あなたの法律のお悩み一発解決サイト
リーガライフラボ

クレジットカード支払を滞納した際の差押えまでの流れを解説

作成日:更新日:
kiriu_sakura

クレジットカードは、現金を持ち歩く必要がなかったり、ポイントがたまったりするので便利ですが、ついつい使い過ぎてしまったことのある人も多いのではないでしょうか。

引落とし日までに、銀行口座にクレジットカードの引落額を用意できないと、引落できずに滞納になり、滞納が続くと、財産を差し押さえられてしまうリスクが高まります。
差押えが実行される具体的な日時は事前に通知されないため、回避するには、早期に対処する必要があります。

この記事では、

  • クレジットカードの支払の滞納から差押えまでの流れ
  • 差押えの対象となることの多いもの
  • 差押えを回避するための方法

を弁護士が解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 谷崎 翔

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。

債務整理に関するご相談は何度でも無料

費用の不安を安心に。気軽に相談!3つのお約束をご用意

国内60拠点以上、弁護士140名以上(※)
ご相談・ご依頼は、安心の全国対応

クレジットカードの支払の滞納から差押えまでの流れ

クレジットカードの支払が遅れてから差押えに至るまでは、通常次のような流れをたどります。

(1)滞納~催促

支払日に口座残高が足りず支払いができないと、早く支払うようにとの連絡が郵便や電話等で来ます。

入金方法は、これまで使っていた支払用口座への入金でよい場合もあれば、クレジットカード会社から別途指定された口座への振込となる場合もあります。

また、遅れた日数分の遅延損害金も発生します。

(2)一括請求

滞納が続くと、残額の一括請求を受けることとなります。
一括請求を行うのは、元々のクレジットカード会社である場合もあれば、クレジットカード会社に対して代位弁済を行った保証会社や、クレジットカード会社から未払額の回収を委託された債権回収会社である場合もあります。

一括請求は、「差押予告通知書」というタイトルで、内容証明郵便によって行われることが多いです。
差押予告通知書には、いつまでに一括で支払わなければ差押えの準備を始めるという旨が書いてあります。

(3)裁判所からの通知~差押え

一括請求を受けても何らの対処をせずにいると、債権者は未払分を回収するため、裁判所での手続きを始めます。

債権者が訴訟や支払督促を申し立て、裁判所での手続きが始まると、債務者宛てに「訴状」や「支払督促」と言った書面が裁判所から届きます。

裁判所での手続きに何ら対処せず、支払いも行わないでいると、債権者の主張通りの未払額があると認められ、裁判所は判決や仮執行宣言付支払督促を出します。
この段階になると、裁判所から債務者宛てに「判決書」や「仮執行宣言付支払督促」が送付されます。

確定判決や仮執行宣言付支払督促は、「債務名義」という、債権の存在や範囲を公的に証明する書面です(民事執行法22条)。
債務名義は、強制執行の申立てをするために不可欠です。

債務名義を獲得した債権者は、裁判所に差押えを申し立て、差押えに至ります。
差押えが実行される日時があらかじめ債務者に伝えられることはありません。

(4)クレジットカードの支払滞納によるその他のデメリット

差押え以外にも、クレジットカードの支払いを滞納することによる不利益があります。
例えば、

  • クレジットカードが利用停止になったり、強制解約されてしまう
  • 信用情報機関に延滞の情報が登録され、他社を含め新規のカード・ローン利用等ができなくなる

といったものが挙げられます。

クレジットカードの利用停止や強制解約について、詳しくはこちらをご覧ください。

クレジットカードの支払いは1ヶ月遅れでアウト?滞納のリスクを解説

また、信用情報機関に延滞の情報が登録される期間や支障について、詳しくはこちらをご覧ください。

カードローンを滞納してブラックリストに載るとどうなるの?

差押えの対象となることが多いもの

差押えが可能な財産には、不動産や動産、債権があります。
差押えの対象となる財産について、詳しくはこちらをご覧ください。

差押禁止財産とは?差し押さえられない物をわかりやすく解説!

