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労働時間は1分単位での計算が原則!通達による例外も解説

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「アルバイト先で、毎回、15分未満の労働時間が切り捨てられている」

実は、これ違法です。
原則として、労働時間は1分単位での計算が必要であり、1分単位の労働時間を切り捨てることはできないからです。
もっとも1ヶ月単位の時間外労働、休日労働、深夜労働の場合は、通達で例外が認められています。

1分単位での労働時間の計算について弁護士が解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 髙野 文幸

中央大学卒、2006年弁護士登録。アディーレ入所後は残業代未払いの案件をメインに担当し、2018年より労働部門の統括者。「労働問題でお悩みの方々に有益な解決方法を提案し実現すること」こそアディーレ労働部門の存在意義であるとの信念のもと、日々ご依頼者様のため奮闘している。現在、東京弁護士会所属。

労働時間は原則1分単位で計算

労働時間は、1分単位で計算することが原則です。
しかし、通達によって、例外的にこれとは異なる処理が認められる場合があります。

参考:時間外労働・休日労働・深夜労働(Q&A)|厚生労働省 大阪労働局

(1)労働基準法に規定された「賃金全額払いの原則」

労働時間は、1分単位で計算するのが原則です。
労働時間を切り捨てることは、労働基準法第24条の「賃金全額払いの原則」に違反します。
したがって、労働時間を15分単位や30分単位などで切り捨てることは原則として違法です。
就業規則にそのような切り捨ての記載されている場合、原則として就業規則の当該記載部分は労働契約としての効力がなく、切り捨ては無効です。
労働基準法24条に違反した場合には「30万円以下の罰金」という刑事罰も設けられており(労働基準法120条1号)、また、労働基準監督署から是正指導・勧告を受ける場合もあります。

(2)行政通達で例外的に認められている端数処理方法もある

ただし、時間外労働・休日労働・深夜労働の時間については、事務簡便のために、次のような端数処理が認められています。

1か月における時間外労働、休日労働および深夜業の各々の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げること

引用:昭和63年3月14日付通達 基発第150号

すなわち、割増賃金を1賃金計算期間(通常は1ヶ月分)を通算して計算する場合は、残業時間につき、以下の取り扱いが可能です。
30分以上1時間未満→1時間に切り上げ
30分未満→切り捨て

上記取扱いに従った場合は次の通りとなります。

  • 1ヶ月の時間外労働(残業)が10時間20分だった場合、20分を切り捨てて10時間で割増賃金の計算をする
  • 1ヶ月の時間外労働(残業)が10時間55分だった場合は、55分を切り上げて11時間で割増賃金の計算をする

労働時間の端数計算で、常に切り捨てで計算することは、切り捨てられた時間分の賃金が未払となるため認められません(労働基準法第37条)。

労働時間を1分単位で計算してもらえないときの対処法

労働時間が不正に切り捨てられている場合、過去に支払われていない賃金を請求したり、今後は労働時間を正しく計算してもらうように要求したりすることができます。

具体的な対処法をご紹介します。

(1)証拠を集めておく

まずは、労働時間が違法に切り捨てられているという証拠を広く集めることが大切です。
例えばつぎのような証拠を集めましょう。

  • タイムカード
  • 雇用契約書
  • 就業規則
  • 給与明細
  • 時間外労働申請書
  • 実際の出退勤時刻のメモ(毎日、1分単位で正確かつ詳細に記載したもの)
  • パソコンのログなど

(2)会社と交渉する

用意した証拠をもって会社との交渉にのぞみましょう。
働いた分の賃金を受け取るのは労働者の権利なので堂々と交渉に臨んでよいのですが、一人で交渉すると、職場に居づらくなってしまうこともあります。
そのため、同じく残業代を支払われていない従業員を探して共同で交渉したりするなどして、慎重に交渉を進める必要があります。

(3)労働基準監督署に相談する

会社がどうしても交渉に応じなかったり、交渉がうまく進まなかったりする場合は、労働基準監督署に相談するという手段もあります。
労働基準監督署は、会社が労働基準法を守っていない場合、是正指導・勧告をおこなって職場環境の改善を促してくれる機関です。
ただし、労働基準監督署に是正指導・勧告をしてもらうには、時間がかかることがあります。
労働基準法違反があるとされた場合で、労働基準監督署が再三是正勧告をしたにもかかわらずこれを放置した時には、送検(検察官に送致)される可能性はあります。

しかし、ただし、労働基準監督署には、労働者から相談を受けたからと言って、必ずしも、是正指導・勧告等の措置を取る義務はありません(東京労基局長事件(東京高裁判決昭和56年3月26日))。

労働基準監督署に相談に行く際、「事業場が違法行為をしていることを示す明確な証拠」を持参すると、労働基準監督署に動いてもらいやすくなりますので、相談の際は証拠を持参することをおすすめします。

(4)弁護士に相談する

労働時間についてのトラブルは、弁護士にも相談できます。
弁護士に相談すると、現在の状況が法的にどう説明できるか、問題解決のためにどういった証拠を集め、どう対処していくべきかなどの具体的なアドバイスをもらえます。

労働基準監督署は行政機関であるため、しっかりとした証拠がなければ、基本的には是正勧告・指導等に動いてくれませんが、弁護士は、柔軟に依頼を受けて動くことも可能です(※依頼を受けるかどうかは個々の弁護士の判断によります)。

弁護士に未払い賃金請求を依頼すると、労働者に代わって会社と交渉したり、交渉がうまくいかなければ労働審判や訴訟などで代理人として法的な主張をすることが可能です。

【まとめ】労働時間は1分単位で計算するのが原則だが、例外もある

労働時間は1分単位で計算するのが原則です。
ただし、例外として、時間外労働・休日労働・深夜労働の時間について1ヶ月単位で計算した結果、合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、30分以上の端数を1時間に切り上げることは認められています。

毎日、15分未満の労働時間を切り捨てられているなど、違法な計算方法の結果、働いた分の賃金を受け取れていないのではとお悩みの方は、労働基準監督署や弁護士などにご相談ください。

参考:全国労働基準監督署の所在案内|厚生労働省

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