夫の浮気を問い詰めると、謝るどころか開き直られてしまうことがあります。
「素直に浮気を認めて謝ってくれれば、許して仲直りしたい」と思っていても、開き直られてしまうと心の整理がつきにくくなってしまいます。
また、浮気がすでにバレてるにもかからず、「どうして開き直ることができるのか」と不思議に思うことでしょう。
浮気は明らかなのに、認めて謝ることもせず、開き直り・逆ギレしている夫を前にすると、さらに怒りを感じたり、さらに精神的なショックを受けてしまったりすることもあります。
そのような怒りや精神的なショックに任せて感情的になってしまうと、あなたも夫と同じ状態となってしまい、話し合いをすることは困難です。開き直り・逆ギレしてくる夫の心理や対抗方法を知り、なるべく冷静に対処するようにしましょう。
この記事では次のことについて弁護士が詳しく解説します。
- 浮気がバレてるのに開き直る・逆ギレする心理
- 浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレされた場合の対抗方法
法政大学、及び学習院大学法科大学院卒。アディーレ法律事務所では、家事事件ドメイン(現:慰謝料請求部)にて、不貞の慰謝料請求、離婚、貞操権侵害その他の男女トラブルを一貫して担当。その後、慰謝料請求部門の統括者として広く男女問題に携わっており、日々ご依頼者様のお気持ちに寄り添えるよう心掛けている。第一東京弁護士会所属。
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浮気がバレてるのに開き直る・逆ギレする5つの心理
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする夫は少なくありません。
実は、浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする夫には、次のような心理があると考えられます。
【浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする心理】
- 自分だけが悪者になりたくない
- 妻よりも自分の立場の方が上だと思っている
- 浮気したことに罪悪感がない
- プライドが高く、謝りたくない
- 妻との関係が悪化しても構わないと考えている
それぞれ見ていきましょう。
(1)自分だけが悪者になりたくない
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする心理としては、夫が「自分だけが悪者になりたくない」と考えていることがあります。
このような心理を抱く夫は、浮気をした原因は夫自身だけにあるのではないと考えています。
例えば、「妻が妊娠や出産で相手をしてくれなかったから浮気をしてしまった」「浮気相手から言い寄られたから浮気をしてしまった」など浮気をした原因は妻や浮気相手にもあると考えており、夫だけが悪者になるのはおかしいと考えている可能性があります。
(2)妻よりも自分の立場の方が上だと思っている
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする心理としては、夫が「妻よりも自分の立場の方が上だと思っている」ことがあります。
例えば、妻よりも夫の方に発言権があるなど力関係が夫の方が上である場合や妻が専業主婦で経済的に離婚なんてできるわけないと持っている場合などのケースでは、夫は「妻を言い負かすことができれば、浮気も許される」と考えている可能性があります。
そのため、妻を言い負かし、「浮気を許してもらう」「浮気をうやむやにする」ために、妻に対して開き直り・逆ギレをしていることがあります。
(3)浮気をしたことに罪悪感がない
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする心理としては、夫が「浮気をしたことに罪悪感がない」と考えていることがあります。
例えば、「本気ではなく遊びの浮気だったのだから問題ない」「周囲も浮気をしているし、自分がしても問題ない」と考えており、浮気をしたことに罪悪感を抱いていません。
このような夫は「なぜ妻がそんなに怒っているのか」「なぜ妻から責められなければいけないのか」がわからず、開き直り・逆ギレしている可能性があります。
また、過去にあなたから浮気を許された経験があり、今回もあなたに浮気が許されると考えており、浮気をしたことに罪悪感を抱いていない場合もあります。
(4)プライドが高く、謝りたくない
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする心理としては、「夫のプライドが高く、夫が謝りたくないと思っている」ことがあります。
こういった男性は、例えば、普段から些細なことでも謝らない傾向にあったり、妻に対して高圧的な態度をとったりする傾向にあります。
この場合には、夫は浮気が悪いということはわかっていても、プライドが高いため、妻に謝りたくないと考えており、開き直り・逆ギレしている可能性があります。
(5)妻との関係が悪化しても構わないと考えている
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする心理としては、夫が「妻との関係が悪化しても構わないと考えている」ことがあります。
妻に対する気持ちはなく、浮気がバレて妻との関係が悪化しても構わないと考えている可能性があります。
