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相続放棄をする5つの理由と申述書への書き方を弁護士が解説

作成日:更新日:
LA_Ishii

「相続に関わりたくないから相続放棄をしたいと考えているけれど、こんな理由で相続放棄できるのかな?」

実は、相続放棄の理由に制限はありません。
このため、「相続に関わりたくないから」という理由でも、相続放棄することはできます。

このことを知っていれば、相続放棄の理由に悩んで相続放棄をためらってしまうことがなくなります。

この記事では、次のことについて弁護士が解説します。

  • 相続放棄の理由に制限はないこと
  • 具体的な相続放棄の理由5つ
  • 相続放棄を自分でやる場合の理由の書き方
この記事の監修弁護士
弁護士 重光 勇次

弁護士 重光 勇次

アディーレ法律事務所

同志社大学、及び、同志社大学法科大学院卒。2009年弁護士登録。アディーレに入所後、福岡支店長、大阪なんば支店長を経て、2022年4月より商品開発部門の統括者。アディーレがより「身近な法律事務所」となれるよう、新たなリーガルサービスを開発すべく、日々奮闘している。現在、神奈川県弁護士会所属

相続放棄の理由に制限はない

相続放棄をするためには何かしっかりとした理由が必要なのではないですか?

いいえ、そんなことはありません。
相続放棄の理由に制限はなく、どのような理由であっても相続放棄をすることはできます。

相続放棄をするかどうかは、基本的には相続人が自由に決められます。
相続放棄をする理由にも、制限はありません。

具体的な相続放棄の理由5つ

ここからは、実務上よくある相続放棄の理由5つをご紹介します。
なお、これからご紹介する理由以外のことを理由に相続放棄することもできます。

  • 借金しかない・プラスの財産よりも借金のほうが多い
  • 借金があるかどうかは分からないが不安
  • 故人と疎遠なので相続に関わりたくない
  • 特定の相続人に遺産を相続させたい
  • 他の相続人とすでに縁を切っている

理由1|借金しかない・プラスの財産よりも借金のほうが多い

「借金しかない」「プラスの財産よりも借金のほうが多い」という場合に相続してしまうと、相続人自身の財産から被相続人(亡くなった方)の借金を返す責任を負うことになります。
このような場合には、相続放棄をしてしまえば、借金を返す責任を負うことがなくなります。

もっとも、このような場合でも、道徳心や倫理的な責任感からあえて借金も相続して借金を返済する人もいます。
また、自分が相続放棄をして次順位の相続人が相続することになれば亡くなった方に借金があったことが分かってしまうため、他の親族に亡くなった方の借金を知られたくないということで相続放棄をしない人もいます。

とはいえ、「借金しかない」「プラスの財産よりも借金のほうが多い」という場合には、相続放棄をして借金を返す責任から逃れるほうが経済的負担も減り、おすすめです。
特別な理由がない限りは、相続放棄をするのがよいでしょう。

理由2|借金があるかどうかはわからないが不安

「被相続人に借金があるかどうかは分からないが、不安なため相続放棄をする」というケースもあります。

もっとも、いったん相続放棄をしてしまうと、あとから実は財産があったということが分かったとしても、相続放棄を撤回することはできません。

借金があるかどうかはっきりさせたいのですが……はっきりさせる必要はないのですか?

借金があるかどうかをはっきりさせるためには、被相続人の財産をしっかりと調査しなければなりません。
亡くなった方の財産調査は、故人しか知らないことも多くあり、大変なことです。
また、いくら調べても最終的には「これ以上の借金はない」と確定させることは困難です。
そうであれば、借金があるかどうかはっきりさせなくても、相続放棄をしてしまうというのもひとつの方法です。

理由3|故人と疎遠なので相続に関わりたくない

「亡くなった方と疎遠なので相続に関わりたくない」というのも、相続放棄の理由のひとつです。
例えば、自分が小さい頃に親が離婚して家を出ていき、数十年会っておらず、そのような親が亡くなったものの疎遠なので相続に関わりたくないというケースもあります。

私が相続放棄をすると、私の家族が代わりに相続に関わることになるのではないですか?

いいえ、そのようなことはありません。
あなたの配偶者はそもそも亡くなった方の法定相続人ではないから、相続することはありません。
また、相続放棄すれば初めから相続人ではなかったこととなるので、あなたの子どもが相続することもありません。

故人の相続に関わりたくないので、相続手続きを何もしないで放置しておけば良いということはありませんか?

相続手続きを何もしないで放置しておくのは不適切です。
また、他の相続人に「私は相続しない。相続にも関わらない」と伝えたり、その旨の書面にサインをしても、相続放棄をしたことにはなりません。
裁判所で相続放棄の手続きを行わなければ、あとで故人の借金の債権者から「借金を返せ」と迫られるリスクもあります。

理由4|特定の相続人に遺産を相続させたい

「特定の相続人に遺産を集中して相続させたい」という理由で相続放棄をするケースもあります。
例えば、両親がすでに亡くなっており、あなたの兄弟姉妹が亡くなったが、その配偶者(子どもがいないものとします)に遺産の全部を相続させたいケースなどがあります。

