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40代の借金事情!債務整理の際、自宅を守るにはどうすれば良い?

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リーガライフラボ

※アディーレ法律事務所では様々な法律相談を承っておりますが、具体的な事情によってはご相談を承れない場合もございます。予め、ご了承ください。

「40代で、借金返済が大変…。債務整理で負担を減らすとしても、自宅は守りたいな」

40代の方が借金を抱える主な原因の1つは、「住宅ローン」です。また、住宅ローン以外でも教育費や介護などで思わぬ出費が増え、借金につながることもあります。

借金返済の負担を減らせる可能性のある「債務整理」ですが、早めに検討することで住宅ローンの残った自宅を手放さずに済む可能性があります。

例えば任意整理という方法の場合、住宅ローンを手続きの対象から外して返済を続ける一方、それ以外の負債について支払いの負担を軽減できる可能性があります。

また、個人再生の場合も、条件を満たしていれば住宅ローンの残った自宅を手放さずに、それ以外の負債を減額できる可能性があります。個人再生の場合、任意整理よりも大幅に減額できるケースが少なくありません。

この記事では、次のことについて弁護士が解説します。

  • 40代の方の借金事情
  • 借金返済で困ったときの「債務整理」
  • 今後、家計を立て直すためにしたい4つのこと
この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。

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40代の人は、重い住宅ローンを抱えていることが多い

総務省統計局の家計調査報告によると、40代で何らかの借金を抱えている負債保有世帯は2020年時点で66.6%にのぼります。また、住宅ローンの返済を抱えている世帯についてのデータを見ると2020年時点の負債現在高は1763万円で、そのうち住宅・土地のための負債は1677万円でした。そして、住宅ローン返済世帯の世帯主の平均年齢は46.3歳となっています。
住宅・土地のための負債とは、住宅ローンが大半であると考えられます。

つまり、40代の方が抱えている借金のうちの高い割合を住宅ローンが占めていることとなります。

参考:世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況|総務省統計局

40代の借金・住宅ローン以外の理由

40代の方が借金を抱える理由は、住宅ローンだけではありません。借金の理由には、次のようなものもあります。

  • 子供の教育費に関する支出の増加
  • 両親の病気、介護に関する支出の増加
  • 景気の悪化や転職などによる収入の減少

このように支出が増えたり、収入が減ったりすることで、収入や貯蓄の切り崩しだけでは足りなくなった結果、借金につながると考えられます。

借金の返済で困った時の対処法・自宅を残せる可能性とは

もう既にいくつもの金融機関からの借入れがある、返済が大変だという場合、そのまま返済できなくなってしまうと次のようなリスクがあります。

  • 利息や遅延損害金で、総支払額が膨らんでしまうリスク
  • 債権者から裁判を起こされ、毎月の給料の一部分や預金口座を差し押さえられたり、自宅を競売にかけられてしまうリスク

しかし、「債務整理」を早めに行うことで、住宅ローンの残る自宅を守って借金問題を解決できる可能性があります。そのため、返済が大変だと感じたら早めに債務整理を検討することがおすすめです。
債務整理という言葉の響きから、自宅など大きな財産を手放さなければならないのではないかと心配される方もいるかと思います。

しかし、債務整理にもいくつか種類があります。方法によっては自宅を守ることができる場合もあるため、その方法などについて解説していきます。

(1)自宅を残して債務整理できる可能性はある

自宅を残したいがために債務整理に踏み切れないケースは少なくありません。実際に、一定の価値がある財産は基本的に手放すこととなる「自己破産」の場合には、たとえローンが残っていない自宅でも維持することは困難です。また、住宅ローンの残った状態で自己破産の手続きを始めると、基本的にはローン債権者が自宅を競売にかけてしまうため、手放すこととなります。

しかし、債務整理のなかでも次の2つの方法であれば、住宅ローンの残った自宅でも手放さずに済む可能性があります。

  • 任意整理
  • 個人再生

それぞれについてご説明します。

(1-1)任意整理

任意整理では、まず、支払い過ぎた利息がないか負債を正確に再計算します(引き直し計算)。
そして、残った負債について、主に次のような方法で支払いの負担を軽減することを目指して、個々の債権者と交渉します。

  • 今後発生するはずだった利息(将来利息)をカットすることで、総支払額を減らす
  • 支払期間を長くすることで、毎月の支払額を減らす

(実際にどのような支払計画がまとまるかは、個々の債権者などによって変わります)

自己破産や個人再生とは異なり、一部の債権者だけについて任意整理を行うという余地もあります。
そのため、住宅ローンを組んでいる金融機関を任意整理の対象から外すことで、住宅ローンをそのまま払い続け、その他の借金返済の負担を軽減できる可能性があります(※)。

※一部の債権者を任意整理の対象から外しては、支払いが滞ってしまうところが出てくるという場合、このような柔軟な対処はできません。

(1-2)個人再生

個人再生とは、基本的に減額された負債(※)を、裁判所から認可を得たうえで、原則3年間で分割して支払っていく手続きです。

※どのくらい減額されるかは、負債の総額や所持している財産の価額などによって異なります。基本的には、任意整理よりも大幅に減額できることが多いです(税金など一部の負債は、減額の対象となりません)。