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレされた場合の対抗方法
浮気がバレているのに開き直り・逆ギレされた場合には、次のような対抗方法をとることを考えてみましょう。
夫に開き直り・逆ギレされ、言い負かされてしまい、浮気を許してしまうと、浮気を繰り返してしまい、今後の夫婦関係にも悪影響を与える可能性があります。
【浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレされた場合の対抗方法】
- 感情的にならずに冷静に対応する
- 浮気相手に対して慰謝料請求をする
- 夫に対して慰謝料請求をする
- 話し合いが難しい場合には、家庭裁判所での調停手続も利用できる
- 離婚を切り出す
それぞれ説明します。
(1)感情的にならずに冷静に対応する
まず、大事なことは感情的にならずに冷静に対応するということです。
夫の開き直り・逆ギレに対して感情的に対応してしまうと、夫の態度もさらに悪くなってしまう可能性があります。
あなたとしては謝ってほしくても、夫も意地になって謝らないばかりか、「これからどうするのか(夫婦の関係をどうするのか、浮気をやめるのか)」について話し合いたくても話し合いができなくなってしまうおそれもあります。
夫の開き直り・逆ギレに対して怒りたくなる気持ちもわかりますし、怒るのも当然です。しかし、できれば冷静に対応するようにしましょう。
どうしても怒りの気持ちを押さえられず、冷静に対応する自信がない場合には、親や友達など信頼できる第三者に立ち合いを頼んでもいいかもしれません。
(2)浮気相手に対して慰謝料請求をする
夫が開き直り・逆ギレしてきた場合には、浮気相手に対して慰謝料請求をすることを考えてみましょう。
離婚をするしないにかかわらず、浮気相手に対して慰謝料請求をすることができます。
浮気相手に対して慰謝料請求をすることで、あなたが抱えている夫や浮気相手に対する恨みや怒りに一定の区切りをつけることができます。
また、浮気相手に慰謝料請求をすることで、浮気相手の気持ちが夫から離れたり、夫も妻の怒りの大きさを知り慌てて、開き直り・逆ギレをやめて謝ってくれることがあります。
慰謝料を浮気相手だけに請求をする場合の請求方法やリスクについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
(3)夫に対して慰謝料請求をする
夫が開き直り・逆ギレしてきた場合には、夫に対して慰謝料請求をするということも選択肢の一つとして考えてみましょう。
離婚の有無にかかわらず、夫に対して慰謝料請求をすることもできます。
しかし、離婚しない場合に夫に対して慰謝料請求をしても夫婦の財産の中でお金が動くだけですので、あまり意味がありません。
離婚はしないけど夫を少し懲らしめたいという場合には、慰謝料請求ではなく、謝罪や誠意の証のとしてあなたの欲しいものを買ってもらったり、お小遣いを減らすなどのペナルティを課したりするなどの方法もあります。
なお、夫の浮気を原因として離婚をする場合には、財産分与など話し合いをすべきことは多いですが、今後のあなたの生活のためにも、夫に対する慰謝料請求も検討しましょう。
浮気の慰謝料について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
(4)話し合いが難しい場合には、家庭裁判所での調停手続も利用できる
夫が開き直り・逆ギレをしてきて、直接話し合いをすることができない場合には、家庭裁判所の調停手続、具体的には「夫婦関係調整調停(円満)」も利用することができます。
例えば、「離婚したくないけど、夫は感情的になって夫婦関係修復の話し合いができない」という場合には、家庭裁判所での調停手続を利用することができます。
裁判所というとすぐに「裁判」のイメージを持ってしまうかもしれませんが、裁判所では「調停手続」といって調停委員という第三者を入れた話し合いの手続きも行うことができます。
夫婦関係調整調停(円満)では、基本的に当事者(夫婦)が対面することはなく、当事者それぞれが調停委員と話すことで進めていきます。そのため、夫と対面すると思っていることが言えない場合や感情的になってしまう場合には、調停手続がおすすめです。
夫が遠方にいる場合、夫婦で別途合意している場合を除き、調停を申立てるのは夫の住所地を管轄する家庭裁判所になります。しかし、電話会議システムを通じて電話で調停を行うこともできますので、その場合には必ずしも遠方の裁判所まで出向く必要はありません。
夫婦関係調整調停(円満)について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
(5)離婚を切り出す
浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする夫に対しては「離婚を切り出す」ということも選択肢の一つでしょう。
まだ離婚することまでは考えていないかもしれませんが、浮気によって夫(妻)との溝ができてしまった場合や夫(妻)を信じられなくなった場合には、別れるということも考えてみる必要があります。
愛していた夫と離婚をすることは大きな決断となりますが、浮気をしていた夫と関係を続けることが本当にあなたにとってよいことなのかを考えて決めることになるでしょう。
離婚するために必要な準備やお金のことについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
夫に開き直り・逆ギレをされた場合には、弁護士に依頼するがおすすめ!