理由5|他の相続人とすでに縁を切っている

「他の相続人とすでに縁を切っている」ことが理由で相続放棄をするというケースもあります。

例えば、兄弟が両親のすねをかじっていることが理由でその兄弟と縁を切っており、父親が
亡くなって相続についての話し合いが必要であるものの、兄弟に会いたくなく話し合いに参加したくもないため、母親とその縁を切った兄弟とで相続について決めてもらえればよいと思っているケースなどがあります。

相続放棄をしなければ、相続人の一人として遺産分割協議などの相続手続きに関わる必要があります。
他の相続人とすでに縁を切っているのに、遺産を分けるための話し合いなどに関わるのは苦痛だということもあるかもしれません。
相続放棄をすれば、初めから相続人とならなかったものとみなされるので、遺産分割協議などの相続手続きに加わる必要はありません。

「遺産分割協議」とは、遺産を分けるための話し合いのことで、法定相続人全員でどのように分けるのかを話し合います。

相続放棄を自分でやる場合の理由の書き方

相続放棄をするために裁判所に提出する書類を「相続放棄申述書」といいます。
この書面には、相続放棄の理由を記載する箇所があります。

参考:相続放棄申述書|裁判所

相続放棄申述書の理由を記載する欄の中で、該当する理由に丸をつけます。
例えば、「借金しかない・プラスの財産よりも借金のほうが多い」という場合には、「5 債務超過のため。」の項目に丸をつけます。

「債務超過」とは、プラスの財産よりも借金(債務)のほうが多いという意味です。

「放棄の理由」の欄に、1から5までの中で該当する項目がない場合には、「6 その他」の項目に丸をつけて、かっこ内に実際の理由を記載します。
「6 その他」の項目に記載した理由が不適切であるなどの原因で申述が受理されないということはありません。
「6 その他」欄に記載する実際の理由は、簡潔に短く書けばそれで十分です。
細かい事情の説明はいりません。
例えば、事情に応じて次のように書きます。

  • 相続に関わりたくないため
  • 遺産分割協議に関わりたくないため
  • 亡くなった人と縁を切っているため

細かい事情の説明は不要なので、「なぜ相続や遺産分割協議に関わりたくないか」「なぜ亡くなった人と縁を切っているのか」などのことは書く必要がありません。

なお、手書きで小さな字を書くのが難しいなど、かっこ内だけには書ききれない場合には、「別紙記載のとおり」と記入したうえで、理由を記載した別紙を添付するという方法で記載することも可能です。

相続放棄申述書は、戸籍謄本などの必要書類や連絡用の郵便切手などと合わせて管轄の家庭裁判所に持参するか、または郵送して提出します。
管轄の家庭裁判所とは、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所です。

参考:裁判所の管轄区域 | 裁判所 – Courts in Japan

【まとめ】相続放棄はどんな理由でもできる

この記事のまとめは次のとおりです。

  • 相続放棄の理由に制限はなく、どんな理由でも相続放棄することができる。
  • 実務上よくある相続放棄の理由として、「借金しかない・プラスの財産よりも借金のほうが多い」「故人と疎遠なので相続に関わりたくない」などがある。
  • 相続放棄をするために裁判所に提出する書類を「相続放棄申述書」と言い、この書面には相続放棄の理由を記載する箇所がある。
    該当する項目に丸をつけるか、「その他」に丸をつけて簡潔に理由を記載する。

どのような理由であれ、相続放棄をしたいのであれば、相続放棄をするべきです。
無理に相続に関わったり、故人の財産を受け継ぐ必要はありません。

自分で相続放棄の手続きをすることもできますが、弁護士に依頼すれば必要な書類を集める作業なども含めてあなたの代わりに行ってくれます。
関わりたくないと思っている相続のために、書類を集めるなどの作業をするのは、とてもわずらわしいことです。
ぜひ相続放棄を代行している弁護士に依頼して、わずらわしい相続放棄の手続きを代わりに行ってもらいましょう。

アディーレ法律事務所も、相続放棄のご依頼を受け付けています。

アディーレ法律事務所では、相続放棄に関するご相談は何度でも無料ですので、フリーコール「0120-406-848」までご連絡ください。
アディーレ法律事務所に相続放棄をご依頼いただければ、次のことを弁護士が代わりに行います。

  • 戸籍謄本の収集
  • 相続人の調査
  • 裁判所に対して行う相続放棄の申述
  • 裁判所からの照会書に対する対応
  • 相続放棄申述受理通知書の受領
  • 支払いの督促をされている債権者へ相続放棄したことの連絡
  • 後順位相続人へのご連絡およびご説明

これにより、ご依頼者様の負担を減らすことができます。

もし、相続放棄のお手続きが完了しなかった場合(相続放棄の申述が受理されなかった場合)、弁護士費用は、原則として全額返金となりますので、安心してご依頼いただけます。
(※以上につき2022年12月時点)

アディーレ法律事務所では、相続放棄を積極的に取り扱っています。
相続放棄でお悩みの方は、アディーレ法律事務所(フリーコール「0120-406-848」)にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 重光 勇次

弁護士 重光 勇次

アディーレ法律事務所

同志社大学、及び、同志社大学法科大学院卒。2009年弁護士登録。アディーレに入所後、福岡支店長、大阪なんば支店長を経て、2022年4月より商品開発部門の統括者。アディーレがより「身近な法律事務所」となれるよう、新たなリーガルサービスを開発すべく、日々奮闘している。現在、神奈川県弁護士会所属

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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