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過払い金が振り込まれるまでの期間や手続きの流れについて解説

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弁護士に依頼するとき気になるのが「過払金が振り込まれるまでの期間」ではないでしょうか。
弁護士に依頼した時点で借金を抱えている場合、過払い金によって借金返済のプレッシャーから解放されるのではないか、と少なからず期待するものです。
確かに弁護士に依頼すると同時に、過払い金の発生の有無・金額にかかわらず、弁護士に依頼した貸金業者などからの取立て・貸金業者などに対する返済はいったんストップします。しかし、実際に過払い金を手にするまでに1年以上かかることも珍しくありません。ある貸金業者の過払い金を別の貸金業者への返済に回そうと期待してもその願いが叶うとは限らないので注意してください。
今回の記事では、弁護士が「過払い金が振り込まれるまでのスケジュール」を解説します。

過払い金請求とは?

過払い金請求とは、払い過ぎた利息を取り戻す請求のことです。

消費者金融やクレジット会社は、民事法上は無効にもかかわらず刑事罰を科せられない「グレーゾーン金利」を利用して、利息制限法の上限を超えた利息を違法に取り続けてきました。そのため、長年借金の返済を続けている方には、過払い金が発生している可能性があります。また、適法な利息に引き直して計算した結果によって、借金を完済したり、減額したりすることも可能です。

過払い金が戻ってくる可能性があるのは、次の2つの条件を満たす人です。

  1. 2010年6月17日以前に借入を開始した方
  2. 最終取引日あるいは借金を完済してから10年以内の方

過払い金請求から返金までの流れ

過払い金請求について、取引履歴の開示請求から過払い金の返還までのおおまかな流れを解説します。

(1)取引履歴の開示請求

単純に「過払い金を返して!」と伝えるだけでは足りず、「過払い金〇〇万円を返して!」と具体的に請求額を明示しなければなりません。そのためには、金額を算出する基礎となる取引履歴の開示を請求する必要があります。

取引履歴は、いつ・いくら・どのような利率で借りたのか、いつ・いくら返したのかを逐一記載したもので、貸金業者には、原則として借主に取引履歴を開示する義務があります(最高裁判所判決平成17年7月19日等)。

一般的には、貸金業者に取引履歴の開示を求める文書を提出して、開示を求めます。
もっとも、取引履歴の開示を請求する方法に、特に制限はなく、電話で「取引履歴を開示してほしい」と伝えれば、本人確認ができることを条件として、開示に応じてくれる貸金業者もあります。
貸金業者の開示した取引履歴の取引期間に疑問がある場合には、契約書やATM伝票などを提出して、その期間以外にも取引があるはずだと主張していきます(中には、業者側で古い取引履歴は破棄してしまったと主張してくるケースもあります)。

(2)引き直し計算(過払い金の調査)

開示された取引履歴をもとに、過払い金の金額を計算します。
違法な金利で支払いを続けた実際のデータを利息制限法に基づく適正な利率で支払っていた場合に引き直して、いくら払いすぎたお金があるのか計算するのです。これを「引き直し計算」といいます。返済期間が長い場合や取引回数が多い場合には計算が複雑になりますので、計算ミスを防ぐためにも弁護士に依頼するのがおすすめです。

(3)貸金業者へ過払い金を請求する

引き直し計算の結果、過払い金が発生していたら、過払い金の返還を求めて貸金業者に内容証明郵便にて通知を送ります(引き直し計算書は、内容証明郵便で送れないため、後日FAXで送付したります)。

過払い金返還請求書には、次のことを明記します。

  • 貸金業者の会社名・代表者名
  • 借主の名前・住所・連絡先電話番号・過払い金の振込口座
  • 請求書の送信日
  • 過払い金の金額(利息の請求を忘れずに!)
  • 過払い金を請求する旨の文章

消滅時効の完成間際であるためFAXで請求書を送付する場合には、送付した書面と送信履歴(通信結果)を保存しておくのが有用です。

(4)貸金業者との交渉

過払い金返還請求通知書を送付すると、まもなくそれを見た貸金業者から電話がかかってくるなどなんらかのアクションがあるでしょう。そこでの交渉の結果、納得のいく金額を提示されれば和解が成立し、合意書を取り交わすことになります。和解した場合は裁判などには移行せず、過払い金の返還に移ります。
しかし、裁判外の交渉において、利息を付した金額はもちろん、過払い金の元本に当たる金額でさえ満額を提示されるケースはほとんどありません。どこまで減額に応じるかは、早急にお金を手に入れる必要性や裁判に費やすお金・時間を考慮して決めることになるでしょう。

(5)訴訟を提起

裁判外の交渉で和解に至らなかった場合には、基本的に過払い金返還請求訴訟に移行することになります。貸金業者によっては、訴訟になると(顧問)弁護士に対応を任せることがありますし、貸金業者側も過払い金返還請求訴訟には馴れているケースも多いので、遅くとも訴訟に発展するころまでには、借主側も弁護士に依頼することをおすすめします。また弁護士に依頼すると、裁判所に出廷する、書面を作成して提出するなどの訴訟対応をすべて任せられますので、借主自ら裁判所に出向くこともほとんどありません。