この中でも、金融機関がまず差押えを図ることが多いのは、

  • 給与
  • 預金

といった債権です。

給与は、債務者が勤務先の会社に対して支払いを求めることのできる権利です。
預金も、債務者が銀行に対して預金分の金額を請求することのできる権利です。

給与や預金が、最初に差押え対象となることが多いのは、

  • 不動産や動産と違って、お金に換える手間を省ける
  • クレジットカードの作成の際に、勤務先や引き落とし用口座をクレジットカード会社が把握できている

といった理由によります。

それでは、給与や預金の差押えについて説明します。

(1)給与差押え

給与が差し押さえられるからといって、全額を持っていかれてしまうわけではありません。
債務者の生活のため、一定の範囲が「差押禁止債権」として確保されています。

一方、月給だけでなく、ボーナスや退職金も差押えの対象となります。
また、未払額と執行費用(強制執行のために必要な費用です)の回収が終わるまで、差押えは原則として継続します。

差押えが可能な金額は、原則として手取り額の4分の1までです(民事執行法152条1項2号、2項)。
ただし月給とボーナスは、手取り額が44万円を超えている場合には、33万円をオーバーする部分が差押え可能です(民事執行法施行令2条1項1号、2項)。

法令の規定どおりの差押えを受けては到底生活が立ち行かなくなってしまうという場合には、差押えを命じた裁判所に対して「差押禁止債権の範囲の変更の申立て」(民事執行法153条1項)を行います。
債務者の生活状況等を総合考慮のうえ、裁判所が差押え可能な額を引き下げる判断をする場合があります。

参照:差押禁止債権の範囲変更申立てQ&A|裁判所- Courts in Japan

(2)預金差押え

預金の差押えは、裁判所から銀行に対して「債権差押命令」が送達された時点の預金が対象となります。
例えば、請求金額が60万円、その時点の預金残高が20万円の場合、20万円全額が差押え対象です。
預金残高が60万円以上ある場合は、60万円が差し押さえられます。

たとえ年金や生活保護費等の、それ自体は差押えることが法律上禁止されている債権であっても、口座に入金されてしまえば預金差押えの対象となってしまいます。
入金されれば、あくまで預金債権という扱いになってしまうためです。

差押えの対象となった金額は、銀行によって別口座に移されます。

差押えを受けるのは、銀行に対して債権差押命令が送達された時点での預金のみです。
預金差押えは、口座の凍結とは異なり、その後の口座利用が全て制限されてしまうわけではありません(口座自体が凍結されてしまうのは、主にその銀行からの借入れの返済が滞っている場合です)。
差押え後に入金されたお金は、その差押えの対象ではないため、引き出すことができます。

ただし、一回の差押えで全額の回収に至らなかった場合、債権者が繰り返し差押えを図る可能性があることには注意が必要です。

差押えを回避するための方法

繰り返しになりますが、差押えが実行される具体的な日時は事前に知ることができません。
差押えを避けるためには、なるべく早めの対処が肝心です。

引落とし日を乗り切るのが難しそう、と感じたら早めに弁護士に「債務整理」を相談することがおすすめです。
債務整理を弁護士に依頼すると、差押えのリスクを下げられる、債権者からの催促の連絡が一旦ストップする等のメリットがあります。

それでは、

  • 債務整理の主な種類
  • 弁護士に債務整理を依頼するメリット

を説明します。

(1)債務整理の主な種類

債務整理には、主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類があります。

(1-1)任意整理

任意整理とは、払い過ぎた利息がないか、利息制限法の上限利率に基づき負債を正確に算出し、残った負債について、将来利息(弁護士介入後に発生する予定の利息)のカットや数年間での分割払い等による総合的な返済の負担減を目指して、個々の債権者と交渉する手続きです。

任意整理の場合、個々の債権者ごとに手続きの対象とするかどうかを選ぶことができます。
支払いのメドが立つのであれば、例えば、迷惑をかけたくない保証人がいる借金や維持したい車・住宅ローン等は手続きの対象とせず、その他の借金について返済の負担を見直す等の柔軟な対応が可能です。