夫に対して開き直り・逆ギレをされた場合には、離婚の有無にかかわらず、弁護士に依頼するのがおすすめです。
それぞれのケースでおすすめする理由を紹介します。
(1)離婚を希望する場合
離婚を希望する場合で夫に対する慰謝料請求をする場合には弁護士に依頼することがおすすめです。
夫に対して慰謝料請求を弁護士に依頼することで、弁護士に示談交渉を任せることができます。そのため、あなたが慰謝料を交渉のために夫と連絡を取る必要はありません。
また、あなたが慰謝料請求をすると、相手も弁護士もつけてくることもあります。
しかし、弁護士をつけて慰謝料請求をすると、相手が弁護士をつけても強気に交渉することが可能になります。
(2)離婚を希望しない場合
離婚を希望しない場合には、浮気相手に対する慰謝料請求や浮気をやめさせるための誓約書の作成を弁護士に依頼するのがおすすめです。
離婚を希望しない場合には、浮気関係をやめさせることも必要となります。
そこで、離婚を希望しない場合には、浮気相手に対する慰謝料請求とあわせて、浮気相手に対し、夫に浮気関係を続けない(接触禁止)の誓約書を書かせることがあります。
弁護士に浮気相手への慰謝料請求を依頼すると、浮気相手と配偶者の関係を断ち切り、慰謝料の未払いなど後々に起こりうるトラブルを防ぐための和解書や誓約書なども作成も合わせて依頼することもできるため、あなたの意向に沿ったサポートをしてくれます。
弁護士が交渉した結果、慰謝料の獲得や関係の断ち切りに成功した解決事例についてはこちらをご覧ください。
なお、浮気相手に対して慰謝料請求をすることを夫に知られてしまうと、夫婦関係が悪化してしまうのではと不安に感じられている方もいるかもしれません。この場合には、浮気相手に対して慰謝料請求されたことを夫に言わないように口止めすることができる場合もあります。
浮気の慰謝料請求について弁護士に依頼するメリットや弁護士選びのポイントについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【まとめ】浮気がバレてるのに開き直り夫を許すのはダメ!慰謝料請求も検討してみましょう
今回の記事のまとめは次のとおりです。
- 浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレする心理
- 自分だけが悪者になりたくない
- 妻よりも自分の立場の方が上だと思っている
- 浮気したことに罪悪感がない
- プライドが高く、謝りたくない
- 妻との関係が悪化しても構わないと考えている
- 浮気がバレてるのに開き直り・逆ギレされた場合の対抗方法
- 感情的にならずに冷静に対応する
- 浮気相手に対して慰謝料請求をする
- 夫に対して慰謝料請求をする
- 話し合いが難しい場合には、家庭裁判所での調停手続も利用できる
- 離婚を切り出す
- 夫や浮気相手に慰謝料請求をする場合には、弁護士への依頼がおすすめです。弁護士に示談交渉を任せることができるほか、相手も弁護士もつけてきた場合も強気に交渉することが可能になります。
夫の浮気を問い詰めたところ、開き直り・逆ギレされてショックや怒りを感じているかもしれません。そのような態度をとる夫に対して、今後夫婦関係をどうするかについては考えているでしょうか。
夫を許すことは簡単です。しかし、一度許してしまうと、また浮気に走ってしまうおそれも否定できません。何かしらけじめをつけることをおすすめします。
例えば、離婚や慰謝料請求をすることです。
ただ、離婚は夫婦生活に与える影響も大きく、浮気が発覚しても離婚を望まない方もいらっしゃいます。しかし、そのような方は、浮気のけじめをつけるために慰謝料請求をしてみてもいいでしょう。
夫の浮気が発覚した場合にどうすればいいのかまだ決めきれないという方は、離婚を望まない場合でも慰謝料請求はできるということは知っておきましょう。
そして、夫の浮気が発覚し、慰謝料請求をお考えの方は、浮気の慰謝料請求を得意とするアディーレ法律事務所への相談がおすすめです。
アディーレ法律事務所では、浮気の慰謝料請求につき、相談料、着手金をいただかず、原則として成果があった場合のみ報酬をいただくという完全成功報酬制です。
原則として、この報酬は獲得した賠償金等からのお支払いとなりますので、あらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要がありません。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。
(以上につき、2022年11月時点)
夫の浮気が発覚し、浮気相手への慰謝料請求をお考えの方は、浮気の慰謝料請求を得意とするアディーレ法律事務所へご相談ください。