あなたの法律のお悩み一発解決サイト
リーガライフラボ

母子手当とは?手当の対象者や金額、いつまでもらえるかを徹底解説!

作成日:
リーガライフラボ

日本は、世界的にみると、離婚率の低い国です。

もっとも、女性の社会進出などを背景にひとり親世帯は増加傾向にあります。
ひとり親世帯の所得状況をみると、100万円から300万円の世帯が多くなっています。

子どもの食費や教育費を考えると、なかなか厳しい家計状況でしょう。
そのようなひとり親世帯にとって強い味方となるのが「母子手当」です。
今回は、「母子手当」について解説しましょう。

参照:平成29年人口動態統計月報年計(概数)の概況 人口動態総覧(率)の国際比較|厚生労働省
参照:直近の調査に基づくひとり親家庭の現状|東京都福祉保健局

母子手当とは?

母子手当とは、両親が離婚、死別した場合等に支給される手当です。
正式には「児童扶養手当」と呼ばれています。
子どものために支払われる手当なので、子どもを養育していなければ受け取れません。

児童手当と名前が似ていますが、児童扶養手当(母子手当)と児童手当は異なります。
そのため、ひとり親世帯では、要件を満たせば児童手当と児童扶養手当の両方を受給できます。

養育者の所得金額や児童の人数によって受け取れる金額が異なりますので、詳しくみていきましょう。

児童手当と母子手当のちがい

児童手当を受給できるのは子どもが中学校を修了するまでであるのに対して、母子手当は子どもが18歳になる年度の3月31日まで受給することができます(子どもに中度の障害がある場合には、20歳まで)。母子手当のほうがより長く受給できます。

児童手当にも、母子手当同様、受給するための所得制限があります。所得制限限度額を超えると、児童手当ではなく、特例給付として月額5000円のみ受け取ることができます。児童手当のほうが所得制限限度額が高く、それを超えても受け取れるお金があるという違いがあります。
所得制限限度額は年収ではなく、年収が所得制限限度額と一致するからといって児童手当を受け取れないわけではありません(むしろ、年収が所得制限限度額とほぼ同じであれば児童手当を受給できるでしょう)。

共働き世帯では、母子手当を受け取れないのに対し、要件を満たせば児童手当を受け取ることができます(共働き世帯でも、再婚後の夫婦であれば例外的に母子手当を受給できるケースはあります)。

児童手当は受給金額が少ない反面多くの人が受け取れるのが特徴であるのに対し、母子手当は特に苦しい世帯に限ってできるだけ多くの経済的援助をする制度になっています。

そのほか、受給時期にも違いがあり、児童手当は毎年6月、10月、2月に支給されるのに対して、母子手当は毎年1月、3月、5月、7月、9月、11月に支給されます。

母子手当の支給対象者

母子手当と聞くと、シングルマザーに限って受け取れるように思うかもしれません。
しかし、父子世帯など受給できる場合はほかにもあります。

具体的には、次のようなケースで支給されます。

  • 父母が離婚
  • 父または母が死亡
  • 父または母が重度の障害を有している
  • 父または母の生死が不明
  • 父または母に1年以上遺棄されている
  • 父または母が裁判所からのDV保護命令を受けている
  • 父または母が法令により1年以上拘禁されている
  • 婚姻によらないで生まれ、父または母に扶養されていない

反対に、次のようなケースでは受給することができません。

  • 両親や子どもが日本国内に住所を有しない
  • 子どもが児童福祉施設等(母子生活支援施設などを除く)に入所している
  • 子どもが父又は母の配偶者(事実上の配偶者を含み、政令で定める障害の状態にある者を除く)に養育されている、もしくは生計を同じくしており、一定以上の所得がある

必ずしもひとり親世帯に限って支給されるわけではありません。
逆に、ひとり親世帯であっても、所得の多い家庭や事実婚状態の家庭には支給されません。
国籍が日本以外の場合であっても、一定の在留資格があれば受給できます。

離婚すると同時に受給できるわけではなく、受給するにはお住まいの市町村での申請が必要です。通常、申請の翌月分から受給することができます。
遡って受給することはできませんので、注意してください。

毎年6月、現在の子どもの状況を知らせる「現況届」を提出しなければなりません。
現況届には、次のことを記載します。

  • 子どもの監護状況(子どもと同居か、他に同居している人はいるか)
  • 配偶者の有無
  • 現住所、連絡先、職業・勤務先など
  • 公的年金の受給の有無

定められた日までに、現況届を提出しなければ児童手当の受給がストップします。
さらに、現況届を提出しないまま2年を過ぎると、時効によって受給資格を失います。

もし、母子手当を受給できる要件を満たさないにもかかわらず受給している場合には、不正受給に該当し、現地調査や面談など調査が行われた結果、資格喪失の手続きが行われます。
不正に受給したお金を返さなければなりませんし、悪質なケースだと判断されると、3年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられることがあります。
離婚した後、別の人と事実婚状態になった等受給資格に変化が生じたら、まず市役所に連絡をしましょう。ばれないだろうと考え、不正受給をするのは絶対にやめましょう。