任意整理について詳しくはこちらをご覧ください。

任意整理しない方がいいのはどんなケース?手続のメリットや流れも解説

(1-2)個人再生

個人再生とは、負債の返済が困難であることを裁判所に認めてもらい、法律に基づき決まった金額を原則3年間で分割して支払っていく手続きです。

個人再生で支払うこととなる金額は、負債の額や財産価額等から決まるのですが、高価な財産がなければ総支払額を大幅に減額できる可能性があります。

また、条件を満たしていれば、住宅ローンの残っている自宅を手放さずに済む可能性があります。
詳しくはこちらをご覧ください。

民事再生法の住宅資金特別条項でマイホームを残す方法

個人再生の手続きについて詳しくはこちらをご覧ください。

個人再生のスケジュールと手続終了までにかかる時間を解説

(1-3)自己破産

自己破産とは、債務者の収入や財産からは負債の返済が不可能であることを裁判所に認めてもらい、原則として全ての負債の返済を免除してもらうための手続きです。

裁判所での手続き中は一定の職種に従事できなくなる等の注意点はあるものの、最も返済の負担を軽くできる可能性のある手続きです。

(2)弁護士に債務整理を依頼するメリット

弁護士に債務整理を依頼することには、

  • 債権者からの取立ての連絡が一旦ストップする
  • 家計の立て直しにつながる可能性がある
  • 差押えを受ける可能性を下げられる

等のメリットがあります。

(2-1)債権者からの連絡のストップ

弁護士は債務整理の依頼を受けると、債権者に対して「受任通知」という書面を送付します。
受任通知を受け取った貸金業者は、正当な理由なく債務者に対して直接の連絡や取立てを行ってはいけないこととされている(貸金業法21条1項9号)ため、精神的な負担の軽減につながります。

ただし、その後も裁判所での手続きによる債権回収は可能なため、差押えを避けるためには迅速に手続きを進める必要があります。

(2-2)家計の立て直しにつながる可能性

債務整理では、返済負担の見直しを行います。
債務整理の種類によって、返済負担がどの程度減るかには幅がありますが、自身の状況に最適な債務整理を選択し手続きを行うことで、家計の立て直しにつなげられる可能性があります。

(2-3)差押えリスクを下げることができる

弁護士に債務整理を依頼すると、金融機関は一旦差押えの準備をストップしてくれることが少なくありません。

任意整理の場合、弁護士が間に立つことで実現可能な支払計画ができることを期待した債権者が、一旦差押えの準備を止めてくれることがあります。

個人再生や自己破産の場合も、裁判所への申立ての準備が滞りなく進んでいれば、一旦差押えの準備を止める金融機関が少なくないです。
一部の債権者は早急に差押えの準備を進める場合もありますが、個人再生や自己破産の場合、裁判所が手続きを開始する決定を出せば、それまでに始まっていた強制執行は失効し、新規の強制執行もできなくなります。

【まとめ】クレジットカードの支払が難しいと感じたら早期の対処が肝心

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • クレジットカードの支払いが遅れていると、「催促→一括請求→裁判所からの通知→差押え」という順序で差押えに至る可能性が高い。
  • 真っ先に差押えの対象となる可能性が高いのは給与や預金。給与への差押えは基本的に完済まで継続する。預金への差押えも完済まで繰り返し行われる可能性がある。
  • 差押えを回避するためには、早期に債務整理を検討するのがおすすめ。弁護士に債務整理を依頼することによって差押えのリスクを下げられるほか、債権者からの直接の連絡がストップする等のメリットもある。

支払えないからといって放置していると、差押えリスクが高まり、解決からは遠ざかってしまいます。
差押えリスクを下げるためには、早めに債務整理を検討することがおすすめです。

アディーレ法律事務所では、所定の債務整理手続きにつき、所定の成果を得られなかった場合、原則として、当該手続きに関してお支払いいただいた弁護士費用を全額ご返金しております。
また、完済した過払い金返還請求の手続きの場合は、原則として過払い金を回収できた場合のみ、成果に応じた弁護士費用をいただいておりますので、費用をあらかじめご用意いただく必要はありません(2022年6月時点)。

クレジットカードの支払いでお悩みの方は、債務整理を得意とするアディーレ法律事務所にご相談ください。