また、一定の条件を満たしていれば、住宅ローンの残った家は手放さずに住宅ローンの返済を続け、それ以外の負債を減額できる可能性もあります。

個人再生で住宅ローンの残った家を残す方法(住宅資金特別条項)について、詳しくはこちらをご覧ください。

民事再生法の住宅資金特別条項でマイホームを残す方法

※住宅ローンの残っていない自宅の場合も、個人再生で手元に残せる可能性はあります。もっとも、自宅の価格次第では、個人再生で支払うこととなる金額が高くなるおそれはあります。
住宅ローンのない家が個人再生でどうなるかについて、詳しくはこちらをご覧ください。

個人再生で住宅ローンなしの持ち家はどうなる?持ち家を残す対処法

さらに、個人再生の裁判所への申立てを迅速に行うことで、差押えを受けずに済む可能性もあります。
実際に、個人再生の申立てを急ぐことで差押えを回避できたケースをご紹介します。

住宅ローンのある自宅を残して債務整理ができた事例

実際に、40代の方が住宅を守って債務整理できたケースをご案内します。

(仮称)Kさんは、1600万円の住宅ローンを組みました。その後、470万円の車のローンも組んだのですが、翌年転職によって収入が大幅に下がってしまいました。

収入減少で生活費が不足し、補填のために借金を重ねるうちに、住宅ローン以外の借金は約973万円に。

自力で完済するのは厳しいものの、何とかして自宅を守りたかったKさんは個人再生を決意しました。

そして、個人再生の手続きを通じて、住宅ローン以外の借金を194万円に圧縮することができました。また、自宅も無事守ることができました。

家計を立て直すためにしたい4つのこと

債務整理で無事に借金返済の負担を軽減できたとしても、借金を抱えるに至った原因に対処しなければ再び家計が苦しくなってしまうおそれがあります。
特に浪費はしていなかったとしても、家族のための必要な出費となると避けようがなく、一度に多くのお金が必要となることも少なくありません。

今後、家計を立て直していくためにしておきたいことは主に次の4つです。

  • 貯蓄する
  • 支出を見直す
  • 副業を検討する
  • 投資を検討する

それぞれについてご説明します。

(1)貯蓄する

家計を立て直すためにしておきたいことの1つめが、貯蓄です。

簡単なものでもいいので、家計簿などの収支の記録をつけましょう。そして、出費の中でも節約できそうなものがあれば次から控えめにしておき、少しずつでも貯蓄に回します。
収支の記録をつけているうちに、出費するときに心にストップがかかりやすくなるというのも記録をつけることの効果です。

急な出費の際に、貯蓄があればある程度安心できます。まずは少しずつでも貯蓄する習慣をつけましょう。

(2)支出を見直す

家計を立て直すためにしておきたいことの2つめが、支出を見直すことです。

家計簿をつけてみて、別に使わなくても何とかなるものへの無駄な出費はないか見直してみます。

趣味などの支出額には毎月の上限額を決めるなどして際限なくお金を使ってしまうことがないようにして、節約できる部分は節約してみると良いでしょう。

(3)副業を検討する

家計を立て直すためにしておきたいことの3つめが、副業を検討することです。

昨今の働き方改革に伴い、副業を解禁する企業が出てきています。

副業を認める会社で、かつ無理のない範囲でということにはなりますが、副業により収入を増やせれば貯蓄増にもつながり、いざという出費の際も借金に頼らず安心して乗り切ることができるでしょう。

(4)投資を検討する

家計を立て直すためにしておきたいことの4つめが、投資を検討することです((1)や(2)よりは優先順位が低いです)。

最近では、個人投資家も増えており、金融庁も長年投資を推進しています。
収入を増やす方法として、株式投資などを行うことも考えられます。

しかし、投資には大なり小なりリスクは発生します。蓄えを作るために始めた投資で無理を重ねて再び借金するしかない状況に至ったり、借金の返済のために投資を始めて借金を増やしては本末転倒です。

投資というものは、あくまで貯蓄を増やすためのものであって、返済資金を得るために投資を行うべきではありません。また、投資のために借金をすることのないようにするべきです。知識をしっかりつけたうえで慎重に検討することをおすすめします。

参考:政策評価について|金融庁

【まとめ】自宅を残しつつ、借金返済の負担を軽減できる可能性はある!

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 40代の人が借金を抱える主な理由は、住宅ローン。

  • 40代の人が借金を抱える理由は、住宅ローンだけではない。次のような理由もある。

    • 子供の教育費に関する支出の増加
    • 両親の病気、介護に関する支出の増加
    • 景気の悪化や転職などによる収入の減少

  • 負債の支払の負担を軽減するための債務整理でも、住宅ローンの残った自宅を手放さずに済む可能性のある方法はある。主に次の2つ。

    • 任意整理
    • 個人再生

  • 債務整理で借金返済の負担を軽減するだけでなく、家計を立て直すことも欠かせない。家計を立て直すためにしておきたいことは、主に次の4つ。

    • 貯蓄する
    • 支出を見直す
    • 副業を検討する
    • 投資を検討する

借金が膨らんだ理由は、人によってさまざまでしょう。ですが、自宅を守りたい方ほど、早めに債務整理を検討することがおすすめです。

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