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交通事故における「過失割合」とは?判断基準や納得できない場合の対処法などを紹介

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交通事故において、「どっちがどのくらい悪いのか」を示すものとして過失割合というものがあります。
この過失割合がいくらになるかによって、損害賠償額が大きく変わってくるため、過失割合を巡って、加害者と被害者側で、しばしば主張が対立します。
今回の記事では、過失割合の判断基準や、過失割合に納得できない場合の対処法などを弁護士が解説いたします。

交通事故における「過失割合」と「過失相殺」とは?

交通事故においては、「過失割合」と「過失相殺」が重要になってきます。
交通事故における過失割合と過失相殺についてそれぞれ解説いたします。

(1)過失割合とは「双方の責任の割合」

「過失割合」とは、簡単にいえば、「どっちが、どのくらい悪いのか」ということを示すものです。
すなわち、過失割合は、交通事故が起きた際に、事故を起こされた側(被害者側)と事故を起こした側(加害者側)それぞれに、どのくらいの原因や責任があるのかを示す割合です。

過失割合がいくらかによって、損害賠償額の金額が大きく左右されます。

(2)過失相殺とは「過失割合に応じて損害賠償額を減額する制度」

過失相殺とは、過失割合に基づいて、損害賠償額から差し引く(もらえる金額が減る)というものです。

加害者側が、100%悪かったという場合は、過失相殺は起こりません。

しかし、加害者だけなく、被害者にも過失(不注意)があることがあります。

例えば、被疑者側が「横断歩道から30m離れた場所」を歩いて横切っていて、車にひかれてしまった場合、被害者にも「横断歩道を渡らなかった」という過失があるとして、過失割合(被害者:加害者)が30:70と認定されることがあります。

このように、被害者側にも過失がある場合に、過失相殺が適用されます。

「過失割合に基づいて、過失相殺する」という制度は、損害の公平な分担を行うために行われるもので、民法第722条2項では、「被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。」と定められています。

参考:民法|e-Gov法令検索

過失割合の判断基準とは

過失割合は、話し合いや、裁判などで決められますが、一定の目安があります。

過失割合の目安が記載されているものは、主に以下の書籍です。

  • 東京地方裁判所交通部編「『民事訴訟における過失相殺率等の認定基準』別冊判例タイムズ38号」東京地裁民事交通訴訟研究会編 判例タイムズ社(通称 別冊判例タイムズ)
  • 『赤い本 上巻』公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部(通称、「赤い本」)
  • 『交通事故損害額算定基準』日弁連交通事故相談センター本部編(通称、「青本」)

が挙げられます。

※他にも、「交通事故損害賠償額算定基準」公益財団法人日弁連交通事故相談センター愛知県支部(通称、黄色本)など、地域によっては別の目安が用いられることがあります)。

いずれも、これまでの裁判例などを参考に、大体の目安が定められているものですが、書籍によって、若干過失割合の認定の仕方が違います。
どれを目安にしたら正解というものは、ありません。
裁判でも、裁判官によって判断が異なることがあるように、1つの交通事故に対して、複数の過失割合の解釈の仕方があるということです。

保険会社や弁護士との示談交渉や訴訟においては、別冊判例タイムズや、赤い本、青本におおよそ沿った内容で、過失割合が決まることも少なくありませんので、これらの目安を無視することはできません。

コラム

赤い本、青本、黄色本という通称名は、本の表紙の色に基づいています。
すなわち、表紙の色は、赤い本は赤、青本は青、黄色本は黄色になっています。

基本の過失割合と、その修正要素がある

これまでご説明してきたとおり、過失割合には一定の目安が設けられていますが、この目安は、

  • 基本の過失割合
  • 修正要素

というもので成り立っています。

事故の類型ごとに基本の過失割合の目安が定められていますが、その事故が夜間に起きたのか、被害者が幼児であったのかなど、細かい要素(修正要素)に基づいて、過失割合の目安が修正されます。

交通事故の過失割合にはどのような例がある?4パターン解説

別冊判例タイムズに基づいて、過失割合の目安を紹介します。

(1)自動車と歩行者による事故

歩行者相手に事故を起こすと、自動車の過失割合は非常に高くなる傾向にあります。
また、歩行者が子どもや、高齢者などのケースでは、自動車の運転手の過失割合が加算されやすくなります(修正要素)。

例えば、横断歩道上の事故において、自動車と歩行者がともに赤信号で横断歩道に進入した場合、自動車:歩行者=80:20の過失割合(基本の過失割合)です。
自動車と歩行者の双方が赤信号であったにもかかわらず、車の過失割合が非常に高くなっています。

また、自動車が青信号、歩行者が赤信号の場合でも自動車:歩行者=30:70となり、自動車の過失が認められてしまいます。

歩行者が交通弱者であることと、人道上、自賠責保険の最低限の保証を被害者に支給可能とするため、歩行者や自転車などの交通弱者に配慮した過失割合が設定されているのです。