貸金業者と借主の間で、一向に折り合いがつかなければ、最終的には裁判所が判決を下します。この場合、見解が分かれるような大きな争点がなければ、過払い金全額に加えて、過払い金が発生した時から年5%の利息(2020年4月1日以降に初めて過払い金が発生した場合は、年3%の利息)を付けた金額を返還してもらうことができるということになります。

(6)過払い金の返還

裁判外もしくは裁判において、過払い金の返還に関する合意が成立すれば、合意した返還期日までに過払い金が振り込まれることになります。この返還までの期間には半年ほどかかることもあります。弁護士に依頼した場合には、いったん弁護士の預り金口座に振り込まれ、弁護士報酬などを差し引いたお金が借主に送金されます。

過払い金請求の請求期限と時効

過払い金を請求する権利は、完済後10年もしくは最後の取引から10年が経過すると、時効により消滅します(民法167条1項)。弁護士に相談した時点ですでに10年を経過している場合には、過払い金を請求しても時効を援用されてしまうため、過払い金を取り戻すことはできません。
また、2020年4月1日に民法が改正され、2020年4月1日以降に発生した過払い金については、過払い金の返還請求ができるときから10年、返還請求をできることを知ったときから5年のいずれか早い期間を経過すると権利が消滅することとされました。
ギリギリ消滅時効期間を経過していない場合には、弁護士がひとまず催告書を送ることで、消滅時効の完成を防ぎます。アディーレ法律事務所であれば、過払い金がゼロだった場合には、弁護士費用を頂戴していないので、「とりあえず弁護士に依頼する!」でも構いません。

過払い金が振り込まれるまでの期間

過払い金が返還されるまでにどのくらいの期間がかかるか、目安をご紹介します。

(1)過払い金請求を弁護士に依頼した場合

弁護士に依頼した後、取引履歴が開示されるまでの間に通常1~3ヶ月間かかります。
その後、引き直し計算をして、具体的に過払い金を請求していくことになりますが、交渉のはじめから請求者側が納得できる金額を提示してくれる貸金業者はほとんどありません。
過払い金の返還請求から実際に過払い金が返還されるまでは、2、3ヶ月間程度かかるのが通常であるため、弁護士に依頼をしてから実際に返還されるまでの期間は合計で3~6ヶ月間となります。ただし、任意の和解が成立せずに訴訟に移行した場合、訴訟を提起してから6ヶ月~1年間ほど時間がかかってしまうケースもあります。
この期間はあくまでも目安であるため、状況によって変動します。貸金業者が支払額を増額するには、何度か交渉を続けなければならないのが通常です。逆に言うと、過払い金を早く返してもらおうとすると、減額に応じなければならないことになります。
いくらで折り合いをつけるのかは、弁護士のアドバイスの下、依頼者の方が決めることになります。

(2)自分で過払い金請求を行う場合

自分で過払い金請求を行う場合、すべての段取りを自分で行わなくてはならないため、弁護士に依頼するよりも返還までに時間がかかると思っておいてください。専門的な知識が必要となりますし、計算ミスで受け取れたはずのお金を失うことにもなりかねませんので、できれば弁護士に対応を依頼することをおすすめします。

過払い金の返還率は?

利息を含めて、過払い金全額を返してもらおうとすると、原則として判決まで進まなければなりません。
もっとも、一度完済したことがあるなど何かしら争いとなるところがあれば、判決まで進んでも請求額全額を受け取れない可能性があり、実際のところは判決までに話し合いであまとまるケースがほとんどであり、判決まで進むケースは多くありません。

どこかの段階で話し合いをまとめる場合には、いくらか減額に応じなければなりません。
裁判外の交渉であれば70%、裁判上の交渉であれば80~90%が一つの目安といってもいいかもしれません。

返済中の貸金業者に対して裁判外の交渉で過払い金を請求する場合、ゼロ和解を持ち掛けられることがあります。これはお互いに債権・債務がないことを確認する旨の和解ですので、借金がないことを認めてもらう代わりに、過払い金も請求しないことを約束します。
交渉において通常自らに不利なことは提案しないので、ゼロ和解を貸金業者から持ち掛けられた場合には、取り戻せるお金がある可能性が高いともいえます。借金がなくなるからといって安易にゼロ和解に応じることなく、弁護士に相談することをおすすめします。

【まとめ】過払い金請求でお悩みの方はアディーレ法律事務所にご相談ください

過払い金の請求は自分で行うこともできますが、過払い金が振り込まれるまでに時間を要しますし、振り込まれる過払い金の金額も弁護士に依頼した場合と比較して減ってしまうかもしれません。
過払い金請求においては、専門的な知識や交渉スキルが必要になることも多いので、過払い金の請求は弁護士に相談することをおすすめします。
過払い金の請求を考えている方は、弁護士法人アディーレ法律事務所にご相談ください。

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