引っ越しの際には改めて申請することが必要なので、忘れずに手続きを行ってください。

母子手当の給付サイクル

母子手当は毎年1月、3月、5月、7月、9月、11月に2ヶ月分支給されます。
奇数月に母子手当が支給されると覚えておくと良いでしょう。
基本的に支給日は毎月10日ですが、土日祝日と重なれば多少前後します。

2019年10月までは、毎年4月、8月、12月の11日に支給されていました。
4ヶ月分がまとめて支給されていたため、お金のやりくりが大変だったかもしれません。
隔月ペースで入金されるため、使い過ぎることはないでしょう。

母子手当の給付金額

2020年8月時点の支給額は、次のとおりです。
毎年、物価の変動に応じて、いくらか増額されています。

児童数全部支給一部支給
1人4万3160円1万180~4万3150円
2人1万190円を加算5100~1万180円を加算
3人以上1人につき6110円を加算3060~6100円を加算

母子手当の支給額は、日本国内どこに住んでいても、変わりません。

一定以上の所得がある場合には、母子手当を全額受け取ることはできません。
この場合には、所得金額に応じて一部受給でき、その金額は10円単位で変わります。

母子手当よりも高額な公的年金を受け取っている場合には、母子手当を受給できません。

母子手当の所得制限

母子手当を受け取れるのは、受給者、受給者の配偶者・扶養義務者の所得が限度額未満の時です。扶養義務者とは、受給者等の直系血族(両親など)及び兄弟姉妹で、受給者等と生計を同じくする人のことです。通常、同居していれば生計を同じくしていると考えられます。

2020年度の母子手当の所得制限限度額は次の表のとおりです。

扶養親族等の人数全部支給一部支給配偶者等の所得
0人49万未満192万未満236万未満
1人87万円未満230万未満274万円未満
2人125万円未満268万円未満312万円未満
3人163万円未満306万円未満350万円未満
4人201万円未満344万円未満388万円未満

配偶者等の所得が基準額を上回る場合には、一部であれ母子手当を受給することはできません。

所得額は、次の計算式で求めます。
所得 =収入金額 – 諸経費(給与所得控除額) + 養育費の8割相当額(養育費×0.8) - 諸控除額(医療費など)-80000
7月から12月に申請すると前年の所得で支給額を判断され、1月から6月に申請すると前々年の所得で支給額が判断されます。

養育費の8割相当額を差し引くのが母子手当の特徴です。
養育費とは、次の条件をすべて満たすものです。これらの条件を満たせば、現金に限らず、小切手や株券など有価証券であっても養育費にあたります。

  • 〇子どもの父または母から、子どももしくは受給者に支払われたもの
  • 〇手渡し、郵送、受給者または子ども名義の銀行口座への振り込みであること
  • 〇子どもの養育に関係のある経費として支払われていること

養育費にあたるのか判断に迷う場合には、市役所に相談しましょう。

一部支給額の場合の手当月額は、次の計算式で求めます。
手当月額=43150円-(受給者の所得額-所得制限額)×0.0230559
イメージ的にいえば、収入が基準を上回る分だけ、受取金額が少なくなっていきます。

一方、児童手当を受け取れるかは次の手順でチェックできます。
1.源泉徴収票の給与所得控除後の金額をみます。
2.その金額から次の6つを差し引きます。

  • 〇医療費控除
  • 〇障害者控除
  • 〇寡婦控除
  • 〇小規模共済等掛金控除
  • 〇雑損控除
  • 〇勤労学生控除

3.さらに8万円を差し引きます。この8万円は、2020年時点、法律で決まっています。
最終的に計算された金額が所得制限限度額を超えているかがポイントになります。
iDeCoの掛け金(小規模共済等掛金控除)であれば自分で調整することができますので、所得制限限度額をまもなく超えそうな場合には、自分で多少調整することも可能です。

借金に頼る前に公的扶助制度を活用しよう

ひとり親世帯であれば、児童手当と母子手当の両方を受け取れる可能性が高いでしょう。
さらに、お住いの地域によっては、住宅手当等ひとり親世帯を助ける手当がほかにもあります。

仕事と家事・育児を並行して行うことは簡単ではありません。
思うように働けずに、お金の工面に苦労することもあるでしょう。
そんなとき、消費者金融からの借入れに頼る前に、可能な限り公的扶助制度を活用しましょう。
もしすでに抱えてしまった借入れでお困りならば、アディーレ法律事務所にご相談ください。

浮気・不貞による慰謝料の
ご相談は何度でも無料

0120-783-184

朝9時〜夜10時・土日祝も受付中

メールでお問い合わせ