(2)自動車同士(バイク同士)による事故

信号機がある交差点上で、直進する自動車同士が、衝突した事故(東へ直進する自動車と、南へ直進する自動車が衝突する事故など)では、次のように信号機の色によって、大きく基本の過失割合が異なります。

  • 一方の信号が赤、一方の信号が青の場合には、信号が赤の自動車:青の自動車=100:0
  • 一方の信号が黄、一方の信号が赤の場合には、信号が黄の自動車:赤の自動車=20:80
  • 赤信号同士の事故の場合には、50:50
信号の色過失割合
赤×青赤:青=0:100
黄×赤黄:赤=20:80
赤×赤赤:赤=50:50

(3)自動車とバイクによる事故

自動車の方に高い注意義務が課されるため、過失割合は自動車のほうが高くなりやすいです。
例えば、信号機がある交差点上において、直進する自動車とバイクが衝突した事故(東へ直進する自動車と、南へ直進するバイクが衝突する事故など)では、過失割合は次のようになります。

  • 自動車が赤信号、バイクが黄信号の場合、基本の過失割合は自動車:バイクが90:10
  • バイクが赤信号、自動車が黄信号の場合、基本の過失割合はバイク:自動車が70:30

【赤信号×黄色信号の場合】

赤色信号で侵入した車両赤信号で侵入した車両側の過失割合
自動車90
バイク70

このように、同じ「赤信号×黄色信号」の場合でも、自動車が赤信号で交差点に進入した場合の方が、基本の過失割合が高く設定されています。

(4)自動車と自転車による事故

自動車が自転車と事故になった場合には、自動車の基本の過失割合はかなり高くなります。
例えば、信号機がある交差点上において、直進する自動車と自転車が衝突した事故(東へ直進する自動車と、南へ直進する自転車が衝突する事故など)では、過失割合は次のようになります。

  • 自動車が赤、自転車が黄の場合、基本の過失割合は、自動車:自転車=90:10
  • 自転車が赤、車が黄の場合には、基本の過失割合は、自転車:自動車=60:40

【赤信号×黄色信号の場合】

赤色信号で侵入した車両赤信号で侵入した車両側の過失割合
自動車90
自転車60

このように、同じ「赤信号×黄色信号」の場合でも、自動車が赤信号で交差点に進入した場合の方が、基本の過失割合が高く設定されています。

典型的な交通事故の類型に当てはまらない場合は、過失割合はどうなる?

他にも、別冊判例タイムズには、高速道路上での事故など、様々な交通事故の状況に応じて、過失割合の目安が記載されています。
しかし、実際の事故はこれらの類型に必ずしも当てはまらないことも多いです。
この場合は、似ている交通事故の類型を、過失割合の目安とすることになります。
また、濃霧や凍結路面、山道の急カーブなどの危険な道路状況の場合は、お互い様で、被害者側も20%程度の過失割合を負担する傾向があります。

提示された過失割合に納得がいかない場合はどうする?

交渉の段階ですと、過失割合は基本的には保険会社が提示してくることが多いですが、過失割合に納得がいかない場合に取っておきたい行動を解説します。

(1)有利になる証拠を探す

まずは、有利となる過失割合の修正要素(運転者がわき見運転していた等の事実)を探しましょう。保険会社との交渉材料になります。
保険会社に修正要素を認めてもらうためには、確実な証拠を集めて提示する必要があります。
確実な証拠として、例えば次のようなものがあります。

  • 交通事故の目撃者
  • ドライブレコーダー
  • 物損資料
  • 防犯カメラ
  • 実況見分調書(人身事故の際に警察官が捜査資料として作成するもの)など

(2)弁護士に依頼する

確実な証拠で証明できなければ、保険会社は、過失割合について、なかなか主張を譲ってくれません。
賠償金額は過失割合によって大きく左右されるので、専門知識を持った弁護士に相談すると良いです。
弁護士が証拠集めのサポートから過失割合の調査、損害賠償額の計算まで行ってくれます。

【まとめ】提示された過失割合に納得がいかない場合は弁護士に相談!

過失割合は、「どっちが、どのくらい悪いのか」を表す割合ですが、被害者にも過失ありとされてしまうと、過失相殺により、もらえる損害賠償額が大きく減ることがあります。
そのため、加害者と被害者の主張する過失割合が異なることも多くあります。

また、別冊判例タイムズなどに、様々な交通事故の類型ごとに過失割合の目安が記載されていますが、実際の事故はこれらの類型に当てはまらないことも多いです。
この場合、できるだけ似ている類型はどれか主張して交渉することになりますが、どの類型に似ているかという点について、保険会社と主張がぶつかり合うこともあります。

このように、過失割合をめぐる交渉は、もめることも多く、交通事故を取り扱い分野とする弁護士に相談するべきです。

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