希望として伝えて、交渉により、自主的に仕事を辞めてもらったり、引っ越してもらうことはできることがあります。
その場合、不倫相手は、法的に負う責任のない、仕事を辞めるという不利益や引っ越して環境が変わったり費用がかかるという不利益を受けることになりますので、それを考慮して、慰謝料の金額を相場より下げたり、請求自体を辞めるということも考えられます。

また、不倫相手の職場や、家族に不倫の事実を伝えると、不倫相手の名誉を毀損するものとして刑法上の名誉毀損罪が成立する可能性があり(刑法230条1項)、加えて民法上の不法行為(民法709条)に該当することもあります。
名誉棄損罪で有罪となった場合の刑罰は、3年以下の懲役もしくは禁錮又は50万円以下の罰金です。
民法上の不法行為とされると、不倫相手に対して慰謝料を支払う責任を負うことになりますので、不倫相手に不倫の慰謝料を請求したとしても、相場よりも減額されることが予想されます。

不倫の慰謝料の相場は、不倫が原因で離婚して100万~300万円ほど、離婚しないと数十万~100万円ですが、不倫相手が社会的な制裁を受けていると、慰謝料を判断する考慮要素とされることがあり、結果的に相場以下の慰謝料となることもあります。

(3)不倫は犯罪?

犯罪とは、法によって刑罰での制裁が科される行為のことをいいます。
基本的に、不倫は犯罪ではないので、刑事上の責任を問われることはありません。
例外的に、18歳未満の未成年者と不倫をした場合には、各自治体の定める青少年保護育成条例に違反し、刑事罰を受ける可能性があります。

不倫相手に与える社会的制裁と注意点

不倫をされた配偶者が、不倫相手に加えたいと考えることの多い社会的制裁を3つ紹介します。
一例として紹介しますが、すでに述べたように、中には刑法上の犯罪に該当しうる行為や、不法行為が成立して慰謝料を支払う責任を負うような行為もあり、そのような行為は決してお勧めするものではありません。

(1)慰謝料を請求する

肉体関係を伴う不倫は、不貞行為として、民法上の不法行為(民法709条)に該当します。
配偶者に対しては、不貞行為の存在が明らかであれば、基本的に慰謝料を請求することができます。

不倫相手に慰謝料を請求する場合には、不貞行為の存在に加えて、不貞相手が、「付き合っている人が既婚者であること」について知っている(故意)、又は知らなくても注意すれば知ることができたし知るべきであった(過失)という事情が必要です。

既婚者であることを知らなかった場合や、注意しても知ることができなかった場合には、法的に不貞行為の責任を負わせることは適切ではありませんので、法律上、この故意・過失が必要とされています。

このように、不法行為の被害者である不倫された配偶者は、加害者である不倫した配偶者及び不倫相手に対して、慰謝料を請求することができます。
請求する相手方は選ぶことができますので、すぐに離婚せず夫婦関係の修復を選択する場合には、不倫相手にだけ慰謝料を請求する方も多いです。
不倫相手に、きちんと慰謝料を請求し、不法行為の責任を自覚してもらい、経済的な出費を負わせることは、社会的制裁の一種といえるでしょう。
そしてこの慰謝料を請求する権利は、被害者に法律上認められていますので、適切に行使する限り、犯罪や不法行為が成立することはありません。

(2)不倫相手の会社に報告する

不倫当事者が同じ会社や関係企業で働いている場合、不倫された側が、仕事で接点を持つことを心配するあまり、職場の上司や人事に対して、不倫の事実を伝えてしまうことがあります。
また、別々の会社で働いていたとしても、不倫された側が、怒りのあまり、不倫相手の勤務先に不倫の事実を伝えてしまうことがあります。
職場に不倫の事実が伝わった結果、不倫当事者は、職場での名誉や信頼を傷つけられ、自主退職せざるをえなかったり、職場から転勤など事実上の不利益処分を受ける可能性があります。
このように、不倫相手の会社に報告することは社会的制裁にはなりますが、相手の名誉を毀損する行為として、刑法上の犯罪(名誉毀損罪)となったり、不法行為が成立するおそれがあり、結局自分の不利益として返ってきますのでやめた方がよいでしょう。

裁判例においても、不倫された側が、不倫相手の勤務先に対して複数回架電・投書して不貞行為の事実を告げた行為には不法行為が成立するとして、慰謝料を支払うよう命じた判決もあります。

(3)不倫相手の家族に報告する

不倫された側が、不倫の事実により夫婦関係や家族関係を破壊され、精神的に苦しんでいるのに、不倫相手の家族が何もしらず幸せに暮らしているのが許せないという心情を吐露することがあります。
そのような気持ちから、実際に不倫相手の家族や両親に、不貞行為の事実を伝えてしまう方もいます。
その結果、不倫相手は家庭内での信用を失い、夫婦関係が悪化して離婚したりすることもありますので、不倫相手への社会的制裁にはなるでしょう。

しかしながら、不倫相手の家族に不倫の事実を伝えることは、勤め先に伝えるのと同じように、名誉毀損や不法行為となる可能性があります。名誉毀損や不法行為までは成立しなくても、慰謝料を減額する事情として考慮されることがあります。
また、不倫相手の配偶者が不貞の事実を知れば、自分の配偶者に対して慰謝料を請求してくる可能性もあります。
結局、自分が不利益を被ることになりますので、不倫相手の家族に伝えることもやめた方がよいと考えられます。

配偶者に与える社会的制裁と注意点

不倫をされた配偶者が、不倫をした配偶者に加えたいと考えることの多い社会的制裁を3つ紹介します。
不倫相手に加えたいと思う社会的制裁は、会社や家族への不倫の告知が多いのですが、配偶者にその社会的制裁を加えると、仕事を失って慰謝料や生活費を支払うことができなくなるおそれがあり、結局不倫をされた配偶者自身が経済的に困ることになります。
したがって、不倫をした配偶者に対しては、別の社会的制裁を検討することが多くなります。

(1)離婚を請求する

不貞行為は、法定の離婚事由ですので(民法770条1項1号)、不倫をした配偶者が離婚を拒否したとしても、最終的に裁判所で離婚が認められる可能性があります。
したがって、不倫をした配偶者が「離婚までしたくない」「やっぱり家族が大事」と思っているような場合には、不貞行為を原因として、離婚を請求することが配偶者に対する社会的制裁となるでしょう。
しかしながら、離婚後は、自分が未成年の子どもを引き取れば相手方に養育費を請求することができますが、基本的に自分の生活費は自分で稼ぐ必要があり、経済的に自立する必要があります。
長期的にみると、すぐに離婚せずに生活費をもらっていた方が、安定的な生活ができることもあります。
離婚をする際には、離婚後の生活や財産分与など、考えなければならないことがありますので、十分に検討してから判断するようにしましょう。

(2)親権を失わせる

離婚する際には、親のどちらが未成年者の子どもの親権者となるか決めなければなりません。
日本の親権制度は、婚姻中の父母は共同親権者となり、親権を共同行使することができますが(民法818条1項、3項本文)、離婚後は単独親権となるためです(民法819条)。
基本的に離婚後は親権者が子どもと共に住むことになり、親権者とならない親は、養育費を支払う法的責任があり、話し合ったうえで月1回程度子どもと面会する程度しか子どもと会えなくなってしまいます。
したがって、不倫をした配偶者が、「子どもと離れたくない」と考えている場合には、離婚して親権を得ることは、配偶者に対する社会的制裁となるでしょう。

しかしながら、親権は「子の利益のために」行使すべきとされており(民法820条)、どちが親権者となるかは、子の利益の観点から話し合いで決めるべき事柄です。
過去育児の実績がなく、将来の育児する能力や意欲がないのに、配偶者を苦しめることを目的として親権を主張して親権者となるのは、子の利益の観点からして適切ではありません。

夫婦で話し合って親権者を決めることができない場合は、離婚調停のなかで親権者指定についても申立てて話し合い、必要な調査を経て話し合いによる解決を目指します。
調停でも親権者について話し合いが成立しない場合には、審判や訴訟において親権者を定めることになります。

(3)慰謝料を請求する

不倫をした配偶者と離婚するしないにかかわらず、不倫をした配偶者に対しては慰謝料を請求することができます。
離婚をしない場合には、夫婦の家計が同一であると、慰謝料を請求したとしても結局家計から出費されることになります。
そのため、離婚しない夫婦では、実際には慰謝料を請求する人は多くはない印象ですが、法律上請求することは問題ありません。
慰謝料の相場は、不倫が原因で離婚した場合は100万~300万円程度、離婚しない場合は数十万~100万円程度です。
交渉により、相場より上がることも下がることもあります。

合法的に社会的制裁をするには弁護士に依頼することがおすすめ

不倫をされて精神的に傷つき、配偶者や不倫相手に対して怒りを感じ、両者に社会的制裁を加えたいと思う気持ちは理解できます。
しかしながら、感情的になって行動してしまうと、自分が犯罪者となったり、不法行為を行って逆に不倫相手に対して慰謝料を支払う責任を負ったりする事態に発展してしまうおそれがあります。
専門家である弁護士に相談して、慰謝料を請求するなど、合法的な社会的制裁をする手段を選択するようにしましょう。

【まとめ】不倫や浮気による合法的な社会的制裁については弁護士に相談

不倫された配偶者に法的に認められた権利は、不倫をした配偶者及び不倫相手に対する慰謝料の請求のみです。
不倫相手に対して、職場や家族に不倫をした事実を伝えるなどして社会的制裁を与えたいと考えてしまう気持ちは理解できますが、結局自分が不利益を負うことになりますので、決してお勧めしません。
不倫相手に対して、しっかりと不倫したことを自覚して反省し、責任を負ってほしいと思うのであれば、法的に認められた慰謝料請求の権利を行使することが一番です。
自分では交渉方法がわからない、直接不倫相手と話し合いたくないということであれば、弁護士に依頼して代わりに交渉してもらうこともできます。
不倫や浮気でお悩みの方はアディーレ法律事務所へご相談ください。

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